四季の彩り

季節の移ろい。その四季折々の彩りを、
写真とエッセーでつづって参ります。
お立ち寄り頂ければ嬉しいです。

Merry Christmas

2023年12月23日 07時29分55秒 | 歳末

Merry Christmas 
  and Best Wishes for a happy new year!


    「クリスマスイルミネーション」

ブログへお立ちより頂き「水曜サロン」への出詠、返歌、さらに、ご意見、
励ましのメッセージ等々お寄せ頂いた皆様に、改めて感謝申し上げます。
皆さんの励ましに大きな勇気を頂き、続けるモチベーションになりました。

ウクライナの反転攻勢の停滞、ガザでのうち続く戦闘は依然として予断を
許しませんが、即時停戦への「小さな声」は上げ続けて行きたいと
思っています。

新たに迎える「辰年」が皆様にとって、耀ける日々となりますよう
心からお祈り申し上げます。


注)宗教観の相違もあり、海外では最近「Merry Christmas」よりも
  「Happy Holidays」と言うのが無難とされています。
  このブログでは従来通り「Merry Christmas」とさせて頂きました。

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第一部「口語短歌・水曜サロンの会」(その114)

2023年12月20日 05時55分14秒 | 短歌

第一部「口語短歌・水曜サロンの会」(その114) 短歌の投稿を歓迎します!!

 ☆☆☆ 本年賜りました皆様のご協力、ご愛顧に心から感謝申し上げます。
 ☆☆☆ 今回、2023年12月20日(水) をもちまして、今年の最終掲載と致します。
 ☆☆☆ 2024年 1月17日(水) 新年最初掲載日、締め切り 1月16日(火)

 ☆☆☆ 楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。
 ☆☆☆ 短歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。
 ☆☆☆ 「水曜サロン」は以下の通り第一部、第二部構成に区分して運営致し
     ていますので、それぞれに詠歌、返歌を出詠願います。
     第一部 「口語短歌・水曜サロンの会」:従来通り三首まで出詠願います。
     第二部 「ネット短歌」       :返歌専用です。
 
 「口語短歌・水曜サロンの会」は、このブログにお立ちより頂いている皆様の
 詠まれた短歌を、毎週水曜日に掲載し、その作品の鑑賞を行うサロンです。
 短歌の初心者の方から、ベテランの方まで、所属する短歌会等を越えて、自由に
 短歌を投稿し鑑賞しあえる「賑わいのあるサロン」を目指したいと思っています。
 皆様の短歌の投稿と、歌評、ご意見、ご提案等をお寄せ頂ければ幸いです。


     「クリスマスイルミネーション」

「ブログ友の投稿短歌 交流コーナー」

【詞書】23年12月11日から15日までの「世界文化紀行」短歌より3首選択しました。
註)歌川広重・江戸百景「16景千駄木団子坂花屋敷」より
☆のどかさの坂の上から江戸湾が 桜咲きほこる団子坂
註)チューリップ・ファイナルコンサート「ブルースカイ」より
☆忘れようと破ってみた写真こそ 想いださせる空の青さも
註)日本の祭り・浜松市「秋葉の火まつり」より
☆神宿る秘境に浮かぶ秋葉山 秘伝の舞で鎮める神を
                          浅間山明鏡止水さん
【解説】
 今回も作者のライフワークともいうべき「世界文化紀行」短歌から3首を選択し
 詠んで頂きました。
 「千駄木団子坂」「ブルースカイ」「秋葉の火まつり」と、それぞれ異なった
 テーマですが、絵画やコンサートを歌に詠む困難さは十分理解できますので、
 それを乗り越え詠みきる営みは、作歌力を付ける上でも貴重なものと考えます。
 その努力の跡が、調べとともにそれぞれの歌に滲んでいると考えます。
 三首目、「秋葉山の火まつり」は火災焼亡の危急、洪水波没の難、諸厄諸病の
 難の三厄を払うために、三人の神職によってそれぞれの弓の舞・剣の舞・火の
 舞の三舞が、各々秘伝をもって奏されるとのこと。このお祓いは民びとの願いを
 神に届けると共に、民びと自らが三厄に立ち向かう勇気を与えるものと考えます。
 そんな想いをこめて三首目に民びとの視点を詠み込んでみましたが・・・、
 いかがでしょうか。
【ご参考】
 ★秋葉山 秘伝の舞に神やどり 三厄祓う民の力に

【詞書】夜は、大変、寒くなってきましたが、庭の山茶花は今だに開花の途上で
  あることを詠ませて頂きました。
☆夜は今 凍える風が吹きぬれど 山茶花今だ開花の途上
【詞書】駅前にLEDのイルミネーションが灯り、それを見て子供が喜んでいる姿を
  見て、クリスマスだなぁと思ったことを詠ませて頂きました。
☆駅前に赤白青のLED 喜ぶ子供 クリスマスかな
【詞書】内閣不信任案は否決されましたが、世論の大数は信任していないのではと
  思い詠ませて頂きました。
☆内閣の不信任案否決でも 世論の大数 不信任では
                          西BOOさん
【解説】
 「山茶花」「クリスマスイルミネーション」「内閣の不信任案」と、季節と
 ホットなテーマを切り取り、三首に鮮やかに詠んで頂きました。
 二首目の「喜ぶ子供」の描写が良いですね。
 追加された三首目は、まさにその通りで国民の大多数の方の思いと考えます。
 どの理由をもって否決とするのか、与党の方一人一人の率直な想いを聞きたく
 なりますね。与党の数の理論のみで決するには、あまりに大きな問題点を含んで
 いると感じます。このような社会詠を私達も「小さな声」のひとつとして、
 大いに詠って参りたいと思います。

【詞書】京都大原の里に1泊し 朝早く旅館を出るとき 私より早く旅立つ人の
  後ろ姿が靄の立ちこめるなか、モノクロの映画のように浮かんでいました。
☆晩秋の洛北の里の朝ぼらけ 靄を纏いて行く人のあり     
【詞書】寂しい場面ですがそんなときにも冬の陽は男の人の背を温めているようです。
☆冬枯れの公園のベンチにワンカップ 呷る男の背にも陽は射す
【詞書】おでんの中身は多種多様ですが最後の締めはやはり大根です。
☆冬の日のおでんは美味し はふはふと湯気のなかより大根さがす
                          夕庵さん
【解説】
 「晩秋の洛北」「冬枯れの公園」「冬の日のおでん」をテーマに、詩人の眼で
 詩情豊かに詠んで頂きました。
 一首目の歌は、まさにおっしゃるように映画の1シーンを見る想いが致しました。
 その場所が京都大原の里であれば、なおさらですね。源氏物語であれば後朝の
 わかれを彷彿とする場面ですが、雅さも感じられます。
 さらに、晩秋の京都大原の朝の情景と、朝霧に包まれて旅立って行く人の
 存在が歌の物語性を味わい深いものにしています。
 二首目は、「ワンカップ呷る男」に注がれる作者の温かな眼差しに触れホッと
 する歌になっています。突き放すか、優しく包み込むかによって歌の
品格も
 自ずから決まってきます。昼間から飲まざるを得ない男の背中がまとう哀しみ、
 それを照らす
陽を詠う作者。その限りない優しさが歌の心棒となっていると
 感じます。
このような歌を詠みたいものと憧れます。
 三首目の、「はふはふと湯気のなかより」の表現が良いですね。

【詞書】冬に亡くなった父母を偲ぶ歌、三首詠みました、
☆眼裏に その笑顔見ゆ 日向ぼこ 冬の空へと逝きし父母
☆冬空の青の極みよ 父逝きし 日の落胆よ 胸の痛みよ
☆落ちてなほ 小径に灯る 寒椿 亡き母の激 今し心に
                          みっちっちさん                                                                                                                         
【解説】
 冬の日に身罷ったお父様、お母様を偲ぶ想いが、歌として昇華するまでの
 少なからぬ葛藤の日々が、いずれの歌からもうかがえます。
 特に2首目の歌は、お父様を亡くした作者の悲しみと孤独感を、冬空の色に
 重ねて表現されています。前にも、他の歌でも申し上げましたが、冬空の青は
 お父様との関係の深さや美しさを象徴するとともに、その喪失感や寒さを強調
 するものになっています。
 また、亡くなった日の落胆は、作者の絶望感を示すとともに「胸の痛みよ」と
 たたみかけて詠うことによって、その切なさや哀しさを増幅させています。
 さらにお父様との絆の強さや離れ難さをも暗示し、偲ぶ想いの強さが歌から
 溢れてきます。

     「咲き継ぐ山茶花」

【詞書】昨日、歌会があり、玄関の華やぎ/夫の退職/ 自身の病気/花が自身を
  枯らし種を造る/望外の美しいもみじの紅葉など、皆さんそれぞれの1年を
  詠まれていました。
  あけび誌のコラムへの貴方の投稿を改めて読み、短歌サロンのポリシーは
  全てに通じる基本理念です。そんな理念を詠草しました。
☆灯火を
  遠くに広く
    届けたし
  龍に倣いて
    さらに昇らむ
                          リコさん
【解説】
 早々にご挨拶を頂き、また「水曜サロン」へも出詠頂きありがとうございます。
 今年一年、私も作者の行動力とパワーには驚かされるとともに、多くを学ばせて
 頂きました。結社の歌会においても多大な尽力と役割を果たされ
頭が下がります。
 「水曜サロン」のポリシーを「全てに通じる基本理念です」と、おっしゃって頂き
 心強いです。この理念に一歩でも近づけるよう精進して参りたいと思っています。
 今回の出詠歌は、私たちの目標と目指すべき高みを見事に詠って頂きました。
 「龍に倣いて さらに昇らむ」を標榜したいと思います。
 私こそ、本当にお世話になりました。来たるべき新年もよろしくお願いします。

【詞書】短歌:ブラック キュビズム展 美の革命を観て
☆破壊そして構築
 意味不明のパピエ・コレ

   形が分かる物も
【短歌説明】自閑さんご自身の説明です。
 上野の国立西洋美術館で「キュビズム展 美の革命」(2024年1月28日
 [日]まで)を観て来ました。
 門外漢の私には、キュビズムは、何がなんだか分からない🤷‍♂️が、多くが
 写真📷️OKと言うのがblogネタとして嬉しいです。
 ジョルジュ・ブラックは、パブロ・ピカソと共にキュビスムの創始者のひとり。
 やっぱり訳が分からない🤷‍♂️
 パピエ・コレ(Papier collé)とは、フランス語で「貼りつけられた紙」を
 意味し、紙片(新聞紙・雑誌や包装紙、壁紙など)、木片、写真などを
 キャンヴァスなどにのりで貼りつけたり、ピンで留めたりする技法、およびそれに
 よって作成されたコラージュ作品のこと。
 この起源は、ジョルジュ・ブラックやパブロ・ピカソによるキュビスムにある。
 とあります。
 訳の分からない芸術を見たので、訳の分からない短歌を作ってみました。😓
 テレビ東京で2023年12月23日(土) 23:30~深0:00から、ピカソとブラック
 「キュビスム誕生」×篠原ともえの再放送されます。見て少しでも理解できるか?
【詞書】YouTube短歌:それでもよいクリスマスを Merry Christmas, 
  Mr. Lawrenceを聴いて
☆メリー・クリスマス
    すべての人に平和と安寧

 難しいこと
【短歌説明】自閑さんご自身の説明です。
 12月25日は、キリスト教ローマカトリック教会が定めたキリストの生誕日。
 ギリシャ(ロシア)正教のクリスマスは、異なる日。
 もちろん、ユダヤ教徒にもイスラム教徒にも何の関係の無い日。
 それでも今戦場に在る人々に、その日だけは平和と安寧を祈りたい。
 神道、仏教徒の私としても。
 https://blog.goo.ne.jp/jikan314/e/30e7b790ae460c281faed3f91201cbf5
                          自閑さん
【解説】
 おっしゃるように、キュビズムとは、20世紀初頭にパブロ・ピカソとジョルジュ
 ・ブラックによって創始された現代美術の大きな動向で、それまでの西洋美術で
 当たり前とされていた遠近法や単一の視点から描くというルールを覆した革新的な
 表現とのことですね。
 キュビズムの代表的な作品としては、ピカソの『ゲルニカ』、ブラックの
 『ギターを持つ男』等があげられるとのこと。
 この革新と「破壊」の芸術に、短歌で挑む挑戦的な詠歌を歓迎したいと思います。
 ピカソの『ゲルニカ』は、戦争の惨状と反戦のメッセージを強く伝えるために、
 リアリズムではなくキュビズムの技法を用い、対象の本質や感情をより強調する
 ことができたと言われています。未だ続くガザの惨状や、ウクライナの悲惨さを、
 それを推し進める当事者に少しでも解らせ、伝えるためには、リアリズムを越えた
 手法が必要とも感じます。そんなヒントが、この詠歌を通して、また「美の革命」
 の展示を通して生まれれば嬉しいですね。
 いつも、短歌革新の一歩先を行く、問題提起をして頂き作歌の上で刺激を受けて
 います。「訳の分からない短歌を」と謙遜されていますが、「破壊」は「構築」
 の前提であり、閉塞状況を乗り越え、より良き未来を標榜するものであることを
 信じたいと思います。

 二首目の歌、クリスマスの祝福と平和への願いを表現したものですが、最後の
 「難しいこと」の句が印象的です。この一語で、現実の世界の複雑さや苦しみを
 感じていることが表現されています。また、この短歌は、一見シンプルな
 メッセージを伝えながらも、作者の内面の葛藤や思いを巧みに表現していると
 考えます。「それでも今戦場に在る人々に、その日だけは平和と安寧を祈りたい」
 は心からの祈りであり、「その日だけ」が永遠に続くことを願って
いるのだと
 解釈させて頂きました。

     「咲き残る菊の花」

【詞書】先日4年ぶりに松山のとべ動物園へ。北極熊のピースの誕生会に行って
  きましたピースは持病(てんかん)がありますが元気で24歳を迎えました。
☆人の手で 育つシロクマ
    24歳
  病(てんかん)と共に 
    生きる尊さ
【詞書】最近になりドッグランで遊ぶ事を覚えたクロです。嬉しそうに走り回って
  います🎵
☆ドッグラン 囲いあるとて
    ノーリード
  今に覚えた 歓の舞
                          クロママさん
【解説】
 愛犬クロちゃんを始め、動物たちの命の営みに寄せる作者の眼差しの優しさには
 いつも感動していてます。クロちゃんの幸せそうな姿と共に・・・。
 特に一首目の歌には、シロクマさんへの心からの慈しみが溢れています。
 二首目の歌は、ドッグランでノーリードになったクロちゃんの喜びを「歓の舞」
 という言葉で表現し、クロちゃんと作者の幸せなひとときを、簡潔でありながら
 豊かに描いています。
 また、「囲いあるとて」という句は、ドッグランの環境を端的に示すだけでなく、
 クロちゃんの自由さや安全さを強調する役割も果たしています。さらに、
 「とて」という格助詞は、クロちゃんとの信頼関係を暗示するものとも読めます。
 クロちゃんと作者の絆や愛情を感じさせる良い作品だと思います。

【詞書】やっぱし普通のんがええわ…。まだ無理に減塩せんでも…。…でした。
☆減塩のカップスープを買って飲む
   「いや…、まだ無理にせんでもええわな」
【詞書】もはや説明不要かと言いたくなるぐらい、テレビで何度もやってましたね。
  大谷選手はホントに嬉しそうでした。来季は投手大谷は見られないでしょうが、
  打者としてガンガン打って活躍する姿を期待したいです。
☆レジェンドがかつて纏った“ドジャーブルー”
          令和のレジェンド大谷が纏う
【詞書】12月6日の朝日新聞の社会面の死亡欄…。’86~’87年に日本SF
  作家クラブの会長を務められた、SF作家の豊田有恒さんが11月28日に
  亡くなられたという記事がありました。
  50数年前に、当時住んでいた団地の同じ棟で、家庭文庫をやってらした
  方がいて、時々そこで読んでいた本の中で、私が特に気に入ったのが
  エスパーの少年が主人公の物語で、ずっと後になってもいくつかの場面を
  はっきり覚えているほど何度もよんだ本でした。20代から30代で2回同じ
  書店でバイトしていた期間にふと思い出して「もっぺん読みたいな」と
  タイトルは判らないまま、いくつかの場面の記憶だけで探してみました。
  なかなか見つからなかったんですが、書棚の補充か何かをしていた時に
  「少年エスパー戦隊」というタイトルの文庫が目に留まり、「豊田有恒さん
  か…。あ、これかも!」とパラパラっとページを繰って、ある場面が記憶と一致
  しました。めちゃくちゃ嬉しかったけど、仕事中だったので棚に戻し、帰りに
  買いました。多少大げさかも知れませんが、思えば6才かそこらで繰り返し
  読んでいたこの作品が、私の(さほどディープではないものの)SF好きの
  発端だったんだと思っています。豊田先生、お疲れ様でした。
  ご冥福をお祈りします…。
☆最初にね読んだSF作品は
    あなたのでした 豊田先生
                          ちがやねこさん
【解説】
 「減塩のカップスープ」「ドジャーブルー」「豊田有恒」と、今回も私たち
 世代の
関心事を中心に三首詠んで頂きました。

 一首目は、詠まれているように「まだ無理に減塩せんでも」は確かなようですが、
 今から備えることによって10年後、後悔しないで済むのではないでしょうか。
 難しい判断ですが何事も「良いことは今日から」実行することが肝要と思います。
 二首目は、詠まれている通りですね。野茂選手が苦闘の末切り開いたメジャーへの
 階段。今では、前田健太、大谷翔平たちが、押しも押されぬ「レジェンド」像を
 作り、仕上げてくれると思っています。これは良く分かる歌と思います。
 三首目の歌、豊田有恒氏は日本のSF作家第一世代にあたりますね。作者は
 6才から彼の作品を読んでいたとは凄いことですね。それが、ISS(国際宇宙
 ステーション)への関心に繋がっているんでしょうね。
 豊田有恒氏の父君は京大学医学部在学中に短歌会で若山牧水と交際があり、
 卒業後は『創作』誌に小説を発表し、開業医になってからは自宅に高浜虚子を
 逗留させるなど、短歌界にかなり深い関りがあったとのことです。

☆ガザの地で命が数に変わる日々 止めねばならぬこの殺戮を
                         ポエット・M
【解説】
 パレスチナ自治区ガザ地区では依然として激しい戦闘が続いています。
 この中で罪もない子供たちを始め多くの人々が日々命を落としている現実が
 あります。
そんな状況を踏まえつつ、ガザ地区で続く人道危機に対する想いを
 詠んで
みました。詩的な技巧も情緒もない感情をぶつけるだけの歌となりましたが、
 率直な想いをメッセージとして伝えることができればと考えました。
 ガザ地区で暮らす子どもたちや、その母と、さらにその親たちの苦しみや命の
 尊さについて改めて考えてみました。戦争に明け暮れた戦国時代から二つの
 大戦を経て21世紀の今日まで、世界ではいずこかで戦争の日々が未だ続いて
 います。その中で、命が数であらわされることに、私たちは鈍感になっては
 いけない
のではないかと自戒を込めて詠んでみました。「小さな声」のひとつに
 すぎませんが、さざ波の源になれればと詠み続けたいと思っています。


     「シクラメン」

「山法師 短歌の章」鑑賞 紅林茂夫著(21)

  「山法師」はエコノミストでもありました著者の経済学の論文を始め、小説、
  短歌等を著者により厳選され著作を集めた著者渾身の著書でもあります。
  その著書から、短歌を抄出し三首づつ紹介させて頂きます。
     
6.「短歌の章」 雪(2)

   胸のうちにすがすがと舞ふ想ひにて
           春の雪降る やよひの空に
            
   雪国のをみなの白きかむばせに
           なほ白き雪舞うはうつくし

   諸行無常 雪白々と舞ひ落ちて
           十方世界を無に帰せしめぬ


【短歌入門・質問・紹介・提案コーナー】
 文字数制限により割愛致します。

【運営にあたって】
 (1)投稿期間は、原則として毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
   なお、変更がある場合は、その都度ご連絡致します。
 (2)おひとり様 3首まで(1首でも可)コメント欄に投稿願います。
   なおブログの字数制限(コード30,000字)等により詞書等編集させて頂く
   場合もありますので、ご容赦願います。
 (3)口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
   仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
 (4)投稿頂いた短歌は、そのまま掲載します。皆様から感想等頂ければ幸いです。
 (5)作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
 (6)掲載順序は、原則本ブログのコメント欄への到着順と致します。
 (7)掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
                     了

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第二部「口語短歌・水曜サロンの会」(その114)ネット歌会

2023年12月20日 05時23分55秒 | 短歌

第二部「口語短歌・水曜サロンの会」(その114)ネット歌会
            短歌の返歌を歓迎します!!

 ☆☆☆ 本年賜りました皆様のご協力、ご愛顧に心から感謝申し上げます。
 ☆☆☆ 今回、2023年12月20日(水) をもちまして、今年の最終掲載と致します。
 ☆☆☆ 2024年 1月17日(水) 新年最初掲載日、締め切り 1月16日(火)

 ☆☆☆ 楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。
 ☆☆☆ 返歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。
 ☆☆☆ 「ネット歌会」について
      「ネット歌会」は、「お題」を決めて短歌を詠みあうという方式では
      なく、「水曜サロン」へ掲載された、各位の歌に対して「返歌」する
      という自然発生的な歌会です。従って掲載された歌の中に自分に響く
      ものがありましたら、それへの返歌として大いに詠んで頂き第二部の
      コメント欄に記入して頂ければ幸いです。


     「クリスマスイルミネーション」

☆------------☆ 「ネット歌会」開始 ☆-----------☆
  「ネット歌会」として展開された詠歌を掲載致します。
    注) ☆:元歌  ★:返歌

☆アオサギは 一本足にてしばらくを
  思考の深し 近寄り難く
                         夕庵さん
【詞書】宇治川に架かる、喜撰橋という赤い橋、そこへつながる川沿いの
  舗道“あじろぎの道”(百人一首の64番、権中納言定頼の
  「朝ぼらけ 宇治の川霧絶え絶えに あらはれわたる 瀬々の網代木」と
  いう歌にちなんで名付けられている宇治川沿いの舗道の名。その道を
  下流の方へ辿ると平等院が見え、宇治橋も見えてきます。地元の人も
  観光客の方々も行き来する道です)に、ほんの時たまですがアオサギが
  舞い降りて来てゆったり歩いたりすることがあります。そんな時は、
  居合わせた観光客の方々はチャンス!とばかりに、でも近寄ると逃げて
  しまうから、そーっと遠巻きに(…とは限りませんが)撮影しています。…彼等
  アオサギが何を考えてるかというと、たぶん喜撰橋近くにある、観光船の
  船頭さん達や鵜飼いの鵜匠さんが詰めている事務所から、鵜匠さん達が
  鵜に餌をやりに行くのを待ってたりしているんだと思います。おこぼれに
  あずかろうというか…。…賢い奴らです。(そゆとこ可愛い)
★アオサギは何考えてか知らんけど
     まれに歩くは“あじろぎの道”
                         ちがやねこさん
★”あじろぎの道”に沿いつつ宇治川の流れは速し白き波立つ
                         夕庵さん

☆駅前に 赤白青のLED 喜ぶ子供 クリスマスかな     
                         西BOOさん
★りんりんと鈴の音ならしそりがゆき「聖夜」の歌の流れくる街
                         夕庵さん
★娘宛て小遣いだけを振り込んで 孫何買って貰ってるやら
                         西BOOさん

☆眼裏に その笑顔見ゆ 日向ぼこ 冬の空へと逝きし父母
                         みっちっちさん
★この冬は暖冬なるやベランダに三毛猫ノラと日向ぼこする
                         夕庵さん
★ベランダに冬の日差しのちさき芽は 父の遺愛の金の成る木よ
                         みっちっちさん
★小判草 金の成る木も育てしが 欲がからんで枯れてしまいぬ
                         夕庵さん
★亡き父の金の成る木の枯れ果てど ちさき芽吹きて 命惜しまむ
                         みっちっちさん

☆冬空の青の極みよ 父逝きし 日の落胆よ 胸の痛みよ
                         みっちっちさん
★青色の作務衣をすっきり着こなして上手い話術に引き込まれたり
                         夕庵さん
★「ヤマトです」宅配来たと 玄関へ 上手いセールに騙されさうに
                         みっちっちさん
★黒猫の逃げ足速くサインなし師走の街へ紛れてしまいぬ
                         夕庵さん
★銀行のATMの行列の 師走の街の慌ただしさよ
                         みっちっちさん
★銀行の縮小多く知らぬ間にATMだけずらり並びぬ
                         夕庵さん
★卵かけご飯の店の行列は 我が家の味といかに違ふや
                         みっちっちさん
★外食もたまにはいいが一番は我が家の料理とキッチンに立つ
                         夕庵さん
★たまに行く回転寿司の楽しさよ 誰(た)が回すのを考えたるや
                         みっちっちさん
★回転寿司 子は好きなだけ皿を積む カプセルトイを手にするまでは
                         夕庵さん

     「ヒマラヤ雪ノ下」

☆落ちてなほ 小径に灯る 寒椿 亡き母の檄今し心に
                         みっちっちさん
★寒椿ぽとりと落ちて静かなり命はかなしその散り際も
                         夕庵さん
★緑濃き苔に落ちたる 寒椿 命燃やして凛たる姿
                         みっちっちさん
★両の手で囲いたくなる薄桃の乙女椿のそのやさしさに
                         夕庵さん
★淡紅に白縁ほのと大椿 光源氏とその名を誇り
                         みっちっちさん
★名も知らぬ花の咲くごとわたくしの分際のまま今日を生きたし
                         夕庵さん

✰冬の日のおでんは美味し はふはふと湯気のなかより大根さがす
                         夕庵さん
★おでん鍋 卵の好きな夫(つま)のため つるり剥けたる卵をよつつ
                         みっちっちさん
★若者の好きな食べ物ひとり鍋 忘年会も人それぞれに
                         夕庵さん

✰プレゼントはシンカンセンか カイジュウか アンパンマンも呼んでるようだ
                         夕庵さん
★プリキュアとラプンツェルにて迷いあり アンパンマンは妹固し
                         西BOOさん
★イブまでは納戸に隠すプレゼント リボンの付いた袋三つを
                         夕庵さん

☆亡き父の金の成る木の枯れ果てど ちさき芽吹きて 命惜しまむ
                         みっちっちさん
★百二十歳まで生きる予定のshimaさんに金の成る木を贈りましょうか
                         夕庵さん
★shimaさんの大好物は柿なれば 年中柿の成る木はいかが
                         みっちっちさん

☆“あじろぎの道”に沿いつつ宇治川の
       流れは速し 白き波立つ
                         夕庵さん
【詞書】風ば目に見えないものではありますが、冬の風景の中で吹く風も
  景色のうちかなあと…。…橘橋から下流へ目をやると川底が階段状に
  なっているところのがありますが、流れ速いし音轟々と凄いし、もの凄く
  波立ってるし、夏はいいけど今、傍に行くとやっぱし寒いです。
  けどその場所も好きなんですよね。😄
★宇治川は白き波立ち川風も
     冷たき冬の景色なりける
                         ちがやねこさん

☆名も知らぬ花の咲くごと わたくしの分際のまま今日を生きたし
                         夕庵さん
★道端の青き小花の 踏まれても 凛と生きたる力よ我も
                         みっちっちさん

☆淡紅に白縁ほのと大椿 光源氏とその名を誇り
                         みっちっちさん
【詞書】*宇治橋の左岸(下流に向かって左側)の袂に紫式部像が
  あります。その目の前の舗道を左方向(平等院の参道や県神社の
  方向)に数歩行くと左手にある植木達の中に椿の“ヒカルゲンジ”が
  植えられています。大輪の花で綺麗ですよね。だいたい3月頃に咲くので、
  来年のその時期は大河ドラマ「光る君へ」も何話か済んでいる頃
  でしょうから、大勢の観光客の方々に見ていただけるといいなあと
  思います。(だいぶ前に近くの公園ののヒカルゲンジの枝が割と綺麗な
  まま落ちていたのを、うちで挿し芽のようプランターにぶっ挿したら根が
  ついて大きくなり、もう何度か咲いています。たくさんは咲きませんが…。
  でも嬉しいです)
★宇治橋の袂の紫式部像
    傍に植わりし“光源氏”よ
                         ちがやねこさん
【詞書】紫式部像の傍らに光源氏の大椿が咲くとは、素敵ですね。
  教えて頂き、嬉しいです。
  そして、ちがやねこさんちのプランターにも光源氏が咲くとは、
  何と
素敵なんでしょう。

★いにしへの紫式部の筆染むる 庭に椿の咲き乱れしや
                         みっちっちさん

☆宇治川は白き波立ち川風も 冷たき冬の景色なりける
                         ちがやねこさん
★宇治橋の歩道に咲ける茶の花にそっと手を添え匂いたしかむ
                         夕庵さん

☆------------☆ 「ネット歌会」了 ☆------------☆


     「咲き盛る 山茶花」

【読者からのコメント】前週に続き掲載させて頂きます。
☆fumiel-shimaさんからのコメントです。
 皆さんの詠われる短歌の光景や情景を頭に浮かべ、三十一文字にまとめられた
 その始まりから終わり迄の物語の中に・・或いは一部を切り取って私もその
 場にいるかのような妄想と共に思いを馳せてみました。
 その画像が遠くかすむように・・またその思いが拡大され、何秒か後に残像を
 残したままフェードアウトしていくような優しい想いを感じました。
 そして短歌の詠めない私も豊かな気持に・・・

★ポエット・Ḿの返礼コメントです。
 いつも、「水曜サロン」を温かく見守って頂き、また、心を込めたコメントを
 頂きありがとうございます。
 短歌はご存知のように、31音の短い詩ですが、それゆえに読む方の想像力に
 よって宏大な世界を思い描く力を持っていると考えます。また、そのような
 喚起力を備えた歌こそ優れた歌なのだと思っています。
 その意味では、fumiel-shimaさんに「その場にいるかのような妄想」を促した
 歌こそ、優れた歌のひとつと考えます。
 fumiel-shimaさんは「短歌は詠めない」と謙遜されますが、多くのコメントは、
 そのまま詩であり、散文詩となっています。水曜サロンに集う少なからぬ
 方々が、fumiel-shimaさんをお慕いしているのも頷けます。
 これからも、水曜サロンの「伴走者」として、諸々アドバイスと感想等を
 お寄せ頂ければ嬉しい限りです。

【運営にあたって】
 (1) 投稿期間は、原則として毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
    なお、変更がある場合は、その都度ご連絡致します。
 (2) 「水曜サロン」に掲載された短歌への返歌を「第二部」のコメント欄へ
    投稿願います。出詠頂いた返歌は、そのまま掲載します。
 (3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
    仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
 (4) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
 (5) 掲載順序は原則、本ブログのコメント欄への到着順と致します。
 (6) 掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
                     了

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無農薬野菜を

2023年12月18日 13時11分45秒 | 日々の歩み

 今回は、日ごろ細君と通っているスイミングプールについて触れたいと思います。私は、現役を一昨年3月に終えましたが、コロナ禍もあり、それまでの生活の諸々見直しを図りました。その一環として、スポーツジムを取りやめ公営の温水プールに切り替えました。

 スポーツジム時代は、ルームラン、ウエートトレーニング、太極拳、気功、ダンス教室、さらに水泳等々殆どのコースとメニューに参加してきました。そんな中で友人もかなりでき、競うように続け、一時期体脂肪率が1けた台と言う状態も経験しました。さすがに、風邪もひきやすくなったり疲れも残るようになったため、その後はかなりセーブするようにしていました。
 さらに、スイミングプールは営業政策もあったのでしょうが、子供たちを始め各種の水泳教室が数多く開催され、純粋に泳げるコースが2~3コースと制限されゆったりと泳げない状況になりました。こんな中で、水泳を主な目的として通って来ていた友人たちも、かなりの方が公営プールへの切り替えを図ったようでした。

 私達は、三浦半島の西海岸にあります比較的新しく出来た公営の温水プールに週2~3回の頻度で通っています。ここは我が家から往復で20数キロと比較的遠いのですが、空いておりプールも綺麗で気に入っています。相模湾に沈む夕日を背にした富士山のシルエット等の眺望も素晴らしく、ドライブコースそのものも楽しみで、運転も細君と交互に行っています。

 私は、いつも1600メートル前後を目標に1時間程度泳いで帰ります。通っている間には顔見知りも出来、挨拶をしたり簡単な話はしますがお互いに名前を名乗ることはほとんどしてきませんでした。もちろんプールを社交の場として、友達を作っておしゃべりを楽しむ方も少なからず、おられるようです。喧騒を離れ、それぞれの方が、ゆったりとスイミングで過ごすひと時を持つことは身体のためばかりでなく、精神の健全維持のためにも良いのではと思っています。

 過日いつもの時間に行ったら顔見知りの方が一人泳いでいました。私たちもそれぞれのコースで泳ぎ始めました。しばらく泳いだ後、細君が「今日は空いていますね。」と声かけしたことから話が弾んで「実はミカン農園をやっていて野菜も自宅用に作っている・・・」との事でした。
 そんな会話があったことを知らずに、シャワーを浴びて車に向かおうとしたら、その方から声をかけられ「来年のミカン狩り」に備えて、その場所に案内するとのことで、その方の車について行きました。帰りの運転はいつも細君の役目なので、私は助手席に乗り込みました。同じ市内と言っても知らない場所が多く、初めての道を進んで行きミカン園の傍に止まりました。

 園の脇にあるお宅にその方は入っていき、奥様を連れて出て来られました。「突然お伺いしてすみません」と・・・ご挨拶しましたが、奥様はとても快く迎えて下さり「作った野菜が家だけでは食べきれず差し上げられるのは嬉しいことなので…」と、ご夫妻であれこれと畑から収穫して下さいました。

 大根、ニンジン、キャベツ、レタス、ブロッコリー、カリフラワー、カブ等々沢山収穫してくださり「自宅用なので無農薬で作っているのでちょっと虫がいると思います」とのこと。無農薬野菜はスーパー等では買うことできませんので嬉しい限りでしたが、事の成り行きに驚いた次第です。
 家に戻ってから早速新鮮な野菜を茹でて夕食のおかずにし、小さな人参の葉はてんぷらにしましたが美味しかったですね~。来年は是非ミカン狩りに行かせて頂ければと細君と話し合った次第です。もちろん有料で・・・。

     「頂いた無農薬野菜」

コメント (2)
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第一部「口語短歌・水曜サロンの会」(その113)

2023年12月13日 05時50分49秒 | 短歌

第一部「口語短歌・水曜サロンの会」(その113) 短歌の投稿を歓迎します!!

 ☆☆☆ 楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。
 ☆☆☆ 短歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。

 ☆☆☆ 年末・年始の「水曜サロン」への投稿日程の変更を申し上げます。
 ☆☆☆ 2023年12月20日(水) 今年最終掲載日、締め切り 12月19日(火)
 ☆☆☆ 2024年  1月17日(水) 新年最初掲載日、締め切り  1月16日(火)
      なお、締め切り時間は いずれも17:00です。

 ☆☆☆ 「水曜サロン」は以下の通り第一部、第二部構成に区分して運営致し
     ていますので、それぞれに詠歌、返歌を出詠願います。
     第一部 「口語短歌・水曜サロンの会」:従来通り三首まで出詠願います。
     第二部 「ネット短歌」       :返歌専用です。
 
 「口語短歌・水曜サロンの会」は、このブログにお立ちより頂いている皆様の
 詠まれた短歌を、毎週水曜日に掲載し、その作品の鑑賞を行うサロンです。
 短歌の初心者の方から、ベテランの方まで、所属する短歌会等を越えて、自由に
 短歌を投稿し鑑賞しあえる「賑わいのあるサロン」を目指したいと思っています。
 皆様の短歌の投稿と、歌評、ご意見、ご提案等をお寄せ頂ければ幸いです。


     「咲き盛る 山茶花」

「ブログ友の投稿短歌 交流コーナー」

【詞書】23年12月4日から8日までの「世界文化紀行」短歌より3首選択しました。
註)江戸百景「13景下谷広小路」より
☆広小路花見に向かう一行が 意気揚々と揃いの傘を
註)フランス紀行「ジャン・バティスト・ピガール広場」より
☆ベル・エポック香り漂わす広場には 芸術家たち愛した場所も
註)日本の祭り「赤穂義士祭」より
☆時を超え語り継がれる赤穂義士 人生賭けて本懐遂げる
                          浅間山明鏡止水さん
【解説】
 作者の掲載される「世界文化紀行」の記事と、短歌は、居ながらにして世界の
 歴史や、絵画、庭園、さらに詩歌にも触れることができ、フアンの方も楽しみに
 していることと思います。私もその一人ですが・・・。
 今回は「広小路花見」「ピガール広場」「義士祭」と、季節も、国も、時代も
 異なるテーマを選んで詠って頂きましたが、何れもテーマのポイントを押さえて
 内容の良くわかる歌になっていると思います。
 三首目、来たる12月14日には赤穂市と、同時期に東京泉岳寺にても「義士祭」
 が予定されています。
詠われているように義士たちの仇討ちは「日本人の胸を
 打つ歴史物語
として語り継がれて」いますね。
 現役時代この祭りについて「中央義士会」の会長さんから、丁寧にレクチャーを
 受けた記憶があります。年々盛大に開催されているようですね。
 二首目の「ピガール広場」のハイライトは、やはりムーラン・ルージュで
 カンカンダンスの発祥地として知られていますね。詠われているようにパリの
 良き時代(ベル・エポック)の香り残されている広場でもありますね。
 こんな視点でも詠んでみましたが、いかがでしょうか。
【ご参考】
 ★優雅にも芸術香る良きパリの ムーラン・ルージュの風車が回る

【詞書】眩暈が完治して、紅葉の写真を撮ることを目標にしていましたが、
  無理な様なのでそのことを含めて、詠ませて頂きたいと思います。
☆美しい紅葉の木を見つけども 手にカメラ無く遠くに眺める
☆散らざるを願いし紅葉(もみじ)治癒待てず 冬、山風に散りしけるなり
☆歴史ある「あけび」誌の中 先生の「水曜サロン」掲載祝す
                          西BOOさん
【解説】
 二首目には、紅葉の写真撮影に期待を寄せていた作者の口惜しさと残念さが
 溢れていますね。「冬、山風に散りしけるなり」に、その想いが篭もっています。
 三首目の短歌、歌友のリコさんの御尽力で「掲載」が実現しました。
 「水曜サロン」の広がりと、つながりのご縁を喜びたいと思います。
 一首目の歌は、美しい紅葉に出会った喜びと、それを写真に撮ることが
 できなかった悔しさ、そして紅葉の美しさに圧倒されたという、複雑な感情が
 切なさも滲ませつつ詠まれています。また、リズム感も良く、読みやすい歌と
 なっています。
 なお、1句目で、「美しい紅葉」と表現されていますが、その具体的な様子が、
 表現されれば、紅葉の美しさがより際立つと思いますが…、上の句に少し手を
 加えて見ましたが、いかがでしょうか。
【ご参考】
 ★くれないに燃えたつモミジに まみえるも 手にカメラ無く遠くに眺める

【詞書】先日奈良の紅葉を見てきました。昨年の紅葉とは違って時季がよかった
  のか、何処を見ても紅葉一色でした。また、いつ行っても奈良の鹿は観光客の
  くれるおせんべいにお腹もいっぱいなのか、おとなしくて優しい目をして
  いました。
☆爺婆がお団子持ちて出てきそう むかしばなしの茅葺き茶屋は
☆黄葉のもみじ明かりに茅葺きの 茶店も日ぐれて鹿もねぐらに
☆手や足の朽ちた大和の仏たち 鹿と眠れよその身横たえ
                          夕庵さん 
【解説】
 奈良の紅葉は「奈良公園」でご覧になったのでしょうか。ここは、歴史と
 豊かな自然に恵まれた歴史公園で、広大な敷地には、東大寺や興福寺などの
 世界文化遺産や庭園や園地も隣接し、悠久の歴史を実感できる場所でも
 ありますね。身近にこのような歌枕に恵まれているとは幸せなことですね。
 三首の歌は、何れもこの公園の雰囲気を詩情豊かに詠い、私達をその場所に
 誘ってくれます。

 特に、二首目の歌は、紅葉の美しさと、夕暮れの寂しさが表現され、
 ほのぼのとした雰囲気を醸し出す良い歌だと思います。また、「茶店も日ぐれて
 鹿もねぐらに」と時間の経緯が無理なく詠われ、リズム感も良く朗詠したくなる
 歌と感じました。
 三首目の歌、建立されてから長い歳月、雨風に晒され「手や足の朽ちた大和の
 仏たち」に寄り添う夕庵さんの優しさが滲み、調べも良い歌と思います。

 人々を見守り、その魂を救ってきた「大和の仏たち」。もう充分役割を果たした
 のだから「鹿と眠れよその身横たえ」と労をねぎらって歌を締めています。正に
 現代の「神話」を紡ぎつつ慈悲の心を詠っていると考えます。

【詞書】ちょっとした、冬の日常風景などを三首、詠んでみました。
☆きんきんと冬の廚(くりや)に皿洗ひ 指の切り傷きりり痛みぬ
☆きりきりと小指の傷は痛めども こころの傷の癒せばよしと
☆木枯らしにシャッター街のがたと揺れ 犬の遠吠へ 風に千切れり
                          みっちっちさん
【解説】
 詞書にありますように、日常風景を丁寧に詠んだ三首の歌に作者の柔らかな
 感性と観察眼が光ります。
 特に、三首目の歌は、木枯らしの吹きすさぶ街と、犬の遠吠が風に千切れながら
 響くと詠われ、街の寂しさが鮮やかに表現され印象深い歌となっています。

 なお、ゆれるシャッター街と、犬の遠吠の対比によって、木枯らしの冷たさと
 街の寂しさがより際立って表現されています。このように二項対比によって
 印象を
際立たせる手並みには、いつも学んでおります。
 また、木枯らしの吹きすさぶ街の中で、犬の存在は遠吠えをしつつも、唯一
 温かな生き物であり、ホッとする点景となって歌の味わいを深めています。


     「咲き競う 山茶花」

【詞書】YouTube短歌:メランコリック ラビリンス サティ「グノシエンヌ 第1番」
  を聴いて
☆わたしはいつまでもダリの迷路から抜け出せずにいる

         いったりきたり
                          自閑さん
【短歌説明】自閑さんご自身の説明です。
 サティのグノシエンヌ 第1番を聴いていたら、サルバドル・ダリの絵と迷路を思い
 描きました。ダリは、自分の無意識の中を絵画としたそうです。偏執狂的
 批判的方法と意味不明のものらしいです。
 そう言えば、夢を見て、どうしてそう言うのを見たかを誰も説明できないですね。
 エリック・アルフレッド・レスリ・サティはフランスの作曲家。「音楽界の異端児」
 「音楽界の変わり者」の異名で知られ、ドビュッシーやラヴェルに影響を与えた
 そうです。画家シュザンヌ・ヴァラドンやダダイズムのトリスタン・ツァラ、
 フランシス・ピカビア、アンドレ・ドラン、マルセル・デュシャン、マン・レイ
 などと近しいとの事。アルコール乱用のために肝硬変を患っていたサティは1925年
 亡くなったそうです。
 「グノシエンヌ」第1番は、サティが24歳の1890年作曲。拍子記号も小節線もなく、
 音楽と時間に対するサティの自由な思考が窺え、「思考の隅で…あなた自身を
 頼りに…舌にのせて」などと書き込まれているそうです。
 この曲を聴いて、何故ダリの絵と迷路を思ったかは、私にも説明できないが、
 そう思いました。
 下記URLに、サティの曲をアップしておりますので、御聴き戴ければと思います。
 https://blog.goo.ne.jp/jikan314/e/eeaaf764e66e6e8904f76f563f6c2783
【解説】
 サティ「グノシエンヌ 第1番」の題名は、古代ギリシアのクレタ島にあった古都
 クノーシスに由来するというのが定説だったようですが、最近は、ほかの説も出て
 来ているようですね。
 ご案内頂いた曲を視聴させて頂きました。この曲の持つ東洋的な雰囲気も良い
 ものですね。なお、ダリの絵画には、迷路がしばしば登場しますが、迷路を人間の
 意識や無意識の複雑さを表現する手段として用いていると言われています。
 サティの「グノシエンヌ」の曲と、ダリの絵画とをコラボさせ人間の意識や無意識
 の複雑さを、歌で表現しきる作者の技法の冴えを感じます。ただ、
 「いったりきたり」と詠うことで、迷路に惑いながらも楽しむ「大人のゆとり」が
 この歌から感じられます。今回も、作者の曲と絵画、さらにその歴史も踏まえた
 見識の
深さに学ばせて頂きました。

【詞書】数日前に大阪箕面の滝の紅葉を観に参りました。片道3キロ往復6キロは
  私にはなかなかハードで帰途やっと駅に近づいて来た時に、たまたま笹川良一
  親子の銅像の横に石の椅子がありましたので座らせてもらいました。その折り
  詠いました歌でございます。
  笹川親子の像は笹川氏が年老いた母親をおぶったものでしたから、疲れ果てて
  いた私もついこのお母さんのようにおぶってもらいたいと思ってしまいました。
☆庭園のやうな箕面の滝道を歩いて帰る紅葉のころ
☆つかれたる我の座りし石椅子のそばに立ちたる笹川親子
 「推敲後:疲れたるわれの座りし石椅子のそばの孝養親子の像よ」
☆わが横に立つ銅像の母親はおんぶされゐる子の良一に
                          suisenさん
【解説】
 大阪箕面の滝の紅葉を観に行かれ、片道3キロ往復6キロを歩かれたとのこと。
 おっしゃるようにハードな道行きになったことと思います。疲れた状態で
 笹川氏の「孝養の像」を眺めると「私もおぶって」との想いに自ずからなりますね。
 そんな想いも滲ませて詠んだ三首の歌には、箕面の紅葉の美しさを愛でながらも、
 疲れへの思いが勝っているかに感じました。
 二首目の歌は、口語的でリズミカルな分かりやすい歌となっています。
 なお、詞書がありますので結句の「笹川親子」は銅像である旨が分かりますが、
 短歌の一首独立を前提に考えますと、「孝養の像」等の名称で表現される方が、
 歌の趣旨がより明確になるのではと考えます。
 なお、その後作者にこの歌を推敲して頂きましたので
合わせて、掲載させて頂き
 ます。ちなみに、笹川良一親子の「孝養の像」は、
かつて全国に35体設置された
 とのこと。

【詞書】先日、お墓参りを兼ねて故郷を旅してきました。故郷はまだ紅葉🍁が
  残って
いますがボチボチ散る時期に入っているようです。

☆故郷の 川に舞い散る 
    もみじ葉に
   想いを馳せる 懐かしき人
☆幼き日 駆けて遊んだ
   もみじ丘
  夕陽に映える 落ち葉はらはら
☆南国の 生まれ在所に
  もみじ散る
   数え切れない 思い出乗せて
                          クロママさん
【解説】
 「お墓参りを兼ねて故郷を旅」されたとのこと。この季節に紅葉を見ながらの
 墓参は
格別の思いであったことと思います。その想いと、懐かしさが三首の歌の
 それぞれに溢れていると感じます。

 特に一首目は、故郷の川に舞い散るもみじの葉を通じて、故郷につながる懐かしい
 人への深い思いが表現され、しみじみとした想いの伝わる歌と考えます。さらに、
 自然の風景と人への感情が巧みに結びつけられ、強い共感を呼び起こします。
 また、季節の移り変わりとともに感じる切なさや郷愁も感じられ、全体的に、
 詩的な
表現と、情感の深さが見事に調和した良い歌だと思います。

【詞書】昼間に姉に呼び出されて、宇治川べりの喜撰橋のたもとを通り過ぎた時、
  塔の島(宇治川の中州。公園になっています。昨日、TBSの「冒険少年」という
  番組で伊沢拓司さんがここでギターを弾いていましたw)の上流側の先を
  みたら凄い川霧!昼間なのに…とおもいましたが、雨が上がってからそれだけ
  気温が上がったんでしょうね。けっこう幻想的でした。昼日中でしたが…。
☆雨上がり昼間の気温が上がりおり
        宇治の川面に霧が漂う
                          ちがやねこさん
【解説】
 川霧は川面と大気の気温差によって生まれると伺ったことがありますが、川霧は
 幻想的でありロマンチックな雰囲気を醸し出していますね。
 そんな想いが、「宇治の川面に霧が漂う」の下の句に読み込まれ、味わいのある
 歌になっていると感じます。川霧は明け方によく見られますが、昼間に見られて
 幸運でもありますね。
 かつて、私も、川霧の幻想的な写真が撮りたくて明け方から二時間近く寒い中、
 河口で粘ったことがありました。しかし、とうとう発生せずあきらめた苦い
 記憶があります。偶然とは言え労せず見られ、さらに歌に詠みきることは素敵で
 ありますし、凄いことと思います。

☆小径には菊の一叢あふれ咲く そこのみ照らす冬の夕陽は
                         ポエット・M
【解説】
 師走になり、夕暮れが一気に駆け足でやってくると感じるこの頃です。早くも
 西に傾いた夕陽が、木々を縫って小径の菊の群生に降り注いでいます。
 あたかも「天使のはしご」に浮く菊の花の様相ですが、ひときわ輝いて見える
 菊を改めて見直した次第です。
 秋から初冬にかけて季節を彩る他の花に比べ比較的地味な花でもありますが、
 夕陽に照らされて咲く菊の花の美しさに目を見張ってしまいました。そんな菊の
 花に寄せて詠んでみました。


     「溢れ咲く 菊の花」

「山法師 短歌の章」鑑賞 紅林茂夫著(20)

  「山法師」はエコノミストでもありました著者の経済学の論文を始め、小説、
  短歌等を著者により厳選され著作を集めた著者渾身の著書でもあります。
  その著書から、短歌を抄出し三首づつ紹介させて頂きます。
     
6.「短歌の章」 雪(1)

   すぐろなる空より雪は舞ひ来り
           わが胸に積む今朝の清しさ
            
   雪降るを幼な子の如く待ちて居し
           妻は 雪もて茶をたてて来ぬ

   しらじらと雪舞ふ街の夕まぐれ
           この淋しさの美しきかな


【短歌入門・質問・紹介・提案コーナー】
【水曜サロン紹介】前週に引き続き紹介させて頂きます。
 リコさんの所属される短歌会発行の短歌誌「あけび 12月号」のコラムに
 「水曜サロン」を次の通り紹介して頂きました。


     「あけび誌」

「ネット短歌会」      リコさん(執筆)
 私はインターネットの短歌サロンに参加しています。
 gooブログ・「四季の彩り」の「口語短歌・ 水曜サロンの会」で検索して下さい。
 1週間分の投稿(一人三首まで、詞書は1首200文字程度)を代表者の
 ポエット・Mさんが纏めて毎週水曜日に更新されます。
 第一部と第二部(ネット歌会)に分かれて掲載されます。代表者のポエットMさんは
 現役時代に大型コンピュータのソフトウエア開発者の傍ら短歌を続けて30数年です。
 今は日本歌人クラブに属しておられます。令和5年9月13日に「水曜サロン」は
 100回の節目を迎えました。この短歌サロンのポリシーは、「短歌を自由な発想の
 下で作成し、交流し学び合う広場を目指してやっていきたいと考えています。社会の
 潮流に迎合することは必要ありませんが、それらも踏まえつつ自らの思いの表現手段と
 して、また記録手段として、更には言語芸術の作品として短歌を紡いでいければと
 思っています。」とのことです。色々な方が投稿されていますのでサロンの詠草は、
 和歌らしい、優雅、上品、情熱的と多種多様です。日頃なじみのない短歌は私の
 新しい視点の気づきの参考になります。

【運営にあたって】
 (1)投稿期間は、原則として毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
   なお、変更がある場合は、その都度ご連絡致します。
 (2)おひとり様 3首まで(1首でも可)コメント欄に投稿願います。
   なおブログの字数制限(コード30,000字)等により詞書等編集させて頂く
   場合もありますので、ご容赦願います。
 (3)口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
   仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
 (4)投稿頂いた短歌は、そのまま掲載します。皆様から感想等頂ければ幸いです。
 (5)作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
 (6)掲載順序は、原則本ブログのコメント欄への到着順と致します。
 (7)掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
                     了

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第二部「口語短歌・水曜サロンの会」(その113)ネット歌会

2023年12月13日 05時22分12秒 | 短歌

第二部「口語短歌・水曜サロンの会」(その113)ネット歌会
            短歌の返歌を歓迎します!!

 ☆☆☆ 楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。
 ☆☆☆ 返歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。

 ☆☆☆ 年末・年始の「水曜サロン」への投稿日程の変更を申し上げます。
 ☆☆☆ 2023年12月20日(水)  今年最終掲載日、締め切り 12月19日(火)
 ☆☆☆ 2024年  1月17日(水)  新年最初掲載日、締め切り  1月16日(火)
      なお、締め切り時間は いずれも17:00です。

 ☆☆☆ 「ネット歌会」について
      「ネット歌会」は、「お題」を決めて短歌を詠みあうという方式では
      なく、「水曜サロン」へ掲載された、各位の歌に対して「返歌」する
      という自然発生的な歌会です。従って掲載された歌の中に自分に響く
      ものがありましたら、それへの返歌として大いに詠んで頂き第二部の
      コメント欄に記入して頂ければ幸いです。


     「山茶花」

☆------------☆ 「ネット歌会」開始 ☆-----------☆
  「ネット歌会」として展開された詠歌を掲載致します。
    注) ☆:元歌  ★:返歌

☆美しい紅葉の木を見つけども 手にカメラ無く遠くに眺める
                         西BOOさん
★遠景の山を彩る紅葉は まなうら熱くとどめおくべし
                         夕庵さん
★上向かず撮れるもみじを見つけ出し 急ぎカメラに画像を収む
                         西BOOさん
★撮影会 モデルは斜めに風のなか 作り笑顔にシャッター音ひびく
                         夕庵さん
★リュックにはカメラを入れて歌を詠む この好奇心いつまで続く
                         夕庵さん
    
☆散らざるを願いし紅葉(もみじ)治癒待てず 冬、山風に散りしけるなり
                         西BOOさん
★紅葉は巡り来るもの逃げはせぬ その日に備えレンズを磨こう
                         夕庵さん
★サロンにて温かい声聞こゆれば 来年こそはシャッター切らむ
                         西BOOさん
★来年のカレンダーに書く旅の日を 夢はふくらむ冬の風船
                         夕庵さん

☆おだやかに歳重ねしと言われれば辛苦のもろもろ火の噴きやまぬ
                         夕庵さん
★奇しき縁 孤独を生きる たましいに また会えるはず いつの日かまた
                         時の関守さん
★「また会おう」と言った言葉は霧のなかキャメルのコートを夢に探しぬ
                         夕庵さん

     「ピラカンサス」

☆街角の人々の背に「年末」といふ
       せわしなき 羽根生えたるや
                         みっちっちさん
【詞書】せわしない、慌ただしい「年末」が近づいて来ましたね。何かと
  物要りになり、「年末」の買い物等で“諭吉”さんが、今年も“一葉”さん、
  “英世”さんを引き連れて飛び去りそうです。行かないで~!と思いますが、
  必要な物は買わんとあかんし、物は高い上に正月用の食品とかより
  高くなるし…。姉と買い出しに行かんとあかんなあ、せわしないなあー。
  とぼやく今日この頃です。みっちっちさんはいかがですか?
★せわしなき「年末」の世にパタパタと
    羽根を生やして“諭吉”飛び去る
                         ちがやねこさん
【詞書】年末はどんどん諭吉飛んでいきますよね~辛いですよね。
★悲惨なる戦火の下の子供らへ 羽根を生やして 平和を届けむ
                         みっちっちさん
【詞書】どうか戦争の恐怖にさらされる人が無くなりますように…。
★悲惨なる戦禍生み出す人達よ
      平和を求むる心芽生えよ
                         ちがやねこさん

☆爺婆がお団子持ちて出てきそう むかしばなしの茅葺き茶屋は
                         夕庵さん
★茅葺きのよき蕎麦処 見上ぐれば 千年の梁 くろぐろ光る
                         みっちっちさん
★伊那谷の山里に咲く赤ソバの可憐な花は絨毯を敷く
                         夕庵さん
★我が街の銀杏並木の絨毯の あとの掃除に住民苦心
                         みっちっちさん

☆手や足の朽ちたる大和の仏たち鹿と眠れよ その身横たえ
                         夕庵さん
★朽ち果てし野仏に添ひ色鳥も けものも丸く安らに眠れ
                         みっちっちさん
★がらす越し陽の温もりにわが犬は日がな一日ねむりこけてる
                         夕庵さん
★趣味多く忙しき吾(あ)も ときどきは 日がな一日眠りこけたし
                         みっちっちさん

☆きりきりと小指の傷は痛めども こころの傷の癒やせばよしと
                         みっちっちさん
★初めての行事に参加する朝のピンキーリングはまだはずせない
                         夕庵さん
★水泳の好きな我なり 宝石も リングもピアスも 外して久し
                         みっちっちさん

☆木枯らしにシャッター街のがたと揺れ犬の遠吠え風に千切れり
                         みっちっちさん
★閉店のビラは軒並み風にゆれ「ありがとう」の文字胸に迫りぬ
                         夕庵さん
★突風に 猫探すビラ ひらひらと なほ不安なる 猫の行方よ
                         みっちっちさん
★幼な日より いつもペットは側にいた 喜怒哀楽のよき伴侶なり
                         夕庵さん
★亡き母は猫を肩上(かたへ)に乗せ廚(くりや) 料理作れば皿も洗ひし
                         みっちっちさん
★秋日和コキアの箒でテト(犬)抱いて飛んでゆきたし白い雲まで
                         夕庵さん

☆わが街の銀杏並木の絨毯の あとの掃除に住民苦心
                         みっちっちさん
★朝なさな 落ち葉掃くたび挨拶を姿みえねば互いに気遣う
                         夕庵さん
★年末の公園掃除 久々に 友と笑顔を交はすも嬉し
                         みっちっちさん

☆青サギの飛び立つ沼に映りいる もみじ葉崩れ ふたたび燃ゆる
                         ポエット・M
★紅葉の パッチワークの水鏡 遊覧船の 波白くひく
                         夕庵さん
★黄と赤の もみじ葉映す水かがみ 縁(ふち)のアオサギ飛ぶを忘れて
                         ポエット・M
★アオサギは1本足にてしばらくを思考の深し近寄り難く
                         夕庵さん
★パスカルの「考える葦」 哲学の深淵醸す アオサギ寂と
                         ポエット・M
★浴槽に身を沈めると溢れでる湯量は多しと最近おもう
                         夕庵さん

☆------------☆ 「ネット歌会」了 ☆------------☆


     「咲き盛る 菊の花

【読者からのコメント】前週に続き掲載させて頂きます。
☆fumiel-shimaさんからのコメントです。
 皆さんの詠われる短歌の光景や情景を頭に浮かべ、三十一文字にまとめられた
 その始まりから終わり迄の物語の中に・・或いは一部を切り取って私もその
 場にいるかのような妄想と共に思いを馳せてみました。
 その画像が遠くかすむように・・またその思いが拡大され、何秒か後に残像を
 残したままフェードアウトしていくような優しい想いを感じました。
 そして短歌の詠めない私も豊かな気持に・・・

★ポエット・Ḿの返礼コメントです。
 いつも、「水曜サロン」を温かく見守って頂き、また、心を込めたコメントを
 頂きありがとうございます。
 短歌はご存知のように、31音の短い詩ですが、それゆえに読む方の想像力に
 よって宏大な世界を思い描く力を持っていると考えます。また、そのような
 喚起力を備えた歌こそ優れた歌なのだと思っています。
 その意味では、fumiel-shimaさんに「その場にいるかのような妄想」を促した
 歌こそ、優れた歌のひとつと考えます。
 fumiel-shimaさんは「短歌は詠めない」と謙遜されますが、多くのコメントは、
 そのまま詩であり、散文詩となっています。水曜サロンに集う少なからぬ
 方々が、fumiel-shimaさんをお慕いしているのも頷けます。
 これからも、水曜サロンの「伴走者」として、諸々アドバイスと感想等を
 お寄せ頂ければ嬉しい限りです。

【運営にあたって】
 (1) 投稿期間は、原則として毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
    なお、変更がある場合は、その都度ご連絡致します。
 (2) 「水曜サロン」に掲載された短歌への返歌を「第二部」のコメント欄へ
    投稿願います。出詠頂いた返歌は、そのまま掲載します。
 (3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
    仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
 (4) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
 (5) 掲載順序は原則、本ブログのコメント欄への到着順と致します。
 (6) 掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
                     了

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干柿作りに

2023年12月10日 09時20分04秒 | 日々の歩み

我が家の、ささやかな秋の風物詩で恐縮ですが・・・、先月中旬のこと、細君がネットで渋柿の愛宕柿を注文し、10キロほどの柿が我が家に届きました。

     「渋柿 愛宕柿」

「今年は干柿作りに挑戦する」と細君は張り切っていましたが…。思えば昨年は、大型修繕もありベランダが使えないため断念しました。ここ何年か、我が家の秋の風物詩となっていた干柿作りが、ようやく再開されることになりました。

     「皮むきをした渋柿」

細君は、数にして30数個の大ぶりの柿の皮を手際よく、ピーラーで次々と剥いていきます。柿には生産者の方がT字の枝をきちんとつけた状態で届けてくれましたので、ひもで吊るすには便利でした。私も少しお手伝いをして2個一組で紐かけをしました。その後熱湯でさーと消毒して・・・、ベランダに吊るしました。

     「皮を剥き 吊るし柿」

その後、数日ごとに細君は柔らかくなるように優しくもんだり、カビ防止用に食用アルコールを吹きかけたりしながら仕上るのを楽しみに待ちました。
今月に入り細君は、柔らかい干柿が好きとのことで、3週間ぐらいで干すのは終了とし取り込みました。それらを冷蔵庫等に保存し、日持ちさせて長く楽しむとのこと。

     「出来上がった 干柿」

我が家の息子たちはあまり甘いものや果物を食べないのですが、干柿は美味しかったと言っていたので正月の帰省用に半分を冷凍庫に保存しました。

     「出来上がった干柿 とろとろの断面」

最近は、細君と1個を半分ずつにして頂いていますが、スイーツとしてもなかなかのものと思っています。細君はとろとろ系が好きなので満足なできのようです。もちろん私も結構好きです。

コメント (8)
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第一部「口語短歌・水曜サロンの会」(その112)

2023年12月06日 05時46分18秒 | 短歌

第一部「口語短歌・水曜サロンの会」(その112) 短歌の投稿を歓迎します!!

 ☆☆☆ 楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。
 ☆☆☆ 短歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。

 ☆☆☆ 年末・年始の「水曜サロン」への投稿日程の変更を申し上げます。
 ☆☆☆ 2023年12月20日(水) 今年最終掲載日、締め切り 12月19日(火)
 ☆☆☆ 2024年  1月17日(水) 新年最初掲載日、締め切り  1月16日(火)
      なお、締め切り時間は いずれも17:00です。

 ☆☆☆ 「水曜サロン」は以下の通り第一部、第二部構成に区分して運営致し
     ていますので、それぞれに詠歌、返歌を出詠願います。
     第一部 「口語短歌・水曜サロンの会」:従来通り三首まで出詠願います。
     第二部 「ネット短歌」       :返歌専用です。
 
 「口語短歌・水曜サロンの会」は、このブログにお立ちより頂いている皆様の
 詠まれた短歌を、毎週水曜日に掲載し、その作品の鑑賞を行うサロンです。
 短歌の初心者の方から、ベテランの方まで、所属する短歌会等を越えて、自由に
 短歌を投稿し鑑賞しあえる「賑わいのあるサロン」を目指したいと思っています。
 皆様の短歌の投稿と、歌評、ご意見、ご提案等をお寄せ頂ければ幸いです。


     「初冬に咲く薔薇」

「ブログ友の投稿短歌 交流コーナー」

【詞書】23年11月20日から24日までの「世界文化紀行」短歌より3首選択しました。
註)歌川広重「江戸百景 神田明神曙之景」より
☆つわもののまさかどまつる明神様 命をかけて民を守るも
註)日本の祭り「笑い講(わらいこう)」より
☆一年の豊穣祝う奇祭こそ お笑い講は民が喜ぶ
註)ルート66「ジョプリン・ミズーリ」より
☆温かく迎えてくれる観光地 辛い歴史を乗り越えてこそ
                          浅間山明鏡止水さん
【解説】
 「神田明神」「笑い講」「ジョプリン」と、「世界文化紀行」の中でも、
 個性豊かなテーマを心を込めて詠って頂き、居ながらにして各テーマの核心に
 迫れる歌と考えます。
 二首目は、故郷山口県の祭りを詠っていますね。「笑い講」においては上座と
 下座に座った講員に大榊が3本ずつ渡され交互に3回笑い合うとのこと。3回の
 笑いのうち、一回目は今年の収穫を喜び、二回目は来年の豊作を願い、三回目
 は今年の悲しみや苦しみを忘れるためであるとされています。
 今年の収穫を喜び、翌年の豊作を願う祭りは全国津々浦々で催される、大半の
 秋祭りの目的であり、内容ではないでしょうか。しかし、「今年の悲しみや
 苦しみを忘れるため」に笑う「笑い講」は独特のものと考えます。
 過去の人々の生活が、それだけ苦渋に満ちたものであり、翌年に希望を
 つなぐために、すべての哀しみや苦しみを、今年のうちに笑い飛ばして
 しまおうとする、人々の知恵と逞しさをそこに見ることができます。
 その意味では「奇祭」かもしれませんが、人々のもつ底力の表れとも感じます。
 そんな想いも含めて、詠んでみましたが・・・。
【ご参考】
 ★笑い講 収穫祝い悲しみも笑い飛ばして 豊穣招く

【詞書】父が9冊の短歌の本を残してくれたのですが、水曜サロンにも参加させて
  頂いている今、読みだした事を詠ませて頂きました。
☆父残す九冊の本 短歌本 長年放置今、目を通す
【詞書】相当、症状が改善したのですが、依然、上を向いて眩暈がする等完治に
  いたらず詠ませて頂きました。
☆幾日か過ぎても症状完治せず 一生付き合う覚悟もせねば
                          西BOOさん
【解説】
 一首目の歌、お父様が「9冊の短歌の本を残してくれた」とは有難いことですね。
 短歌関連の本は、絶版になっているものも多く、学ぼうとしても中々入手困難な
 ものもありますので・・・。お父様の足跡を追いながら、学ぼうとする作者の強い
 決意が詠われた分かりやすい歌と思います。
 二首目、依然として「上を向いて眩暈がする」症状があるとのこと。お辛い
 でしょうが当面治療を続け、症状と付き合っていくことが余儀なくされそう
 ですね。お見舞い申し上げます。「一生付き合う覚悟も」と詠われていますが、
 作者の病への強い覚悟が滲む歌を、私たちも受止めつつエールを送りたいと
 思います。

【詞書】今まで歩いてきた道を振り返りながら、しっとりとした秋の夜長に思う
  ことを三首に詠みました。
☆おだやかに歳重ねしと言われれば辛苦のもろもろ火の噴きやまぬ
☆秀をあげず埋み火なりし人生よ 今は静かな温もりのなか
☆「またね」という約束のない一葉のはがきを胸に温めている
                          夕庵さん
【解説】
 詞書にも記されていますが、作者の今までの歩みを振り返り詠まれた歌は、
 味わいのある珠玉とも言える三首の歌です。
 特に、一首目の歌は、一見すると穏やかで豊かな人生を送っているように見え
 ますが、実は内に秘めた苦しみや悩みが溢れているという対比が印象的です。

 この歌は、現代社会における人間の孤独感や葛藤をさりげなく表現しているとも
 言えます。詠われている「火の噴きやまぬ」は、火山の噴火を連想させますが、
 これはご自分の感情や思いを抑え込んでいることの比喩と解釈させて頂きました。
 また、この歌は、言葉の選び方や韻律にも工夫が見られます。例えば「辛苦の
 もろもろ」は、繰り返しの効果で強調されており、歌の中で際立つ部分になって
 います。このように、この歌は、言葉の意味だけでなく、音や調べも考慮して
 作られた優れた作品だと考えます。

【詞書】もう12月、1年が速いですね。年末は何か追い立てられるような気分に
  かられます。三首詠みました。
☆街頭の人々の背に「年末」と いふ せはしなき 羽根生へたるや
☆街角の花舖(かほ)は燎火の海のごと ポインセチアの 赤極めけり
☆せはしなく濡れ手で印押す 宅配は 夫(つま)頼みたる つやつやの柿
                          みっちっちさん
【解説】
 詞書にもありますように、月日の経過は年々歳々早く感じますが、今回は
 そんな歳末に向かう
せわしない状況を、三首にまとめて詠んで頂きました。
 それぞれの歌には、細部がリアルに詠まれ俳句で鍛えられた作者の写生力が
 覗きます。
 二首目の歌は、今の季節の街角の風景を、花屋に飾られたポインセチアの
 赤い花に焦点を絞り、鮮明に描いて頂きました。
 ポインセチアの赤い花が、「燎火のように燃える海」に見えるという比喩を
  使っていますが、花の色や形を強調するとともに、冬の寒さや暗さに対する
 暖かさや明るさを対比して表現しています。なお、この比喩は、ポインセチアの
 花が
クリスマスのシンボルであることを意識させ、さらに「赤極めけり」の結句の
 締めも巧みです。また、「花舖(かほ)」と「赤極めけり」は、同じ「か」の音で
 結ばれており、歌の中に響きを作る心憎い工夫もされいます。

【詞書】ブログのお友達の記事に触発されて大阪万博記念公園の紅葉を見に
  行きました。その折に詠いました三首を出詠させていただきたいと思います。
☆太陽の塔のみ残し広大な公園となり五十三年
☆パビリオン跡地に明るく戦ぎゐる秋のコキアは花の代わりに
☆万博の賑はひ過去にありしこと記憶に残し鎮まる千里
                          suisenさん
【解説】
 2025年大阪・関西万博は予算大幅超過等で種々揺れていますが、1970年に
 行われた万博の跡地、大阪万博記念公園の紅葉を見に行かれたとのこと。
 大阪万博記念公園は「○○の夢の跡」の趣もありますが、53年の歳月の中で
 市民に親しまれる公園としての機能を果たして来たとも言えますね。そんな
 想いのこもる三首の歌は寂寥感を醸し出しながらも、味わいのある歌になって
 いると感じます。
 特に、三首目の歌は、大阪万博の歴史と現在の姿を対比させて、感慨深い情景を
 描いて共感を誘います。万博の賑わいは記憶に残るものの、今は静寂に満ちた
 千里の地に、公園の紅葉が広がっているという様子が伝わってきます。
 万博記念公園は、自然文化園や日本庭園などがあり、公園のシンボルである
 太陽の塔は、かつての万博の象徴として今でも多くの人々に親しまれていますね。
 この歌は、万博の記憶と現在の公園の風景を結びつけつつ、時の流れを感じさせ、
 しみじみと心打つ一首だと思います。

     「山茶花 白色」

【詞書】YouTube短歌:君と KANさんの逝去に
☆ラララしか歌えないけど
 後何年も生きられないけど

  楽しみたい
                          自閑さん
【短歌説明】自閑さんご自身の説明です。
 「愛は勝つ」で大ヒットしたKANさんが、11月12日に逝去されました。
 61歳と言う早すぎる突然の訃報に驚き、彼の歌の中から、「よければ一緒に」
 と言う曲で短歌を作りました。東日本大震災の復興では、KANさんの歌をお互い
 歌って励まされた人も多かったと聞きます。
 10月18日にはもんたよしのりさん、11月9日には大橋純子さんが亡くなり
 お二人の曲で短歌を作ろうと、1月弱悩んで、結局出来ず、KANさんのみで出詠
 します。
 下記URLに、KANさんの2曲をアップしておりますので、御三方の御冥福をお祈り
 戴ければと思います。
 https://blog.goo.ne.jp/jikan314/e/de55e513ebb96c86af2f7bdd51e8b8c6
【投稿外コメント】自閑さんご自身のコメントです。
 御投稿されている方の親しい方がお亡くなりなったとお聞きしており、昔の人は
 和歌で哀しみをどう表したか?哀傷と言う部類が有りますので、その中から
 紹介します。
  見し人の煙になりしゆうべより名ぞむつまじき塩釜のうら(紫式部)
 この歌の為に、鹽竈市に行って来ました。もちろん塩焼く煙はなかったのですが、
 醸造元が新酒🍶の新米🌾を蒸す蒸気が雨の中香っていました。
  花見てはいとど家路ぞ急がれぬ待つらむと思ふ人しなければ(後徳大寺左大臣)
 いつも帰宅を待っていた妻の亡くなった家に、早く帰る理由の無い花見の哀しみ。
  稀にくる夜半もかなしき松風を絶えずや苔のしたに聞くらむ(藤原俊成)
 最愛の妻を亡くした俊成が、妻の墓に向かって読みました。
  思ひ出づる折りたく柴の夕煙むせぶもうれし忘れがたみに(後鳥羽院)
 後鳥羽院が愛した女房が亡くなって。新井白石は、折たく柴の記を著しましたが、
 この歌に由来します。
  ねざめする身を吹きとほす風の音を昔は袖のよそに聞きけむ(和泉式部)
 恋人の親王が亡くなって。
【解説】
 短歌説明にもありますように、私たちの青春時代に重なり、それなりに影響を
 受けた個性豊かな歌手の方が相次いで身罷り、寂しい限りです。改めて御三方の
 御冥福をお祈り申し上げます。
 中でも「愛は勝つ」などのヒット曲で知られる歌手のKANさんは
  「信じることさ、必ず最後に愛は勝つ」の歌詞が名前とセットで思い出されます。
 また、「よければ一緒に」と言う曲は、BSフジ『Beポンキッキ』の挿入歌で歌い出し
 部分がオンエアされていたと記憶しています。隣にいる友人や恋人に素直な気持ちを
 伝える歌にも思えますし、心を閉ざしかけている人に控えめに声をかけようとして
 いる曲にも聴こえますね。
 詠われている「ラララ」と言う句は、KANさんの曲の最後にも登場しますが、この
 短歌では「歌詞が無ければ」という意味ではなく、言葉にできない感情を表す
 象徴として使われていると感じます。また、この歌は、KANさんの曲に敬意を払い
 つつも、「楽しみたい」との句で、残された歳月を楽しみつつ充実したものにしたい
 と言う、作者の独自の視点や感性が繊細に表現されていると考えます。
 作歌とその推敲に一か月の時間を要したとのこと。その姿勢と粘り強さには敬意を
 表しますと共に感動致しました。歌に真向かう姿勢として学んで参りたいと思います。
 「哀傷」歌一連の解説も行って頂きありがとうございます。皆さんの学びになります。

【詞書】政党助成金だけではなかなか大変だというのは判らなくはない、パーティを
  開きパーティ券を売って資金の足しにしないとやっていけない…というのも、まあ
  判ります。しかし、その売上金の一部を報告せず裏金にするというのは違うで
  しょうが!いいかげん“カネ”の問題でつつかれて議会の審議に影響したりする
  のって…。(ため息)ちなみに、“パリピ”って、“パーティ”を“パーリィ!”と言う風に
  発音した上での“パーリィピープル(ピーポォーに近い発音)”の略です。(最近は
  マンガが原作の「パリピ孔明」っていうドラマもありました)。在原業平さん
  ごめんなさい😁。
☆世の中に絶えて“パリピ”の無かりせば
       かつかつかもね政党資金は
【詞書】12月4日のテレビ朝日夜7時からの「帰れマンデー」は、タレントさん達が
  軽井沢のロケであちこち行かれていました。その冒頭あたりで、人気スポット
  などを少し紹介していて、最近「口語短歌~」で話題にのぼる「ハルニレテラス」
  がVTRの中に出ていまして、なるほどこういうところかと納得しました。おしゃれな
  お店もあったりして素敵なところですね。…一瞬見ただけなんですけどね。
☆画面越し「ハルニレテラス」を確認し
      一人うなずく「こういうとこか!」と
【詞書】島根県安来市の“白鳥ロード”に飛来したコハクチョウの群れの写真が
  11月22日の朝日新聞の朝刊(うちは京都です)に載ってました。晩秋から春に
  かけて、シベリアから米子市など中海に越冬しに来るコハクチョウ達は朝に
  能義平野(安来)の田んぼなどに餌を食べに(まるで出勤のように)来るそうです。
  母は子供の頃、朝もしくは夕方に編隊を組んでコウコウコウと鳴きながら
  行き来する白鳥に向かって「カギになれー!」とか言っていたんだそうです。
  季節になったら白鳥が遊ぶ風景がいつまでも無くなりませんように…と願わずに
  居られません。…ちなみに“白鳥ロード”の看板の絵は親戚の人が描いたそうで、
  シンプルな判りやすい看板です。
☆朝刊の第1面を飾りおり 母の郷里に遊ぶ白鳥
                          ちがやねこさん
【解説】
 「政治資金パーティー」「ハルニレテラス」「コハクチョウ」と今回も、今日的な
 ホットなテーマを諧謔も交え、また、景観や、飛来したコハクチョウの群れに寄り
 添いながら、味わいのある短歌を詠んで頂きました。
 物価高に苦しむ私達庶民の生活をよそに、国民の代表たる自覚無き議員たちの、
 過去の闇のひとつ「政治資金パーティー」の一端があぶり出されました。
 一首目は、その事実をアイロニーを交えてしっかり詠んで頂きました。事実の解明は
 脱税の実態にも及びますので、私たちも、その経緯をウオッチしていきたいですね。
 なお、この歌は次の歌の本歌取りであり…、
   世の中にたえて桜のなかりせば春の心はのどけからまし(在原業平)
 作者は謝っておられましたが、アイロニーを持って現代に蘇らせて頂きました。
 三首目は、お母様のふる里、島根県安来市の「白鳥ロード」に飛来したコハクチョウ
 の群れを、お母様の思い出に重ね、かつ懐かしさも偲ばせつつ詠んで頂きました。
 詞書にありますように「白鳥が遊ぶ風景がいつまでも無くなりませんように」私達も
 祈りたいものですね。

☆青サギの飛び立つ沼に映りいる もみじ葉崩れ ふたたび燃ゆる
                         ポエット・M
【解説】
 散歩で時々訪れる公園に水連の浮く比較的大きな沼があり、一羽の青サギの住処に
 なっています。その沼をようやく色づいたもみじ葉が影を落とし紅に染めています。
 アオサギが獲物を見つけたのか沼の水面をかすめて飛び立ち、もみじの影が一瞬崩れ、
 再び紅に染まるその瞬間を詠んでみました。
 ここでは、水面に映る影が本物と同じように見えるという錯覚を表してみましたが、
 現実と幻想の境界が曖昧になるという状況を滲ませてみました。


     「咲き盛る 菊の花」

「山法師 短歌の章」鑑賞 紅林茂夫著(19)

  「山法師」はエコノミストでもありました著者の経済学の論文を始め、小説、
  短歌等を著者により厳選され著作を集めた著者渾身の著書でもあります。
  その著書から、短歌を抄出し三首づつ紹介させて頂きます。
     
5.「短歌の章」 友の葬り(2)

   凩に落ち葉は舞へり葬り来て
           無情に遭えりと想ふわが眼に
            
   彼らしく生きて死にたる師走なかば
           悔ゆる事などされどあるべし

   わくら葉は風にまろびて 逝く人に
           秋の陽赤く輝りわたるなり

【短歌入門・質問・紹介・提案コーナー】
【水曜サロン紹介】
 リコさんの所属される短歌会発行の短歌誌「あけび 12月号」のコラムに
 「水曜サロン」を次の通り紹介して頂きました。


     「あけび誌」

「ネット短歌会」      リコさん(執筆)
私はインターネットの短歌サロンに参加しています。
gooブログ・「四季の彩り」の「口語短歌・ 水曜サロンの会」で検索してください。
1週間分の投稿(一人三首まで、詞書は1首200文字程度)を代表者の
ポエット・Mさんが纏めて毎週水曜日に更新されます。
第一部と第二部(ネット歌会)に分かれて掲載されます。代表者のポエットMさんは
現役時代に大型コンピュータのソフトウエア開発者の傍ら短歌を続けて30数年です。
今は日本歌人クラブに属しておられます。令和5年9月13日に「水曜サロン」は
100回の節目を迎えました。この短歌サロンのポリシーは、「短歌を自由な発想の
下で作成し、交流し、学び合う広場を目指してやっていきたいと考えています。社会の
潮流に迎合することは必要ありませんが、それらも踏まえつつ自らの思いの表現手段と
して、また記録手段として、更には言語芸術の作品として短歌を紡いでいければと
思っています。」とのことです。色々な方が投稿されていますのでサロンの詠草は、
和歌らしい、優雅、上品、情熱的と多種多様です。日頃なじみのない短歌は私の
新しい視点の気づきの参考になります。

【運営にあたって】
 (1) 投稿期間は、原則として毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
    なお、変更がある場合は、その都度ご連絡致します。
 (2) おひとり様 3首まで(1首でも可)コメント欄に投稿願います。
    なおブログの字数制限(コード30,000字)等により詞書等編集させて頂く
    場合もありますので、ご容赦願います。
 (3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
    仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
 (4) 投稿頂いた短歌は、そのまま掲載します。皆様から感想等頂ければ幸いです。
 (5) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
 (6) 掲載順序は、原則本ブログのコメント欄への到着順と致します。
 (7) 掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
                     了

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第二部「口語短歌・水曜サロンの会」(その112)ネット歌会

2023年12月06日 04時51分51秒 | 短歌

第二部「口語短歌・水曜サロンの会」(その112)ネット歌会
            短歌の返歌を歓迎します!!

 ☆☆☆ 楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。
 ☆☆☆ 返歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。

 ☆☆☆ 年末・年始の「水曜サロン」への投稿日程の変更を申し上げます。
 ☆☆☆ 2023年12月20日(水)  今年最終掲載日、締め切り 12月19日(火)
 ☆☆☆ 2024年  1月17日(水)  新年最初掲載日、締め切り  1月16日(火)
      なお、締め切り時間は いずれも17:00です。

 ☆☆☆ 「ネット歌会」について
      「ネット歌会」は、「お題」を決めて短歌を詠みあうという方式では
      なく、「水曜サロン」へ掲載された、各位の歌に対して「返歌」する
      という自然発生的な歌会です。従って掲載された歌の中に自分に響く
      ものがありましたら、それへの返歌として大いに詠んで頂き第二部の
      コメント欄に記入して頂ければ幸いです。


     「シクラメン」

☆------------☆ 「ネット歌会」開始 ☆-----------☆
  「ネット歌会」として展開された詠歌を掲載致します。
    注) ☆:元歌  ★:返歌

☆幾日が過ぎても病状完治せず 一生付き合う覚悟もたねば
                         西BOOさん
★人間の身体は微妙に不思議なり 徐々に回復してゆくものを
                         夕庵さん
★3治り2戻りしも3治り 上手くいけばと神に祈らむ
                         西BOOさん
★もどかしい ゆきつもどりつの病状も 道は開くと共に祈らむ
                         夕庵さん

☆「またね」という約束のない一葉のはがきを胸に温めている
                         夕庵さん
★山茶花の香の夕刊と その下に また一葉の喪中の葉書
                         みっちっちさん

☆おだやかに歳重ねしと言われれば 辛苦のもろもろ火の噴きやまむ
                         夕庵さん
★おだやかな波に立ちたる夫婦岩 ほどよき距離で君と生きたり
                         みっちっちさん
★八十歳過ぎたら年を忘れましょう 吾の挨拶に皆うなずけり
                         夕庵さん
★素晴らしき歌人なる女(ひと) いつまでも若き心と頭脳を持てり
                         みっちっちさん

     「未だ燃える もみじ」

☆街角の花舗は燎火の海のごと ポインセチアの赤極めけり
                         みっちっちさん
★クリスマス ポインセチアを贈りましょう あなたの幸運この一鉢に
                         夕庵さん
★ホスピスに母の最期のクリスマス 頬赤らめし母を忘れず
                         みっちっちさん
★病なく天寿を全うして逝きぬ 人の最期はかくあるべしと
                         夕庵さん
★生きるとは病もあれば苦しみも 山あり谷あり 恐れず生きる
                         みっちっちさん
★人は皆 涙を胸に満たしつつ 荒野を駆ける旅人のごと
                         夕庵さん
★阿蘇山を望む裾野に 馬駆くる 長きたて髪風になびかせ
                         みっちっちさん
★旅に来て秋の野菜を絵付けせむ 砥部焼の皿に盛る想い出を
                         夕庵さん
★少年の髪は金色ライオンの たて髪のごと身を護りいむ
                         夕庵さん
★ライオンの飛び出す絵本 喜びて 子らいくたびも閉じて開きぬ
                         みっちっちさん
★人の名を思い出さねば動物園へ 行けと宣うこれまた如何に
                         夕庵さん

☆せはしなく濡れ手で印押す 宅配は 夫頼みたるつやつやの柿
                         みっちっちさん
★好々爺 蓄えし髭なでながら 自慢の柿をもぎくれし日よ
                         夕庵さん
★サンタ髭つけし主治医に笑ひたる母の最期の満面笑顔
                         みっちっちさん
★息子(こ)の髭に白きを見つけ納得し吾の髪染めはもう止めとこう
                         夕庵さん
★弟は若白髪にて かねてより 兄と言はれて 苦笑ひせし
                         みっちっちさん
★散歩道 低空飛行に驚きぬ 烏の濡れ羽色 その羨しきよ
                         夕庵さん
★鳥声を聞きつつ朝の散歩道 糺すの森を抜け賀茂川へ
                         みっちっちさん
★亡夫の家居 どちらへ行くのか曲がり角 なかなか会えない夢の中でも
                         夕庵さん
★夢で会ふ父母はいつでも若き顔 我は子のまま親に甘へり
                         みっちっちさん
★子に甘え甘えられての繰り返し 恙なきやと今日を過ごしぬ
                         夕庵さん

☆街角の人々の背に「年末」といふ せわしなき 羽根生えたるや
                         みっちっちさん
★ひとときの欲望に負け街に立つ 女のツケはあまりに大きく
                         夕庵さん
★街角に盲目の人が立ちすくむ 点字ブロックに邪魔物おくな
                         みっちっちさん
★不自由な目の友の手にもみじ葉をのせて語らう縁のひだまり
                         夕庵さん
★ひだまりに 伏せて休めど 耳立てて 盲導犬は気を抜かずゐる
                         みっちっちさん
★いじらしや さよなら言うとまっすぐに見上げる子犬の瞳動かず
                         夕庵さん

☆舞い落ちる もみじは既に色うせて 炎暑のなごり無残にとどめ
                         ポエット・M
★疲れたら休めばいいよ 新しい朝(あした)のためにわたしと眠ろう
                         夕庵さん
★新しい朝(あした)よ来いと ガザの子ら 祈るも無惨 戦闘開始
                         ポエット・M
★新しいバイオレットのランドセル 飛んだり跳ねたり春を待つ子ら
                         夕庵さん

☆------------☆ 「ネット歌会」了 ☆------------☆


     「秋明菊」

【読者からのコメント】前週に続き掲載させて頂きます。
☆fumiel-shimaさんからのコメントです。
 皆さんの詠われる短歌の光景や情景を頭に浮かべ、三十一文字にまとめられた
 その始まりから終わり迄の物語の中に・・或いは一部を切り取って私もその
 場にいるかのような妄想と共に思いを馳せてみました。
 その画像が遠くかすむように・・またその思いが拡大され、何秒か後に残像を
 残したままフェードアウトしていくような優しい想いを感じました。
 そして短歌の詠めない私も豊かな気持に・・・

★ポエット・Ḿの返礼コメントです。
 いつも、「水曜サロン」を温かく見守って頂き、また、心を込めたコメントを
 頂きありがとうございます。
 短歌はご存知のように、31音の短い詩ですが、それゆえに読む方の想像力に
 よって宏大な世界を思い描く力を持っていると考えます。また、そのような
 喚起力を備えた歌こそ優れた歌なのだと思っています。
 その意味では、fumiel-shimaさんに「その場にいるかのような妄想」を促した
 歌こそ、優れた歌のひとつと考えます。
 fumiel-shimaさんは「短歌は詠めない」と謙遜されますが、多くのコメントは、
 そのまま詩であり、散文詩となっています。水曜サロンに集う少なからぬ
 方々が、fumiel-shimaさんをお慕いしているのも頷けます。
 これからも、水曜サロンの「伴走者」として、諸々アドバイスと感想等を
 お寄せ頂ければ嬉しい限りです。

【運営にあたって】
 (1) 投稿期間は、原則として毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
    なお、変更がある場合は、その都度ご連絡致します。
 (2) 「水曜サロン」に掲載された短歌への返歌を「第二部」のコメント欄へ
    投稿願います。出詠頂いた返歌は、そのまま掲載します。
 (3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
    仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
 (4) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
 (5) 掲載順序は原則、本ブログのコメント欄への到着順と致します。
 (6) 掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
                     了

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谷戸の自然再生

2023年12月03日 12時40分57秒 | ボランティア

 このブログでも度々ふれてきましたが…、今回も観音崎公園について少し、触れてみたいと思います。

     「観音崎花の広場に 咲き競う山茶花」

 観音崎公園は、東京湾に大きく突き出した三浦半島の東端に位置し、公園一帯は、明治時代から軍の要塞になっており、第二次世界大戦の終戦までは一般人の立ち入りが制限されていました。このため、人の手があまり入らず、今でもシイ類や藪椿、さらにはタブノキを中心とした照葉樹林が、丘陵の頂きから東京湾に面した自然海岸付近まで、多様で豊かな自然環境が残された公園となっています。

 海と山の両方の魅力をあわせ持つ自然豊かな公園ですが、その他園内には砲台跡などの歴史的遺構のほか、日本最初の西洋式灯台である観音埼灯台、開館70周年を迎えた観音崎自然博物館や横須賀美術館などの多様な施設があります。

     「観音崎 花の広場」

 晩秋のひと時、細君共々公園の散策を兼ねて公園の丘陵の頂きに拓けた「花の広場」を訪れてみました。コスモスは既に花時を終え、皇帝ダリアとジャンボ向日葵が晩秋の陽ざしを浴びながら咲き残っていました。また、山茶花も旬の輝きを見せ花の少ない広場の華やぎを一手に担っている感がいたしました。

     「皇帝ダリア」


     「ジャンボ向日葵」

 海側から見上げる観音崎灯台も、白亜の塔に日差しを受け輝いて見えました。最近はトンビばかりでなく、ハヤブサも棲みつき時々灯台の上を飛んでいますが、当日はその雄姿が見えませんでした。


     「観音崎灯台と トンビ」


     「白波の東京湾から房総を望む」

 なお、時々訪れ る「旧噴水広場」は、かつては噴水があり、東京湾の入口である浦賀水道と対岸の房総の山並みを見通すことができる人気のスポットの1つでした。しかし、老朽化等により噴水が撤去された後は、雑草の多い草原となり少し寂しい場所となっていました。
 今回、ここの場所を、友人たちも参加し「谷戸の自然再生ゾーン」を整備しようと計画されています。クラウドファンディングにより費用を集め、貴重な水生昆虫などが安定して生息し観察できる水辺環境をつくり、人と植物とのふれあいを通じた癒しのスポットが整備されるとのことです。ほぼ、目標額を達成したとのことで、水生昆虫等が生息する水辺「再生」に期待したいと思います。

     「山茶花 薄紅」

コメント (4)
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