四季の彩り

季節の移ろい。その四季折々の彩りを、
写真とエッセーでつづって参ります。
お立ち寄り頂ければ嬉しいです。

「口語短歌・水曜サロンの会」(その36)

2022年05月25日 05時00分08秒 | 短歌
「口語短歌・水曜サロンの会」(その36)   短歌の投稿を歓迎します!!

  ☆☆☆ 明るく、楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。  ☆☆☆
  ☆☆☆ 短歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。 ☆☆☆
  ☆☆☆ 緊急連絡!! 最近心無い「スパムメール」等がコメント欄に届いています。
       誠に心苦しいのですが、今後コメントは「許可制」にさせて頂きます。☆☆☆


 「口語短歌・水曜サロンの会」は、このブログにお立ちより頂いている皆様の詠まれた短歌を
 掲載し、その作品の鑑賞を行うサロンです。

 短歌の初心者の方から、ベテランの方まで、所属する短歌会等を越えて、自由に短歌を投稿し、
 鑑賞しあえる「賑わいのあるサロン」を目指したいと思っています。
 皆様の短歌の投稿と、歌評、ご意見等をお寄せ頂ければ幸いです。

【サロンの運営について】
 運営等につきましては、末尾に記させて頂きますので宜しくお願い致します。


     「ジャーマンアイリス」

「ブログ友の投稿短歌 交流コーナー」

【詞書】5月12日御代田町のココラデに行って来ました。浅間山麓周辺が新緑の
    季節になって来てとても清々しい1日でした。
☆新緑に 初夏の風が さらさらと 妻とかたらう 浅間山麓
                         浅間山明鏡止水(knsw0805)さん
【詞書】5月12日BSNHK「月の魔法が奇跡を呼ぶ・グレートバリアリーフ」を
    放送していました。満月の日に珊瑚の大産卵がはじまります。自然の不思議さを
    まざまざと感じました。
☆サンゴ礁 大産卵の 不思議さは 月が生み出す 地球の動き
                         浅間山明鏡止水(knsw0805)さん
【詞書】5月13日長野放送で「わが家のアイドル牝犬ナナ」を放送していました。
    人に寄り添う姿勢は涙ものです。4・5句を伝えたかったのです。
☆介護犬 安心感が 嬉しくて 寄り添う姿勢 人より深し
                         浅間山明鏡止水(knsw0805)さん

【解説】
 いずれも生活の周辺に題材を求め詠んだ、内容の良く分かる詠歌で共感します。
 一首目、「四季折々の景色を楽しみながらコーヒーを片手にパンを食べて頂きたい」との
 オーナーの想いを実現した「ベーカリーココラデ 御代田」で詠んだ歌です。
 まさに、いまの季節、新緑の彼方に聳える浅間山の雄大な姿が浮かぶ歌でもあります。
 情景を整理しつつ奥様との語らいをメインに詠んでみましたが、いかがでしょうか。
【ご参考】
 ★新緑の揺れるテラスに妻ともに 語らうかなた 浅間は聳え



     「ベーカリーココラデ 御代田の外観」 注)ネットから借用しました。

【詞書】答は友よ!風の中に有る ボブ・ディラン「風に吹かれて」を
☆誰も歌わなくなった歌を今日も誰かが歌っているのだろうか
                         自閑 (jikan314)さん
【短歌説明】自閑 (jikan314)さんご自身の説明です。
 今日もウクライナ情勢が報じられて、悲惨な状況が伝えられている。
 ところで、反戦活動が報じられている?と言う疑問が有る。反戦歌の代表であるボブ・ディラン 
 風に吹かれてを誰かが歌っているのだろうか?答は風の中にしかないだろう。
 拙blogにYouTubeボブ・ディラン 風に吹かれてと共に、愚詠も掲載しているので、
 ご覧頂ければ幸いです。
 https://blog.goo.ne.jp/jikan314/e/c5d0db82da4d22484afcc94dc48aa858

【解説】
 「風に吹かれて」(英: Blowin' in the Wind)は、ボブ・ディランのセカンド・アルバム
 に収録された楽曲ですが、ピーター・ポール&マリーのカバーが世界的にヒットして、
 作者のディランを一躍有名にした曲と記憶しています。
 1960年代のアメリカ公民権運動の賛歌とも呼ばれ、現在に至るまでディランの作中最も
 愛唱されることの多い楽曲となっていますね。
 「答えは風に吹かれている」というリフレインで締めくくられる、この歌詞は聞くものに
 自由な解釈を委ね、既成の社会構造に不満を持つ人々に広く受け入れられたと思います。

 マリウポリ製鉄所でのウクライナの「戦闘任務」は完了したとの宣言があり、マリウポリの
 陥落が伝えられましたが、降伏したウクライナ軍兵士の勇気ある決断を讃えたいと思います。
 彼らの3か月にわたる戦闘に敬意を表するとともに、ロシアでの反戦、停戦へ向けた民衆の
 戦いのうねり、脈打つ地下水脈を支持したいと思います。
 そして、彼らの脳裏に「風に吹かれて」の曲が響いていることを…。そんな思いをかき立てる、
 今回の短歌を改めて味わいたいと思います。


【詞書】次第に木々の枝が伸びてきて、散歩道は両側の木々の枝で長い緑のトンネルに
    なっています。風に吹かれた葉っぱが揺れキラキラと眩しい輝きが見えます
☆空見上げ若葉の枝が続く道 木漏れ日ひかる風のまにまに
                         さわやか♪さん

【解説】
 目の前に展開される風景を、的確に描写し詠歌に詠み込む工夫の跡がみられます。
 「空見上げ」と詠みたいことは良く分かりますが、若葉の並木が続くことを詠む事で
 「見上げ」ていることはわかりますので、少し工夫してみましょうか。
 との問いかけを行い、今回も幾たびかネットで交流して推敲した結果次の通り
 整いました。なお、「木漏れ日の光る若葉の」で韻を意識してみました。
【推敲結果】
 ★木漏れ日の光る若葉の並木道 モミジ葉ゆれて風とたわむる


【詞書】遅ればせながら母の日に寄せて
☆母からは子の成長の節目には数多の賜物ありしあの頃
☆わがために働き続けて亡くなりし母にはわれの親不孝詫ぶ
☆わがために毎年花を贈りくる母思ひの子の紫陽花の花

                         Suisenさん

【解説】
 自らが母の立場になって初めて知る「母の深い愛情」は、それに包まれていた時代は
 中々認識できないものでしょうが…、それが大げさに言えば私達人類の偽らざる歴史の
 本流ではなかったかと思っています。
 ウクライナで日々戦禍に晒され、命を落とす兵士や、民も、皆母がありその愛情の元で
 育てられてきたと思っています。その悲しみをこれ以上重ねるのは歴史に対する犯罪であり、
 罪でもあると思っています。その意味でも一日も早い停戦と平和への取り組みが必要と
 考えています。
 母の日に、そんな思いを改めて感じ、作者の「母の日に寄せて」の詠歌を味合わせて
 頂きました。「わが子」のために働き続けて悔いのない「母」によって私たちは皆
 育てられてきたのだと思っています。しみじみとしたよい詠歌と思います。




【詞書】私は2012年に歌会に入会しましたので、今年で10年に成ります。
    当時は詠草を原稿用紙に手書きですからPCに入っていませんので入力していましたら、
    初めて短歌誌に掲載された詠草(5首)は未熟ですが若々しく、好奇心に溢れていました。
    そこで、文語(歴史的かな遣い)の3首を投稿(ご紹介)したいと思います。
☆店頭のあけび買ひたし然(さ)にあれど食べ方知らずつくづくと見つ
☆「美味いよ」に感嘆符など 付けたき程 肉厚どんこ主菜となりぬ
☆大屋根に鰹木のごと並びたる川鵜集まり冬近づきぬ

                         リコさん

【解説】
 作歌を始めたころの作品とのことですが、作者もおっしゃるように、いずれも好奇心と
 瑞々しさに溢れた作品とお見受けしました。
 三首目の川鵜が整然と並ぶさまを「大屋根に鰹木のごと」との比喩も面白く、視点の
 確かさが感じられます。
 作者の完成度の高い短歌の添削は、荷が重いですが…、一首目の五句を少し変えて
 みましたが、いかがでしょうか。この問いかけを行い、ネットで交流し、推敲結果以下の
 表現に整いました。
【推敲結果】
 ★店頭のあけび買ひたし然(さ)にあれど食べ方知らずため息をつく


☆たのしみは 朝一番にアイリスの 黄色い花を眺め見るとき
☆たのしみは 風に乗って飛んでくる 花の香を嗅ぎ街歩きするとき
☆たのしみは 風さわやかな日になりて ゆるりゆるりと街歩くとき

                         shima-千恵子さん

【解説】
 三首の独樂吟、今回も、今の季節の情景を視覚、嗅覚、肌感覚でとらえながら、
 ほのぼのとした雰囲気を醸し出し、共感できる詠歌にまとまっていると思います。
 特に「風に乗って飛んでくる 花の香を嗅ぎ」の表現が素敵ですし、三首目の
 「ゆるりゆるりと」の表現に、独特のリズムと「おかしみ」も感じます。


☆木漏れ日に生まれいずるか花ひとつ つゆ草楚々と藍きらめきて
                         ポエット・M
【短歌説明】
 新緑のそよぐ今の季節は、若葉の美しさもさることながら、その木漏れ日の下で日々萌える
 草花も、小さいながらも健気に咲いています。その一つ「つゆ草」も木漏れ日を浴びて、
 藍色の花びらが耀くように咲いており、その様子に惹かれて詠んでみました。



     「木漏れ日に咲く 紫つゆ草」

「五行詩」「痛みの変奏曲」鑑賞 (37)
 9.帰らざる河(3)


    逝くものはこのようなものだろうか
                『論語』

   これ以上
     生きられないと
        思う日は
     足を縛って
       ベットで酒飲む

    酒飲めば
      なおも涙の
        あふれきて
       誰が弾くやら
         エリーゼのために

       黄泉からの
         セールスマンが
            うたた寝の
          夢にニコニコ
            死を売りにくる

      音たてて
        岩に砕ける
         花椿
        生々しくも
          血の色をして
   
     死にもせず
       狂いもせずに
          短歌など
        詠いほうけて
           今年も暮れる



   
【短歌入門・質問・提案コーナー】
 この「水曜サロン」に集う皆様の直近のコメント等に記された、短歌を作るうえでの
 ヒント、 さらに質問、諸々の疑問点等にいて、触れていきたいと思います。
 皆様からのご提案、歌評、さらに素朴な疑問も含めて、コメント欄にお寄せ頂ければ
 幸いです。
 なお、私の「質問への回答」は、あくまでも一つの「解」でありますので、他の回答、
 反論、ご意見等もありましたら、このコーナーで大いに議論して参りましょう。
 それが学びに繋がれば嬉しい限りです。

【破調について】要望により引き続き、今回も掲載致します。
 破調とは短歌・俳句などの定型詩で、音数に多少が生じることを言い、字余り・
 字足らずなどがあります。破調はあくまでも定型を遵守する上での例外的な措置と
 位置付けたいと思っています。
 なお、破調は、短歌会や結社によっては避けるよう指導されるところもありますが、
 一般的には広く許容されていると考えます。
 大切なことは調べ(リズム)が美しいか否かですが、名歌と呼ばれる歌歌に、
 極端な破調の歌は少ないと思っています。これは文語でも、口語でも同様と考えます。
 さらに破調でも字足らずの名歌というのは、知る限り少ないと考えています。

 例えば下記のように、字余りの名歌はかなりあり、有名な歌人でも正しく31音のみで
 詠う人は少ないと考えます。
 ・日本脱出したし 皇帝ペンギンも皇帝ペンギン飼育係りも    塚本邦雄(1句目)
 ・肺尖に ひとつ昼顔の 花燃ゆと告げんとしつつたわむ言葉は  岡井隆(2句目)
 ・瓶にさす藤の花ぶさ みじかければ たたみの上に届かざりけり 正岡子規(3句目)

 しかし、字余りには以下のようないくつかの法則があります。
 ・第1句は6音7音ぐらいなら許容され、かなり多用される字余りです。
 ・第2句~第5句は1音の字余りは許容範囲です。
 ・第4句は意外と桁外れな字余りを許しますが、例歌は少ないです。
 ・いくつかの字余りが混在する例は少ないです。

 一方、字足らずの名歌は少ないのですが、以下二首を例示します。
 ・さねさし相模の小野に燃ゆる火の火中に立ちて問ひし君はも  弟橘媛(1句目)
 ・あたらしき墓立つは家建つよりもはれやかにわがこころの夏至 塚本邦雄(5句目)
                      参照: 現代短歌辞典「角川書店」等

【投稿外コメント】自閑さんからのコメントです。歌友各位の参考として掲載します。
 破調について、新古今和歌集にも有名な歌が一首有りますので、ご紹介いたします。
  ☆阿耨多羅三藐三菩提の仏たちわがたつ杣に冥加あらせたまへ
 読み:あのくたら さんみゃくさんぼだいの ほとけたち わがたつそまに
    みょうがあらせたまえ

 伝教大師最澄の歌ですが、さすがに正岡子規も「九たび歌よみに与ふる書」の中で、
 「いとめでたき歌にて候。長句の用ゐ方など古今未曾有にて、これを詠みたる人も
  さすがなれど、此歌を勅撰集に加へたる勇気も称するに足るべくと存候。
  第二句十字の長句ながら成語なれば左迄口にたまらず、第五句九字にしたるは
  ことさらにもあらざるべけれど、此所はことさらにも九字位にする必要有之、
  若し七字句などを以て止めたらんには上の十字句に對して釣合取れ不申候。」
 と絶賛しております。和漢朗詠集などにも撰歌されて、我が立つ杣は、比叡山の
 異名ともなっており、天台座主の慈円も、おほけなく~の百人一首歌で
 本歌取りしております。
【読者からのコメント】チョウキチさんよりのコメントです。
 流石に最澄ですね。素直な祈りが伝わります、この気持ちをウクライナに。


     「アイスランドポピー」

【運営にあたって】 注)文頭から移しました。
 (1) 投稿期間は毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
    注)投稿に当たっては、ご自身のブログのアドレス(url)も記入願います。
 (2) おひとり様 3首まで(1首でも可)コメント欄に投稿願います。
 (3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
   仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
 (4) 投稿頂いた短歌は、そのまま掲載します。皆様から感想等頂ければ幸いです。
 (5) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
 (6) 掲載順序は、原則本ブログのコメント欄への到着順と致します。
 (7) 掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
                       了
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ちょっとした事件

2022年05月21日 15時09分23秒 | 日々の歩み

本日、5月21日、ロシア国防省は、ウクライナ東部のマリウポリで、ウクライナ側の部隊が
拠点としていた製鉄所から司令官を含む2400人余りが投降したと発表し、マリウポリ全域の
掌握を宣言しました。
なお、ウクライナからは、マリウポリ製鉄所での「戦闘任務」は完了したとの宣言があり、
マリウポリの陥落が伝えられていますが、降伏したウクライナ軍兵士の勇気ある決断を
讃えたいと思います。
彼らの長期にわたる、祖国の民と、その誇りを守る戦闘に敬意を表するとともに、ロシアでの
反戦、停戦への民衆の戦いのうねり、さらにそれに連なる地下水脈を支持したいと思います。



なお、このような厳しい国際情勢とは比べては申し訳ないのですが…、我が家でもちょっとした事件がありました。結論から言うと「オレオレ詐欺未遂」でした。

一昨日の事でした。午前9時過ぎに我が家の固定電話が鳴り、細君が近くにいたため出たのですが、息子の一人からの電話でした。
「実は昨日の夜から咳と熱が出てコロナかな~と思って病院へ行こうと思って家を出たんだけど、どこに行けばいいのかな?」と聞かれ、かかりつけにしている病院を二つ教えたとのこと。その時、「はっきりするまでは誰にも言わないでと」言われ「わかった」と伝えたとの事。また、昨夜トイレに携帯を落としてしまって故障しているので、電話は街の公衆電話から
かけていると言ったようでした。何よりもコロナかどうかが心配でしたが・・・、「詳しく分かったら電話するから」と一端電話が切れました。
私は、病院での診察・検査等で少なくとも一時間程度はかかるだろうとのことで、その間近くの遊歩道へ写真を撮りに出向きました。



その留守の間に、30分もたたないうちに、再度息子から電話がかかり、
「検査の結果、コロナは陰性だったけど、ストレス症状が出ている言われた」と言い
「実はずっと言えないでいたのだけど・・・」と「事故の顛末」を語り、
弁護士さんがいろいろ動いてくれているので心配しないでと言い、電話が切れたとの事。
その間、私の携帯に電話を入れたようですが、私の携帯はマナーモードにしてバックに
入れていた為気が付きませんでした。

しばらくしたら又電話がかかり「実は今弁護士さんから電話があって、200万円で示談
しても良いと言ってきている」と言ったとの事。この時点で、携帯が壊れているのに
弁護士さんから[電話]がかかるはずないとの疑問も生じ、また、息子の声がたとえ
コロナでもかなり違い、さらに決定的に違和感を感じたのは細君を「お母さん」と
言ったことだったとの事。我が家の3人の息子たちは誰も「お母さん」とは言わなく
なって久しく、息子を名乗る相手はしきりに「お母さんだけの秘密にして欲しい」と。
この辺で少し冷静になった様です。



電話を受けながら近くにあった自分の携帯を見てふと確かめる気になり、息子に
かけたら、すぐにいつもの息子の声が聞こえ、これで相手は息子ではないと
はっきりしたとのこと。嘘だったことが分かりホッとして相手との電話を切ってしまい、
騙されたふりを装う余裕はなかったとの事。これは経緯から十分うなずけます。

その後息子に事の顛末を話したら、当日は休日でもありすぐに夫婦で駆けつけてくれ、
私も撮影が終わって帰ってきて駐車場で鉢合わせしました。これらの顛末も知らずに、
息子夫婦を見て「コロナじゃなかったの。良かったね」と…、当然話が通じませんでした。
部屋に戻り、細君から全ての顛末を聞き、
「そんなことを信じるのは寂しいな、絶対俺そんなことしないから」と息子。
私も自分のいない間に起きたことにびっくりしてました。
騙されたふりして相手に来させて、逮捕できたのかも知れないと考えましたが、とても
そんな心境にはなれなかったとの事。



「コロナかも」で不安にさせ、実は・・・の話で、相手を絶望に追い込み、詐欺話に
まんまと相手を載せていくストーリー展開は、人の弱さを突き心理作戦も含め、かなり
練られたものと感じました。その演技者も含めて、それらを組織的に展開する詐欺集団に
改めて怒りを感じました。
細君は、体が震えるほどつらい時間だったと言っていましたが、その恐怖感は十分
分りますので、その鎮めと、癒しに少しでも私が役立てればと思っています。
また、家の固定電話に「相手先番号表示」を行うオプション契約を、細君と話し合い
早速申請しました。
私の周辺では、これらの詐欺被害も少なからず起きていますが、まさか私たちが
そのターゲットになるなんてと、思ってしまいました。皆様もご留意願います。




遊歩道にて即興で詠んだ短歌を、一首掲載させて頂きます。
 ☆木漏れ日に生まれいずるか花ひとつ つゆ草楚々と藍煌めきて

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「口語短歌・水曜サロンの会」(その35)

2022年05月18日 05時05分39秒 | 短歌
「口語短歌・水曜サロンの会」(その35)   短歌の投稿を歓迎します!!

  ☆☆☆ 明るく、楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。  ☆☆☆
  ☆☆☆ 短歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。 ☆☆☆
  ☆☆☆ 緊急連絡!! 最近心無い「スパムメール」等がコメント欄に届いています。
       誠に心苦しいのですが、今後コメントは「許可制」にさせて頂きます。☆☆☆

 「口語短歌・水曜サロンの会」は、このブログにお立ちより頂いている皆様の詠まれた短歌を
 掲載し、その作品の鑑賞を行うサロンです。

 短歌の初心者の方から、ベテランの方まで、所属する短歌会等を越えて、自由に短歌を投稿し、
 鑑賞しあえる「賑わいのあるサロン」を目指したいと思っています。
 皆様の短歌の投稿と、歌評、ご意見等をお寄せ頂ければ幸いです。

【サロンの運営について】
 運営等につきましては、末尾に記させて頂きますので宜しくお願い致します。



     「薔薇 マダムサチ」

「ブログ友の投稿短歌 交流コーナー」

【詞書】美咲ちゃんのことを考えると不憫でなりません。人骨や運動靴が相次いで
    発見されています。事件なのか、事故なのか警察の今後の捜査に待つ他は
    ありませんが、私は遺品発見日が「子供の日」に近くて、きっと美咲ちゃんが
    母を呼んだと思っています。
☆子供の日 見つけてくれと 不条理な 遺品発見に 涙流す母
                         浅間山明鏡止水(knsw0805)さん
【詞書】5月7日BSNHK地球ドラマチック「アフリカゾウ大接近」をやっていました。
    生息地では経済活動が活発化するにつれ、人との接点が増えています。
    衝突が起きる傍ら、保護が進み、思わぬ共存の形も、現状を見つめる放映でした。
☆におい嗅ぐ ゾウの記憶と 歩く距離 水を求めて 人との共存
                         浅間山明鏡止水(knsw0805)さん
【詞書】5月10日よりブログを休んでいます。私たち二人にも終活の問題が直面していますが、
    どんなことがあっても乗り越えて行きたいと思っています。
☆黄昏を 君の笑顔 いつまでも 固く誓った 私の決意
                         浅間山明鏡止水(knsw0805)さん

【解説】
 三首目の「終活」は、残されたこれからの生活をいかに充実するかを含めて、
 私達世代にとって喫緊の課題であり、いずれ通らねばならない「道」と考えています。
 「黄昏に魅せる君の笑顔」を胸に抱きながら、奥様と手を携えて心いくまで見守り、
 乗り越えられることを祈っています。少し添削してみましたが、いかがでしょうか。
 ★人生の黄昏共に歩もうと 誓いし君に我の決意も


【詞書】いま人生の岐路に立っている友への応援歌です
☆コロナ禍の運動不足の弊害か足腰腕も日替り不調
☆見渡せば「枯れ木も山の賑わい」ぞ山には緑空には鳥も
☆これからも自分の為に詠いませ
        あの日あの時短歌が語る

                         リコさん

【解説】
 人は「人生の岐路」に、かつても、さらに、これからも少なからず立たされる場面が
 多々あろうかと思います。ある程度年輪を重ねての岐路は体力、精神力等々できつい
 場面も少なからずあると思います。
 そんな「友への応援歌」、三首目の「自分の為に詠いませ」は、何よりの励ましと
 感じます。短歌は時代の証言者であるとともに、個人史のメモリーの役割も果たし
 ますので、その方の岐路における葛藤を記録として残されるのも意義ある事と思います。
 また、その葛藤を制御しつつ魂鎮めの為に詠む事も意義のある営みと思います。
 その方の背中をそっと押される作者の優しさも感じます。
 いずれにしましても、友を想う作者の心情が滲む良い歌と考えます。


【詞書】季節の中で野山の色も日々変化しています。
    早春に聞いたウグイスの鳴き方も、上手になってきていました。
    気持のよい春の日、林の中を歩き出すとウグイスの声が聞こえてきました。いつになく
    何度も何度も鳴いてくれました。自然の中で癒しを感じたことを詠みました。
☆長閑なり 春色続く林道で 鶯の声 我を迎える
                         さわやか♪さん

【解説】
 今は、新緑と鶯の声に象徴される凌ぎやすい季節ですね。
 林道を歩む道すがら響いてくる、巧くなった鶯の声を聴くのも癒されるひと時と思います。
 そんな様子を素直に詠んだ、心地よい詠歌と思います。
 「長閑なり」「春色続く」の表現は、散文では良い表現ですが、短歌ではそれを解らせる
 表現を工夫してみましょうとの、問いかけを行いました。作者から、春が進み下草が伸び、
 葉っぱが色濃くピカピカしている、若草のことを強く詠みたいとの回答がありました。
 ネットの交流で「添削」「推敲」を三回ほど行い、以下の歌に整えました。
【推敲結果】
 ★鶯の 鳴き声響く林道に 命煌めく 若草萌ゆる



     「薔薇 ピェール ド ロンサール」

【詞書】大上段に詠った歌で、面白くもないですが、昨日詠みましたので出詠させて
    ください。歌の説明はしなくても、歌を詠まれる人には理解していただけると
    思いますが…。
    いつも通り旧仮名遣い、文語で申し訳ありませんが、よろしくお願い致します。
★砂金から金つぶ探し出すやうに 歌むれのなか見い出す秀歌
★金鉱の中から見つける金のごと名歌は歌の鉱脈のなか
★宝石の中でいちばん硬いとふダイヤモンドのやうに詠みたし

                         suisenさん

【解説】
 短歌は時には「大上段に」構えて詠うこともあっても良いと思います。
 「ますらおぶり」を追及された与謝野鉄幹も、かなり「大上段に」構えて詠った
 時代があったと記憶していますし、それが一つの画期となったとの印象があります。
 短歌はまさに「歌の鉱脈」を採掘するように、日々精進し掘り当てていくことが
 大切と感じます。そして「ダイヤモンド」に相当する歌を詠めれば、歌人としては
 幸せなことと思います。大いに詠んで参りまましょう。


【詞書】シュプレヒコール 中島みゆき「世情」を聴いて二首
☆変わるもの
   変わらぬものの
    はざまいて
   君へのおもいだけ嘘は無い
☆我々は負けたのだろうか?
   私が子に伝える
     老獪は・・・滅ぶ

                         自閑(jikan314)さん
【短歌説明】自閑(jikan314)さんご自身の説明です。
 一首目
  老いて変わっていく自分。情熱だけは若いもんには負けないという意識は変わらない。
  変化と不変の間に居る。世の中も随分時代と共に変わってきた。歳を取った分だけ
  真実が見えて来た気がする。
 二首目
  弱いものが何時も死に、老人だけが生きて世の中を動かす。しかし彼らは何れ滅ぶ。
  自然の摂理に従って。
 今のニュースを見て、中島みゆき「世情」のYouTubeを観て、作りました。下記URLに
 YouTubeを貼り付けておりますので、ご覧頂ければ幸いです。
 https://blog.goo.ne.jp/jikan314/e/eac518572f6e1aabce23ce853c16a72f

【解説】
 「世情」は、中島みゆきが作詞・作曲した楽曲で、自分の前を通り過ぎるデモ行進の
 シュプレヒコールを取り込み、不条理な世の中との葛藤などを歌った作品との記憶が
 あります。
 提示頂いたYouTubeは、香港で2014年に起きた民主化要求デモ「雨傘運動」の
 映像が使われていますが、楽曲のイメージと重なり曲の理解を深める役割を
 果たしていると感じます。
 この曲の歌詞に「時の流れを止めて 変わらない夢を 見たがる者たちと戦うため」と
 ありますが「変わるもの変わらぬものの はざまいて」の意味合いの深さに惹かれます。
 「全てを詠わず 余白を読者に想像させる」歌の在り方を、学ばせて頂きました。

☆たのしみは 日課の一つ街歩き 通りの木々に緑見るとき
☆たのしみは 若葉の中にヤマボウシ 真白き苞の四枚見るとき
☆たのしみは 山菜採りを懐かしむ あの山あの沢思い出すとき

                         shima-千恵子さん

【解説】
 いつも、作者の詠歌には短歌の原点を示唆され、学ばせて頂いています。
 「通りの木々に緑見る」「ヤマボウシ 真白き苞の四枚」、そして
 「あの山あの沢思い出す」は、さりげなく読みながらも、その描写の
 的確さは秀逸と思います。特にヤマボウシの苞の描写が鮮やかです。

☆マリウポリ 祈りの形に崩れおり 人の原罪静かに問うや
                         ポエット・M

【解説】
 ウクライナ東部、港湾都市マリウポリは15日、ロシア軍に焼い弾もしくは白リン弾
 での攻撃を受け、「地獄が地上に降りてきた」と表現される状況になっています。
 また、爆撃により半壊したビルの遠景が、まさに跪き祈りを捧げる人のイメージに
 重なって見えました。
 炎と煙の中に浮かぶその姿は、暴虐をほしいままに続ける「人」の原罪を静かに
 問うかのようでもありました。そんな光景を詠んでみましたが、湧き上がる怒りを
 鎮めるには至りませんでした。



     「ヤマボウシの花」

「五行詩」「痛みの変奏曲」鑑賞 (36)
 9.帰らざる河(2)


    逝くものはこのようなものだろうか
                『論語』

   哀しみの
     歌はわたしの
        芝居です
     たった一度の
       この人生の

    赤ん坊が
      母の乳房を
         吸うごとく
        毒を吸いつつ
          死にたきものを

       恋人の
         後追い心中
            せし人よ
          理屈もなにも
           ただうらやまし

     なにもかも
       忘れて闇に
          三、四日
        死者のごとくに
           伏したき心
   
     笑い死に
       できるキノコが
          あるという
        試しにそれを
          食べたい心



     「薔薇 青の軌跡」
     
【短歌入門・質問・提案コーナー】
 この「水曜サロン」に集う皆様の直近のコメント等に記された、短歌を作るうえでのヒント、
 さらに質問、諸々の疑問点等にいて、触れていきたいと思います。
 皆様からのご提案、歌評、さらに素朴な疑問も含めて、コメント欄にお寄せ頂ければ幸いです。
 なお、私の「質問への回答」は、あくまでも一つの「解」でありますので、他の回答、反論、
 ご意見等もありましたら、このコーナーで大いに議論して参りましょう。
 それが学びに繋がれば嬉しい限りです。

【破調について】要望により引き続き、今回も掲載致します。
 破調とは短歌・俳句などの定型詩で、音数に多少が生じることを言い、字余り・字足らず
 などがあります。破調はあくまでも定型を遵守する上での例外的な措置と位置付けたいと
 思っています。
 なお、破調は、短歌会や結社によっては避けるよう指導されるところもありますが、
 一般的には広く許容されていると考えます。
 大切なことは調べ(リズム)が美しいか否かですが、名歌と呼ばれる歌歌に、極端な
 破調の歌は少ないと思っています。これは文語でも、口語でも同様と考えます。
 さらに破調でも字足らずの名歌というのは、知る限り少ないと考えています。

 例えば下記のように、字余りの名歌はかなりあり、有名な歌人でも正しく31音のみで
 詠う人は少ないと考えます。
 ・日本脱出したし 皇帝ペンギンも皇帝ペンギン飼育係りも     塚本邦雄(1句目)
 ・肺尖に ひとつ昼顔の 花燃ゆと告げんとしつつたわむ言葉は   岡井隆(2句目)
 ・瓶にさす藤の花ぶさ みじかければ たたみの上にとどかざりけり 正岡子規(3句目)

 しかし、字余りには以下のようないくつかの法則があります。
 ・第1句は6音7音ぐらいなら許容され、かなり多用される字余りです。
 ・第2句~第5句は1音の字余りは許容範囲です。
 ・第4句は意外と桁外れな字余りを許しますが、例歌は少ないです。
 ・いくつかの字余りが混在する例は少ないです。

 一方、字足らずの名歌は少ないのですが、以下二首を例示します。
 ・さねさし相模の小野に燃ゆる火の火中に立ちて問ひし君はも  弟橘媛(1句目)
 ・あたらしき墓立つは家建つよりもはれやかにわがこころの夏至 塚本邦雄(5句目)
                      参照: 現代短歌辞典「角川書店」等

【投稿外コメント】自閑さんからのコメントです。歌友各位の参考として掲載します。
 破調について、新古今和歌集にも有名な歌が一首有りますので、ご紹介いたします。
  ☆阿耨多羅三藐三菩提の仏たちわがたつ杣に冥加あらせたまへ
 読み:あのくたら さんみゃくさんぼだいの ほとけたち わがたつそまに
    みょうがあらせたまえ

 伝教大師最澄の歌ですが、さすがに正岡子規も「九たび歌よみに与ふる書」の中で、
 「いとめでたき歌にて候。長句の用ゐ方など古今未曾有にて、これを詠みたる人も
  さすがなれど、此歌を勅撰集に加へたる勇気も称するに足るべくと存候。
  第二句十字の長句ながら成語なれば左迄口にたまらず、第五句九字にしたるは
  ことさらにもあらざるべけれど、此所はことさらにも九字位にする必要有之、
  若し七字句などを以て止めたらんには上の十字句に對して釣合取れ不申候。」
 と絶賛しております。和漢朗詠集などにも撰歌されて、我が立つ杣は、比叡山の
 異名ともなっており、天台座主の慈円も、おほけなく~の百人一首歌で
 本歌取りしております。
【読者からのコメント】チョウキチさんよりのコメントです。
 流石に最澄ですね。素直な祈りが伝わります、この気持ちをウクライナに。


     「薔薇 クリスチャンディオール」

【運営にあたって】 注)文頭から移しました。
 (1) 投稿期間は毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
    注)投稿に当たっては、ご自身のブログのアドレス(url)も記入願います。
 (2) おひとり様 3首まで(1首でも可)コメント欄に投稿願います。
 (3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
   仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
 (4) 投稿頂いた短歌は、そのまま掲載します。皆様から感想等頂ければ幸いです。
 (5) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
 (6) 掲載順序は、原則本ブログのコメント欄への到着順と致します。
 (7) 掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
                       了
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薔薇に包まれ

2022年05月14日 12時42分23秒 | 日々の歩み


過日、五月の薔薇が見ごろとの連絡を頂き、横須賀の薔薇園「ヴェルニー公園」へ細君共々
行って参りました。ウイークデーにもかかわらず、最盛期の薔薇を求めてかなりの人出でした。


     「薔薇 ブルーバュー」

ヴェルニー公園は、このブログでも前に触れましたが…、
公園の対岸にフランス人技師ヴェルニーが建設に貢献した旧横須賀製鉄所が望める
フランス庭園様式を取り入れた公園として、平成13年度末に整備され今日に至っております。
フランス式花壇や噴水、洋風あずまやなどもあり、約1,700本の薔薇が五月の太陽の下で
艶やかな彩りを添えていました。


      「戦艦「陸奥」の主砲が展示されている 公園入口」

また、この公園は、横須賀本港を一望でき、係留されている艦船を見ることができ、公園から見て、右手に米海軍基地、左手に海上自衛隊地方総監部が望めますが、薔薇と艦船のコラボは初めての方には不思議な印象を残すのではないかと思っています。特に「ピース」の名称を持つ素敵な薔薇の背景に、真っ黒な原子力潜水艦が係留されている景観には、未だなじめないものを感じます。


       「薔薇と艦船」

また、今年の春の「ローズフェスタ」は5月21、22日に予定されているとのことですが、かなりの混雑も予想されますので、それを避けて訪れたことは正解であったと改めて思いました。
海沿いにはボードウォークがあり、潮風の中で丁度見ごろに咲いた薔薇を、細君共々デジイチでスケッチしながら散歩を楽しみました。


     「薔薇 シャルダン ドゥ フランス」

この公園には、昨年2021年5月29日に『よこすか近代遺産ミュージアム ティボディエ邸』が
開館いたしました。
ティボディエ邸は、横須賀製鉄所副首長ジュール・セザール・クロード・ティボディエの官舎で、1869(明治2)年頃に建築され、2003(平成15)年の解体時まで本州最古級の西洋館でした。このミュージアムでは、その小屋組みを移設した実物展示のほか、日本近代化の礎となった横須賀製鉄所の歩みなどを展示しており、一見の価値はあると感じました。案内される方に
親切な説明をして頂き、改めて横須賀の近代史に果たした役割を学ぶことができました。



     「よこすか近代遺産ミュージアム ティボディエ邸」

この薔薇園や、日々の徒然に、即興で短歌に詠みましたので掲載させて頂きます。
 ☆公園に薔薇と艦船並びいる 危ういながら共に陽をあび
 ☆艦船も潜水艦も並びたち 薔薇も溢れる海の公園
 ☆公園に光あつめる薔薇の花 平和・希望の名前もならぶ
 ☆薔薇の花 儚き命の象徴と 謳われたるも しぶとさも秘め
 ☆懐かしき さえずりなれど名は知らず かの日に聞きし里を想いて
 ☆花の雨 弟橘媛(おとたちばな)の歌碑に降る 千年の時きのうの如く


      「薔薇 ピース」

 ☆艦船を真近に眺め海巡る 「軍港巡り」に人ら溢れて
 ☆幻か 薔薇と軍艦並び立つ 遠き歴史の闇に浮かぶは
 ☆青と黄の旗に包まれ帰還する夫(つま)に涙し空仰ぐ妻
 ☆かの国で未だ殺戮続く中 米軍基地は薔薇に包まれ



      「薔薇 希望」

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「口語短歌・水曜サロンの会」(その34)

2022年05月11日 05時32分48秒 | 短歌
「口語短歌・水曜サロンの会」(その34)   短歌の投稿を歓迎します!!

  ☆☆☆ 明るく、楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。  ☆☆☆
  ☆☆☆ 短歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。 ☆☆☆
  ☆☆☆ 緊急連絡!! 最近心無い「スパムメール」等がコメント欄に届いています。
       誠に心苦しいのですが、今後コメントは「許可制」にさせて頂きます。☆☆☆


 「口語短歌・水曜サロンの会」は、このブログにお立ちより頂いている皆様の詠まれた短歌を
 掲載し、その作品の鑑賞を行うサロンです。

 短歌の初心者の方から、ベテランの方まで、所属する短歌会等を越えて、自由に短歌を投稿し、
 鑑賞しあえる「賑わいのあるサロン」を目指したいと思っています。
 皆様の短歌の投稿と、歌評、ご意見等をお寄せ頂ければ幸いです。

【サロンの運営について】
 運営等につきましては、末尾に記させて頂きますので宜しくお願い致します。



     「チューリップ」

「ブログ友の投稿短歌 交流コーナー」

【詞書】4月23日土曜日知床沖で観光船が消息不明という痛ましい事故が起こりました。
    船も120mの海底で発見されました。死亡14名不明12名と言う痛ましい事故に
    なりました。真相が明らかになるにつけ運航会社のずさんな管理・経営体質が
    明らかになって来ました。
☆起こるたび 繰り返される 真相は ブラック企業で ずさん経営
                         浅間山明鏡止水(knsw0805)さん
【詞書】4月24日BSNHK「スペースシャトル コロンビア号 空中分解事故」を放映して
    いました。知床観光船事故とも繋がりますが共通点があります。
☆ほころびは 安全主義の 低下こそ 大惨事へと 事故に繋がる
                         浅間山明鏡止水(knsw0805)さん
【詞書】4月29日今年初めて軽井沢レイクガーデンに行って来ました。快晴でしたし、
    昨年と違い手入れも行き届き春の風情がしてとっても気持ち良かったです。
☆牧歌的な 春の風情が 心地よく 緑ピンクと 湖面彩る
                         浅間山明鏡止水(knsw0805)さん

【解説】
 人の命に係わる事業で、最優先するべき事項は「安全第一」ですが、それが
 ないがしろにされている事件が多すぎますね。
 なお、三首目の上の句は散文としては優れた描写ですが「牧歌的な春の風情」
 を歌として、読者にどう解って頂くかを検討してみましょう。
 一例として・・・いかがでしょうか。
 【ご参考】
 ★萌えいずる若葉とさくら湖面にも 映り彩るレイクガーデン


【詞書】映画「世の中にたえて桜のなかりせば」を観て
☆死ぬ事を前提に生きてきて
  今、活きる為に生きる
         さくら花

                         自閑 (jikan314)さん
【短歌説明】自閑 (jikan314)さんご自身の説明です。
 GWに何も予定の無いので、映画を観て来ました。
 この映画のタイトルは、伊勢物語の渚院桜狩での在原業平の歌からで、古今集、
 和漢朗詠集、三十六歌仙にも撰歌される程時代を超えて愛でられたものです。
 これを現代の映画ではどう利用するのだろうか?に興味が有りました。
 不登校になった女子高生と30代のニートになった元教師と老夫婦の終活を
 テーマにしていて、宝田明の遺作となりました。業平の歌より、茨木のり子の詩
 さくら(1992年作)がメインと思います。「何回ぐらいさくらをみるのかしら」と
 自分も後何回桜が見られるだろうか?と。
 明日に感染すれば、来月にはあの世逝きだなと思って過ごしていましたが、
 ワクチンを接種し、もう少し生きてみようと思い始めました。愚詠の「て」は気に
 なりましたが、他の言葉がみつからず。下記URLに映画の予告編と主題歌、そして
 断捨離しなきゃなあと言う拙コレクションを紹介しておりますので、御覧下さい。
 https://blog.goo.ne.jp/jikan314/e/34e5e822b25e8f22830a17f36dd71e77

【解説】
 映画「世の中にたえて桜のなかりせば」は、「乃木坂46」の岩本蓮加と宝田明が
 主演を務め、桜の季節と「終活」をテーマに描いたドラマでしたね。時節柄良い
 映画を鑑賞されたことと思います。
 茨木のり子の詩「さくら」最後の五行は以下の言葉で結ばれていますが・・・、
  「さくらふぶきの下を ふららと歩けば 一瞬 名僧のごとくにわかるのです
   死こそ常態 生はいとしき蜃気楼と」

 「死こそ常態 生はいとしき蜃気楼と」の言葉が胸に迫ります。
 たとえ「蜃気楼」であっても私たちは、その愛しさを胸に抱きながら生きて
 行かねばと思っています。
 生きたくても生きられなかった、多くの御霊の想いをいだきながら…。
 ウクライナで、かつての大戦の下で、また、二度の原爆や東京大空襲の下で、
 さらに幾たびかの大震災の下で、奪われた無念の死を私たちは決して忘れては
 ならないと思っています。

 そして「活きる為に生きる」ことが、私たちにも求められていると感じます。
 そんな思いを心から抱かせる詠歌を提示して頂き、ありがとうございました。
 なお、「生きてきて」の「て」の表現で、良いのではないでしょうか。
 「た」の過去形よりも歌の連続性を感じます。


【詞書】採りたての蕗をご近所さんから頂きました。下処理をしている時の
    蕗の香りと、その色の美しさを詠みました。
☆板ずりし 湯がきて更に 皮むけば 蕗の香たちて 翡翠色いづる
                         さわやか♪さん

【解説】
 まさに旬の「蕗」の調理の過程を詠んだ歌は、「旬」の歌でもありますね。
 「翡翠色いづる」に新鮮な感動が表現されていますが、七音としてみましたが
 いかがでしょうか。
 なお、今回もネットで交流させて頂き推敲の結果、以下のように整いました。
 【推敲結果】
 ★板ずりし 湯がきて更に 皮むけば 蕗の香たちて 翡翠の色に




【詞書】女子校時代、私たちは品位を落とさないことを何よりの最重要課題として
    躾けられました。天国におられる当時私達がレディになるべく躾に尽力
    くださった校長先生を偲んで詠みました。
☆悲しみの涙は溢れ泣いてゐるこの半年間に受けた侮辱に
☆失ひし名誉回復してからでないと死ねぬと天仰ぎ見る
☆天国にいませる校長先生に祈る日々なり教へ子われは

                         水仙さん

【解説】
 人の品格は生まれ持った資質もあるでしょうが、その育つ過程での感性や情操の
 育成が大きな役割を果たすと考えます。その育成を担う方の品位と情熱、さらには
 共に高みを目指そうとする使命感の存在が大切と思っています。
 作者の尊敬する校長先生は、そんな要素を兼ね備えた立派な教育者であったことと
 思います。その先生から薫陶を受けた作者は、品位を落とさないために自身とも、
 また、不当な攻撃を繰り返す方達とも、これまで半年にわたって闘ってこられました。
 その日々の想いが三首の詠歌に色濃く滲んでいます。
 ここは自らの誇りにかけて、相手の卑劣さをも呑み込む「大慈悲」を持って乗り越え
 られることを、祈りたいと思います。また、それこそが温かく導いてくれた校長先生の
 お心にかなう大道とも考えます。時にはご自身が「のれん」となることも…。

【詞書】ラジオ派なのですが、好きな番組がいくつか消えて行きました。
    辛口のコメントの多い番組が消えるのは寂しく残念な思いのする3月です。
☆聞き慣れしラジオの声がさよならと壁から消え行く 番組改編
                         I.SATOさん

【解説】
 先に、作者のブログでも述べられていましたが、ラジオも含めて、
  「日本のメディアの報道の自由度は元首相の長い長い在任中に世界のランクで
   遙か圏外に去ってしまって、まともな批判は少ない」
 ことと関連があるでしょうね。
 少し辛口の番組が、「改編」の名のもとに消えていく事実を私たち自身もチェック
 していく事が大切と思っています。メディアが政権に忖度し始めたら、メディアの
 機能を果たせないと思いますので・・・。そんな義憤を静かに表明した、意義深い
 社会詠と考えます。


【詞書】今回はスポーツに関するものですが・・・
    二首目、三首目は子供のころから阪神タイガースの熱烈なファンだった私と、
    俄か巨人ファンの妻とがそれぞれ贔屓とする球団への思いを込めて・・というものです。
    阪神ファン=アンチ巨人という公式どおりの私に対するおちょくりのようですが・・・
☆たのしみは 巨漢相手にストレート 三振とったマー君みるとき
☆たのしみは 阪神負けて巨人勝ち 苛立つ夫の顔見るとき
☆たのしみは アンチ巨人の悪態に 見たか一本とほくそ笑むとき

                         shima-千恵子さん

【解説】
 ひいきの球団や、選手をもつことは野球を楽しむ醍醐味の一つですね。ご夫婦で同じ球団や
 選手がひいきの場合、その活躍はお互いの喜びになりますが、異なった場合は状況が少し
 変わってきますね。
 二首目、三首目は、そんな場面がユーモアと共に、しかも程よい距離感で独樂吟に
 詠まれていて共感が持てます。なお、お互いを認め合う温かな想いも垣間見えます。


☆大空でカラスとトンビ争うも 重火器も無く 羽ばたきのみで
                         ポエット・M

【解説】
 この時期、散歩で行く観音崎公園の海辺の森で、カラスとトンビが空中で争う場面に
 よく遭遇します。カラスの子育てをトンビが邪魔するのかも知れませんが、一羽の
 トンビを複数のカラスが追い払っているように見えます。鳥などの自然界の争いは
 武器も使わず羽ばたきのみですが、それに引き換え人の世の争いは、核まで持ち出し、
 その傲慢さは際限を知りません。自然の一部である私たちは、鳥にも劣る愚劣な戦を、
 先ず止めることが必要と考えます。そんな思いを込めて詠んでみました。




「五行詩」「痛みの変奏曲」鑑賞 (35)
 9.帰らざる河(1)


    逝くものはこのようなものだろうか
                『論語』

   雨よ降れ
     雨よ降れ降れ
        雨よ降れ
     ポニーテールの
       髪を濡らして

    風よ吹け
      風よ吹け吹け
         風よ吹け
        忘れな草の
          花を散らして

       雪よ舞え
         雪よ舞え舞え
            雪よ舞え
          黒き瞳の
           君を泣かせて

     哀しみの
       歌はわたしの
          仮面です
        誰にも見せぬ
           心の顔の
   
     哀しみの
       歌はわたしの
          遊びです
        心の中の
          少年の日の



     

【短歌入門・質問・提案コーナー】
 この「水曜サロン」に集う皆様の直近のコメント等に記された、短歌を作るうえでのヒント、
 さらに質問、諸々の疑問点等にいて、触れていきたいと思います。
 皆様からのご提案、歌評、さらに素朴な疑問も含めて、コメント欄にお寄せいただければ幸いです。
 なお、私の「質問への回答」は、あくまでも一つの「解」でありますので、他の回答、反論、
 ご意見等もありましたら、このコーナーで大いに議論して参りましょう。
 それが学びに繋がれば嬉しい限りです。

【破調について】要望により引き続き、今回も掲載致します。
 破調とは短歌・俳句などの定型詩で、音数に多少が生じることを言い、字余り・字足らず
 などがあります。破調はあくまでも定型を遵守する上での例外的な措置と位置付けたいと
 思っています。
 なお、破調は、短歌会や結社によっては避けるよう指導されるところもありますが、
 一般的には広く許容されていると考えます。
 大切なことは調べ(リズム)が美しいか否かですが、名歌と呼ばれる歌歌に、極端な
 破調の歌は少ないと思っています。これは文語でも、口語でも同様と考えます。
 さらに破調でも字足らずの名歌というのは、知る限り少ないと考えています。

 例えば下記のように、字余りの名歌はかなりあり、有名な歌人でも正しく31音のみで
 詠う人は少ないと考えます。
 ・日本脱出したし 皇帝ペンギンも皇帝ペンギン飼育係りも     塚本邦雄(1句目)
 ・肺尖に ひとつ昼顔の 花燃ゆと告げんとしつつたわむ言葉は   岡井隆(2句目)
 ・瓶にさす藤の花ぶさ みじかければ たたみの上にとどかざりけり 正岡子規(3句目)

 しかし、字余りには以下のようないくつかの法則があります。
 ・第1句は6音7音ぐらいなら許容され、かなり多用される字余りです。
 ・第2句~第5句は1音の字余りは許容範囲です。
 ・第4句は意外と桁外れな字余りを許しますが、例歌は少ないです。
 ・いくつかの字余りが混在する例は少ないです。

 一方、字足らずの名歌は少ないのですが、以下二首を例示します。
 ・さねさし相模の小野に燃ゆる火の火中に立ちて問ひし君はも  弟橘媛(1句目)
 ・あたらしき墓立つは家建つよりもはれやかにわがこころの夏至 塚本邦雄(5句目)
                      参照: 現代短歌辞典「角川書店」等

【投稿外コメント】自閑さんからのコメントです。歌友各位の参考として掲載します。
 破調について、新古今和歌集にも有名な歌が一首有りますので、ご紹介いたします。
  ☆阿耨多羅三藐三菩提の仏たちわがたつ杣に冥加あらせたまへ
 読み:あのくたら さんみゃくさんぼだいの ほとけたち わがたつそまに
    みょうがあらせたまえ

 伝教大師最澄の歌ですが、さすがに正岡子規も「九たび歌よみに与ふる書」の中で、
 「いとめでたき歌にて候。長句の用ゐ方など古今未曾有にて、これを詠みたる人も
  さすがなれど、此歌を勅撰集に加へたる勇気も称するに足るべくと存候。
  第二句十字の長句ながら成語なれば左迄口にたまらず、第五句九字にしたるは
  ことさらにもあらざるべけれど、此所はことさらにも九字位にする必要有之、
  若し七字句などを以て止めたらんには上の十字句に對して釣合取れ不申候。」
 と絶賛しております。和漢朗詠集などにも撰歌されて、我が立つ杣は、比叡山の
 異名ともなっており、天台座主の慈円も、おほけなく~の百人一首歌で
 本歌取りしております。
【読者からのコメント】チョウキチさんよりのコメントです。
 流石に最澄ですね。素直な祈りが伝わります、この気持ちをウクライナに。


     「ミッキーマウスの木の花」

【運営にあたって】 注)文頭から移しました。
 (1) 投稿期間は毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
    注)投稿に当たっては、ご自身のブログのアドレス(url)も記入願います。
 (2) おひとり様 3首まで(1首でも可)コメント欄に投稿願います。
 (3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
   仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
 (4) 投稿頂いた短歌は、そのまま掲載します。皆様から感想等頂ければ幸いです。
 (5) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
 (6) 掲載順序は、原則本ブログのコメント欄への到着順と致します。
 (7) 掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
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母の日に

2022年05月08日 20時13分14秒 | 日々の歩み
今日は母の日ですが、既に息子たちからは「母の日プレゼント」や、イブイブの
食事会も済ませているため、二人でゆったり買い物を兼ねて散歩に出かけてきました。
帰りに、ケーキ屋さんで細君の好きなモンブランケーキと、私の好きなチーズケーキ、
さらに和菓子をいくつか買って、ささやかな「祝いの日」としました。
また、細君の友達からクロワッサンの差し入れもあり、ちょっぴり嬉しい日に
なったようです。



息子からは、いつもの「プリザーブドフラワー 」等、花のギフトではなく、細君が
前々から欲しがっていた、コーヒー用の「HAGOOGI電気ドリップ ケトル」が届き、
「コーヒーを楽しく飲んでね」とのメッセージが添えられていました。
お正月に「コロナ禍でそれぞれ大変だから、お祝いや、ギフトは無しにしてね」と、
息子たちには伝えていましたが、「年に一度だから…」とのコメントに恐縮しながらも
少し嬉しそうでした。



早速、コーヒーを淹れて飲みましたが、心なしかいつもより美味しく感じました(^^♪



なお、イブイブの食事会は、息子の友人が最近開店したというカフェに、息子たち夫婦と
共に訪れランチを頂きました。こじゃれたカフェでコーヒーよりも、お酒が似合いそうな
印象でした。最近の若者たちが気軽に集うには手ごろな広さで癒される空間と感じました。
シェフの得意料理の一つと言う、ツナの生パスタを中心に、特製サンドイッチで、卵サンドや
野菜サンドがセットになっていました。





コーヒーはコロンビアコーヒーとのことでしたが、丁寧な焙煎で甘い香りとまるい酸味と、
さらにまろやかなコクがあり、本来のおいしさが出ていました。水は走水の湧水を汲みに
行っているとのこと。このこだわりも嬉しいと感じました。
デザートはシェフの手作りの「ピスタチオのモンブランケーキ」で、細君も、お嫁さんも
とても美味しいと、笑顔を見せていました。



前半、後半と続く長いゴールデンウイークも本日で終わり、喧騒に包まれた街も、広場も
明日からは静かな状態に戻りそうです。この連休の人出で新型コロナの感染者数の
増えないことを祈りたいと思っています。




母の日に寄せて、即興で詠んでみました。
 ☆母の日に心に沁みる贈りもの 固辞はしつつも妻に笑みもれ
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思えば辛く

2022年05月06日 13時43分07秒 | 日々の歩み
 鎌倉、江の島、箱根という周辺の観光地はいずこも人波と車で大混雑との報道に触れ、
新型コロナ感染症も依然高止まり状態にあることから、これら観光地へ出かけることは
控えていました。


      「ジャーマンアイリス」

日ごろの散歩の延長で、近間にあります「横須賀しょうぶ園」に藤の花の見学に細君共々
出かけてきました。連休の谷間のウイークデーでしたが、多くの人出もあり、また
小学生の社会見学等もあり、かなりの混雑でした。



 この「しょうぶ園」は、かつてのブログにも記しましたが、日本有数の規模を誇る、
広さ7000平方mのしょうぶ田に5月下旬から7月上旬にかけて、およそ412品種14万株の
花しょうぶが次々と花開き、正に花しょうぶに埋め尽くされます。



また、4月下旬から5月上旬の今の季節、11品種約250本の藤が園内中央の斜面一帯に
次々開花し、園内は藤のさわやかな香りに包まれます。



 私たちが訪ねた日は、紫系の一重の藤は既に散り、八重の「黒龍藤」と、白の「白野田藤」が
丁度見ごろを迎えていました。細君共々園内の散策がてら藤や石楠花をゆったりと眺めつつ、
藤の香りを楽しみました。また、デジイチスケッチも行い、出店で草餅や赤飯を求め
屋外席で美味しく頂きました。


     「八重黒龍藤」

 このような時にも、ウクライナの惨状が頭をよぎり、気分も塞ぎ気味になりますが、
緑に溢れた里山のオゾンに満ちた空気を十分に味わうことが出来ました。



     「白野田藤」

即興ですが、一首詠みましたので掲載いたします。
  ☆里山に藤の香あふれ のどかなり かの国の民 思えば辛く
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「口語短歌・水曜サロンの会」(その33)

2022年05月04日 05時05分50秒 | 短歌
「口語短歌・水曜サロンの会」(その33)   短歌の投稿を歓迎します!!

  ☆☆☆ 明るく、楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。  ☆☆☆
  ☆☆☆ 短歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。 ☆☆☆
  ☆☆☆ 緊急連絡!! 最近心無い「スパムメール」等がコメント欄に届いています。
       誠に心苦しいのですが、今後コメントは「許可制」にさせて頂きます。☆☆☆

 「口語短歌・水曜サロンの会」は、このブログにお立ちより頂いている皆様の詠まれた短歌を
 掲載し、その作品の鑑賞を行うサロンです。

 短歌の初心者の方から、ベテランの方まで、所属する短歌会等を越えて、自由に短歌を投稿し、
 鑑賞しあえる「賑わいのあるサロン」を目指したいと思っています。
 皆様の短歌の投稿と、歌評、ご意見等をお寄せ頂ければ幸いです。

【サロンの運営について】
 運営等につきましては、末尾に記させて頂きますので宜しくお願い致します。


     「白ツツジ」


「ブログ友の投稿短歌 交流コーナー」

【詞書】4月20日BSNHKで「皇居の宝物・盆栽」をやっていました。皇居内大道庭園には
    何と樹齢550年の老木「三代将軍」がありました。
☆五葉松 風格のある 逸品で 古色溢れる 自然の極み
                         浅間山明鏡止水 (knsw0805)さん
【詞書】4月23日軽井沢プリンスホテルウエストは桜が満開になりました。
    隣接9ホールゴルフコース1番ティグランド側に咲く桜の木は圧巻です。
☆芝生にも 舞い散る桜 ひらひらと 笑みがこぼれる 春の訪れ
                         浅間山明鏡止水 (knsw0805)さん
【詞書】4月24日「信濃のコロンボ」を放映していましてタイトルが「追分殺人事件」
    でしたが、追分節に興味を持ち調べて見ました。以下のようです。
☆追分は 信州小諸の 馬子唄が 越後江差と 見事に昇華
                         浅間山明鏡止水 (knsw0805)さん

【解説】
 「五葉松」「舞い散る桜」「追分」を題材に、情景を生き生きと描写し分り易い
 詠歌と思います。
 また、「追分節」の成り立ちを調査し、短歌に詠み切る作者の探求心を是としたいと
 思います。
 一首目の「五葉松」は徳川三代将軍家光が、愛蔵したといわれる歴史的な逸品との
 ことですので、その歴史も詠みこんでみましたが、いかがでしょうか。
 ★徳川の御代を語るか五葉松 その身に刻む時の相克


【詞書】たんぽぽの花が群生しているところがあります。真っ黄色でとても綺麗です
    ところどころに、まん丸の綿毛がすくっと立っています
    綿毛を見るとつい「フー」っとしたくなることを詠みました
☆たんぽぽの 綿毛かわいや 手折り見て 吹きかけし息 風に揺れ行く
                         さわやか♪さん

【解説】
 今の季節、タンポポの花が咲き満ち、綿毛となったタンポポも所々に見えますね。
 そんな綿毛のタンポポを手折り息を吹きかけ飛ばすのは、幼いころからの楽しい遊びの
 一つでもありますね。少女の心が覗く楽しくも懐かしい詠歌と思います。
 「吹きかけし息 風に揺れ行く」の表現が、少し気になります。
 「風に揺れ行く」のは、タンポポの綿毛ですので・・・。添削してみました。

 今回も、4回ほど作者とネットで交信し添削、推敲を繰り返し次の作品に整いました。
 ただ「地におりゆきて」の「て」が、少し気になります。一般的に「て」は接続助詞に
 なりますが、まれなケースで「終助詞」※として扱うこともありますので、この歌を是と
 したいと思います。 ※:旺文社 第二版「全訳 古語辞典」 
 ★たんぽぽの 綿毛かわいや
    吹く息に ゆらゆらゆらと 地におりゆきて


【詞書】ウクライナ、知床遊覧船と惨状続きで、浮かれていてもと投稿を躊躇してましたが、
    明るい波動を送りたいと思います
☆そよ風に揺れる桜に近寄れば
          染井吉野の香り降りくる
☆大粒の真っ赤ないちごにかぶりつく朝の食卓春陽こぼれる

                         リコさん

【解説】
 「明るい波動」を確かに受け取りました(^-^)。
 一首目の「香り降りくる」は、咲き満ちる染井吉野を捉えて、視覚ばかりでなく、嗅覚でも
 詠み切る素敵な表現で、学びたい視点であり、技法と考えます。
 私達後進のためにも、このように学びに満ちた詠歌を詠み続けて頂ければと思います。
 二首目の「かぶりつく」も口語短歌ならではの、大胆な表現ですが「動きが生きて」いると
 考えます。

【詞書】魔女の宅急便を
☆子供の頃から空を飛べるよ。だから山も川も知ってるんだ
                         自閑(jikan314)さん
【短歌説明】自閑(jikan314)さんご自身の説明です。
 大人になる魔女のキキ。魔女の宅急便を。
 私も空を飛べる。空想の中で子供は生きる。

【解説】
 映画『魔女の宅急便』はスタジオジブリが製作し、宮崎駿が監督を務めた
 アニメーション映画でしたね。
 1989年に公開され、今なおテレビでの再放送等を含めて愛される作品ですね。
 魔女の少女であるキキの成長をテーマにしており、中でもトンボとの気になる関係は
 見どころのひとつですが、その後二人は結婚し二人の子供を設けると、原作には
 あるようです。
 「空想の中で・・・生きる」は、いくつになっても私たちの深奥にある想いとも
 感じます。まして子供の時代はその想いが強かったとも思っています。




☆聴こえないことの無念はわたくしをきついをんなにしたかもしれぬ
☆聴こえゐた幼きころは大人しい優しい子だと言はれてをりき
☆人のゐぬところでよく泣くことなどは人に知られることもなきなり

                         かぐや姫さん

【解説】
 作者からは「このサロンの参加者の友人の方から忠告された為、反省し出詠を控える」
 旨の連絡を頂きました。
 しかし、このサロンは冒頭でも記しています通り、短歌を通して楽しく交流し、
 学び合う広場です。従って、短歌の作歌経験の長い方も、初心者の方も皆フラットな
 立場で、屈託なく意見の交流を行い、その中から学び合って行くことをモットーとして
 いますので…、引き続き出詠して頂ければとお願いし、今回の出詠となりました。
 また、文語、歴史的仮名遣いの短歌も、私たちの学びにもなりますので大いに出詠
 頂ければと思います。

 三首目、人は皆、人知れず流す涙を経験してきたことと思います。悔しくて、嬉しくて、
 また、眠れぬ夜を重ね絶望の淵に立ちつつ枯れた涙を、さらに振り絞るように流した
 涙を経験した方も少なからずいることと思います。それでも流した涙を無理やり拭い
 前を向き歩みつつ、今日に至っているものと思います。そんな思いを新たにし、共感を
 呼ぶ詠歌と思います。


☆たのしみは 庭木にとまる鳥たちの チチッと交わす声を聞くとき
☆たのしみは 絶え間なくさく草花の 今日の一つを友に描く時
☆たのしみは 芽が出た花だと歓喜して 摘みたて薫る莢を食むとき

                         shima-千恵子さん

【解説】
 「チチッと交わす声を聞く」「絶え間なくさく草花」「摘みたて薫る莢を」等々、
 目の前の何気ない情景に温かな眼差しを向け歌に詠む。この詠歌の描く世界観と
 視点には、「短歌作歌の原点」として、いつも学ばせて頂いています。


【詞書】初苺とは、今年初めて畑に出来た「小さい一粒の苺」です。
    それを収穫しましたが、嬉しくて詠みました。
☆初苺 クロを交えて 一粒の
      ささやかながら 摘まむ幸せ

                         クロママさん

【解説】
 「初物」はどんなものでも、新鮮で嬉しいものですが、それがご自分で育てた苺となると、
 嬉しさは格別と思います。そんなうれしさが溢れる詠歌と思います。
 なお、三句目の「一粒の」は「一粒を」ではいかがでしょうか。
【ご参考】
★初苺 クロを交えて 一粒を
      ささやかなれど 摘まむ幸せ


☆惨状に辛くて変える画面には 笑い溢れて また辛くなる
                         ポエット・M

【解説】
 連日、ウクライナからのレポートも含めて、マリウポリ、ブチャの惨状がテレビ画面を
 通じて報道されています。その惨状の下で子供たちも含めて、多くの人々が惨殺されています。
 これらの報道も、現地の実態のほんの一部かも知れませんが、それでも見ることすら辛く
 なり、画面を変えたことがあります。その瞬間、画面にはバラエティー番組のお笑いが
 溢れていました。この落差に素直に笑えず辛くなり、そんな想いを詠んでみました。
 


 
「五行詩」「痛みの変奏曲」鑑賞 (34)
 8.浅き夢みし(3)


  色は匂へど 散りぬるを 我が世誰そ 常ならむ 有為の奥山
                 今日越えて 浅き夢見し 酔ひもせず
                     『寺子屋の教科書「いろは覚え」』
   花野辺を
     真白き蝶の
       影のごと
     君のまぼろし
        翔け去りゆけり

     ふりむけば
       ふりむく刹那
         幻影は
        虹のごとくに
          消えて跡なし

       満月の
         夜の湖に
           羽化したる
          蜉蝣のごとき
            君が命よ

     花野辺の
       花も光も
         恨むごと
        泣いていつしか
          星の降る夜
   
    流れ星
      すみれの好きな
        君がいて
       摘みて歩むや
         天の野原を



     「石楠花の花」

【短歌入門・質問・提案コーナー】
 この「水曜サロン」に集う皆様の直近のコメント等に記された、短歌を作るうえでのヒント、
 さらに質問、諸々の疑問点等にいて、触れていきたいと思います。
 皆様からのご提案、歌評、さらに素朴な疑問も含めて、コメント欄にお寄せいただければ幸いです。
 なお、私の「質問への回答」は、あくまでも一つの「解」でありますので、他の回答、反論、
 ご意見等もありましたら、このコーナーで大いに議論して参りましょう。
 それが学びに繋がれば嬉しい限りです。

【破調について】先週に引き続き、今回も掲載致します。
 破調とは短歌・俳句などの定型詩で、音数に多少が生じることを言い、字余り・字足らず
 などがあります。破調はあくまでも定型を遵守する上での例外的な措置と位置付けたいと
 思っています。
 なお、破調は、短歌会や結社によっては避けるよう指導されるところもありますが、
 一般的には広く許容されていると考えます。
 大切なことは調べ(リズム)が美しいか否かですが、名歌と呼ばれる歌歌に、極端な
 破調の歌は少ないと思っています。これは文語でも、口語でも同様と考えます。
 さらに破調でも字足らずの名歌というのは、知る限り少ないと考えています。

 例えば下記のように、字余りの名歌はかなりあり、有名な歌人でも正しく31音のみで
 詠う人は少ないと考えます。
 ・日本脱出したし 皇帝ペンギンも皇帝ペンギン飼育係りも     塚本邦雄(1句目)
 ・肺尖に ひとつ昼顔の 花燃ゆと告げんとしつつたわむ言葉は   岡井隆(2句目)
 ・瓶にさす藤の花ぶさ みじかければ たたみの上にとどかざりけり 正岡子規(3句目)

 しかし、字余りには以下のようないくつかの法則があります。
 ・第1句は6音7音ぐらいなら許容され、かなり多用される字余りです。
 ・第2句~第5句は1音の字余りは許容範囲です。
 ・第4句は意外と桁外れな字余りを許しますが、例歌は少ないです。
 ・いくつかの字余りが混在する例は少ないです。

 一方、字足らずの名歌は少ないのですが、以下二首を例示します。
 ・さねさし相模の小野に燃ゆる火の火中に立ちて問ひし君はも  弟橘媛(1句目)
 ・あたらしき墓立つは家建つよりもはれやかにわがこころの夏至 塚本邦雄(5句目)
                      参照: 現代短歌辞典「角川書店」等

【投稿外コメント】自閑さんからのコメントです。歌友各位の参考として掲載します。
 破調について、新古今和歌集にも有名な歌が一首有りますので、ご紹介いたします。
  ☆阿耨多羅三藐三菩提の仏たちわがたつ杣に冥加あらせたまへ
 読み:あのくたら さんみゃくさんぼだいの ほとけたち わがたつそまに
    みょうがあらせたまえ

 伝教大師最澄の歌ですが、さすがに正岡子規も「九たび歌よみに与ふる書」の中で、
 「いとめでたき歌にて候。長句の用ゐ方など古今未曾有にて、これを詠みたる人も
  さすがなれど、此歌を勅撰集に加へたる勇気も称するに足るべくと存候。
  第二句十字の長句ながら成語なれば左迄口にたまらず、第五句九字にしたるは
  ことさらにもあらざるべけれど、此所はことさらにも九字位にする必要有之、
  若し七字句などを以て止めたらんには上の十字句に對して釣合取れ不申候。」
 と絶賛しております。和漢朗詠集などにも撰歌されて、我が立つ杣は、比叡山の
 異名ともなっており、天台座主の慈円も、おほけなく~の百人一首歌で
 本歌取りしております。



【運営にあたって】 注)文頭から移しました。
 (1) 投稿期間は毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
    注)投稿に当たっては、ご自身のブログのアドレス(url)も記入願います。
 (2) おひとり様 3首まで(1首でも可)コメント欄に投稿願います。
 (3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
   仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
 (4) 投稿頂いた短歌は、そのまま掲載します。皆様から感想等頂ければ幸いです。
 (5) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
 (6) 掲載順序は、原則本ブログのコメント欄への到着順と致します。
 (7) 掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
                       了
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