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soramove

読書と旅行と柴犬のブログ
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ヤプログから引っ越してきました。

書籍「無理(上・下)/奥田 英朗著」降り積もる雪に足を取られて一歩も進めない

2012-07-23 19:09:10 | 読書の時間
書籍「無理/奥田 英朗著」★★★☆
奥田 英朗著 ,
文藝春秋、2012/6/8
( 428ページ/ 358ページ , 各610 円)



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「ハードカバーが出たのは2009年
文庫になったので早速ネット注文し読み始めた、
人口12万の合併で出来た地方都市の“ゆめの”を舞台に
そこに貼り付けられたように住む
様々な年齢の男女5人を中心に
地方都市の抱える新旧様々な問題に切り込みつつ
エンタメとしても面白い」



最近話題になった「生活保護の不正受給」に始まり
給付を置ける側と給付を決めるお役所、
その周囲の人々、
議員と後援会を名乗る土建屋、
主婦売春等々
新聞でも時折取り上げられる話題をちりばめつつ
それらゆめのという小さい都市で起こる
いくつかの事件が
あるひとつの事件で偶然に繋がっていく。



終わりまで読んでも何の解決も示されない
けれど読後感は悪くない

だって、そんなこと解決できるはずないと
読者側も既に知っているからだ。


冬になれば雪に閉じ込められ
高校生も地元に未来を感じず
そこで働く人たちも
「ここではない何処か」を夢見つつも
その場に張り付き
一歩も動けない閉塞感に溺れてしまいそう。


読んでいて身につまされる部分もある
誰もがここに描かれた人達の何処かに
自分の放った言葉と同じ
若しくは似たような気持ちを感じたことがあるはず

だから誰でも良いから
少し上を見上げて
近く、遠くの未来を語れたらいいのに
誰もがうつむき加減で
足元に降り積もりつつある雪を
茫然と諦めの境地で見つめているようだ。


だからってじゃあどうしようもないのかと言うと
そんな中でもなんとか
自分らしくやっていくしかないのだろうなと
それは前向きな諦めというか
不思議な感覚だった、
読みやすいので上下巻でも5日くらいで読破、
他の作品も読みたい。



★100点満点で75点


soramove
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奥田 英朗の受賞・候補歴 [編集]
2001年 - 『邪魔』で第4回大藪春彦賞受賞、第125回直木三十五賞候補
2002年 - 『最悪』で第21回吉川英治文学新人賞候補、
『イン・ザ・プール』で第127回直木三十五賞候補、
『マドンナ』で第128回直木三十五賞候補
2004年 - 『空中ブランコ』で第131回直木三十五賞受賞
2006年 - 『サウスバウンド』が本屋大賞第2位にランキング
2007年 - 『家日和』で第20回柴田錬三郎賞受賞
2009年 - 『オリンピックの身代金』で第43回吉川英治文学賞受賞
「このミステリーがすごい!」入賞作品

2000年 - 『最悪』7位
2002年 - 『邪魔』2位


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