鮎川俊介の「幕末・明治の日本を歩く」

渡辺崋山や中江兆民を中心に、幕末・明治の日本を旅行記や古写真、研究書などをもとにして歩き、その取材旅行の報告を行います。

2014.10月取材旅行『游相日記』番外編-大山街道(厚木~大山) その6

2014-11-25 05:54:49 | Weblog
下糟屋宿臨済宗建長寺派の禅寺神宮寺(高部屋神社の別当寺)の第十四世住持の文道玄宋が、江戸城に登城したのは文政12年(1829年)5月3日(陰暦)のこと。将軍徳川家斉にお目見えをしています。国泰寺住職は十万石以上の大名の格式で帝鑑の間詰めでした。田中村耕雲寺(咳止地蔵の近くの矢倉沢往還沿いにある臨済宗建長寺派のお寺)の第十九世住持松堂玄林は、国泰寺役者として文道玄宋に随従することとなり、5月6日に松前藩主に対して国泰寺赴任のための旅費として金30両の前借を申し込んでいます(松前藩から金30両が引き渡されたのは5月17日)。旅装を整えた文道玄宋が下糟屋宿の神宮寺を出立したのは6月19日。そして7月12日に江戸を蝦夷地に向けて出立しています。 . . . 本文を読む