四季の彩り

季節の移ろい。その四季折々の彩りを、
写真とエッセーでつづって参ります。
お立ち寄り頂ければ嬉しいです。

四度目の月下美人

2023年10月30日 15時50分04秒 | 写真

 過日、我が家の月下美人が今年四度目、三日間にわたり二鉢で九輪開花しました。一鉢は細君が建物の入り口付近の通路へ移動し、皆さんに見て頂くことにしました。

「誕生花」との言葉をご存知の方は多いかと思います。月下美人が「誕生花」となるのは今年は、7月19日、8月23日、そして10月29日と三日間あるとのことでした。10月29日は、この花の今年最後の誕生花の日でした。
月下美人が二度目の誕生花となった8月23日、このブログでも開花の模様を触れましたが、さらに三度目の誕生花の該当日に咲いたことに、ちょっぴり感動しました。



 今回も前回と同様に、夕刻19時ごろから蕾が少し開きはじめ、20時頃には花弁が見え始めました。さらに21時半ごろには半分程度開花し、23時頃にはほぼ満開の状態となりました。今回の花は前回より心もち大き目と感じました。
 花弁が見え始める頃から芳醇な香りが部屋に漂い、3輪が一斉に開花したこともあり部屋いっぱいに香りが充満する状態でした。



純白の20cm近い大輪の花びらと白い雌蕊、さらに黄金色の雄蕊とを持つ月下美人。
毎回、開花のたびに感じることですが、「はかない美」等の花言葉を持つ花で、雅な花の容姿と、馥郁と漂う芳醇な香りとにより、改めて創造主の技の妙を感じてしまいました。
                    了

コメント (2)
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「口語短歌・水曜サロンの会」(その106)第一部

2023年10月25日 05時48分56秒 | 短歌

「口語短歌・水曜サロンの会」(その106)第一部  短歌の投稿を歓迎します!!

 ☆☆☆ 楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。
 ☆☆☆ 短歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。
 ☆☆☆ 10月18日(水)以降、以下の通り第一部、第二部構成に区分して運営致し
     ていますので、それぞれに詠歌、返歌を出詠願います。
     第一部 「口語短歌・水曜サロンの会」 :従来通り三首まで出詠願います。
         なお、詞書、短歌説明は一首に付き、極力200文字以内にまとめて
         頂くようご協力願います。超えた場合は編集等ご了承願います。
     第二部 「ネット短歌」 :返歌専用です。
         どなたの掲載歌でも、心に響くものが在りましたら「○○さんへ
         の返歌」と明示し、第二部コメント欄へ返歌を投稿願います。

 「口語短歌・水曜サロンの会」は、このブログにお立ちより頂いている皆様の
 詠まれた短歌を、毎週水曜日に掲載し、その作品の鑑賞を行うサロンです。
 短歌の初心者の方から、ベテランの方まで、所属する短歌会等を越えて、自由に
 短歌を投稿し、鑑賞しあえる「賑わいのあるサロン」を目指したいと思っています。
 皆様の短歌の投稿と、歌評、ご意見、ご提案等をお寄せ頂ければ幸いです。


     「薔薇 ツルアイスバーグ」

「ブログ友の投稿短歌 交流コーナー」

【詞書】23年10月16日より「世界文化紀行」を再開しました。所謂日替わりで
  日本や世界の自然や文化を紀行するものですが、その写真や文章より短歌を
  詠んでみたいと思います。
  「広重の江戸百景」「財津和夫のファイナルコンサート」「辻仁成のパリ生活」
  「日本の祭り」等々です。
 註)歌川広重・江戸百景「日本橋」より
☆名物は富士と日本橋雪晴れで 乾いた空に太助の声も
 註)財津和夫ファイナルコンサート「心を開いて」より
☆人生で信じるものがないならば 開いて破る心の壁を
 註)日本の祭り・大分県東市国見町「ケべス祭り」より
☆夕闇に包まれた境内トウバたち 火の粉散らす天下の奇祭
                          浅間山明鏡止水さん
【解説】
 「世界文化紀行」を再開されたとのこと。写真と解説、さらに短歌で綴る「紀行」
 は居ながらにして、古今東西の文化に触れることができ、今から
楽しみです。
 第一首「日本橋雪晴」は、日本橋の上空から、富士をバックに日本橋北岸にあった
 魚河岸の様子を描いた絵の核心を歌で表現し、さらに「一心太助の声」まで盛り
 込んだ歌の手並みは鮮やかです。
 二首目は「心を開いて」の歌詞をまとめ、鮮やかに印象的に詠んでいますね。
  「信じるものがもしないなら それは君がこころを開かないから
     心の壁を破ってごらんよ」
 の真髄に迫っていると感じます。「一度っきりのこの人生」の応援歌としても
 私たちの背中を押してくれ、勇気を与えてくれる良い歌と考えます。
 神が磐に降り立つことに原点を持つ、昔からの信仰に基づく「奇祭」と言われる
 「ケべス祭り」。三首目の歌は、それを「天下の奇祭」として興味深く詠って
 いますね。この歌を「ケベス祭」を入れて詠んでみましたが…。
【ご参考】
 ★容赦なく火の粉浴びせる「ケベス祭」 祓い清めて無病息災

【詞書】歌手の谷村新司さんが亡くなられました。彼の歌が好きでした。特に
  歌詞が
好きでした。彼を偲んで三首、出詠します。二首は「群青」から、
  三首目は
「昴」から詠みました。
☆野辺に咲く薄紫の花歌ふ 君のこころよ 声永遠にあれ
☆群青の海に降る雪 海を染め 海を眠らせ そこに眠るや
☆さんざめく名もなき星よ 鮮やかに なほ勇ましく 君もゆくのか
                          みっちっちさん
【解説】
 前回、自閑さん、ちがやねこさんも谷村新司さんへの挽歌を詠んで頂きましたが、
 幅広い世代から、彼の歌は愛されていたものと改めて思っています。
 三首、いずれ歌も谷村新司さんと、その歌に寄せる深い想いのこもった歌と
 考えます。

 一首目、二首目の歌の「君のこころよ 声永遠にあれ」「海を眠らせ そこに眠るや」
 は
多くのフアンの方の共通の想いと考えます。
 三首目の歌、「昴」に次の歌詞があります。
  ~嗚呼さんざめく名も無き星たちよ せめて鮮やかにその身を終われよ
   我もゆく 心の命ずるままに 我もゆく さらば昴よ~
 もともと「昴」は「財の星」と言われ、現世的な目に見えるもの「物質文明」を
 表し、
それへの「さらば」を告げ、目に見えない精神的な豊かさの世界を目指す
 と言うのが、
この歌の趣旨と伺ったことがあります。
 そして、「目に見えないモノを大切にすることのできた先達たち」に自分も続こうと
 表明したのが「我もゆく 心の命ずるままに我もゆく さらば昴よ」の歌詞…とも。
 これらを踏まえると、三首目の歌の意味の深さが改めて浮かんできます。とくに
 「君もゆくのか」の「も」に込められた思いも・・・。

【詞書】SMC takumar 55mm f1.8というオールドレンズを購入したのですが、評判の
  タムキュー(タムロン 90mmマクロレンズ)よりも良い描写だと思い詠ませて
  頂きました。
☆五十年前のレンズを購入す
     タムキューレンズ 描写を凌ぐ
【詞書】昼はまだ、上着一枚、着ていれば調度ですが、夜は寒さでたまらず毛布を
  増やしたことを詠ませて頂きました。
☆昼はまだ上着一枚羽織るだけ
         夜はたまらず毛布をふやす
                          西BOOさん
【解説】
 「SMC Takumar 55mmレンズ」は、1960年代から1970年代にかけて製造された、
 ペンタックスの標準レンズですね。このレンズの最大の特徴は、その描写力で、
 開放からシャープで、ボケ味も滑らかで、色収差や歪曲収差も少なく、全体的に
 バランスの取れた描写をするとのことですね。
 一首目で、作者が詠まれた「タムキューレンズ 描写を凌ぐ」は実感であったと
 思います。歌から
良いレンズを手に入れ、撮影しながら満足そうに微笑む作者の
 姿が鮮明に思い
浮かびます。
 二首目は、季節の移ろいに改めて驚かされますが、そんな想いと、肌感覚も滲む
 良く分かる歌と考えます。

【詞書】秋日和が続きます。スーパーの店頭には豊作の果物が並んでいます。
  ラ・フランス、スペイン産のコーヒーから発想を飛ばしてみました。
  また、雨に打たれて宝石のように輝くコムラサキです。
☆ラ・フランスの小さな斑はナポレオンの旗振るような ほのほの香る
☆コーヒーはスペイン産というカフェにきて海色カップに海賊船(ふね)を遊ばす
☆コムラサキは風になびきて瑠璃色の色あざやかに秋雨のなか
                          夕庵さん
【解説】
 秋日和のとも、「ラ・フランス」「スペイン産珈琲」「コムラサキ」を題材に
 三首とも「小さな秋」が、ほのぼのとした雰囲気を醸し出し、詩情豊かに
 詠まれています。
 また、いずれの歌も調べも良く、朗詠をしたくなるリズム感を備えています。
 特に三首目、小紫式部の瑠璃色の実が秋雨に濡れ、色彩を鮮やかに際立たせ、
 さらに、風に揺れる様子が生き生きと描写されています。この表現力は秀逸と
 思います。また、「秋雨のなか」という五句の表現は、秋の情緒を印象深く
 演出していると考えます。

     「小紫式部」

【詞書】棟方志功
☆かんじたまま
  ほったまま
 みえぬ目でも

    人がどういおうと

 ここにわたし
                          自閑さん
【短歌説明】自閑さんご自身の説明です。
 NHK教育の日曜美術館で、棟方志功を特集していました。
 彼はド近眼で、板に顔を近付けてひたすら彫っていました。どんな大作も見える
 範囲は10cm四方しか無く、全体の構図とかは、天性のもの。
 全体図を見るのが、刷り上がってからとか。晩年は右目が失明しており、それでも
 ひたすら彫り続けたとか。
 神話や釈迦のジャカータ、詩、吉井勇の短歌も彼にとっては版画の一部。
 短歌も、単語を選び、志功の彫る範囲と同じですが、所詮三十一文字。
 配置などは推敲できますが、版画は、一度彫れば修正は利かないです。
 「ここに」と「ここは」と1字しか違いませんが、全く違う短歌になります。
 現物は、竹橋の東京近代美術館で展示しているそうですし、NHKもアーカイブで
 配信しているそうなので、是非志功と版画を御覧になっては如何ですか。
【投稿外コメント】自閑さんご自身のコメントです。
 下鴨神社の和歌を紹介したので、上賀茂神社関係の和歌を紹介します。
  みそぎするならの小川の川風に祈りぞわたる下に絶えじと(八代女王)
 禊ぞ夏の験なりける(藤原家隆)の本歌。ならの小川は上賀茂。しかし
 八代女王は奈良時代の歌人なので、奈良の小川かも?藤原家隆の歌碑は
 上賀茂神社に有ります。
  いかなればそのかみ山のあふひ草年は経れども二葉なるらむ(小侍従)
  ほととぎすそのかみ山の旅枕ほのかたらひし空ぞわすれぬ(式子内親王)
 神山は、上賀茂神社に有る御山。式子内親王にとって、外に出る事が出来る
 葵祭は、将に一生の思い出の旅だったのでしょう?
  鏡にもかげみたらしの水の面にうつるばかりの心とを知れ(賀茂御歌)
  年を経て憂き影をのみみたらしの変る世もなき身をいかにせむ(周防内侍)
  月さゆるみたらし川に影見えて氷に摺れるやまあゐの袖(藤原俊成)
 御手洗川は、神社の前を流れる川。ちなみに御手洗団子の由良は、下鴨神社。
  郭公こゑ待つほどはかた岡の森のしづくに立ちや濡れまし(紫式部)
 上賀茂神社の摂社で片岡社が横に有ります。通り過ぎずお詣りしましょう。

【解説】
 「世界のムナカタ」と呼ばれた版画家、棟方志功は、おっしゃるように版木
 すれすれに眼を近づけて猛烈なスピードで彫っていたとのこと。自らの作品を、
 「版画」ではなく、板の声を聞き、板の命を活かす「板画」だと宣言していたと
 伺っています。
 板に自らの命を刻む、文字通り「板画」の中にこそ「わたし」が存在するのだと
 言った棟方志功の自負を、作者の歌の結句「ここにわたし」の「に」で表現して
 いるのだと感じました。また、ゆるい評価を寄せ付けない「板画」の職人であり、
 芸術家としての棟方志功の矜持を「人がどういおうと」の句に表現しきっていると
 感じました。これらから、作者が棟方志功の作品と、生きざまに心からの尊敬を
 込めて詠った詠歌と考えました。
 棟方志功の作品一つ一つが放つオーラと、エネルギーは、彼の生きた証が彫刻刀を
 通して命がけで刻まれた結果と私も感じています。さらに、彼の作品に真向かうと
 背筋が伸びる想いを抱いてきました。そんな想いを喚起させる歌でもあります。

【詞書】10月21日、その日のISSは午前4時05分頃だったので、トイレに立ったついでに
  その時間まで待って外に出て、金星の上を通過するISSを見送っていました。
  ふと右に視線を動かした時に向かいの家の向こう側の、もひとつ向こうの竹藪の
  上の空が紅く見えたんです。
  「製茶場!」は、すでに10メートルはあろうかという炎が上がり、ガラガラとか
  バーン!とかいう何かが崩れ落ちる音がしてました。先日、10日のユニチカの
  爆発事故と言い、明け方の事件が続きました。
☆空紅く染まりて私の目の前に
      火柱高く夜明け前かな
【詞書】谷村さんに続いて、個性的なミュージシャンがまた一人旅立ちました。
  ’80年代を代表する歌の一つ、「ダンシング・オールナイト」を歌っていた歌手の
  もんたよしのりさんが亡くなりました。特にファンでなくともリアルタイムで
  あの歌をテレビ等で聴いていた世代としては、非常に残念ですし寂しいです。
  それにしても大動脈解離って怖いです。お悔やみ申し上げます。
☆’80s(エイティーズ)彩る歌は星のごと
           ハスキー声のもんたさん逝く
【詞書】いやもうこのまんまです。国会議員とかは、まだ羽根の形のものを付けて
  いたりするので、「羽根」が全く無くなった訳ではないみたいですね。
  募金にしても、うちらの所は町会費から出しています。前に居た所では、
  一軒一軒回りましたから、その手間は無いわけですが…。何かシールって微妙に
  寂しいような…。
☆「赤い羽根」回覧板に挟まれて
       シールに変わりて各戸を回る
                          ちがやねこさん
【解説】
 一首目は、10日のユニチカの爆発事故に続き、ご近所で明け方に発生した事件の
 生々しい報告を兼ねた時事詠であり、緊迫感と臨場感のある短歌となっています。
 一歩間違えば類焼も免れなかった事実。正に「一歩先は闇」が現実の問題として、
 出現していることに改めてに驚かされます。「火柱高く夜明け前かな」は、その
 状況を正確に表現していると感じます。
 二首目は、おっしゃるように「谷村さんに続いて、個性的なミュージシャンがまた
 一人旅立ちました」ね。かつて、「ダンシング・オールナイト」をプロジェクトの
 若いメンバーと共に熱唱したことを思い出します。もんたよしのりさんへの挽歌
 とも言えるしみじみとした歌は、私達共通の想いを詠っていると感じます。
 「’80s(エイティーズ)彩る歌は星のごと」の表現は秀逸と思います。
 三首目は、詠まれた通り「何かシールって微妙に寂しいような…」は実感ですね。
 町内会、自治会の役員のなり手がいなくなり、諸々省力化しなければならないのは
 解りますが…、行政も赤十字社も相変わらずの「丸投げ」も感じられます。そんな
 素朴な想いがうまく詠まれています。
 今回も、文字数制限から詞書の編集をさせて頂きました。ご容赦願います。

☆涙にも似たるしずくや外苑の 樹木を濡らす十月の雨
                         ポエット・M
【解説】
 秋雨の中、泪をのみ込み、強いられた「歓声」とともに学徒の出陣を見送ったで
 ありましょう神宮球場の少なからぬ観客、そして樹木たち。
 80年の歳月を経た今、心無い為政者の愚策により、切られる定めとなったその樹木。
 十月の雨に包まれ、自ら泪する様に見える並木の木々たちに寄せて詠んでみました。


     「未だ咲く 白芙蓉」

「山法師 短歌の章」鑑賞 紅林茂夫著(13)

  「山法師」はエコノミストでもありました著者の経済学の論文を始め、小説、
  短歌等を著者により厳選され著作を集めた著者渾身の著書でもあります。
  その著書から、短歌を抄出し三首づつ紹介させて頂きます。
     
4.「短歌の章」 秋拾遺(5)

   冷夏過ぎ秋またなくて蕭蕭と
           コスモスの花に今朝も雨降る
            
   みずひきのくれなゐまして秋に入る
           今朝はさやけく足冷ゆるなり

   気候異常の夏と思ふに
           ひそやかに時移るらし すすき穂に出ず


     「薔薇 クリスチャン・ディオール」

【短歌入門・質問・提案コーナー】
【投稿外コメント】先週に続き掲載致します。
 自閑さんよりコメントを頂きました。皆さんの学びにもなりますので掲載致します。

 糺の森の話題があったので、関連和歌と感想を。
  忘れめやあふひを草にひき結びかりねの野辺の露のあけぼの(式子内親王)
 下鴨神社の賀茂斎院御所旧跡の看板には、「あふい」とあった。今でも
 多分糺す人もおらずそのままか?
  石川やせみのを川の清ければ月も流れを尋ねてぞ澄む (鴨長明)
 鴨長明は、瀬見の小川を賀茂川の異名と明言しているが、下鴨神社糺の森の
 看板の説明文では、糺森を流れる小川としている。
  風そよぐ楢の小川の夕暮は御禊ぞ夏のしるしなりける(藤原家隆)
 楢の小川は上賀茂なのに糺の森の小川に「楢の小川」の看板が。

  偽をただすのもりのゆふだすきかけつつ誓へわれを思はば(平定文)
 と言う事で、古来糺の森に偽りはあってはならないので😰
  やまとかも海にあらしの西吹かばいづれの浦に御舟つながむ
                     (賀茂の社の午日歌)
 賀茂族の古来から歌い継がれている歌。下鴨神社の手水舎の看板に。
  われ頼む人いたづらになしはてばまた雲わけて昇るばかりぞ(賀茂御歌)
 寛弘元年十二月七日に藤原高遠の夢に出た歌との事。
  立ち出づるなごりありあけの月影にいとどかたらふ時鳥かな(よみ人知らず)
 返し
  いく千世と限らぬ君が御代なれどなほ惜しまるる今朝の曙(藤原家通)
 藤原家通は藤原定家の姉の夫。姉は当時式子内親王に使えていた。とすれば
 末っ子の定家に夫婦の歌を入撰圧力?
 いくつか下鴨神社付近の看板に有りますので、尋ねてみては?

【運営にあたって】
 (1) 投稿期間は、原則として毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
    なお、変更がある場合は、その都度ご連絡致します。
 (2) おひとり様 3首まで(1首でも可)コメント欄に投稿願います。
    なおブログの字数制限(コード30,000字)等により詞書等編集させて頂く
    場合もありますので、ご容赦願います。
 (3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
    仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
 (4) 投稿頂いた短歌は、そのまま掲載します。皆様から感想等頂ければ幸いです。
 (5) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
 (6) 掲載順序は、原則本ブログのコメント欄への到着順と致します。
 (7) 掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
                     了

コメント (14)
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「口語短歌・水曜サロンの会」(その106)第二部 ネット歌会

2023年10月25日 05時18分01秒 | 短歌

「口語短歌・水曜サロンの会」(その106)第二部 ネット歌会
            短歌の返歌を歓迎します!!

 ☆☆☆ 楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。
 ☆☆☆ 返歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。
 ☆☆☆ 「ネット歌会」について
      「ネット歌会」は、「お題」を決めて短歌を詠みあうという方式では
      なく、「水曜サロン」へ掲載された、各位の歌に対して「返歌」する
      という自然発生的な歌会です。従って掲載された歌の中に自分に響く
      ものがありましたら、それへの返歌として大いに詠んで頂き第二部の
      コメント
に記入して頂ければ幸いです。


     「薔薇 クイーン・エリザベス」

☆------------☆ 「ネット歌会」開始 ☆-----------☆
  「ネット歌会」として展開された詠歌を掲載致します。
    注) ☆:元歌  ★:返歌

☆さんざめく名もなき星よ鮮やかに なほ勇ましく君もゆくのか
                         みっちっちさん
★一陣の風は詩人を連れ去りてコスモス咲くもはかなその色
                         夕庵さん
★さよならと手を振る君の白き頬 その横顔を今も忘れず
                         みっちっちさん
★目をそらしビールを呷る横顔に如何な苦悩をきみ抱きしや
                         夕庵さん
★胸熱く夢追ふ君の横顔に不安なる影ふつと浮かびぬ
                         みっちっちさん
★しのび猫影を残して横切りぬ 風吹く萩のゆれる庭隅
                         夕庵さん
★駅前を抜けてひとりの道夜寒(みちよざむ) 靴音響き 猫しのびゆく
                         みっちっちさん
★駅前の花屋で買った秋桜としみじみと聞く「アリス」の歌を
                         夕庵さん
★ものを持つより精神の豊かさよ しみじみと聞く 「さらば昴よ」
                         みっちっちさん
★精神の豊かさとはを教えらる 短歌(うた)作るのもひとつの手段
                         夕庵さん
★歌詠みし我見詰むればすつきりとするはこころの豊かなるやも
                         みっちっちさん

☆コーヒーはスペイン産というカフェにきて海色カップに海賊船を遊ばす
                         夕庵さん
★海色のカーテンに変へ 出窓には ボトルシップの海賊船を
                         みっちっちさん

☆昼はまだ上着一枚羽織るだけ 夜はたまらず毛布をふやす
                         西BOOさん
★あの日から数え切れない夜が過ぎ毛布の恋しい季節むかえむ
                         夕庵さん
★冷房で暑く寝苦し夜よりも毛布くるまる温かさかな
                         西BOOさん
★瞑想の猫に寄りそう夜の更けに鉛筆けずる音さくさくと
                         夕庵さん

☆コムラサキは風になびきて瑠璃色の色あざやかに秋雨のなか
                         夕庵さん
★瑠璃色の玉をこぼすや コムラサキ 恋をなくせし天女の涙
                         みっちっちさん
★純白の玉すだれ咲くあの家は私のふる里記憶もひらく
                         夕庵さん
★ふるさとの家は他人の家となり 母の育てし竜の玉は今
                         みっちっちさん

☆群青の海に降る雪海を染め 海を眠らせそこに眠るや
                         みっちっちさん
★ゆく秋の比良の山並み眠るゆえ旅人われも湖(うみ)と眠らむ
                         夕庵さん
★六甲に御神おはすや 安らかに けもののごとく 山と眠らむ
                         みっちっちさん
★検診の結果を夢見て気もそぞろ 神よ仏と手を合わせます
                         夕庵さん
★「手術中」表示の消へぬ長廊下 神よ仏と祈る長き夜
                         みっちっちさん
★終電車 灯りの消えぬコンビニに残ったパンを買って帰りぬ
                         夕庵さん
★終電の尾灯遠のく晩夏光 君の横顔 目に焼き付けて
                         みっちっちさん
★試乗する夜のハイウエイは初体験テールライトの続く海岸
                         夕庵さん
★初めての君とのデート うきうきと 哲学の道 より南禅寺
                         みっちっちさん
★新しきウオーキングシューズの心地よさ今日の散歩は浮き足だちて
                         夕庵さん

☆酔芙蓉 未だ咲きつぐ夕暮れに 金木犀の香りほのかに
                         ポエット・Ḿ
【詞書】金木犀の金色の十字の花が木下に丸く星座のように散っていました。
★過ぎてより匂い漂う金木犀 木下に星座を丸く作れり
                         夕庵さん
★散りてなお黄金の星座描きいる 金木犀は地上の「昴」
                         ポエット・Ḿ
★遙かなる精神(こころ)を追いてうたう歌「昴」とともに君逝きませり
                         夕庵さん

☆------------☆ 「ネット歌会」了 ☆------------☆


     「薔薇 プリンス ドゥ モナコ」

【読者からのコメント】
☆fumiel-shimaさんからのコメントです。
 皆さんの詠われる短歌の光景や情景を頭に浮かべ、三十一文字にまとめられた
 その始まりから終わり迄の物語の中に・・或いは一部を切り取って私もその
 場にいるかのような妄想と共に思いを馳せてみました。
 その画像が遠くかすむように・・またその思いが拡大され、何秒か後に残像を
 残したままフェードアウトしていくような優しい想いを感じました。
 そして短歌の詠めない私も豊かな気持に・・・

★ポエット・Ḿの返礼コメントです。
 いつも、「水曜サロン」を温かく見守って頂き、また、心を込めたコメントを
 頂きありがとうございます。
 短歌はご存知のように、31音の短い詩ですが、それゆえに読む方の想像力に
 よって宏大な世界を思い描く力を持っていると考えます。また、そのような
 喚起力を備えた歌こそ優れた歌なのだと思っています。
 その意味では、fumiel-shimaさんに「その場にいるかのような妄想」を促した
 歌こそ、優れた歌のひとつと考えます。
 fumiel-shimaさんは「短歌は詠めない」と謙遜されますが、多くのコメントは、
 そのまま詩であり、散文詩となっています。水曜サロンに集う少なからぬ
 方々が、fumiel-shimaさんをお慕いしているのも頷けます。
 これからも、水曜サロンの「伴走者」として、諸々アドバイスと感想等を
 お寄せ頂ければ嬉しい限りです。

【運営にあたって】
 (1) 投稿期間は、原則として毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
    なお、変更がある場合は、その都度ご連絡致します。
 (2) 「水曜サロン」に掲載された短歌への返歌を「第二部」のコメント欄へ
    投稿願います。出詠頂いた
返歌は、そのまま掲載します。
 (3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
    仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
 (4) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
 (5) 掲載順序は原則、本ブログのコメント欄への到着順と致します。
 (6) 掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
                     了

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「秋のローズフェスタ」へ

2023年10月22日 07時32分35秒 | お出かけ

 昨日、10月21日から22日の二日間にわたって「2023 秋のローズフェスタ」が開催されるとのことで、細君共々横須賀ヴェルニー公園へ散策を兼ねて行って参りました。ここは、私のブログでも度々触れてきましたが、洋風東屋や噴水が配置されたフランス庭園様式を取り入れ、幾何学的に整えられた公園です。

     「薔薇 プリンセスアイコ」

 花壇には130種1400株のバラが彩りを添え、横須賀本港の海を眺めながらのんびりしたひと時を過ごすことができる場所でもあります。また、園内にはさくら広場が2ヶ所あり、「よこすか近代遺産ミュージアム ティボディエ邸」、さらに、正岡子規の文学碑など石碑も多く、見どころが多い公園となっています。

   「ヴェルニー公園の景観 中央の建物がティボディエ邸」

 秋バラの季節に合わせた「ローズフェスタ」でしたが、秋薔薇の大半は最盛期を既に過ぎ、散り際のものが多く少し残念な思いが致しました。それでも、秋日和に誘われ「カレーフェスティバル」等も同時に開催されていることもあり、かなりの賑わいでした。ちなみに、私たちは「ヨコスカ海軍カレー四種盛り」を美味しく頂きました。

     「ヴェルニー公園 入口」

 昨日21日は、バラ苗販売、マルシェ、キッチンカー、てまわしオルガン、音楽イベントなどが開催されていました。特に第7艦隊音楽隊「湘南ブラスクインテッド」、アンサンブルサミットからLA SEÑASの演奏などへの期待の声が多く聞かれました。開催時間との関係で私たちはスルーしたため聞くことは出来ませんでしたが、会場では多くの方が準備に追われている印象でした。

     「薔薇 パパメイアン」

 また、洋風東屋ではピアノ演奏がすでに始まっており、多くの方が聴き入っていました。
ワークショップでは、一般社団法人世界押し花芸術協会の協力により「押し花ワークショップ」も開催され、ここも多くの人だかりがしていました。なお、日本を代表する押し花アーティスト、杉野宣雄氏の作品も見ることができました。

     「薔薇 ブルームーン」

 咲き残る薔薇をデジタル一眼レフカメラで撮影しながら、園内を散策しましたが歩数は7,000歩強でした。撮影した薔薇のうち何枚かを掲載致しましたのでご覧頂ければ嬉しいです。

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「口語短歌・水曜サロンの会」(その105)第二部 ネット歌会

2023年10月18日 06時03分43秒 | 短歌

「口語短歌・水曜サロンの会」(その105)第二部 ネット歌会
            短歌の返歌を歓迎します!!

 ☆☆☆ 楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。
 ☆☆☆ 返歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。
 ☆☆☆ 「ネット歌会」について
      「ネット歌会」は、「お題」を決めて短歌を詠みあうという方式では
      なく、「水曜サロン」へ掲載された、各位の歌に対して「返歌」する
      という自然発生的な歌会です。従って掲載された歌の中に自分に響く
      ものがありましたら、それへの返歌として大いに詠んで頂き、コメント
      欄に記入して頂ければ幸いです。


     「咲きつぐ 芙蓉」

☆------------☆ 「ネット歌会」開始 ☆-----------☆
  「ネット歌会」として展開された詠歌を掲載致します。
    注) ☆:元歌  ★:返歌

☆炎暑終え冬に向かって風吹けど
    花が散りゆき都度 寂しける
                         西BOOさん
★奥飛騨路 囲炉裏火 恋し ちろちろと冬来る前に も一度訪ねむ
                         夕庵さん

☆日に日にと涼しくなりにけるものや
    すすきが風に揺れるがごとく 
                         西BOOさん
★砥峰高原(とこみね)は「ノルウエイの森」のロケ地にて
       黄金の薄穂 夕陽に輝りぬ
                         夕庵さん

☆ピンボケで中秋名月up不可 シャープな画像 記憶の中に
                         西BOOさん
★名月は時に見れども残るのは 君の隣に観る月ばかり
                         みっちっちさん

☆ピンボケで中秋名月UP不可 シャープな画像記憶の中に
                         西BOOさん
★今宵また月のうさぎに会えるかと話紡ぎてピンボケもよし
                         夕庵さん
★望遠で追尾だ追尾 飽和して ピントに頭回らずあやや
                         西BOOさん
★あの人の話はいつも飛んでいて焦点合わす時間が足りぬ
                         夕庵さん

☆病む友はいかに居ますと案じつつ月のひかりのパワーを送る
                         夕庵さん
★月光に山の端しるき六甲にいだかれ眠る父母の墓
                         みっちっちさん

 
     
「咲き競う コスモス」  

☆叡電の出町柳が始発駅 車窓の月と鞍馬へ行かむ
                         みっちっちさん             
★義経も飲みし岩場の湧清水 天狗も飛んだか木々のざわめき(鞍馬山)
                         夕庵さん
★深々と阿修羅のごとき走り根を 山を谷をも越へて義経
                         みっちっちさん
★祈りとも怒りとも見ゆ阿修羅像 遠きまなざし切なげに見据え
                         夕庵さん
★憂ひ帯び 何を迷ふや阿修羅像 悟りを開きゆくまなざしも
                         みっちっちさん
★煩悩を捨て去ることは叶わずて悟りの境地はいまだ遠くて
                         夕庵さん
★卓球の試合に勝つという願ひ これは煩悩?悟りは遠し
                         みっちっちさん

☆松明の火の粉巻きあげ石段を 下る神輿の勇壮なるや
                         みっちっちさん
★ギャル神輿 浪速おんなの心意気 天神祭に汗の飛び交う
                         夕庵さん
★秋晴れに 片肌脱ぎて 岸和田の 漢だんじりの大屋根に舞ふ
                         みっちっちさん
★茅葺きの大屋根に舞う鳶見ゆピーヒョロピーヒョロ「美山の里」に
                         夕庵さん
★晴れ渡る美山の里の真ん中に 昔ながらの赤ポスト立つ
                         みっちっちさん
★かの手紙丸いポストに投じしも 幾夜待ちしか苦い記憶に
                         夕庵さん
★押入れに手紙の束の何束か 出さぬ手紙も愉楽の詩歌も
                         みっちっちさん

☆雲早く空を駆け抜け 夕陽さえ 掻き消しゆくも朱き夕映え
                         ポエット・M
★美術館のホールを出れば秋の日の朱の夕映えに目を細めたり
                         夕庵さん
★満ち足りてオペラホールを出(い)でくれば 石の街にも夕映えはあり
                         ポエット・M

☆------------☆ 「ネット歌会」了 ☆------------☆


     「玉すだれ」

【運営にあたって】
 (1) 投稿期間は、原則として毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
    なお、変更がある場合は、その都度ご連絡致します。
 (2) 「水曜サロン」に掲載された短歌への返歌を投稿願います。出詠頂いた
   返歌は、そのまま掲載します。
 (3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
    仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
 (4) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
 (5) 掲載順序は原則、本ブログのコメント欄への到着順と致します。
 (6) 掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
                     了

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「口語短歌・水曜サロンの会」(その105)第一部

2023年10月18日 05時49分32秒 | 短歌

「口語短歌・水曜サロンの会」(その105)第一部  短歌の投稿を歓迎します!!

 ☆☆☆ 楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。
 ☆☆☆ 短歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。
 ☆☆☆ 本日10月18日(水)以降、以下の通り第一部、第二部構成に区分し
     運営致しますので、それぞれに、詠歌を出詠願います。
     第一部 「口語短歌・水曜サロンの会」 :従来通り三首まで出詠願います。
         なお、詞書、短歌説明は一首に付き、極力200文字以内にまとめて
         頂くようご協力願います。超えた場合は編集等ご了承願います。
     第二部 「ネット短歌」 :返歌専用です。
         どなたの掲載歌でも、心に響くものが在りましたら「○○さんへ
         の
返歌」と明示し、コメント欄へ返歌を投稿願います。

 「口語短歌・水曜サロンの会」は、このブログにお立ちより頂いている皆様の
 詠まれた短歌を、毎週水曜日に掲載し、その作品の鑑賞を行うサロンです。
 短歌の初心者の方から、ベテランの方まで、所属する短歌会等を越えて、自由に
 短歌を投稿し、鑑賞しあえる「賑わいのあるサロン」を目指したいと思っています。
 皆様の短歌の投稿と、歌評、ご意見、ご提案等をお寄せ頂ければ幸いです。


     「未だ咲く 芙蓉」

「ブログ友の投稿短歌 交流コーナー」

【詞書】23年9月25日から拙者ブログではオリジナル作詞&作曲特集を掲載しています。
  今回はじいじさん特集より詠んでみたいと思います。
 註)オリジナル作詞「カサブランカの花」より
☆大輪で白い花びら咲かせるも 愛する人に荘厳な愛を
 註)オリジナル作詞「君のいないしあわせなんて」より
☆黄昏に想う心はただ一つ きみの元気と長生祈る
 註)オリジナル作詞「生きていればなんとかなるさ」より
☆生きていればなんとかなるさ元気よく 自分を信じ歩み続けよう
                          浅間山明鏡止水さん
【解説】
 一首目、二首目は、奥様に捧げた歌でしたね。
 作者のブログで記されているように、カサブランカは「ほかのどんな花より
 ノーブルな輝きを
放ち、はなやかさの中にも神秘性や幻想的な雰囲気も併せ
 持っている」花ですね。
また、カサブランカの純白の花色は汚れ無き美しい
 イメージがあり、「高貴」「純粋」
という花言葉がつけられ、奥様のイメージ
 そのものの花と考えます。

 オリジナル作詞に寄せた「まとめ」とも言える短歌が、万葉集の「長歌」に
 対する「反歌」
のような役割を果たしているのではないかと、ふと考えて
 みました。その意味で作者の
今回のオリジナル作詞に寄せた一連の短歌は、
 新しい短歌展開の可能性を示唆して
いるのではないかと考えました。
 一首目を、少し視点を変えて詠んでみましたが…。

【ご参考】
 ★高貴さを秘め持つ花よカサブランカ 君に贈らん温き想いも


     「咲き匂う カサブランカ」

【詞書】日に日にではあるが、すすきが風に揺れるように、ゆっくりではあるが
  涼しくなって
きたなと思い詠ませて頂きました。

☆日に日にと涼しくなりにけるものや
       すすきが風に揺れるがごとく
【詞書】暑かった夏から冬に向かって風は吹いているが、涼しくなる度に、花が
  散って
いくのが寂しいと思い詠ませて頂きました。

☆炎暑終え冬に向かって風吹けど
       花が散りゆき都度 寂しける
【詞書】中秋の名月を撮ったのですがピンボケになってしまいUPできません
  でしたが、
美しかった映像は記憶に残っていることを詠ませて頂きました。

☆ピンボケで中秋名月 UP不可
       シャープな画像 記憶の中に
                          西BOOさん
【解説】
 一首目、二首とも、炎暑の夏から、いきなり冬を思わせる北風のふく季節への
 移ろいを詩情を込めて詠い、よくわかる歌と思います。
 特に、一首目の「日に日にと」という表現が、夏の暑さが徐々に和らぐその様子を、
 時間の経過とともに捉えて詠っているのが印象的です。
 また、「すすきの揺れ」に喩えて、その移ろいを簡潔に表現した手並みは優れて
 いると考えます。
 三首目は、写真の名手の作者にしても、このようなことが起きることにホッと
 しました。
何枚か撮った画像の「しろ飛び」「ピンぼけ」は、私達素人には常に
 ありますが…、
しかし、下句の「シャープな画像 記憶の中に」は凛とした表現が
 良いですね。

【詞書】あの夏の暑さは何処へ行ったのでしょう。朝夕は一足飛びに秋がやって
  きた
感じです。こんな秋の夜は濃い煎茶と和菓子があれば最高です。
☆チンチンと調べ整う鉦たたき琥珀の月を客人にして 
☆病む友はいかに居ますと案じつつ月のひかりのパワーを送る
☆十六夜の月を見上げて問うてみる人の欲望果てなきものと
                          夕庵さん
【解説】
 三首の歌は、いずれも秋の月をテーマに詠んで頂いていますが、深まりゆく秋の
 情景を「鉦たたき」「病む友」「人の欲望」と言った視点から、詩情を込めて
 手堅く詠っていると考えます。
 特に、一首目の歌、「鉦たたき」の虫の音と、リズムは私達にとって心地よい
 ものですが、「琥珀の月」の光と共に、私たちを包み込んでくれる包容力と
 優しさを持った歌と考えます。
 また、「客人にして」という表現は、月など自然界の要素を訪問者として扱う
 という、日本の伝統的な視点を示して、歌を奥深いものとしています。

 全体として、この歌は自然と人間の関係性を季節の移ろいの中に見出だし、
 美しさと、その調和とを味わい深く詠っていると考えます。

詞書】学生時代、初めて鞍馬の火祭りを見に行った時の事を詠みました。
  今年は10月22日に行われるそうです。
☆叡電の出町柳が始発駅 車窓の月と鞍馬へ行かむ
☆松明の火の粉巻きあげ石段を下る神輿の勇壮なるや
☆燃えあがる大松明に頬染めて君と手つなぐ鞍馬の夜よ
                          みっちっちさん
【解説】
 正に、「鞍馬の火祭り」を背景とした「青春のメモリー」ですね。
 三首とも、君と訪ねたかの日々の楽しく懐かしい、深い想いの詰まった歌と
 感じました。

 特に、三首目の歌は、感情的な深みと視覚的な豊かさを持つ美しい歌と考えます。
 「頬染めて」は大松明の灯りのみでない、君と手をつなぐことの恥ずかしさも
 あったかも
知れませんね。その初々しさがいいですね。

 また、鞍馬の火祭の熱気と、君との特別で幸せなひと時を、さらにその尊さをも
 この歌群れは表現していると感じました。
 このような歌を私たちも詠んでみたいものですね。


     「揺れる コスモス」

【詞書】さらば昴よ
☆名もなき星たち
  その夢の道を照らしてくれ!

 わが身を終えるまで
                          自閑さん
【投稿外コメント】自閑さんご自身のコメントです。
 谷村新司さんが10月8日に亡くなった。
 私のカラオケのレパートリーで、最後にみんなで肩を組んで合唱していました。
 星屑の樣な我々の、厳しい荒野の道を進んでも、誰も名前すら覚えられない。
 生きていたかも記録さえ残らないのに。でも進むしかない。と言うイメージでした。
 「いい日旅立ち」とは言えない、若すぎると思うばかりです。
 谷村さんのご冥福を御祈りします。
【解説】
 この歌は、谷村新司さんの「昴」の歌詞と深く共鳴していると感じます。「昴」の
 歌詞は、人生に出会う困難さと、それに挑戦する姿を描き出していると考えます。
 それは「目を閉じて何も見えず 哀しくて目を開ければ 荒野に向かう道より 
 他に見えるものはなし」というフレーズからも言えます。
 一方で、この歌は、そのような困難な道程でも「わが身を終えるまで」自分たちの
 夢を追い求め、どんな困難に直面しても前進し続けるのだ、との決意を表明して
 いると推察します。さらに、谷村新司さんの音楽が持つ、深い想いと哲学的な思考
 を反映しているとも考えます。

 「昴」を「人生の応援歌」と共感し歌ってきた世代として、改めて谷村新司さんの
 ご冥福を御祈り申し上げます。

【詞書】薬というものは、効能の裏側には、必ず副作用があるものです。だから、
  できるだけ摂らないほうが良いのです。皮肉なことに、この私の精神薬被害の
  記事が犯人の私に対する誹謗中傷のきっかけになりました。
☆精神薬被害を受けて十年後誹謗中傷被害を受けぬ
☆親切のつもりで書きし被害記事が誹謗中傷記事のきつかけ
☆精神薬被害の辛さに負けぬほど辛き被害は誹謗中傷
                          水仙さん
【解説】
 長く続くネット、ブログでの「誹謗中傷」のきっかけと、その後の様子を詠まれた
 歌ですが、未だ続いていることに心が痛みます。詠うことでその痛みが薄められ、
 「魂鎮め」になるならと歌に表現することをお勧めしてきましたが、未だ続く
 「誹謗中傷」の実態に怒りが湧きます。
 続ける方の言い分と、それを支持する方の想いも種々あるでしょうが、長きに
 わたって、一人の方が苦しく辛い想いをされている事実に、想像力を働かせて
 頂きたいと思っています。
 ただ、現状の辛さは今までの経緯から十分理解させて頂いていますが、作者
 ご自身の
ためにも「誹謗中傷」の呪縛から、自らを開放する道を歩まれることを
 強くお勧め
したいと思います。
 また、相手の方がなぜそうするのかを一歩退いて、俯瞰して考えてみましょう。

 「相手は変えられないけれど、自分は変えられる」との言葉がありますが、先ず
 これらの
「負」の情報をあえて見ないこと、一切を無視する事をお勧めします。
 こだわりを捨てる
ことは難しい事ですが、それで気分的にはかなり軽くなると
 思います。
これからも自らも楽しくなる、また、友への励ましとなる歌をお互いに
 詠んで参りましょう。

【詞書】びっくりしました。10月16日の午後谷村新司さんが亡くなったことを
  知りました。今日びの人であれば「まだ」が付く年齢だと思います。さまざまな曲が
  脳裏をよぎり、歌番組等で見た姿が浮かんで来ます。
  「ガンダム」好きの私が、谷村さんが手掛けた曲で唯一持っているのが「砂の十字架」
  だったりします。私も心からご冥福をお祈りしています。
☆幾つもの名曲作りしミュージシャン
        昴輝く空へと旅立つ
☆人生の夕暮れに何を想ったろう
        名曲遺しチンペイさん逝く
【詞書】2000年の因縁。最早泥沼も泥沼、悲惨以外の何物でもないパレスチナと
  イスラエルの争い…。
  どこまで血を流すというのでしょう?…何とか終わらないものなんでしょうか。
☆「“国持たぬ民が創りし国”の民」自ら生むのか「国無き民」を
                          ちがやねこさん 
【解説】
 一首目、二首目は、谷村新司さんへの挽歌ですが、自閑さんも谷村新司さんの
「昴」の歌詞と深く共鳴した歌を詠んで頂きました。
 作者の詠歌も、「昴輝く空へと旅立つ」「名曲遺しチンペイさん逝く」と歌の
 下句に哀悼の深い想いが滲んでいると考えます。
 私たちの世代の、青春をともに駆け抜けたメンバーの死は、おっしゃるように
 「ショック」であると共に、淋しさと喪失感が大きいですね。
 改めて谷村新司さんのご冥福をお互いに御祈り致しましょう。

 三首目の歌、パレスチナとイスラエルの争いの根本的な問題を要約することは
 困難ですが、あえてまとめると領土問題、難民問題の二つに収斂すると考えます。
 作者の詠歌はこの二点と、問題の核心を明確について歌にまとめています。
 ただ、歴史的な背景としては、作者もおっしゃるようにユダヤ人が2000年以上の
 長い歴史の中で世界に離散し、迫害を受けてきたことが挙げられます。
 イスラエル建国は、ユダヤ人が二度と迫害されないための悲願でもありました。
 イスラエルは、1948年に建国されたユダヤ人の国家であり、その領土はパレスチナ
 の大部分を占めています。
 一方、パレスチナは、イスラエル建国によって自らの土地を奪われたとして、
 イスラエル領土の一部を自国の領土として主張しています。
 さらに、エルサレムをめぐる宗教的な対立が、問題をより複雑にしていると思って
 います。
 このように問題点が複雑に絡み合う情勢を軽々に論ずることは出来ませんが、いずれ
 にしても無辜の民がこれ以上傷つけられ、命を奪われる事態は一刻も早く止めさせ
 なければならないと考えます。ウクライナへのロシアの侵略と共に、自らに引き
 寄せて事態の推移をウオッチして参りたいと思います。

☆秋晴れの さわやかなる日
   戦いの 晴れることなき
        雲たなびきし
                         時の関守さん
【解説】
 この歌は自然のもつ平和の美しさと、人間の作り出す戦争という悲劇とを
 巧みに対比させています。それはまた、私たちがどれだけ美しい自然を
 享受しても、戦争が存在する限り、真の平和は得られないという
 メッセージを伝えているように思えます。
 この歌は、さりげなく詠まれながらも深い洞察力と、感情に訴える力強さを
 持っており、私たちに
強い印象を与えてくれる秀歌と考えます。

☆酔芙蓉 未だ咲きつぐ夕暮れに 金木犀の香りほのかに
                         ポエット・M
【解説】
 ひと日花でもあります酔芙蓉は、神無月の中旬になっても、なお咲きつぎ、儚げに
 見える
その花のたくましい生命力に、改めて感嘆しました。その花が花びらを
 くれないに染め咲き
継いでいる夕暮れに、どこからともなく金木犀の香りが仄かに
 漂ってきました。その情景を
即興で詠ってみました。平板で推敲が足りませんが、
 最初の直観を尊重し、そのまま掲載
しました。

 未だ咲き続ける酔芙蓉と、秋の訪れを予感させる金木犀の香り。その自然と共に
 過ぎゆく
季節の美しさと、一抹の哀しみを表現できればと思って詠ってみました。


     「未だ咲く 酔芙蓉」

「山法師 短歌の章」鑑賞 紅林茂夫著(12)

  「山法師」はエコノミストでもありました著者の経済学の論文を始め、小説、
  短歌等を著者により厳選され著作を集めた著者渾身の著書でもあります。
  その著書から、短歌を抄出し三首づつ紹介させて頂きます。
     
4.「短歌の章」 秋拾遺(4)

   病得ていのち養なふ昨日今日
           夕月見むと丘に来りぬ
            
   夕あらし過ぎてまがきのひとくまに
           朱く幽けし からすうりの実

   振り出でし秋雨の中に舞ふ胡蝶
           亡びに向ふ命かがよふ


     「仄かに香る 金木犀」

【短歌入門・質問・提案コーナー】
【投稿外コメント】
 自閑さんよりコメントを頂きました。皆さんの学びにもなりますので掲載致します。

糺の森の話題があったので、関連和歌と感想を。
 忘れめやあふひを草にひき結びかりねの野辺の露のあけぼの(式子内親王)
下鴨神社の賀茂斎院御所旧跡の看板には、「あふい」とあった。今でも
多分糺す人もおらずそのままか?
 石川やせみのを川の清ければ月も流れを尋ねてぞ澄む (鴨長明)
鴨長明は、瀬見の小川を賀茂川の異名と明言しているが、下鴨神社糺の森の
看板の説明文では、糺森を流れる小川としている。
 風そよぐ楢の小川の夕暮は御禊ぞ夏のしるしなりける(藤原家隆)
楢の小川は上賀茂なのに糺の森の小川に「楢の小川」の看板が。

 偽をただすのもりのゆふだすきかけつつ誓へわれを思はば(平定文)
と言う事で、古来糺の森に偽りはあってはならないので😰
 やまとかも海にあらしの西吹かばいづれの浦に御舟つながむ
                     (賀茂の社の午日歌)
賀茂族の古来から歌い継がれている歌。下鴨神社の手水舎の看板に。
 われ頼む人いたづらになしはてばまた雲わけて昇るばかりぞ(賀茂御歌)
寛弘元年十二月七日に藤原高遠の夢に出た歌との事。
 立ち出づるなごりありあけの月影にいとどかたらふ時鳥かな(よみ人知らず)
返し
 いく千世と限らぬ君が御代なれどなほ惜しまるる今朝の曙(藤原家通)
藤原家通は藤原定家の姉の夫。姉は当時式子内親王に使えていた。とすれば
末っ子の定家に夫婦の歌を入撰圧力?
いくつか下鴨神社付近の看板に有りますので、尋ねてみては?


     「未だ咲く 西洋アサガオ」

【運営にあたって】
 (1) 投稿期間は、原則として毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
    なお、変更がある場合は、その都度ご連絡致します。
 (2) おひとり様 3首まで(1首でも可)コメント欄に投稿願います。なおブログの
    字数制限(コード30,000字)によりコメント等編集させて頂く場合もあります。
 (3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
    仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
 (4) 投稿頂いた短歌は、そのまま掲載します。皆様から感想等頂ければ幸いです。
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                     了

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オペラの撮影へ

2023年10月14日 13時04分14秒 | ボランティア

 炎暑の長月を過ぎ、ようやく秋らしい日々が続く神無月となりました。私の地域でも3年ぶりの各種のイベントが復活し賑わいを取り戻しつつあります。私の携わるボランティア関連も、催し物が目白押しに組まれて嬉しい悲鳴を上げている所です。


     「未だ咲く 酔芙蓉」

 その先頭のイベントが第一週の週末、三連休に私の地域のホールでありました。以前に自閑さんの短歌に詠んで頂き、私も解説で少し触れさせて頂きましたが、オペラ『カヴァレリア・ルスティカーナ』の撮影スタッフとして、ボランティアで参加して参りました。


 「オペラ『カヴァレリア・ルスティカーナ』のリーフ」

 リハーサルが10月7日、本番が10月9日にそれぞれ行われましたが、リハーサルは16:00~21:30まで6時間弱、本番は12:30~16:30と4時間余りカメラ機材と共に格闘してきました。
本番では、前段が「ガラ・コンサート」であったため、お客様と、演者からの提案でフラッシュと、電子音、シャッター音は不可となりました。撮影にはかなりの制約があり、絞り優先の撮影を余儀なくされました。個人的には、思った映像が撮れずに不満が残りましたがやむを得ないものと納得しました。

 なお、電子音のオフは行えましたが、シャッター音の消去はカメラ機材の機能もあり難しく、お客様の了解を得て客席最後尾のドアの外からの望遠レンズを用いて撮影するということで切り抜けました。四時間を立ちっぱなしでの撮影は流石にこたえましたが、達成感もあり心地よい疲労感でもありました。



     「咲き残る 芙蓉」

 オペラ『カヴァレリア・ルスティカーナ』はご存知の方も多いかと思いますが・・・、イタリアの小説家、ジョヴァンニ・ヴェルガによる小説、同人による戯曲、およびピエトロ・マスカーニが同戯曲に基づいて作曲した一幕物のオペラです。

 物語は、兵役帰りの若く貧しい男トゥリッドゥと、彼の元許婚者であった人妻ローラとの男女関係のなりゆき、そしてトゥリッドゥがローラの亭主アルフィオに決闘で殺されるまでを淡々とした筆致で描いています。
 このオペラは、イタリアにおけるリアリズム文芸運動の典型的作品と言われているように、人のもつ悲しさ、弱さ、嫉妬、さらに復讐といった、かなり生々しい内容を含んでいます。しかし、その間奏曲は清澄感に満ち聞き惚れるに値する曲と感じました。

 小説では脇役的存在だったサントゥッツァを、このオペラでは、トゥリッドゥといったんは相思相愛となり、その子までを身ごもったにもかかわらず捨てられ、復讐として告げ口をし、やがて後悔に苛まれる、という演じ甲斐のある役回りに深化させています。
また、小説では血生臭い結末に至るまでリアルに描写されているトゥリッドゥとアルフィオの決闘シーンは、舞台裏で行われるように変更されていました。


     「未だ咲く 白花曼殊沙華」

 オペラは、主演並びに総監督を務める日隈典子氏の圧巻の声量と演技力と、さらに村人たちの群像劇が程よく絡み合い、厚みのある感動的な舞台になっていたと感じました。
また、トゥリッドゥ役の川久保博史氏、ルチア役の巌淵真理氏、アルフィオ役の照屋博史氏も、朗々と歌い上げる見事な歌唱と共に落ち着いた演技で好感が持てました。特にルチア役の巌淵真理氏の存在感は圧倒的なオーラを放っていました。


     「千日紅」

 久しぶりのオペ鑑賞ですが、見ごたえのある舞台に撮影しながらも深い感動を味合うことができました。なお、オペラの大半の場面の撮影を行いましたが、映像の掲載は控えさせて頂きます。                  了

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「口語短歌・水曜サロンの会」(その104)

2023年10月11日 06時06分05秒 | 短歌

「口語短歌・水曜サロンの会」(その104)  短歌の投稿を歓迎します!!

 ☆☆☆ 楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。
 ☆☆☆ 短歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。

※※※-------------水曜サロン二部構成へ 皆さんとご相談 -----------※※※

ブログの文字数制限30,000文字(コードレベルで)等で、このところ再編集等に
多大な時間が必要となり、皆さんからの詞書、短歌説明等を割愛せざるを得ない
状況が頻繁に生じています。かかる事態を避けるため、以下の対策を講じたく
各位の、ご賛同とご意見を伺いたく宜しくお願い申し上げます。
特に異論がなければ10月18日(水)以降、以下の通り実施致したくお願い致します。

(1)10月18日(水)以降、以下の通り第一部、第二部構成に区分し運営致しますので、
 それぞれに、詠歌を出詠願います。
  第一部 「口語短歌・水曜サロンの会」 :従来通り三首まで出詠願います。
       なお、詞書、短歌説明は一首に付き、極力200文字以内にまとめて
       頂くようご協力願います。超えた場合は編集等ご了承願います。

  第二部 「ネット短歌」 :返歌専用です。
       どなたの掲載歌でも、心に響くものが在りましたら「○○さんへの
       返歌」と明示し、コメント欄へ返歌を投稿願います。

(2)出詠は「水曜サロンの会」へ従来通り三首まで、返歌は「ネット短歌」へ、
 それぞれ別々にコメント欄へ詞書、短歌説明等とともに記入願います。

(3)ご意見、ご質問、鑑賞等は従来通り、「口語短歌・水曜サロンの会」 コメント
 欄へお届けいただければ幸いです。

ご不明の点があればコメント欄へご記入願います。
               以上
※※※-----------------------------------------------------------------------※※※

「口語短歌・水曜サロンの会」は、このブログにお立ちより頂いている皆様の
詠まれた短歌を、毎週水曜日に掲載し、その作品の鑑賞を行うサロンです。
短歌の初心者の方から、ベテランの方まで、所属する短歌会等を越えて、自由に
短歌を投稿し、鑑賞しあえる「賑わいのあるサロン」を目指したいと思っています。
皆様の短歌の投稿と、歌評、ご意見、ご提案等をお寄せ頂ければ幸いです。


     「咲き盛る コスモス」

「ブログ友の投稿短歌 交流コーナー」

【詞書】23年9月25日から拙者ブログではオリジナル作詞&作曲特集を掲載して
  います。今回はこういんさん特集より詠んでみたいと思います。
 註)オリジナル作詞「ビーナスライン」より
☆初秋にはそよ風受けてドライブを 優しさと癒し運ぶビーナスライン
 註)オリジナル作詞「平和への叫び」より
☆人類が作った国境厳然と 無意味な戦争未だ収まらず
 註)オリジナル作詞「しあわせはどこにあるの」より
☆しあわせはどこにあるのと問いかけて 答えはいずこ心のなかに
                          浅間山明鏡止水さん
【解説】
 一首目の「ビーナスライン」は詠われているように「風受けてドライブを」する
 には最高の場所ですね。このビーナスラインは2002年まで、かなり高額の有料
 道路で走るのをためらうこともありましたが、今ではチャージ無しで快適に
 走れますね。まさに「優しさと癒しを運ぶ」道路と思います。
 なお、長崎平和公園にそびえる平和祈念像の作者、北村西望の作品を中心に
 約70点の作品が展示される「蓼科高原芸術の森彫刻公園」も、このビーナス
 ラインの外せないスポットですね。
 二首目の「平和への叫び」は、今まさに誰しもが声をあげなければならない
 ウクライナ侵略への反対を、「国境もなく主義もない  あるのはピース 
 心の平和 」と謳いあげて共感を呼びます。今の現状をウォッチしつつ、社会詠
 のテーマとしてしっかり対応して参りたいと思います。
 三首目は、童話「青い鳥」以来、私たちの人生の在り方における永遠のテーマ
 ですが、「心のなかに」と説得力ある歌になっていると思います。
 なお、二首目へのエールとして詠んでみました。
【ご参考】
 ★侵略し人も大地も破壊する 「大義」のことわり 天は許さじ

【詞書】貴船神社の御守りを郵送で送って頂いたのですが、開封して御守りを
  みると、森の湧水のように見えたことを詠ませて頂きました。
☆水の神貴船神社の御守りを
     受けて開封 森の湧水のごと
【詞書】少々、大光量のストロボを購入したのですが描写のUPを企てていますが、
  上手くいくかなと思って詠ませて頂きました。
☆ストロボを新兵器にて購入す
       描写ÙPの企ていかに
                          西BOOさん 
【解説】
 一首目の歌、京都貴船神社は「水と恋の聖地」と言われることから、お守りにも、
 龍神札、水守りをはじめ数多あるようですが、その御守りを郵送で送って頂いた
 とのこと。「水守り」を詠ったとお見受けしますが、「森の湧水のごと」の表現
 が生きています。また、手に入れたお守りを愛おしむ少年のようなワクワク感も
 感じらる良い歌と思います。
 二首目、この歌も作者が「大光量のストロボを購入した」嬉しさと、期待感が
 溢れた素直な歌で好感が持てます。写真撮影に堪能な作者の機材へのこだわり
 にはいつも感心しておりますが、格段と「描写ÙP」されることと思います。
 ストロボの光量不足はいつも悩みの種ですが、写真撮影のデータから、また、
 学ばせて頂きます。

【詞書】卓球の試合の日の朝の風景です。母の笑顔の遺影に、頑張ってくるよと
  声をかけます。
☆ひとときを母の遺影と笑みあへば 共にいるよと優しき声が
☆晴れ渡る試合の朝はぷつくりとたまごふたつのハムエッグ焼く
                          みっちっちさん
【解説】
 「卓球の試合の日の朝の風景」を詠んだ二首の歌は、試合に臨む作者の
 晴れやかな想いと、心意気が覗き、こちら迄励まされますね。
 試合に臨んでの緊張感が歌に出ないのは、その試練と修羅場を幾たびも
 潜り抜けてきた自信の表れでもあると、理解致しました。
 一首目の「共にいるよと優しき声が」には、お母様との絆の強さを感じます。
 このように共にある事を常に確認できる「母の存在」は尊いものですね。
 二首目の「ぷつくりと」との表現も良いですね。何よりのエールですね。


     「曼殊沙華の絨毯」

【詞書】彼岸花によせて3首です。
  多くの人出を避けて鄙びた神社に咲く曼珠沙華を訪ねました。今年は咲く
  のが遅かったようですが、これくらい咲いてくれれば満足でした。
☆遠近にそろり顔出す曼珠沙華 群れつつ赤い絨毯を敷く
☆朱の海と見ゆ曼珠沙華 風立ちて 波のそよぎに迫り来るもの
☆誰が想い溢れてひらく曼珠沙華 両手に包めば語(ことば)こぼれて
                          夕庵さん
【解説】
 秋彼岸過ぎに咲きはじめた曼殊沙華は、神無月に入っても未だ方々で咲き乱れて
 いますね。三首いずれも、曼殊沙華の花を中心とした情景が、鮮やかに詩情豊かに
 詠まれています。
 特に三首目の歌は、上の句の「誰が想い溢れてひらく曼珠沙華」は、曼珠沙華の
  美しさや儚さだけでなく、その花を咲かせた方の想いにも触れ、その想いが
 曼珠沙華の花を咲かせたのではないかと想像させるところに、その奥深さが
 あります。
 下の句の「両手に包めば語(ことば)こぼれて」は、曼珠沙華の花を両手で包み
 込むことで、その花から溢れる想いを言葉にして伝えたいという気持ちが表現
 されています。この「語」は、美しさや儚さを表現する言葉であると同時に、
 その花を咲かせた方の想いを伝える言葉でもあると解釈させて頂きました。
 この歌から、この世のものとは思えない妖しい美しさを放つ曼殊沙華と、それを
 作った創造主への畏敬の想いが背景として浮かびあがってきます。

【詞書】夫は、最近とみに聴力の衰えた私に苦労しているから高機能補聴器買えと
  言います。私は補聴器を変えても聞こえるようにはならないと思っていますが、
  夫にそんなに迷惑をかけているのなら考えなければなりません。耳が悪いと、
  自分も苦労しますが、家族にも苦労させてしまうのが辛いところです。
☆難聴は家族に迷惑かけることそれが一番辛くありつる
☆努力してだうにもならぬことである聞こえぬ耳を治すことなど
☆努力してだうにもならぬこと責める夫ではなきと信じてゐしに
                           水仙さん
【解説】
 これらの歌は、「難聴」と言う病をもつ作者が、苦悩を抱えながらもその病を
 乗り越えつつ、その苦悩を「家族への迷惑」という視点から詠んだ前向きな
 作品と考えます。
 「難聴」という病は、本人だけでなく家族とのコミュニケーションが難しく
 なったり、家族に気を遣わせたりしてしまう現実が少なからずあることと思います。
 一首目は、家族への迷惑という表現で端的に表し「それが一番辛くありつる」と、
 作者の苦しみを端的に詠んでいます。また、この歌は、難聴という病気に対する
 理解をさらに深めるきっかけにもなる作品と考えます。
 この歌から、これらの人が抱える苦悩を理解することで、私たちは、病を抱える
 人に
対して、より優しく接することができるようになるのではないでしょうか。
 三首目は、御夫君への信頼と深い絆を感じます。

【詞書】YouTube短歌:ふるさとの赤とんぼは今も
☆ふるさとのことはまぼろしにや

  祖父母父母みんな活きていたむかし
                           自閑さん
【短歌説明】自閑さんご自身の説明です。
 遠い遠い昔、祖父が、菊を育てていて、多くの赤とんぼが、支柱に止まって
 いました。夕暮れと共に、何故か寂しくなりました。今考えると無常を感じて
 いたと思います。60年程の前なので、まぼろしを記憶していたのかも?
 以前、亡き王女のためのパヴァーヌで亡き肉親達の思い出を作歌しましたが、
 日本人が一番郷愁を感じるのは、三木露風・山田耕筰の「赤とんぼ」かと
 思います。夕焼け小焼けの~と冒頭に有りますが、最初に夕焼け小焼けと言う
 言葉を作ったのは、北原白秋の短歌です。小焼は何?と様々な説が有ります。
 下記URLに、YouTubeに赤とんぼを貼付しておりますので、皆様も郷愁を感じて
 戴ければ。
 https://blog.goo.ne.jp/jikan314/e/ba7ddb8099756f4f0370512767d0a0c6
【投稿外コメント】自閑さんご自身のコメントです。
 糺の森関連和歌は、もしよろしければ、二部制になった週に掲載戴ければ幸いです。
【解説】
 「赤とんぼ」は、おっしゃるように「日本人の好きな童謡」のベスト1とのこと
 ですね。事実、私たちも、夕焼けの空に飛ぶ赤とんぼを見ると、つい口ずさんで
 しまいますね。この歌で言う「小焼け」とは、夕焼けがだんだん薄れていく様子を
 表す言葉とのことですが、特に意味はなく、単に語調を整えるために添えたものだ
 という解釈もあるようです。
 例えば、「仲良しこよし」の「こよし」ように韻を踏んでいると言われています。
 なお、少年の時代に「無常」を感じておられたとのこと。この時代に既に詩人の
 感性をお持ちだったようですね。故郷の記憶に離れがたく結びついている
 「赤とんぼ」は、幻でなく祖父母父母に繋がる鮮明な記憶でもあると推察致します。
 また、この歌は自分のルーツやアイデンティティを探求する詩人の心情を静かに
 詠っていると思っています。
 「糺の森関連和歌」は、おっしゃるように、次週(18日)に掲載させて頂ければ
 幸いです。


     「未だ咲く 酔芙蓉 八重」

【詞書】いや~、びっくりしました。今日10月10日朝6時前、急に耳元ぐらい近くに
  感じるような轟音が、そらもう大音量で鳴り響きました。ただただ驚愕!配管の
  爆発だったそうですが、怪我人は無かったとの話なので良かったなあ…と思い
  ました。
☆早朝に 轟音爆音炸裂音
       工場火災か不安なひと時
☆轟音が早朝の空気劈(つんざ)いて
       不気味な煙よ工場火災
【詞書】うちのお隣は、奥さんだけ住んでいましたが、今はホームかどこかに居られる
  ようです。お隣の柿の木にたくさん実が生って色づいてきています。主である
  奥さんには見てもらえないのに、律儀に日々色を濃くしていくなあ…としみじみ
  してしまっています。
☆律儀にも
  色づいている柿の実よ 主(あるじ)不在の隣家の庭に
                           ちがやねこさん
【解説】
 一首目、二首目は10月10日、午前5時50分ごろ発生した、京都府宇治市宇治の
 ユニチカ宇治事業所でのボイラーの配管破裂事故を詠まれたものと推察致します。
 詞書にありますように負傷者がいなかったのが何よりと思います。
 いずれも、作者のご近所での事故と言うことで「轟音が早朝の空気劈(つんざ)
 いて」との表現にありますように、緊迫感と、臨場感の溢れた歌に
なっている
 と考えます。

 三首目は、あるじが不在でも柿の実は季節と共に色ずき、主なき事の寂しさを
 ことさらに感じさせます。このような、あるじ不在の木々が最近は結構目に
 つきます。高齢社会の象徴的な事象のひとつかも知れませんが子供食堂等々
 での有効活用など、対応も考えていければと思います。

☆------------☆ 「ネット歌会」開始 ☆-----------☆
  「ネット歌会」として展開された詠歌を掲載致します。
    注) ☆:元歌  ★:返歌

☆水の神貴船神社の御守りを受けて開封森の湧き水のごと
                         西BOOさん
★森ふかき貴船神社の水占(みずうら)におぼろに浮かぶ愛のひと文字
                         夕庵さん

☆カップルや 磐長姫の御利益で恋愛成就 実り賜わん
                         西BOOさん
★神もまた寿命あるものと知りてより 健康寿命を祈る貴船神社(きぶね)に
                         夕庵さん

☆しあわせはどこにあるのと問いかけて 答えはいずこ心のなかに
                         浅間山明鏡止水さん
★くんくんと愛犬(いぬ)に起こされ抱き寄せて ともに微睡む朝のしあわせ
                         夕庵さん

☆亡き母の桐の箪笥も古るさびてシミの滲むもゆるむことなし
                         夕庵さん
★亡き母の桐の箪笥に思ひ出を畳むがごとく母の作品
                         みっちっちさん

☆誰が想い溢れてひらく曼珠沙華 両手に包めば語(ことば)こぼれて
                         夕庵さん
★青空に想ひ溢れて曼珠沙華 幼な仏をあやすやに揺れ
                         みっちっちさん
★三千院の苔むす庭の幼な仏 小首傾げてやわらかな笑み
                         夕庵さん
★はんなりと頬杖つきて首かしげ人救はむと半跏思惟像
                         みっちっちさん
★広隆寺の弥勒菩薩と相まみえ はじめて詠みし歌を忘れず
                         夕庵さん
★落柿舎に竹仕様なる投句箱 はじめて詠みし俳句忘れず
                         みっちっちさん
★嵯峨野には竹の葉ずれに透かしみる手を振り声上げ人力車いく
                         夕庵さん
★竹林の風涼やかに人力車 異国の女児の喜ぶ声も
                         みっちっちさん

☆ひとときを母の遺影と笑みあへば共にいるよと優しき声が
                         みっちっちさん
★ホットティーにドライフルーツ浮かばせてふっくら優しき言葉を待ってる
                         夕庵さん
★ごくごくとレモンスカッシュ飲み干して 君の言葉の前に告白
                         みっちっちさん

☆珈琲は九谷焼のカップに金粉を 恐れいります長者の気分
                         夕庵さん
★金粉をふりてきりりと辛口の清酒に酔はむ月光のもと
                         みっちっちさん
★同期会 歳経てたがいに老いたるを今宵の酒は奈良の白鹿
                         夕庵さん
★告白もせず過ぎし日の初恋よ 同窓会に君を見詰める
                         みっちっちさん
★再会のなつかし恋のつたなさよ 遠き目をして見る空の青
                         夕庵さん
★斜め前 君の背を見る五時限目 空果てしなく遠き日の我
                         みっちっちさん
★坂なかば背(せな)に視線をおぼえども 幻の人 風吹くばかり
                         夕庵さん
★果てしなく遠き日なれど 君の背を見詰めし日々や あれは初恋
                         みっちっちさん

☆桐ひと葉 散るも未だに炎暑なり 長月越えてしげる青葉も
                         ポエット・M
★桐ひと葉わくらばとなり消え去りし記事のありけり秋めきし日に
                         水仙さん
★桐ひと葉 天下占うしるしなり 消し去る記事に 深き想いも
                         ポエット・M

☆桐ひと葉 散るも未だに炎暑なり 長月超えてしげる若葉も
                         ポエット・M
★亡き母の桐の箪笥も古るさびてシミの滲むもゆるむことなし
                         夕庵さん
★桐の花風無き空に散る夕べ 泪かくして笑む母思う
                         ポエット・M
★反抗の少年涙を溢れさせ 肩で息すも泣き声あげぬ
                         夕庵さん

☆------------☆ 「ネット歌会」了 ☆------------☆

☆雲早く空を駆け抜け 夕陽さえ 搔き消しゆくも 朱き夕映え
                         ポエット・M
【解説】
 雲が駆け抜け、夕陽を搔き消しても、西空一面を茜色に染める夕映えは、さらに
 広がっていく。
そんな光景を詠ってみました。

 雲が空を駆け抜けると、夕陽を遮ってしまい、その美しさは半減してしまいますが、
 夕映えは
その雲をも染め上げて、壮大な落日の存在を改めて示してくれます。

 この歌は、夕焼けの美しさと、それを遮る雲の儚さを、対比的な表現で描くことで、
 その美しさをより
際立たせようとしましたが、未だ稚拙な表現に留まっていますね。


     「未だ咲く 芙蓉」

「山法師 短歌の章」鑑賞 紅林茂夫著(11)

  「山法師」はエコノミストでもありました著者の経済学の論文を始め、小説、
  短歌等を著者により厳選され著作を集めた著者渾身の著書でもあります。
  その著書から、短歌を抄出し三首づつ紹介させて頂きます。
     
4.「短歌の章」 秋拾遺(3)

   夢覚めてうつつと疑ふたまゆらを
           外の面はつかに秋の風ゆく
            
   野仏の立たせる道のひと平
           秋陽明るく曼殊沙華咲く

   幼子の命悲しみ刻みけむ
           野仏に秋の風渡りゆく


     「赤い曼殊沙華」

【ネット歌会について】
 「ネット歌会」は、「お題」を決めて短歌を詠みあうという方式ではなく、
 「水曜サロン」へ掲載された、各位の歌に対して「返歌」するという自然発生的な
 歌会です。従って掲載された歌の中に自分に響くものがありましたら、それへの
 返歌として大いに詠んで頂き、コメント欄に記入して頂ければ幸いです。

【運営にあたって】
 (1) 投稿期間は、原則として毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
    なお、変更がある場合は、その都度ご連絡致します。
 (2) おひとり様 3首まで(1首でも可)コメント欄に投稿願います。なおブログの
    字数制限(コード30,000字)によりコメント等編集させて頂く場合もあります。
 (3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
    仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
 (4) 投稿頂いた短歌は、そのまま掲載します。皆様から感想等頂ければ幸いです。
 (5) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
 (6) 掲載順序は、原則本ブログのコメント欄への到着順と致します。
 (7) 掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
                     了

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「口語短歌・水曜サロンの会」(その103)

2023年10月04日 05時39分01秒 | 短歌

「口語短歌・水曜サロンの会」(その103)  短歌の投稿を歓迎します!!

 ☆☆☆ 楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。
 ☆☆☆ 短歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。

※※※-------------水曜サロン二部構成へ 皆さんとご相談 -----------※※※

ブログの文字数制限30,000文字(コードレベルで)等で、このところ再編集等に
多大な時間が
必要となり、皆さんからの詞書、短歌説明等を割愛せざるを得ない
状況が頻繁に生じています。
かかる事態を避けるため、以下の対策を講じたく
各位の、ご賛同とご意見を伺いたく宜しくお願い申し上げます。

特に異論がなければ10月18日(水)以降、以下の通り実施致したくお願い致します。

(1)10月18日(水)以降、以下の通り第一部、第二部構成に区分し運営致しますので、
 それぞれに、詠歌を出詠願います。

  第一部 「口語短歌・水曜サロンの会」 :従来通り三首まで出詠願います。
       なお、詞書、短歌説明は一首に付き、極力200文字以内にまとめて
       頂くようご協力願います。超えた場合は編集等ご了承願います。

  第二部 「ネット短歌」 :返歌専用です。
       どなたの掲載歌でも、心に響くものが在りましたら「○○さんへの
       返歌」と
明示し、コメント欄へ返歌を投稿願います。

(2)出詠は「水曜サロンの会」へ従来通り三首まで、返歌は「ネット短歌」へ、
 それぞれ別々に
コメント欄へ詞書、短歌説明等とともに記入願います。

(3)ご意見、ご質問、鑑賞等は従来通り、「口語短歌・水曜サロンの会」 コメント
 欄へ
お届けいただければ幸いです。

ご不明の点があればコメント欄へご記入願います。
               以上
※※※-----------------------------------------------------------------------※※※

 「口語短歌・水曜サロンの会」は、このブログにお立ちより頂いている皆様の
 詠まれた短歌を、毎週水曜日に掲載し、その作品の鑑賞を行うサロンです。
 短歌の初心者の方から、ベテランの方まで、所属する短歌会等を越えて、自由に
 短歌を投稿し、鑑賞しあえる「賑わいのあるサロン」を目指したいと思っています。
 皆様の短歌の投稿と、歌評、ご意見、ご提案等をお寄せ頂ければ幸いです。


     「咲き盛る コスモス」

「ブログ友の投稿短歌 交流コーナー」

【詞書】23年9月25日から拙者ブログではオリジナル作詞&作曲特集を掲載しています。
  今から3年前になりますか、じいじの歌声に魅せられYTを聴くようになりましたが、
  聴くだけでは飽き足らず作詞をするようになりました。今では30数曲にもなります。
  25日~26日掲載のオリジナル作詞から口語短歌を詠んでみたくなりました。
 註)オリジナル作詞「僕たちのラブストリー」から
☆黄昏の年を重ねた愛の詩 深い絆のラブストリーも
 註)オリジナル作詞「過ぎし夏の日の思い出」から
☆去っていく夏の陽炎見る度に あなたへの想い愛は変わらず
 註)オリジナル作詞「「君のいない幸せなんて」から
☆君思う元気な姿いつまでも 幸せこそは二人でひとつ
                          浅間山明鏡止水さん

【解説】
 オリジナル作詞&作曲特集が既に30数曲にもなっているとのこと。正に
 「継続こそ…」
ですね。作者は立派な作詞家ですよ。

 作詞で鍛えた「言葉の力」が、短歌にも良い影響を与えていると考えます。
 三首の歌の「深い絆の」「夏の陽炎」「二人でひとつ」は、いずれもそれぞれの
 歌詞のポイントとなるキーワードでしょうが、喚起力があり短歌においても
 「言葉の力」を感じます。
 詞と短歌を往来しながら、言葉と想いと表現世界を豊かに築いて参りましょう。
 一首目を奥様に捧げる歌として詠みなおしてみましたが・・・。
【ご参考】
 ★人生の黄昏ともに迎えるも 華やぐ君は さらに愛しく

【詞書】彼岸で墓に手を合わせながら、生前、父が笑顔で説法してくれたことを
  思い出して詠ませて頂きました。
☆彼岸にて思い出す父 笑顔にて
     釈迦の教えを説法すなり
【詞書】3歳と5歳の孫娘がいるのですが、梨を三度目送ろうと手配途中に電話があり、
  孫が「梨もうなくなったよ」というので、ちょっと送るのが遅かったと思うのと、
  美味しく
食べてくれているのだなと思い詠ませて頂きました。

☆三度目の梨を孫宛て手配中
     孫より電話「梨なくなったよ」
【詞書】朝ドラの最終回を見て詠ませて頂きました。涙腺崩壊。
☆万太郎 苦難乗り越え大図鑑
       その凝縮はスエコザサかな
                          西BOOさん
【解説】
 追加で頂いた三首目も良い歌ですね。熱心な作歌姿勢が覗え、学びとなります。
 二首目の歌は作者と孫娘さんとの日ごろの間柄が浮かび、ほのぼの感が伝わって
 きます。
3歳と5歳とは可愛い盛りでしょうし、無条件で慕ってくれる
 お孫さんは何より愛しい
存在と思います。「梨なくなったよ」のお孫さんの
 台詞が生きています。

 三首目、万太郎は「スエコザサ」を見つけるために、その生涯を駆け抜けた
 とも
解釈できますが、まさに「涙腺崩壊」を促す最終回でしたね。そんな状況を
 一首で
過不足なく表現する手並みは流石と思います。

【詞書】ゆるしと幻というテーマで、詠んでみました。
☆赦すのは
  過去の自分か いまの君
     どちらも元は この世まぼろし
                          時の関守さん
【解説】
 この歌の上の句は、いくつかの解釈が出来ますが、「いまの君」を許すのは
 過去の
自分か、いや今の自分かと自答していると解釈致しました。

 下の句では、過去の自分と今目の前にいる人も、いずれは幻の如く消えてしまう
 存在であり、永遠に続くものではないという悟りが詠まれていると考えました。
 この歌のテーマである「赦す」ことの意味を、改めて問い直すきっかけを与えて
 頂き、深く
考えさせてくれる歌と思いました。


     「宮城野萩」

【詞書】先日「萩の花が満開だよ」と友人からのお誘いで京都伏見区の勝念寺まで
  行ってきました。文字とおり境内は満開でしたが、小さなお寺か人も少なく
  ゆったりと鑑賞してきました。
☆萩の花に覆い尽くされ境内は水彩画のごとふんわり霞む
☆石仏は萩の花びら肩にうけ柳眉やさしく手を合わせをり
☆勝念寺のほろほろと散る萩のはな敷石染めて色褪せもせず
                          夕庵さん
【解説】
 三首の歌は、いずれも萩の名所として知られる勝念寺の萩をテーマに、深まりゆく
 秋を
詩情豊かに詠んで頂きました。

 「ふんわり霞む」「柳眉やさしく」「ほろほろと散る」と、情景を的確に表現し
 詠みきるお手並みには、
今回も学ばせて頂きました。

 三首目の歌、上の句で、萩の花が風に吹かれて散る様子を、繊細に表現しています。
 下の句では、萩の散り敷く花が敷石を染め、色褪せることのない、その美しさをも
 表現しています。この歌は、萩の花の美しさだけでなく、その儚さと散りてなお
 色褪せる
ことのない美しさがあることを、凛とした言葉で詠っています。また、
 結句には余韻が感じられます

【詞書】秋の山ホテルでは、日がな一日、鳥の声、虫の音、夜空と大自然に包まれ
  気持ちいい秋のひと日を過ごします。
☆秋の日は鳥に目覚めて山ホテル 虫に暮れゆき月光に寝る
☆月光や星の契りや大ひなる光を浴びて君の求婚
                          みっちっちさん
【解説】
 一首目の下の句、「虫に暮れゆき月光に寝る」は、時の経緯をそつなく表現し
 分かりやすい詠歌になっていると考えます。鳥のさえずりで目覚める自然に
 包まれた
ホテルライフは最高の癒しであり、正に「命の洗濯」になりますね。
 そんなくつろぎと
幸せな想いが歌から伝わってきます。

 二首目は、七夕の宵、月光と星々の光が降り注ぐ中で求婚された作者の最高に
 幸せな瞬間が歌に凝縮され表現されています。申し上げる言葉もない至高の
 歌ですね。

【詞書】エレクトーン・コンサート 夏の終わりのハーモニーを聴いて
☆右手と左手
 奏でる音は違っても

  それが真夏の終わりでも
                          自閑さん
【短歌説明】自閑さんご自身の説明です。
 blogフォローしている小松音楽教室で、エレクトーンのコンサートを開催すると
 言うので、
応援に行って来ました。

 エレクトーンと言うのは、右手、左手、左足、右足が全く違う動きをさせて曲を
 弾いて
行きます。9月も半ば過ぎと言うのにその日も猛暑日☀️😵💦。小松先生は

 生徒達の演奏をフォローしながら、汗を搔きつつ、井上陽水&安全地帯の
 「夏の終わりのハーモニー」を弾いていました。
 私の樣な運動音痴(歌も音痴ですが😓)には、将に神業(@ ̄□ ̄@;)!!
 その後、小松先生がエレクトーン演奏をYouTubeにアップされ、同じくblogフォロー
 されているカヌマ先生がコラボとして歌を歌われてアップされておりました。
 歌詞をなるべく使わず作歌するのは結構難しいですが、短歌もリズムが大事と
 思っております。リズム音痴ですが😰
 下記URLに小松先生、カヌマ先生の許可を頂き、YouTubeを貼り付けていますので、
 お聴き戴ければ幸いです。
 https://blog.goo.ne.jp/jikan314/e/1f0df3bbc7f02b19e7331a172b5293a7
【解説】
 「夏の終わりのハーモニー」のユーチューブを視聴させて頂きました。小松先生の
 演奏を
視聴させて頂くのは初めてですが、素敵な曲となっていますね。さらに、
 背景の夏の
海の写真も曲のイメージを高めています。

 この曲を踏まえた短歌は、エレクトーン奏者の手足の動きの実写も盛り込み、
 ディテールにも
注視しつつ表現し手堅い詠歌になっていると考えます。改行後の
 下句も歌を締めて
いますし、何よりも、おっしゃるようにリズム感に満ちています。

【詞書】愛読させていただいていたブログが、突然全部の記事を消してしまわれた
  ことに
驚いて詠いました連作です。消される直前に私がコメント欄に書かせて
  頂いた
在原業平の歌がよくなかったかと余計な心配をしてしまう私です。
  その日は満月
でしたが、私の心は真っ暗になり闇夜のようにも感じられました。
  一日も早く、
また記事を書いて頂きたいと祈るような気持ちで詠いました。

☆差し上げた最後のコメント原因になりしか記事の消えたることの
☆敬愛をしてゐしブロガーさんの記事消えて闇夜のやうに満月
☆満月の今宵わたしは満月に祈る今まで通り記事あれかしと
                          水仙さん
【解説】
 「愛読していたブログが、突然全部の記事を消してしまわれた」とのこと。
 ご自分の
コメントがその原因の一つではないかと、心を痛めているご様子が歌
 からも伝わって
きます。まして、敬愛をしているブロガーさんであればなおさらの
 ことと思います。

 ただ、ご心配を先へ先へとめぐらすことは作者のためにも、またそのブロガーさん
 に
とっても辛いことと思います。人に言えない事柄は、その大小にかかわらず、
 私たちの
日常生活でも数多存在すると思っていますので…。事柄の結論が明確に
 なるまで、
あれこれ思い悩むことなく、忘れ去ることも肝要かと思います。

 三首目の歌は、抒情と調べが素敵です。

【詞書】まずは大谷選手おめでとうございます。「人間離れしてる!」「違う世界の
  人みたいだ!」みたいな感想が、ああなったんでしょうけど。ファンの人達は期待
  するんでしょうけど、まずはゆっくり身体を休められるといいなあと思います。
☆大谷さん 本塁打王になる前は
    やれ宇宙人だのユニコーンだの
【詞書】「宵」はよく見るんですが「明け」はかなり久々の対面で「美神(ヴィーナス)」
  を拝ませていただきました。
☆キラキラと向かいの家の屋根の上
      ライトと見まごう明けの明星
【詞書】川べりのヒガンバナにけっこう陽の光が当たって、紅いヒガンバナが益々紅く
  光るようで、見るには綺麗でした。風が強く撮るには苦労しましたが…。
☆宇治川の川べりに咲くヒガンバナ
         夕陽を受けて紅く輝く
                          ちがやねこさん
【解説】
 大谷選手は日本人MLB選手として史上初となるアメリカン・リーグのホームラン王
 を獲得しましたね。日本の選手がMLBに挑戦した長い歴史の中で、初めて獲得した
 偉大なタイトルを、お互いに喜び、祝いたいと思います。
 また、それゆえの身体の酷使もあったことと思いますので、詞書でおっしゃって
 いますように「ゆっくり身体を休められ」た後、次の飛躍に期待したいですね。
 三首目は、夕陽に染まる彼岸花の情景が素直に詠われていて、良く分かる歌と
 思います。なお、字数制限により詞書を編集させて頂きました。ご容赦願います。


     「未だ燃えるように咲く 彼岸花」

☆------------☆ 「ネット歌会」開始 ☆-----------☆
  「ネット歌会」として展開された詠歌を掲載致します。
    注) ☆:元歌  ★:返歌

☆彼岸にて思い出す父笑顔にて釈迦の教えを説法すなり
                         西BOOさん
★好物のおはぎを供う仏壇に1個で足りぬと遺影の笑う
                         夕庵さん
★腹八分 はぎは足らぬが腹八分 父の遺影渋々笑う
                         西BOOさん
★花の時期狙えどこれぞの一枚も撮れず懲りずにまた挑戦す
                         夕庵さん

☆落日の思い汲むかに酔芙蓉 散るも咲き継ぐ命の連鎖

                         ポエット・M
★夕映への紅をうつして 酔芙蓉 いのちのバトン渡し枯れゆく
                         みっちっちさん  
★散ることも命をつなぐ営みと 芙蓉に見入る 夕映へのなか
                         ポエット・M

☆夕映への紅をうつして 酔芙蓉 いのちのバトン渡し枯れゆく
                         みっちっちさん
★酔ふよう酸いも甘いも味はひて夕べ枯れゆく身体わたしの
                         水仙さん
★幼子は甘いもの好きスーパーのお菓子売り場は宝箱なり
                         夕庵さん
★幼子の身体はお菓子でできてゐて甘き香放つわが抱く時に
                         水仙さん
★わが胸に抱きし孫の嫁ぎゆく喜び溢れる秋の佳き日に
                         夕庵さん
【詞書】私のたった一人の女孫は脳性麻痺で生まれましたが、とても笑顔の
  愛らしい子です。
★わが女孫永久に嫁ぐ日あらざるを思ふ明るき日差し浴びつつ
                         水仙さん
★結婚するしないは自由と我が孫は三十路を越えても娶る気のなく
                         夕庵さん
★満月のやうに独りで満ち足りてゐる人ならむ妻娶らぬは
                         水仙さん

☆勝念寺のほろほろと散る萩のはな敷石染めて色褪せもせず
                         夕庵さん
★ほろほろと萩のひとひら散りゆけば二十歳戦死とある墓へ落つ
                         みっちっちさん

☆秋の日は鳥に目覚めて山ホテル虫に暮れゆき月光に寝る
                         みっちっちさん
★苔庭の飛び石たどれば茅葺きの佇まいよき茶室に着きぬ
                         夕庵さん
★飛び石は君の歩幅や君のあと大きく飛びて君に続かむ
                         みっちっちさん
★駅へ行く今朝の道をも追い越され歩幅の違いと思い知らさる
                         夕庵さん
★お揃ひのジーンズ干せば大小のVの字並ぶ秋青空へ
                         みっちっちさん

☆月光や星の契りや大ひなる光を浴びて君の求婚
                         みっちっちさん
★迫りくる熱き恋歌に酔いつつもわが追憶は遙かかすみて
                         夕庵さん
★若き日の苦しきことは忘れ去り よきことばかり夢に浮かびぬ
                         みっちっちさん
★一服の清涼剤なり 前向きな女(ひと)の詠む歌われを励ます
                         夕庵さん
★美しき花と優しき仏様 その写し絵に我も癒さる
                         みっちっちさん

☆落日の思い汲むかに酔芙蓉 散るも咲き継ぐ命の連鎖
                         ポエット・M
★落日の日差しを受けて酔芙蓉はぢらふごとく紅く染まりぬ
                         水仙さん
★酔いてなお恥じらい秘める かんばせは 夕映え超える赤み増しくる
                         ポエット・M
★夕映えの観音崎を思ひだす神無月なり文月に行きし
                         水仙さん

☆落日の思い汲むがに 酔芙蓉 散るも咲き継ぐ命の連鎖
                         ポエット・M
★忘れ得ぬ芙蓉は咲けどひと日花 グラスを空けて今宵待つ身は
                         夕庵さん
★待つことになれゆく日々か酔芙蓉 あかねに染まる我が身切なく 
                         ポエット・M

☆------------☆ 「ネット歌会」了 ☆------------☆

☆桐ひと葉 散るも未だに炎暑なり 長月越えてしげる青葉も
                         ポエット・M
【解説】
 「一葉落ちて天下の秋を知る」は「淮南子」説山訓に出てくる言葉ですが、皆さん
 ご存知のように、落葉が早い青桐の葉が1枚落ちるのを見て、秋の来たことを知る
 ことをさしています。この言葉を踏まえて確かな秋が来ているにも関わらず、
 相変わらずの炎暑が続く今年の異常気象の実態を詠んでみました。
 桐の葉がひと葉散ることで季節の秋への移ろいは確かに感じるものの、未だ青々と
 葉の薫る青桐がすっくと立っている。その変化と自然の営みの連続性をなんとか
 表現できないかと工夫して見ましたが、少し理が勝ってしまいましたね。


     「未だ咲く 酔芙蓉」

「山法師 短歌の章」鑑賞 紅林茂夫著(10)

  「山法師」はエコノミストでもありました著者の経済学の論文を始め、小説、
  短歌等を著者により厳選され著作を集めた著者渾身の著書でもあります。
  その著書から、短歌を抄出し三首づつ紹介させて頂きます。
     
4.「短歌の章」 秋拾遺(2)

   秋の雲 多摩の淀みに白々と
           寂しきまでに深く輝く
            
   ひそけさやたまゆら光る川波に
           魚は釣られてかぎろひにけり

   いつしかに庭のすすきも穂に出でて
           時の移りぞおのずからなる


【ネット歌会について】
 「ネット歌会」は、「お題」を決めて短歌を詠みあうという方式ではなく、
 「水曜サロン」へ掲載された、各位の歌に対して「返歌」するという自然発生的な
 歌会です。従って掲載された歌の中に自分に響くものがありましたら、それへの
 返歌として大いに詠んで頂き、コメント欄に記入して頂ければ幸いです。


     「白蝶草」

【運営にあたって】
 (1) 投稿期間は、原則として毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
    なお、変更がある場合は、その都度ご連絡致します。
 (2) おひとり様 3首まで(1首でも可)コメント欄に投稿願います。なおブログの
    字数制限(コード30,000字)によりコメント等編集させて頂く場合もあります。
 (3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
    仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
 (4) 投稿頂いた短歌は、そのまま掲載します。皆様から感想等頂ければ幸いです。
 (5) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
 (6) 掲載順序は、原則本ブログのコメント欄への到着順と致します。
 (7) 掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
                     了

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「よこすかさかな祭り」へ

2023年10月01日 19時49分45秒 | 日々の歩み

 本日10月1日、横須賀魚市場で「第22回よこすかさかな祭り」が行われ、細君共々散歩を兼ねて行って参りました。この祭りは、昨年3年ぶりに開催されましたが、地元で獲れる海の幸を「見て、食べて、買って、遊んで、学べる」のコンセプトは、今回もそのまま引き継がれました。

     「未だ咲く 白芙蓉」

 魚介類の特価朝市や誰でも参加できる「せり販売」のほか、大きなマグロを音楽に合わせて踊りながらさばいていく「マグロの踊る解体ショー」「めずらしい魚の目方当てクイズ」などの企画が盛りだくさん用意されていました。
 なお、子どもたちが楽しめる「さかなのタッチングプール」もあり、世代を超えて参加でき、楽しめる工夫がされていました。

 また、地産地消のグルメコーナーでは、水産資源の有効活用をテーマに未利用魚を材料したクラフトソーセージや横須賀産のふぐを使ったフグバーガーなどが味わえました。

 昨年度大好評だった「冨田伊織 新世界『透明標本』」コーナーでは、前回に引き続き横須賀で獲れた魚の透明標本を展示のほか、今回はさらに物販なども行っており、新たな魚の魅力を発信していました。

 このような盛り沢山の魅力的な企画が用意されていた故でしょうか、広い市場ですが、人が溢れ物産の購入に長蛇の行列ができ、休憩や、食事するスペースも確保できない状況でした。私たちも名物のマグロ丼や、地元産の季節の果物、お魚、人気のお菓子等をお馴染みのお店で購入し、祭り見物も早々にすまし、帰路につきました。

 話は変わりますが、先週の中秋の満月の前日、我が家で第三回目の月下美人が三輪咲いてくれました。そのうち一輪は約束とのことで、細君の友人に夕刻切り花でお届けしましたので、二輪のデジイチスケッチを夕刻から、深夜まで行いました。

     「月下美人 咲き始め」     

 今回は、前回の花より心持幾分大きく感じましたが、計ってみると1cmも変わっていませんでした。人の目の正確さは結構馬鹿にできないなと今更に感じました。
 
     「月下美人 満開前」

 20時頃から開花し始め、23時頃にはほぼ満開となる状況は、前回とほぼ同様の推移と感じました。前にも記しましたが、見るたびに雅な香りと共に新たな花の魅力を見いだせる、数少ない花との印象を改めて感じました。今回も咲きはじめから満開まで、汗だくになりながら数えてみると200枚近い画像を撮っていました。

     「月下美人 満開」

 その一齣を、代わり映えがしませんが掲載させて頂きます。

コメント (2)
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