『七色の天体』
(写真:とうちゃん)
夕方になっても雨が降っていたけど、
窓の外を見るとほんのり薄日が射しているらしく、
田んぼが黄色く輝いていたので、
まだザーザー雨だったけど、急に散歩に出たくなった。
長靴を履いて傘をさして、外に出ると、
丁度うっすらと虹のアーチが出始めるところだった。
ラッキー!
西の空は、夕日の分だけ雲の隙間が出来て、
沈む寸前のオレンジ色の太陽が顔を覗かせたので、
東の空の虹がはっきりと円弧を描いた。
しかも二重になったよ。
広がる稲田の黄色の上に、林の濃い緑。
その上の空は薄い灰色一色で、
その空に、七色のほっそりとした
完全なアーチが映し出されている。
アーチをくぐって、小鳥の群れが踊るように飛んで行った。
小さな雨雲まで、アーチをくぐった。
日が沈んでも虹はしばらくは出ていて、
じっと見上げていると、七色のふちどりをした気体だけの天体が、
地球に大接近して来ているみたいに見えてくる。
この天体が地球に覆い被さって、重なったら、
地表が七色になってきれいだろうなあ、なんて想像してみた。
こんな時に、自分が地球の上に乗っかって回っていることを思い出すんだよね。
誰も、外にはいなくて、静かな雨の夕暮れ時、
虹が現れて消えるまでを、
じっと立って見てるだけだったけど、
ちょっと別の世界を散歩した気分だったよ
(写真:とうちゃん)
夕方になっても雨が降っていたけど、
窓の外を見るとほんのり薄日が射しているらしく、
田んぼが黄色く輝いていたので、
まだザーザー雨だったけど、急に散歩に出たくなった。
長靴を履いて傘をさして、外に出ると、
丁度うっすらと虹のアーチが出始めるところだった。
ラッキー!
西の空は、夕日の分だけ雲の隙間が出来て、
沈む寸前のオレンジ色の太陽が顔を覗かせたので、
東の空の虹がはっきりと円弧を描いた。
しかも二重になったよ。
広がる稲田の黄色の上に、林の濃い緑。
その上の空は薄い灰色一色で、
その空に、七色のほっそりとした
完全なアーチが映し出されている。
アーチをくぐって、小鳥の群れが踊るように飛んで行った。
小さな雨雲まで、アーチをくぐった。
日が沈んでも虹はしばらくは出ていて、
じっと見上げていると、七色のふちどりをした気体だけの天体が、
地球に大接近して来ているみたいに見えてくる。
この天体が地球に覆い被さって、重なったら、
地表が七色になってきれいだろうなあ、なんて想像してみた。
こんな時に、自分が地球の上に乗っかって回っていることを思い出すんだよね。
誰も、外にはいなくて、静かな雨の夕暮れ時、
虹が現れて消えるまでを、
じっと立って見てるだけだったけど、
ちょっと別の世界を散歩した気分だったよ