
川下のマニカルニカー・ガートに向かう。
途中の民芸品売り場やインド音楽の
CDやカセットを売っている店を覗きながら
人がやっとすれ違えるくらいの小路を
しばらく歩いていると「ゴールデンテンプル」と
書いた看板が見える。
方向は合っているなと確認して歩くが
何だかもうどっちから来たか分からなくなって来た。
すると少年が「ドコイク」と声をかけてくる。
普通は無視するところだが
「火葬場」と言うとこっちだと先を歩きはじめる。
視界が開けた所には薪がうず高く積まれている、
その向こうでは煙が上がっている。
「人が近づいてきて、何か説明をするけど答えてはだめだよ、
後でガイド料を取られるからね」
詳しい小僧だ。
3階建ての建物の2階から見下ろす、美しい布に包まれたものは
まずガンガーの水に数回浸され、その後薪の上に安置される。
火がかけられ、大きな炎に包まれると
くるんだ布の先端がめくれて足が見えた。
「もう充分だ」と思い来た道を引き返した。
灰になった体はこの後、ガンガーに流されるそうだ。
歩きながら思った。
もっと衝撃的で圧倒的なのかと思っていたが
あまりに淡々と行われ
日常のワンシーンのようで、明るい太陽の下
何も特別な事には感じられなかった。
しかしここには、訪れた者を捉える何かがある。
やはり普通に暮らしていては体験できない
インドの日常がここにあるからだ。
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