書籍「真ん中の子どもたち / 温 又柔 (著))」★★★★★
出版社: 集英社 (2017/7/26)
168ページ、各1.404円
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第157回芥川龍之介賞候補作
「“四歳の私は、世界には
二つのことばがあると思っていた。
ひとつは、おうちの中だけで喋ることば。
もうひとつが、おうちの外でも通じることば。"
台湾人の母と日本人の父の間に生まれ、
幼いころから日本で育った琴子は、
高校を卒業して、中国語(普通語)を
勉強するため留学を決意する。
そして上海の語学学校で、
同じく台湾×日本のハーフである嘉玲
、両親ともに中国人で日本で生まれ育った舜哉と出会う。
「母語」とはなにか、「国境」とはなにか、
三人はそれぞれ悩みながら友情を深めていくが――。
日本、台湾、中国、複数の国の間で、
自らのことばを模索する若者たちの姿を
鮮やかに描き出す青春小説。リ。」
(出版社HPより)
今回157回芥川賞の候補になって
初めてこの作家を知った。
作者自身の体験と似通う部分があるようだ、
あいのこ」という言葉を
「愛の子」とい変えてるのも
微笑ましいし、そう思いたい。
台湾人の母と日本人を父に持つ
主人公の琴子は、19歳の時、
中国の中国語専門学校に留学する。
今現在、中国で台湾出身の人達が
どう思われているか
詳しくは知らないが
この作品の中では、
あまり良く思われていないようだ。
そして主人公は日本人にしては
中国語が上手いが
正しい中国語(普通語)としては
まだまだ未熟で、
そのことも、自分自身が全部中途半端に
感じてしまう要因のひとつ。
他の留学生と話しつつ
自分自身の根っこの部分について
浮かく考えるきっかけをつかむが、
答えなんて無い、
ただ事実があるだけだ。
何に成りたいと問われても
まず自分自身であるしかなく
主人公は絶えず自分に
その問いを投げかける。
日本で普通に暮らしていたら
そう深くは考えないことも
中国人の中に入って
中国語で考えるという環境で
問い続ける。
そして物語は10年後を最後に描く、
主人公は中国語を教える立場になっている、
それが彼女のひとつの答えだ。
両親との会話、
留学時代の友人との再会
自分自身と共通するところは無いのに
何故か胸が熱くなる、
一気にグーッっと高ぶるのではなく、
じんわりとじんわりと。
割と簡潔な文章で
心情も特に丁寧に
描きこんでいるわけじゃないのに、
様々な言葉が突き刺さる、
読んでいて好きな文体だと感じた。
自分自身を考えることって少ない、
何かを深く掘り下げて考えることも
あまりない、
だからかな、この小説が描く世界は
共通するところは少ないのに
自分の同じような部分が
答えじゃない何かを
もう少しは考えても良いんじゃないかと
言ってくれているようだ。
この作者の他の作品も読んでみよう。
★100点満点で90点★
soramove
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168ページ、各1.404円
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真ん中の子どもたち [ 温 又柔 ] |
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第157回芥川龍之介賞候補作
「“四歳の私は、世界には
二つのことばがあると思っていた。
ひとつは、おうちの中だけで喋ることば。
もうひとつが、おうちの外でも通じることば。"
台湾人の母と日本人の父の間に生まれ、
幼いころから日本で育った琴子は、
高校を卒業して、中国語(普通語)を
勉強するため留学を決意する。
そして上海の語学学校で、
同じく台湾×日本のハーフである嘉玲
、両親ともに中国人で日本で生まれ育った舜哉と出会う。
「母語」とはなにか、「国境」とはなにか、
三人はそれぞれ悩みながら友情を深めていくが――。
日本、台湾、中国、複数の国の間で、
自らのことばを模索する若者たちの姿を
鮮やかに描き出す青春小説。リ。」
(出版社HPより)
今回157回芥川賞の候補になって
初めてこの作家を知った。
作者自身の体験と似通う部分があるようだ、
あいのこ」という言葉を
「愛の子」とい変えてるのも
微笑ましいし、そう思いたい。
台湾人の母と日本人を父に持つ
主人公の琴子は、19歳の時、
中国の中国語専門学校に留学する。
今現在、中国で台湾出身の人達が
どう思われているか
詳しくは知らないが
この作品の中では、
あまり良く思われていないようだ。
そして主人公は日本人にしては
中国語が上手いが
正しい中国語(普通語)としては
まだまだ未熟で、
そのことも、自分自身が全部中途半端に
感じてしまう要因のひとつ。
他の留学生と話しつつ
自分自身の根っこの部分について
浮かく考えるきっかけをつかむが、
答えなんて無い、
ただ事実があるだけだ。
何に成りたいと問われても
まず自分自身であるしかなく
主人公は絶えず自分に
その問いを投げかける。
日本で普通に暮らしていたら
そう深くは考えないことも
中国人の中に入って
中国語で考えるという環境で
問い続ける。
そして物語は10年後を最後に描く、
主人公は中国語を教える立場になっている、
それが彼女のひとつの答えだ。
両親との会話、
留学時代の友人との再会
自分自身と共通するところは無いのに
何故か胸が熱くなる、
一気にグーッっと高ぶるのではなく、
じんわりとじんわりと。
割と簡潔な文章で
心情も特に丁寧に
描きこんでいるわけじゃないのに、
様々な言葉が突き刺さる、
読んでいて好きな文体だと感じた。
自分自身を考えることって少ない、
何かを深く掘り下げて考えることも
あまりない、
だからかな、この小説が描く世界は
共通するところは少ないのに
自分の同じような部分が
答えじゃない何かを
もう少しは考えても良いんじゃないかと
言ってくれているようだ。
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