再来年、2027年に放送されるNHKの大河ドラマは、勝海舟のライバルとも言われ、日本の近代化に貢献した小栗忠順の活躍を描いた「逆賊の幕臣」に決まり、主演は松坂桃李さんが務めるとのことです。この小栗忠順とフランス人技師レオンス・ヴェルニーの胸像が並び立つ横須賀ヴェルニー公園は、「薔薇の公園」でもあります。
「ヴェルニー公園 景観(一部)」
この公園の対岸に、フランス人技師ヴェルニーが建設に貢献した横須賀製鉄所跡地が望めるこから、ヴェルニー公園と命名されたと伺っています。小栗忠順とヴェルニーは、日本の近代化の礎を築いた幕末のキーパーソンであり、特に横須賀製鉄所(のちの横須賀造船所)の建設において深い関わりを持ちました。この活躍の様子は再来年の大河ドラマでじっくりと確認したいと思います。
「薔薇 ピース」
ヴェルニー公園は、このブログでも薔薇の開花期に幾たびも触れさせて頂きましたが、連休後半の晴れの日に細君共々訪ねてみました。園内には広場を中心にフランス式花壇や噴水、洋風あずまやなどが設けられ、フランスの品種を中心とした約130品種・約1,300株のバラが彩りを添えています。海沿いにはボードウォークがあり、五月晴れの空の下潮風の中で見事に咲き競う薔薇を眺めながら、二人で散策することが出来ました。
「薔薇 プリンセス・アイコ」
「薔薇 クイーン・エリザベス」
また、この公園から横須賀本港を一望でき、係留されている艦船を見ることができます。公園から見て、右手に米海軍基地、左手に海上自衛隊地方総監部が望めます。また、最近はこれらの艦船や港を巡る「軍港巡り」のクルーズも人気で、長蛇の待ち行列が続いていました。
今回は、訪ねた時期が薔薇の最盛期と重なり、ピース、プリンセス・アイコを始め多くの薔薇の輝くばかりの「五月の薔薇」を眺めることが出来ました。
「五月の薔薇」と言えば、ウイリアム・シェークスピアの戯曲「ハムレット」のあの有名なせりふが浮かびます。
ああ五月の薔薇よ! かわいい乙女、やさしい妹、
うるわしいオフィーリア!神様、うら若い乙女の心が・・・、
こうもはかなくても良いのだろうか
これは妹オフィーリアの自死を悼む、兄レイアティーズの言葉ですが、ここでの薔薇は、はかない命の象徴として登場しています。日本では5月はバラの最盛期ですが、イギリスでは5月に咲くのは早咲きの野生のバラで、開花後1~2日で花びらを散らしてしまうとのことです。その儚さが、オフィーリアのイメージに重ねられているようです。
「薔薇 マーガレットメリル」
いつもは、五月の下旬に行われる「ローズフェスタ」に合わせて訪れることが多いのですが、最近は開花時期とのずれもあり、最盛期の薔薇に出会えないでいました。今回はネットで開花情報をチェックしていたため、クイーンエリザベス、マーガレットメリル等の旬の薔薇を眺めることが出来、改めて見惚れてしまいました。
連休中でもありましたので、公園はそれなりに混雑していましたが、デジイチスケッチも結構スムーズにでき、細君も久しぶりに旬の薔薇に出会い満足そうでした。
昼食は公園の脇にある開店寿司店でとりましたが、比較的早い時間に予約しましたのでそれほど待たずに頂くことが出来ました。薔薇のデジイチスケッチをメインにした公園散策でしたが、多くの旬の薔薇に出会えて、その美しさを改めて見直し、感じることが出来ました。