Sightsong

自縄自縛日記

梅津和時+香村かをり@白楽Bitches Brew

2020-08-18 22:06:40 | アヴァンギャルド・ジャズ

白楽のBitches Brew(2020/8/16)。店主の杉田さんご退院の記念ライヴ。

Kazutoki Umezu 梅津和時 (bcl, ss, as, cl, fl)
Kaori Komura 香村かをり (チャンゴ, チン, etc.)

ファーストセットはバスクラとチンとの手探りではじまった。やはりというべきか、韓国の音楽家との共演も多い梅津さんならではのプレイがそこかしこに出てくる。ソプラノを敢えて斜めにくわえてよれさせる音程も、アルトの艶も濁りも、韓国を色濃く感じさせる。バスクラはまた別で、叩きの要素がある。

香村さんはいろいろな打楽器を横に置いているが、基本的にはチャンゴとチンの組み合わせで攻める。細いスティックでは鋭い強弱と濃淡を、マレットでは柔らかく全体的に響くものを、という組み合わせに加え、左右の違い、強弱の違い、またひとかたまりの叩きの継続時間が異なり、シンプルでありながら奥が深い。

鐘の長い響きとバスクラのロングトーンや循環呼吸とのシンクロもおもしろい。

セカンドセットに入り、アルトのでかく圧の強い音にあらためて驚かされる。ピッチは根本で揺るがず韓国的に揺らぐ。シンバルとつややかなアルトとでの祝いの時間もあった。ソプラノはむしろしなやかにピッチが変わっていく。韓国的といえば同じパターンで打楽器を叩き続けることの快感があって、セカンドセットにそれが多く出てきた。梅津さんのソプラノとアルトの2本吹きもやはり素晴らしいものだった。

Fuji X-E2、7Artisans 12mmF2.8、XF60mmF2.4

●梅津和時
リューダス・モツクーナス+大友良英+梅津和時@白楽Bitches Brew(JazzTokyo)(2019年)
ニュージャズホールって何だ?@新宿ピットイン(2018年)
マイケル・ヘラー『Loft Jazz: Improvising New York in the 1970s』(2017年)
生活向上委員会2016+ドン・モイエ@座・高円寺2(2016年)
くにおんジャズ(2008年)
『鬼太郎が見た玉砕』(2007年)
金石出『East Wind』、『Final Say』(1993、1997年)
向島ゆり子『Right Here!!』(1995-96年)
梅津和時+トム・コラ『Abandon』(1987年)
梅津和時『竹の村』(1980年)

●香村かをり
三浦一壮+丸田美紀+香村かをり+木村由@なってるハウス(2020年)
金剛督+香村かをり+大由鬼山@包丁処たち花(2020年)


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