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soramove

読書と旅行と柴犬のブログ
目標は留学生に日商簿記3級合格を!
ヤプログから引っ越してきました。

映画「桃さんのしあわせ」家族について考えてみる時間

2013-09-01 07:09:02 | 香港・アジア映画
映画「桃さんのしあわせ」★★★☆DVD鑑賞
アンディ・ラウ、ディニー・イップ
チン・ハイルー、ワン・フーリー
イーマン・ラム、アンソニー・ウォン出演

アン・ホイ監督、
119分、20132年10月13日より全国公開
2011年/中国=香港
(原題/原作:桃姐)




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「劇場公開時に見ようとして
見逃していた映画をDVDで。
香港の大スターのアンディ・ラウが
びっくりするほど地味な作品に出演、
抑制された演技は、さすが、
ただ、どこかスターのオーラが
抑えきれない雰囲気もあり、
でも面白いテーマだった」



桃さん(ディニー・イップ)は、
13歳から60年もの間、梁家の使用人として
4世代の家族の世話をしてきた。
そんな桃さんが脳卒中で倒れて
働けなくなり
自ら老人ホームに入ると言い、
生まれたときから面倒を見てもらった
ロジャー(アンディ・ラウ)は
友人の経営するホームを見つけてきて
彼女はそこに居場所を見つける。



そのホームは日本では考えられない程
設備は貧弱だし、
個室とはいっても
簡単な壁で区切られただけで
ドアはカーテンだけ
プライベートを気にするなら住めない。


桃さんはちょっと顔をしかめるが
自ら馴染もうと
入居者の輪にゆっくりと入っていく、
これは諦めなのか
それとも・・・・。



なにかと気にかけて
桃さんを訪ねるロジャー、
彼女が家に居ないことの不便さを感じ、
友人との会食の席でも
桃さんの料理の話題となり、
すぐそばに当り前にあった日常を
今さらながら実感する。



ロジャーは映画プロデューサーを生業としていて
製作した映画のプレミア上映会に
桃さんをエスコートしていくシーンは
良かったな、
彼女は念入りに化粧をし、
服を選んでロジャーを待ち、
彼が現れた時の嬉しそうな顔、
会場で人々と話すロジャーの姿に
親の様な視線を向ける。



彼女は再び倒れ
車椅子生活となり
次第に衰弱していく、
ロジャーの生活は何も変わらないのに
全く違うイメージが
画面から伝わる



生きていること
死んでしまうこと
どれも日常の一部なんだ、
でもこの大切な部分が
えぐり取られた感じは
もう元には戻れない、
何かに変わる事もない、

映画はひっそりと終わるが
ロジャーのこれからにも
桃さんの記憶は様々な場面で
現れては、励ましてくれるのだろうな。

★100点満点で75点


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映画「グランド・マスター 」美しいもの、強靭なものも全て滅びていくのだ

2013-06-17 19:09:33 | 香港・アジア映画
映画「グランド・マスター 」★★★★トニー・レオン、チャン・ツィイー、
チャン・チェン出演

ウォン・カーウァイ監督、
123分、2013年5月31日より全国公開
2012,中国,ギャガ
(原題/原作:一代宗師/The Grandmasters )





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「20世紀初頭の中国が舞台。
北の八掛拳の宗師のパオセンは、
流派統一の任を後継者に譲ろうと考えていた。
一番弟子の馬三と、イップ・マン、
そして愛娘の宮若梅の3人は
グランドマスターの称号をかけて戦う・・・、
というのが予告編知識だったが
武術大会のような試合は行われない、
その意味で肩すかしだけれど
ウォン・カーウァイは監督の美学を貫いたようだ」



真のグランドマスターは誰か、
それはすぐに明らかになる

強いだけではなく、人格も求められるからだ、
そのどちらにおいても
南の詠春拳の葉問/イップマン(トニー・レオン)が
抜きんでているのは映画が始まって
すぐに明らかになる。


分かりやすい裏切りと復讐、
台頭してきた日本軍、
彼らは日本軍だけでなく、現政権にも翻弄され
そういった事実を描く事で
カンフーの真のマスターは?という
予告の持っていき方が
実際の本編とは違う事が分かってくる、
こういう裏切りは絶対にして欲しくないところだ。



カンフーの美しさや
実際のイップマンの生きた激動の時代は
自分の過去記事の「イップマン」↓
映画「イップ・マン 葉問」ドニー・イェンの魂の映画に感動した!
2011年03月23日(水)

こちらの方が詳しいし
カンフーシーンはやはりドニー・イェンが上。
トニー・レオンはちょっと精彩を欠いている。


しかしカンフーにこだわらなければ
カンフーの型の美しさや
背景としての雪や雨や煙る列車のシーンなど
とにかく格調高く流麗。



そこから発せられるのは
ひとつの時代は終わり
栄えるものはいつか没落し
それはカンフーしかり
闘いのシーンであっても
どかこ悲しく、切なく胸に迫る。

チャン・ツィイーも美しかった!



グランドマスターという名前は
真に強いものを決めるということじゃなく、
かつてこんな人達が
カンフーに人生を懸けていたと
その記憶を映像に残すという
この映画全体を示していたように感じた。
壮絶なカンフーを見たいと劇場に行くと
ホント、ガッカリすると思うので
予告や宣伝は慎重にやってもらいたい。


ウォン・カーウァイがカンフーを撮れば
この映画が出来上がる
納得の映像美だった。
新しいカンフー映画の決定版!とまではいかないが
何とも切なく美しい
カンフーでさえ滅びていくのだ


★100点満点で80点


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映画「ライジング・ドラゴン」アクションは低調、だけどジャッキーを見るだけで満足

2013-04-23 20:52:52 | 香港・アジア映画
映画「ライジング・ドラゴン」★★★☆
ジャッキー・チェン、クォン・サンウ、
ジャン・ランシン、ヤオ・シントン、
リアオ・ファン、ローラ・ワイスベッカー、
オリバー・プラット 出演

ジャッキー・チェン監督・製作・脚本、
124分、2013年4月13日より全国公開
2012,中国,角川映画
(原題/原作:十二生肖/CHINESE ZODIAC )





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コピーは「ジャッキー最後のアクション大作!」


「かつてイギリスやフランスの侵攻によって、
中国から持ち出されてしまった清王朝時代の秘宝。
それらはいまだに世界に散らばっている、
世界的アンティークディーラーから
捜索を依頼されたトレジャーハンター
「アジアの鷹」ことJC(ジャッキー・チェン)は、
チームを編成してパリ、南太平洋、中国などを飛び回る。」



ジャッキー最後のアクション大作と
映画のラストにクレジットが流れる、
すごく淋しい気分、
そして残念だ、
何が残念かって、この作品がラストということが。
すごく。


冒頭から全身ローラースーツに身を包み
坂道を猛スピードで疾走
壁やトラックの下もスイスイ
このローラースーツは以前

「イッテQ]でイモトが挑戦していて
なかなか使いこなせなかったので
ジャッキーの好奇心と身体能力を
改めて嬉しい様な気持で確認。



どこかコミカルで
そして誰も死ぬ程のダメージは受けない、
ジャッキーらしいけれど
やはり優しすぎて物足りない、
でも気持ちは分かる。


映画はメッセージ性も強い作り、
歴史上、合法的に略奪された各国の宝物が
今も返還されず
各国の美術館や個人収集家の手元にある、
そんな事実を伝えつつも
声高に何かを伝えるのでなく
そこはジャッキーお得意の
笑いとアクションで
それとなく考えさせてくれる。



ラストは帳尻合わせの様に
ハッピーエンドで
ちょっと「素直すぎるが、まあ悪くない。


気が付けばアジアの若手俳優の顔が
どんどん登場してくる
これもジャッキー流のサポートなのか


エンドクレジットには
お約束のNGシーンでは
簡単に出来そうなことでも
結構痛そうな失敗をしていて
この映画が出来上がるまでに
一体どれだけ、こんな痛い痛いシーンが
あったんだろうと想像すると
ジャッキーの笑顔の裏の
映画に対する情熱が伝わってくる


嬉しい!

★100点満点で75点


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映画「ビースト・ストーカー/証人」運命の交差点で何もかもが狂いだす

2012-06-06 10:42:22 | 香港・アジア映画
「ビースト・ストーカー/証人」★★★★
ニコラス・ツェー、ニック・チョン、
チャン・ジンチュー、リウ・カイチー出演

ダンテ・ラム監督、
109分、2012年4月7日公開
2008,香港,ブロードメディア・スタジオ
(原題/原作:証人/BEAST STALKER )





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「予告編からして“濃い!”
昨年12月に同じコンビで「密告・者」を見たが
同じ臭いがプンプンしていて
これ見逃せないと劇場へ、
空いた観客席が淋しいが
映画自体は熱く、やはり濃くって
期待通りの映画だった」



刑事のトン(ニコラス・ツェー)は
長く追っていた犯罪者を捕まえる
その冒頭のカーチェイスは見ごたえアリ、
車の激突の衝撃とくぐもった音を
見てるこちらも一緒に感じる、
対象にすごく近いカメラが
臨場感を高めて大画面の良さを感じる。
冒頭から良い予感がする



見事犯罪者を捕まえるが
発砲した車に乗っていた少女を
誤って殺してしまい主人公のトンは
そのことで心に傷を負い
なかなか立ち直れないでいたが
そんな時、その殺してしまった少女の妹が
彼の目の前で誘拐されてしまう。


一体何が起こっているんだろう?
時々ストーリーが先行し
謎解きが後から行われるため
見てるこっちはその間、色々考えてしまう、

巧みな作りで重層的に描かれ
見た目の派手な演出と
緻密な脚本に酔わされる。スゴイ。


小出しにされたまだ観客は知らない事実に
「そうだったのか」と何度か頷き
ラスト付近でのこの登場人物、事件に
共通する出来事が明らかにされると
謎が解明されたというより
その事実が皮肉であり
誰にもどうしようもないことであり
泣きたくなるような、笑っちゃうような
哀しいエンディングを迎える。



「こんなことないよな」
そう言ってしまえばおしまいだが
魂の救済はあったと信じたい、
このもやもやとした重苦しいラスト
まさにここのところ細々ながら続く
香港犯罪映画の流れを忠実に継承していて
ハッピー、ハッピーな映画が続いたら
たまにこういう腹にズシンと来る
こんな映画も見たくなる、
手抜きの無い求めていた映画だった。



★100点満点で75点


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映画「密告・者」救われない心、最後に何を見たのか
「密告・者」★★★★   2011年12月13日(火) 0時09分
ニコラス・ツェー、ニック・チョン、グイ・ルンメイ、リウ・カイチー 出演
ダンテ・ラム 監督、
112分、 2011年10月29日公開
2010,香港,ブロードメディア・スタジオ
(原題:The Stool Pigeon/綫人 )



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映画「男たちの挽歌〈1986年〉」懐かしい顔が若い若い

2012-01-07 09:02:09 | 香港・アジア映画
「男たちの挽歌〈1986年〉」★★★☆wowowで鑑賞
チョウ・ユンファ、ティ・ロン、レスリー・チャン、
エミリー・チュウ、リー・チーホン、ケン・ツァン出演

ジョン・ウー監督、
95分、 1986年公開
1986年/香港







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フィルム・ノワールって言葉良く聞くけど
犯罪映画を指した総称で、
「男たちの挽歌」は香港ノワールの先がけとなった作品、
ジョン・ウー監督の出世作でもある


「とても有名なこの作品を初めて見た、
今回wowowで3部作が一挙放送され
正月に録画していたからだ、
ストーリーは最近の犯罪映画と変わりないので
この映画が原点なのを新ためて確認した」



チョウ・ユンファがホントただの若い兄ちゃんで
思わず笑ってしまう、
レスリー・チャンが少年と言ってもいい雰囲気で
彼のその後の人生を想ったり

映画の作りはチャチというか安い印象で
演出の荒っぽさを感じるが
なにしろ後半のこれまで溜まった怒りの解放に
見てるこちらの感情のカタルシスは、
古さとは無縁のもの、さすが



犯罪組織から抜け出したいと願う兄と
兄を想いながらも警察に身を置く弟
そして彼らをサポートする男、
裏切りとさらなる仕打ちに耐えに耐え
とうとう爆発するというストーリー運びは
今では定番だけれど
多分この映画あたりから始まったのだろう

だから原点として見るわけだけど
この映画単独で何の知識も無しに見たら
今としてはやはり古臭さは否めない。


女優がただの飾りもののようだし、
コミカルな演出も笑えない、

現在のような堅実な演出を見ていると
やはり30年近く前の映画って
全体的に軽く
激しい感情を表すカットでは
演出過多でキメのシーンのはずが
ちょっと恥ずかしい気分だ。



ただしここが原点として見ると
ジョン・ウーのその後の映画の断片がチラホラ
スローモーションの印象的な演出もここからか、
カンフーと恋愛コメディが主流だった頃、
心の葛藤と血みどろのアクションを
前面に押し出した映画を作りだそうとする
製作者の心意気を見た。



★100点満点で75点



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ジョン・ウー監督作品
カラテ愚連隊 過客 (1973年)
ジャッキー・チェンの秘龍拳少林門 少林門 (1975年)
帝女花 (1976年)
マネー・クレイジー 發錢寒 (1977年)
剣聖たちの挽歌 豪侠 (1978年)
滑稽時代/モダン・タイム・キッド 滑稽時代 (1980年)
アーメン・オーメン・カンフーメン! 摩登天師 (1981年)
八彩林亞珍 (1982年)
ソルジャー・ドッグス 英雄無涙 (1986年)
男たちの挽歌 英雄本色 (1986年)
男たちの挽歌 II 英雄本色II (1987年)
ワイルド・ヒーローズ/暗黒街の狼たち 義胆群英 (1989年)
狼/男たちの挽歌・最終章 喋地雙雄 (1989年)
ワイルド・ブリッド 喋血街頭 (1990年)
狼たちの絆 縦横四海 (1991年)
ハードボイルド/新・男たちの挽歌 辣手神探 (1992年)
ハード・ターゲット Hard Target (1993年)
ブロークン・アロー Broken Arrow (1996年)
フェイス/オフ Face/Off (1997年)
ブラックジャック Black Jack (1998年)
ミッション:インポッシブル2 Mission: Impossible II (2000年)
ウインドトーカーズ Windtalkers (2001年)
ペイチェック 消された記憶 Paycheck (2003年)
それでも生きる子供たちへ All the Invisible Children (2005年) オムニバス映画の一編。2007年日本公開。
レッドクリフ part I 赤壁 (2008年)
レッドクリフ part II -未来への最終決戦-赤壁:決戦天下 (2009年)
レイン・オブ・アサシン 剣雨 (2010年)

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