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映画「テイク・ディス・ワルツ」幸せな日常に潜む不安

2012-08-16 11:06:39 | ミニシアター系映画
「テイク・ディス・ワルツ」★★★☆
ミシェル・ウィリアムズ、セス・ローゲン、
ルーク・カービー、サラ・シルヴァーマン出演

サラ・ポーリー監督、
116分、2012年8月11日公開
2011,カナダ,ブロードメディア・スタジオ
(原題/原作:TAKE THIS WALTZ)






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「この間、マリリン・モンローを演じていた
ミシェル・ウィリアムズが今度は等身大の
何処にでもいそうな主婦を演じているが
幸せに満たされた日々の間に
スルリと忍び込んでくるもの、
その捕え所のない感情を
実にうまく表現していたと思う、
好きかどうかは別として」



マーゴ(ミシェル・ウィリアムズ)は結婚5年目、
子供は居ないが料理研究家の夫と
恋人同士のように暮らしている、
彼女は雑誌のライターで
いつか小説を書いてみたいと思いつつも
そのいつかが永遠にやってこないのではと
漠然とした不安を抱えている。



そんな時、旅行の記事を書くための旅で
ダニエル(ルーク・カービー)と出会うが、
彼が二人の住む家の向かいに住んでいる偶然に
驚きつつも気になり
彼女は一歩前に踏みだしてしまう。


簡単に言ってしまえば
人妻の不倫映画ってことになるが
それがなかなか深いというか

「少し物足りないぐらいが、丁度いいのよ」
途中でこんなセリフが彼女に向けられるが
そんなことは分かっている
けれど言葉を尽くそうと
頭でそれを分かろうとしても
どうしても埋められない空虚さはつきまとう。


時々主人公のマーゴの視線は宙を泳ぐ、
見えないものを見ようとしているのか
見えているものを見ないようにしているのか

彼女を包む暖かい日差し
夫のまなざし
やわらかいものに包まれて
これを幸せというなら、
それでいいはずなのに・・・・。


どこかで妥協すると考えたら
生きて行くのはハードだ、
これが自分の道と確信出来る人は少ない
ほとんどはこれで良いのかと
常にどこかで自問してるはず。



そんな捕えどころのない感情を
この映画ではそこここに感じた
彼らは「物足りない」とは言わない
「愛している」「愛している」と言うが
その言葉は真実であり
でもどこかにそういう事で
自分を納得させている姿も見える。


怖い映画だと思った。
彼女は自ら一歩踏み出したれど
その向こうでも
またしても満たされないダンスを踊り続けるのだ。



★100点満点で75点


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ミシェル・ウィリアムズ出演作品
マリリン 7日間の恋(2011)
テイク・ディス・ワルツ(2011)
ブルーバレンタイン(2010)
シャッター アイランド(2009)
ブローン・アパート(2008)
脳内ニューヨーク(2008)
彼が二度愛したS(2008)
アイム・ノット・ゼア(2007)
痛いほどきみが好きなのに(2006)
ブロークバック・マウンテン(2005)
ランド・オブ・プレンティ(2004)
16歳の合衆国(2003)
私は「うつ依存症」の女(2001)
ミー・ウィズアウト・ユー(2001)
ハロウィンH20(1998)
スピーシーズ 種の起源(1995)

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