四季の彩り

季節の移ろい。その四季折々の彩りを、
写真とエッセーでつづって参ります。
お立ち寄り頂ければ嬉しいです。

千葉ぶらり旅

2014年06月22日 11時45分47秒 | 日々の歩み
 この金曜日は、先週の日曜出勤の代休で休暇が取れましたので、前から気にかけていた
千葉へのぶらり旅に細君と共に行ってきました。
久里浜からフェリーで千葉金谷港に向かい、そこから内房線で館山に向かいました。
フェリーは韓国でのあの大事故以来少し敬遠していたことも事実でしたが、港のそれぞれの
部署で、きびきびと安全点検を行っているフェリー関係者の姿を見るにつけ、日本の海の
男達の使命感に満ちたあり方に、感動にも似た思いを抱きました。

 金谷港まで35分というささやかな船旅ですが、陸上の移動とは異なり非日常の世界に
きっちりと誘ってくれます。
金谷から内房線に乗り館山まで向かい、スペイン風に統一された駅舎と街並みを散策しました。
なお、館山駅の北側には鏡ケ浦とも呼ばれる館山湾が広がっていますが、この名称は鏡のように
波が静かなところからきているようです。
静かな波の彼方に富士山、相州連山が望め、特に富士を望んでの落日は絶景と言われていますが、
この日はあいにくと靄がかかり波のかなたの富士山を眺めることが出来ませんでした。

 街並みの散策のあと、細君がその姉とかつて行ったことがあるという「寿し甚」という
お寿司屋さんをみつけ、遅い昼食をとりました。
いかにも老舗という店構えと、落ち着いた内装のお店で「館山の豊かな味をにぎる店」との
キャッチコピーに違わない美味しいお寿司を頂きました。

 最近はもっぱら回転寿司ですましてきた私たちでしたが、吟味したネタと店主が誇りを
もって握る本物のお寿司の味の深さを、改めて味わった思いがしました。
細君はお寿司ネタで食べられないものも結構ありますが、今回の握りは嫌いなものもなく
味を含めて満足度が高かったようです。サービスでついたあら汁も上品な味わいで、
また来たいと思わせる後を引く味わいでした。

 館山の街並みは、いずこの地方都市でも見られますが、JR駅前といえどもシャッター
通りが続きかつての活気が少しなかったのが気になりました。
なお、地産地消をうたうお店に入ってみましたが、新鮮な野菜や果物、卵、魚、お花等が
かなりリーズナブルの値段で販売されており、細君は目を輝かせてゲットしていました。
特にお花は生産者が直接持ち込むとのことで、新鮮で素敵な花束もかなりの廉価で友人への
お土産も含めて購入することが出来ました。

 また、フェリー乗り場の付近にある「ザ・フィッシュ」では日頃買えないお魚や千葉の
名産品等々を試食しつつ買い求めフェリーで帰路につきました。
最近はプチ旅行も含めて、細君との連れ立ってのお出かけに、ワクワク感とともに
安らぎを感じる日々でもあります。
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孔雀サボテンと紫陽花

2014年06月12日 20時39分33秒 | 日々の歩み
 梅雨の季節、紫陽花は雨にも負けず冴え冴えとした藍色をより深くしております。
一方すかし百合、ランタナ、くちなしを初めとした初夏の花が咲き初めております。

 そんな夕べのひと時に、我が家の孔雀サボテンが次々とシュートを伸ばし、純白の
大輪の花とともに雅な香りを届けてくれました。例年より若干遅いものの一鉢に
七、八輪の花芽が延び次々と開花してくれました。

 この花と花姿の似る月下美人は、わずかに四時間余の花の命ですが、これに比べれば
若干長いとは言え、一昼夜の花の命はやはり短いと感じます。

 まさに佳人薄命の例えのように、気品をまといながら艶やかに咲き満ちて一夜で萎む
大輪の花に、限りない愛惜を感じます。

 雅びに咲きながらも一夜で萎む孔雀サボテンと、散ることを拒みながら大輪の
花邑のままに朽ちていく紫陽花。

 この二つの花のあり方は私達に諸々の思いを語りかけてきます。
ソメイヨシノの散り際の美学を幼い頃から刷り込まれてきた私達には、孔雀サボテンの
あり方に共感するものがあろうかと思いますが・・・。
コメント (2)
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