MA社会研究所情報

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イギリス研究。自由競争経済でも社会保障制度を維持する。貸座敷業、金融業で稼ぐ。

2012-04-15 18:33:54 | Weblog
イギリスに関する本を読んだ。30年ぐらい前にイギリスに留学したがその後どうなったか研究した。当時は米ソの冷戦時代で米軍基地が英国にあり西側の最前線だった。労働党の政権下で社会福祉国家を目指していたが、不況で暗かった。経済的には資本主義で自由経済体制だった。労働組合の力が強かったが、保守党のサッチャー政権になって市場競争主義で合理化して組合の力をそぎ、社会保障を削減した。労働党のブレア政権になって自由競争も社会保障もある第3の道をすすんだ。英国王室の人気もあり、保守的な伝統も残っている。一方で革新的なビートルズやパンクロックが生まれる。欧州連合EUの主要国だが、共通通貨ユーロに参加せず、米国に近い特別の関係を持っている。イギリス経済は工業部門は不調で、自動車のジャガーがインドに買収されたりしている。ウインブルドン現象といってイギリス企業は買収されて、イギリスは貸座敷業の国になった。しかし金融業を中心にして15年間景気拡大し、脱工業化経済のモデルと言われた。最近は金融危機で疑問が出ている。政治では二大政党政治のお手本とされていたが、保守党が自由民主党と連携して政権をとり、二大政党政治ではなくなった。日本の対極にある国だが参考になることが多いようだ。