イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

ヒルゲートの古いパブ2軒、子供の幽霊と赤い雄牛

2015年06月26日 09時00分00秒 | ストックポートとその周辺

ストックポート・タウンセンターのうら通りヒルゲート Hillgate 、古い街並みの残る景観保存地域です。

丘の上のほう、ハイヤーヒルゲート Higher Hillgate にある典型的な19世紀のパブ、スター&ガーターStar & Garter


スター&ガーターというのは、女王が儀式の時に着ける勲章のことです。パブ名としてよく使われます。
イギリスのパブにはおなじみの、絵の看板があればわかりやすいのですが、ここは下がってませんね。

古い建物の多いストックポート・タウンセンターにいくつかある「幽霊パブ」のひとつです。

1861年にこのパブの前で、他の子供たちと遊んでいるのを最後に目撃された2歳の男の子が、8歳の男の子2人に殺されました。当時大変なセンセーションだったそうです。
この事件に関する詳しい記録が残っています。

その後、パブの経営者の子供たちのところに白いスモック(当時の庶民の死に装束だそうです)を着た小さな男の子がたびたび「外で遊ぼうよ~」と誘いに来たそうです。その姿は子供にしか目撃されていません。

上階がホテルだった頃は、1920年代の服装の男女カップルが廊下を口論しながら行ったり来たりするのもたびたび目撃されています。


「ストックポート幽霊譚」を調べ始めて、このパブの逸話を見つける前から気がついていた、ここの最上階窓の、お化けディスプレイ。


「幽霊パブ」という評判と関係あるのでしょうか?
ずっと、ハロウィーンの飾りつけをしまい忘れたのだと思ってたのですが・・・・・。(実際そうかもしれません)

丘をすこし下ったミドル・ヒルゲート Middle Hillgate にある、レッドブル Red Bull


ここも上記のスターも、ストックポートの地元エール、ロビンソンズ Robinsons 専門パブです。

(このすぐそばのロビンソンズ醸造所について書いた記事もご覧ください。

2015年6月9日まちなかの大規模なビール醸造所、馬までいるブログ )

2008年に大改装されるまでは戦前のイギリスのパブの雰囲気をよく残す、シブい内装だったそうです。
トイレが外にあるのでも知られていたとか。

今は「イギリス伝統のパブの様式を踏襲した」おしゃれなパブになっちゃってます。

実は日本から訪ねてくる予定の、古い建物に泊まりたいという友達の要望にこたえて、ここの上階のホテルを予約するつもりでした。

下見にパブに行ってみました。
客室写真はウェッブサイトで見ました。

現行の内装は、都会のシティーホテルに田舎好みを混ぜたありふれた趣味。
今は消防法や保健衛生法が厳しいので、清潔に機能的に改装せざるを得ないんでしょうね。

ちょっと残念。

増築改築を繰り返してきた18世紀初期の建物です。
隣接するのは同時代の、ライオンノッカーの残る建物、その名も ライオンハウス Lion House。 

以前書いた記事もご覧ください。
2015年6月5日18世紀からずっとライオンの頭がドアにくっついた家(ストックポート)

友達二人のイギリス旅行は都合で直前に中止になりました。


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コメント (4)
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