11月23日
ニンビンは、稲刈りの最中であった。
刈った稲は道端で脱穀し、家のまえから道路にかけて籾殻を干している。
わらの乾燥場所は道路である。
車もそれを避けきれず、踏みつけて走る。
家畜は家族の一員で、ニワトリ、ヤギ、ウシ、イヌ、ネコがゆうゆうとその上を歩いてゆく。
ニワトリにいたっては、籾殻を食べている。
ハノイの郊外も稲刈りのあわただしさが終わり、農閑期がくるのかと思っていたら、家族総出であらたな畑仕事が始まっている。
どうも作物を植えているようだ。
この前まで田んぼだったはずだけれど、どうして作物の苗が植えてあるの、と友達に聞いてみた。
この辺りは、一面とうもろこし畑が普通の状態で、田んぼとして使われたのが、特別のことだった。今回、田んぼから従来の畑に戻ったのだろうという。
ベトナムは米作りがさかんである。
今年は寒波で、米の出来が悪く、南の穀倉地帯の米は外国への輸出用のため回ってこず、北の地方は米が不足した。
米の不足は、最下層の人達の死活問題となり、暴動の起こる原因ともなるので、政府の農業政策のもと、生産調整がおこなわれ、畑が田んぼになったり、その逆もありうるらしい。
とりあえず、落ち着いたので、従来のとうもろこし畑に戻ったのであろうと、これも友達の話。
一年に米を2回作り、さらに、作物も育てている田んぼは、赤い土で豊かな土壌には見えない。
一年に1回だけしか米を作らない日本の田んぼで出来る、お米の美味しさの違いはここにあるのだろうか。
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