スミダマンのほのぼの奮戦記

~グルメ・旅・仕事・自然・地域~あらゆる出来事をフラッシュバック。

ベトナムの建設状況

2018-12-05 06:33:11 | お仕事

今年の建設労働災害防止協会浦和分会ではベトナム、ホーチミン市へ

鹿島ベトナム㈱と東急グループの大規模開発案件の視察に行って来ました。

鹿島ベトナム㈱のオフィスにおいて、社長・副社長はじめ

建築マネージャーなどの方々が親切丁寧に対応していただき

意見交換の昼食会までセットしていただいた。

鹿島建設の売上の30%は海外事業部であげられている。

鹿島ベトナム㈱は2016年4月17日に設立され、

社員全体で203名、内日本人社員は26名いるとの事。又、ハノイに支店がある。

日系ゼネコンのベトナムの受注状況は2017年が

1位大林組(140億円 30件) 2位フジタ(138億円 17件)

3位が鹿島(127億 10件)でさらにプラスで地元大手GCホアビンの36億円があるとの事。

海外からのベトナムへの直接投資は製造加工業認可総額が

65億4000万USドルで全体の84.9%。

第2位不動産業が3億4369万USドルで4.4%

第3位が卸売小売業で2億9680万USドルある。

国・地域別の投資認可状況は71の国と地域がベトナムに投資している。

その内韓国の認可額が37億4000万USドルで全体の

48.61%を占めている。大型案件としてバクニン省における

サムスンディスプレイの追加投資額が25億USドルもある。

2位はシンガポール、3位が中国だ。

ベトナムの建設業を取り巻く環境はどうか?

・ベトナムの人口は9000万人超で平均年齢が29才、

豊富で安価な労働力の調達が可能だ。(中国35才 日本45才)

・ベトナムの国策としてIT人材育成を進めているなど

若くて優秀なエンジニアが豊富で人材を確保しやすい。

・日系企業による日本からベトナムの海外事業投資は昨年から増加傾向にある。

・日系建設会社は大手、準大手、中小企業とともに多くがベトナムに進出済みだ。

・ベトナムの建設市場は活況を呈し、地元大手建設会社は

繁忙を極め、土地価格、建設費とも上昇傾向にある。

(すでに超高層ビルは地元ゼネコン5位位まで施工できる。又ベトナムには地震がない。)

・環境に対する規則、消防、建築確認の申請も時間がかかり厳しくなってきている。

・建設資材価格は比較的安定傾向にある(中国と連動している。)

ハノイ・ホーチミン間は約1250㎞。飛行機で約2時間。

ベトナムはその地形からハノイ市(656万人)を中心とする

北部地域、ホーチミン市(740万人)を中心とする南部地域、ダナン(92万人)を中心とする中部地域の

3地域に分類されることが多い。2014年度現在で

ファミリーマート、ミニストップはホーチミン市のみで店舗展開。

イオンモールも2014年1月に1号店、

セブンイレブン2017年にホーチミン市にオープンした。

ベトナムの主要指標と周辺諸国との経済比較。ベトナムはご承知の

ように社会主義国だ。人口は2030年には1億人を突破すると言われている。

国土は九州を除く日本の面積に相当する。

民族は90%キン族で宗教は圧倒的(80%)に仏教。

失業率は全体で2.2%。都市部3.5%。名目GDP171BUSドル

1人当りのGDPは1902USドルとミャンマーの次に低い。

しかし経済成長率は5.4%と高くインフレ率も6.6%だ。

貧富の差が大きい。(ホーチミン大卒の初任給6~7万~30万)

主な農業生産品はご覧の通り、コショー、カシューナッツ、コーヒー豆等が多く採れる。

ベトナム人の気質は農耕文化に根ざす。村社会的国民性で

日本人の気質と共通性がある。困った人には手を差し伸べ

難局を団結で乗り切る。又、発言する前にその場にいる人々の

気持を推し量ってから言う内容を決める。

鹿島の人曰く「ベトナム人は真面目でつかみどころがない。

自分から意見を言う人が少ない。北側は協調的で仲間を通じて

プロテストする。南側は個人主義が強くグループ行動が不得意だ。」

又、ベトナム人が中国をどう思っているか幾人もの人に

聞いてみた所、異口同音に「大嫌いだ」と語気を強くして

言っていたことがとても印象に残った。