三ツ谷洋子のスポーツ21・ブログ

Jリーグ開幕前から理事として17年間かかわったスポーツビジネスコンサルタントの三ッ谷洋子が日々の話題を取り上げます。

Jリーグ人気は米国並み?

2009年05月15日 | 2009年
ベッカムのいないチームが、観客動員に苦戦しているそうです。
昨日の朝日新聞(夕刊)によれば、
米国メジャーリーグ・サッカー(MLS)のロサンゼルス・ギャラクシーは
目玉選手・ベッカムがイタリアのACミランに期限付きで移籍してしまい、
チケットを値引きするなどして観客確保に必死。

一体、どれほどの影響なのかと数字を見てみると、
今季のホームで行なわれた1試合平均観客数は、
「2万人に達していない」そうです。

昨季は2万7千人収容のスタジアムに、
平均約2万6千人が訪れたということなので、
それを基準に考えると、
4分の3以下に減ってしまったのは、
確かに痛いでしょう。

しかし、「2万人に満たない観客数」は
私にはそれほど悪い数字には見えません。
4大プロスポーツで1年のカレンダーが埋まっている米国で、
新参プロスポーツのサッカーはよく健闘しているように思えます。

参考の数字としてあげてみると、
Jリーグの年間平均観客数はこうなっています。

クラブごとに見れば、浦和レッズや新潟アルビレックスは
平均3万、4万という観客を集めてきましたが、
リーグ全体を見てみると、
J1でも平均2万人を超えたことはありません。

1993年のスタートから、
最も多かったのは開幕バブルともいえる
94年の1万9千598人が最高。

97年にはバブルが弾けて、
1万131人まで落ち込みました。
その後、多少の波があるものの徐々に増え
昨季は1万9千278人まで回復しています。

先ごろ、通算公式試合入場者数「1億人突破」が話題になりましたが、
今季(5月10日現在)は1万9千165人で、
昨季より100人ほど下回り
「2万人に達しない」状況が続いています。

94年の米国ワールドカップ当時。
ローズボウルスタジアムでの決勝前日に
現地で会った一般の米国人のほとんどが
「サッカーって面白いスポーツなの?」と聞いてきました。

そんな米国と同程度(?)の“サッカー人気”のJリーグ。
人気回復に向けて「イレブンミリオンプロジェクト」の
更なる推進を期待したいところです。

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株式会社スポーツ21エンタープライズ】 
  代表取締役 三ッ谷洋子
  スポーツビジネスコンサルタント
  スポーツビジネスプロデューサー
  地域づくりアドバイザー
コメント
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