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Sightsong

自縄自縛日記

大友良英 Playsクリスチャン・マークレー@新宿ピットイン

2025-04-13 10:18:39 | アヴァンギャルド・ジャズ

新宿ピットイン(2025/4/11)。

Otomo Yoshihide 大友良英 (turntables)

自分が大友良英さんのプレイでショックを受けたのはターンテーブル時代であって、いまでもそれは特別。記憶に残っているのは、六本木のロマーニッシェス・カフェでのデイヴィッド・モス(ドラムス)、ハイナー・ゲッベルス(ピアノ)との共演。モスがあの野太い声で「まーきがーみさーん」と呼んで客席の巻上公一さんが飛び入りし、そのあとジャンニ・ジェビア(サックス)も加わった。大友さんはターンテーブルを次第に傾けていき、針がすべった瞬間に全員がどっと演奏を始めるという合意がなされて、なにも知らなかったこともあってとても驚いた。あとはマドリッドでのジョン・ブッチャー(サックス)とのデュオや、GOK Soundでのマッツ・グスタフソン(サックス)とのデュオも素晴らしかった。

ファーストセットは『Record without a Cover』の新旧2枚のみを使う形。1年前のFtarriにおけるソロの延長か。自分は再発盤を大事に持っているが(カバーに入れて)、オリジナルなんていまでも欲しい。当時千円だったそうだ。向こう側になにものかの気配を感じるありようがカッコいい。溝が切られていない盤面でのプレイなんて最高だ。

セカンドセットはいろいろ。10インチ盤『More Encores』を使った演奏では4枚に切り分けてまた貼り合わせたものも使い、もとの盤が有名な音楽家の不在を強く感じさせるところ、さらに複層的なもの。『Ghost (I don't live today)』はマークレーがジミ・ヘンドリックスのレコードを使ってプレイしたもので、1985年と古いがパイオニアにはその迫力がある(初代ウルトラマンがそうであるように)。大友さんはそれを使ったプレイを2回。前半が気に入らなかったからということだったが、動と静のありようがそれぞれ異なっていておもしろい。

まだ『Otomo Yoshihide Plays Christian Marclay』を聴いていない。楽しみだ。

●大友良英
クリス・ピッツィオコス、7年ぶりの来日(JazzTokyo)(2024年)
ザイ・クーニン 2024年の東京(JazzTokyo)(2024年)
ジョエル・レアンドル@バーバー富士、+大友良英@神田POLARIS(2024年)
大友良英+類家心平@水道橋Ftarri(2024年)
ONJQ@新宿ピットイン(2024年)
大友良英+イヌイジュン+西村雄介@大久保ひかりのうま(2024年)
大友良英@水道橋Ftarri(2024年)
大友良英 X 田中鮎美 "session"@公園通りクラシックス(2024年)
TRY ANGLE/大友良英+川島誠+山崎比呂志@なってるハウス(2022年)
大友良英+川島誠『DUO』(Jazz Right Now)(2021年)
大友良英+川島誠@山猫軒(2021年)
リューダス・モツクーナス+大友良英+梅津和時@白楽Bitches Brew(JazzTokyo)(2018年)
大友良英+マッツ・グスタフソン@GOK Sound(2018年)
阿部芙蓉美『EP』(2014年)
ペーター・ブロッツマンの映像『Concert for Fukushima / Wels 2011』(2011年)
ジョン・ブッチャー+大友良英、2010年2月、マドリッド(2010年)
井上剛『その街のこども 劇場版』(2010年)
『その街のこども』(2010年)
大友良英+尾関幹人+マッツ・グスタフソン 『ENSEMBLES 09 休符だらけの音楽装置展 「with records」』(2009年)
サインホ・ナムチラックの映像(2008年)
大友良英の映像『Multiple Otomo』(2007年)
『鬼太郎が見た玉砕』(2007年)
原みどりとワンダー5『恋☆さざなみ慕情』(2006年)
テレビドラマ版『クライマーズ・ハイ』(2003年)

●クリスチャン・マークレー
『クリスチャン・マークレー トランスレーティング[翻訳する]』展@東京都現代美術館(2021年)
デイヴィッド・モス『Dense Band Live in Europe』(1987年)
ブッチ・モリス『Current Trends in Racism in Modern America』(1985年)


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