語る、シェフ

小さなレストランのオーナーが、日々の出来事を語ります。

  今日は、温かかったですね!

2009-11-10 01:58:32 | 北海道一人旅

年賀状と、クリスマスメニュー・・・この2つと格闘です。
しかし、今週末には、パーティーが入っているので、そっちのメニューに、頭を悩ませています。
メトロが近くなったおかげで、いろいろ悩めて(笑)楽しいです。


北海道旅行の写真が見つかったんですが、メモと言うか、旅の行程を書いたものは、
今のところ見つからないんです。
写真をデジカメで撮って載せようと思ったんですが、なんと、バッテリー切れ・・・。
またの機会にと言う事で、稚内。

とにかく何処を見に行こうかと、雪の稚内を歩いていると、
南極探検隊の樺太犬タロー、ジローの、孫だか曾孫だか・・・
とにかく子孫がいる公園があるというので、行ってみた。

その公園は、ちょっとした高台にあるのだが、こりゃまた、雪雪雪・・・。
ちょっとためらったけど、もう来る事もないだろうし、意を決して雪の中に足を踏み出した。
そこには、何匹かの樺太犬がいるのだけれど、どうも実感が湧かなかった。
目を閉じて、一生懸命想像をめぐらせてから、さよならを言って、雪の中を戻ってきた。

それから今度は、ノシャップ岬(野寒布岬)まで歩いていく。
荒れ狂う冬の海を鑑賞して、再び駅の方へ引き返した。

とにかくお腹が空いていたので、駅の近くの民宿兼食堂に入ってカツ丼を食べた。
例によって、そこの店主のおじさんが、カツ丼を食べている間中、
僕の前に座って、これからの、この民宿のあり方について熱く語っていた。
僕は、彼の熱弁に、いちいち頷きながら、カツ丼を平らげていった。
最後に彼は、
「今度きた時は、是非泊まっていってください。きっと良くなっていますから。」と、言うと
彼は、笑顔で握手を求めた。
僕も、「もちろん。」と言うと、彼の手を握った。

それから僕は、日本最北端の地宗谷岬に行く為に、
バスの停留場・・・(とは言っても、車庫も兼ねている「終点」と言うのか?ターミナル?)に、
時刻表を見に行ったが、少ない・・・1~2時間に1本だった。

当時のバスの時刻表を見ると、稚内発12:00で、宗谷岬13時01分着に乗ったらしい。(印がついていた)
ところがこのバスは、宗谷岬の次の「大岬」と言う所で終点、引き返してくるのだ。
その引き返して来た13時30分のバスに乗らないと、その後17時18分までバスはない。

僕は、バスの時間まで付近を散策した。
とにかく建造物は、すべて日本最北端のものなので、写真で撮りまくった。(笑)
確か、友達に「日本最北端の郵便ポスト」から手紙を出しけど、
多分もうないだろうから、記念に自分宛に出せばよかった。(笑)

ところが・・・
何故だろう?分かっていたはずなのだが・・・しくじった。
バスに乗りそこなった!!
宗谷岬も、景色の他はほとんど何もない。
だから、路線バスで来た人は、乗ってきたバスが次の停留場から引き返して来る
20~30分の間に観光を済ませ、帰っていくのだ。
それを逃した僕は、宗谷岬に取り残された。(涙)
でも、あと4時間弱待てば、バスは来る・・・でも、そんなに待てるか?

僕は何を思ったか、海沿いの道を稚内に向かって歩き出した。
塩分を含んだ海からの風が容赦なく僕の体に吹き付けた。
コートは、ぐっしょりと湿っていた。
とにかく、時計を見ながら歩いて、途中の停留場でバスを待とうと思っていた。
考えてみれば馬鹿なことをしたものだ。
小1時間歩いて、間宮林蔵の銅像のところまで来た時に、「失敗だった」と、認識した。

 

今、時刻表を調べてみると、
宗谷岬から稚内のバスターミナルまで、、31.2Km。
間宮林蔵の銅像まで、約4Km 。

戻ろうか迷った。でも、戻っても1時間かかるし、エ~イ行っちゃえ!!
もうヤケクソだった。歩きながら、バスでかかった時間と、バスのスピードから、
稚内まで、35Kmぐらいだと踏んでいたので、「あと、7時間も歩けば着くさ!」なんて、本気で考えていた。
本当に若かったんだな~と思う。まだ、明るかったからいいものの、暗くなったらどうしたんだろう。
とにかく、「札幌行きの夜行急行に間に合えばいいんだ。」ぐらいしか、考えていなっかた。

 

僕は、海からの風に吹かれながら、黙々と歩いた。
今の自分を象徴しているようだと、思った。
帰ってからも、まだ仕事は決まってないし、年齢的にも、もう若者と言うには無理があった。
いつも行っている飲み屋にも、だんだん居場所がなくなってきた。
何かの転換期が来ていることは、確かだった。
その為に、1人で北海道に来たんじゃないか・・・。
そんな事を、考えながら僕は歩いた。黙々と・・・。
果たして本当に歩き通すことが出来たのだろうか?

今、目を閉じるとあの時の事がよみがえる。
確かに、あの時・・・
宗谷岬から歩き出さなければ、人生は変わっていたかもしれない。
もちろん、変わっていないかもしれない。
ただ、北海道旅行から帰った僕の人生は、急激に動き出した事は確かだった。

  今日は、ちょっと長くなっちゃいました(笑)
  時間が早かったもので、つい・・・ごめんなさい。
  それでは、また。







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