ハノイ便り

久しぶりの海外転勤、日々の記録として書き綴ります。

サパで感じたこと

2008-06-09 15:53:35 | Weblog

6月9日

ハノイから、寝台列車で、9時間、ラオカイという中国雲南省に接する国境の町から、さらに30km山道を登って、標高1560mにある町、サパに行ってきました。

涼しいけど、その分寒い。今年の冬の寒さでは、穀物は枯れるし、牛も死んだようです。米も、年に一回しかとれないらしいです。

そこには、美しい棚田が広がります。

どうも、全体が石灰岩の山のようで、道も石の上を歩いているという具合です。

棚田の幅は狭く、牛の背幅分の広さしかないようなところもあったりして、機械をいれることもできず、人手に頼るしかないようです。

ここまで、田んぼを作る必要に迫られるほど、食料不足なのだろう、とオットはいいます。

そこに住む、少数民族の村にトレッキングにいきました。

車がつくと、村の女性がおみやげを売りに大勢よってきます。

ズーとついて回るのですが、だんだん淘汰されて、2人になりました。 24歳のこの女性は、家庭の事情で学校にはいけなかったらしいけど、一緒にいた、従兄弟のこの秋で、中学3年になる少女は学校に通っているらしい。

卒業したらどうするの、と聞くと、親のお金の都合がつけば村をでて、学校にかよえるけど、そうでなかったら、このまま、この村に残るだろうとの答え。

昔と変わり、バイクが村での必需品になり、すべての生活に現金が必要になってくるのは想像できます。

この二人の英語が、いままで私が苦しんでいる、ハノイの人の英語と違い訛りがなくて、欧米人と同じ発音をしている。

聞けば、もの売りをしながら、英語を覚えていったそうです。

日本の中学生はこれほどは喋れないだろうと思いました。

サパの町で、少女のような女性が子供を背負ってもの売りをしています。

ガイドさんによると、結婚がすごく早いそうです。

食料事情が悪いのか、小柄です。体も洗えないのか背負っている赤ん坊の足も汚れています。

オードリーヘップバーンがユニセフ大使で各国を回り、

「人里はなれた僻地も決して忘れ去られた存在でなく、そこには学校があり、女性教育センターがあり、保健所がある」ベトナムに、非常に勇気づけられたとあるのが、1990年のこと。

ベトナムは、ユニセフ大使で回る対象国ではあったが、他の国と比べて、まだましという程度のものなのだろう。

それから、18年、進歩したのか、足踏み状態なのか、考えさせられます。


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