5月7日
今日は涼しくて、あのバンコクのうだるような暑さや雰囲気ををわすれてしまいそうで、忘れないうちにまとめておこうとあせっている。
ハノイでホテルに行く機会がよくあり、ホテルの花の活けかたがそれぞれ特徴があるので、とても興味深く観察している。
さて、バンコクのホテルの花はどんなだろうと興味深々。
わたしの泊まったホテルは、フォーシーズンホテルで、ここのウェルカムフラワーの大きさにまず圧倒された。
大ぶりな枝の先につるされているのがらんの花で、透明で細いガラス管に活けている。
それをもう少しシンプルにしたのが、ホテルのスパのディスプレイ。
シンビジュームを一輪づつ上からつるしていて、水にはすの花を浮かべている。
翌日には、浮かべる花の色を違えていたりして、気配りしている。
通路や中庭のそこそこには、白いらんを活けた鉢がたくさん飾っている。
このホテルはタイの伝統的建築をベースにまとめられているのが特徴となっていて、日ざしの強いところから、室内に入った時、日用のものがくすんで日陰の色に溶け込み優しく落ち着くことができる
朝食に使われるレストランには、こんな感じ。
ホテルのレセプションにおかれていたらん。
タイの歴史はよく知らないが、この国は、唯一東南アジアの国の中で外国に支配されなかった国で、王様の治める国であるらしい。
そんなこともあって、伝統がこわされていないのか、豊かなのか、いたるところで花と結びついた生活ぶりをみることができた。
ベトナムは最近、らんの栽培を始めた業者がいるようだが、テトのときに出回っているのをみかけて以来、このところはまるでみかけることがない。
ベトナムは物価に比較して花の値段が高いので特別な日にのみ花が主役になるが、バンコクは花だけをつないだ花輪が無造作に山積みされて売られていて、タイはベトナムに比べて豊かな国と感じてしまった。