四季の彩り

季節の移ろい。その四季折々の彩りを、
写真とエッセーでつづって参ります。
お立ち寄り頂ければ嬉しいです。

歌わぬ日は無く

2021年03月27日 08時38分01秒 | 日々の歩み
前回のブログでも少し触れましたが、2021年3月21日をもって関東一都三県の緊急事態宣言が
解除され、一週間が過ぎようとしています。
1月8日に開始され、2回の延長がありましたので、最終的に2ヶ月半の宣言期間となりました。
しかし、3月10日頃には7日間平均で262人まで減っていたのが、現在は300人を超えるまでに
増加していることから、リバウンドが懸念されています。

今後、季節柄卒業旅行、送別会・歓迎会、花見など人が集まるイベントが行われるシーズンに
なりますので、ますます会食の場が増えることが懸念されます。
ちょうど1年前の今頃、日本は第1波の流行が始まりましたが、こうしたイベントによる
クラスター発生が多くの地域で起こったことが、その原因の一つとなったとの記憶があります。



緊急事態宣言が解除されることで、新規感染者数は確実に増加する方向に働くことも事実です。
一足先に解除された関西圏の大阪府や兵庫県はすでに感染者は明らかな増加傾向となっており、
やはり解除後における都市部での感染者数の抑制は一筋縄ではいかないことが分かります。

私たち個人レベルでは引き続き、できる限り人との接触を減らし、屋内ではマスクをつけ、
3密を避け、こまめに手洗いをする等といった感染対策の基本を、徹底していくことが必要と
思っています。

私たちも、勤務、買い物、体力維持の散歩とスイミング以外は極力巣ごもりを続けていますが、
周辺では、染井吉野の早めの開花による春爛漫の第二楽章の演奏が始まり、花桃、チューリップ、
雪柳、アヤメ、ガザニア等々も加わり、散歩の徒然に目を楽しませてくれます。





横須賀にあります、走水水源地という「桜の園」は、コロナ禍のもと昨年に続き、今年も
開放されていませんでした。やむを得ず周辺の道路から観桜となりましたが、
ウイークデーにもかかわらず人波ができていました。
海に向かって開けた桜の園はまさに五分咲きの見ごろを迎え、人の世の喧騒をよそに
見事な花の波のうねりを見せていました。





また、ウグイスの鳴き声も大分上手になり、目白も飛び交い遊歩道は春の花々が咲き競い、
目と耳への自然からの贈り物にあふれています。
なお、スイミングは細君共々週二回を目標に1,500m前後泳いでいますが、これが何より
体力維持と気分転換に貢献していると感じます。



こんな日々の徒然に即興で詠んだ短歌を掲載したいと思います。相変わらず統一性にかけ
詠みの浅さが在りますが…。
 ☆爛漫と大地に満つる花あまた コロナ禍よそに今咲き盛る
 ☆冴え返る桜に桃にミモザをも コロナ禍祓う天地のちから
 ☆早々と彼岸に咲きし桜花 人もまばらな墓苑彩る
 ☆海の蒼 背にして桜咲き満つる コロナ禍なれど いよいよに冴え
 ☆コロナ禍で閉ざせし園の塀越しに 桜咲き満ち人波も満ち
 ☆こころざし問う事もなく歩み来る 平凡なるも山坂はあり
 ☆フクシマに届けと唄う「ふるさと」を 十年たつも歌わぬ日は無く
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鎮魂の音よ

2021年03月21日 13時54分21秒 | 日々の歩み
春分の日も過ぎ名実ともに春本番となりましたが・・・、今日は春雨に煙るあいにくの
日曜日となりました。

首都圏の1都3県に出ていた緊急事態宣言は、本日21日をもって解除されます。
宣言の期間中、最後の週末となった昨日20日の人出は、東京や神奈川の繁華街で増加していた
ことが報道されています。

東京都内の20日の人出を、前の週の土曜日(13日)の同じ時間帯と比較したところ、
JR原宿駅で51.8パーセント、吉祥寺駅で50.6パーセント、渋谷センター街で
41.6パーセント、お台場で41.4パーセントなど、繁華街を中心に増えてたとのこと。

私たちの住む神奈川県でも、元町・中華街で76.9パーセント、箱根町で41.7パーセント
増加したようです。解除の決定のニュースで、ゆるみに拍車がかかったと思われます。
私たちの周辺でも、人出は明らかに増えているとの印象があります。

私たちは宣言下、自らやるべき感染症対策を行いつつ、仕事と日常の買い物以外は極力
外出自粛を続け、時々の散歩と体力維持のスイミングで凌いでいる日々です。
リモートワークの出来ない仕事でもあり、私も通勤が余儀なくされていますが、その電車も
依然混雑は続いており、宣言延長下での改善は、あまり見られませんでした。



体力維持と気分転換で続けている温水プールでのスイミングも、週2~3回細君共々何とか
行っていますが、ここは感染症対策もかなり厳格に行っており、安心して過ごせます。
それでも、入場制限をかけるまでもなく、敬遠する方もいることから、かつての混雑は
無く、1,500m前後を目標にゆったりと泳げ気に入っています。



また、例年よりも二週間近く早く開花した染井吉野も春雨の中で、さらに開花を続けて
います。また、散歩で行く遊歩道周辺にも大島桜、椿、ハクモクレン、杏子等々
春爛漫を演出する花々が咲き継いでいます。
こんな花や、世情に寄せて即興で詠んだ短歌を掲載したいと思います。

 ☆年々に花は咲けどもコロナ禍に 早や咲くさくらためらいもなく
 ☆三十年暮らせばここもふる里と 妻と語らい今宵も暮るる
 ☆早々に染井吉野は花ひらき コロナ禍なれど確かな春を
 ☆空の蒼 白き花弁で縁取りて 大島桜は今咲きそめし

 ☆木蓮は陽のかけらをも纏うごと 耀き放つ碧空に向け
 ☆コロナ禍に友のいくたり身罷りぬ 診てももらえぬ無念を呑みて
 ☆海に向き一人弾きいるギトリスの 潤むまなざし鎮魂の音よ
 ☆銃弾を自国の民に浴びせいる ミャンマーの惨 他人事ならず
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重き十字架

2021年03月14日 20時42分23秒 | 日々の歩み
今月11日に、東日本大震災から節目と言われる10年を迎えました。
これまでに確認された死者と行方不明者は1万8425人、また、避難生活などで亡くなった
「震災関連死」は3700人以上で、「関連死」を含めた死者と行方不明者は2万2192人余に
のぼります。
改めて、無念を呑み込み身罷った方々のご冥福を、お祈り申し上げたいと思います。

なお、依然として避難生活を余儀なくされている方は4万1241人にのぼっています。
10年前、明日の日本の「あるべき姿」を目指して「創造的復興」を、との壮大な理念のもとに
取り組間れた、東日本大震災からの復興。それは防潮堤の建設、高台の住宅地造成等
インフラの整備はそれなりに進んでいるものの、地域の人々のつながり、
コミュニティーの復興には、少なからぬ傷跡が刻まれているとの報道に触れました。

先のブログでも触れました「イチエフ」の廃炉への道筋は遅々として進まず、
デブリの取り出しも未だ緒につかない状況にあります。
かつて復興支援になればと訪れた、いわき市小名浜、塩屋埼、さらに、
常磐ハワイアンセンター等々の惨状がよみがえります。
この大災害は「いつかどこかで起きる他人こと」ではなく、「私こと」として
引き寄せ備えていくことが、今も必要と考えてます。



首都圏の1都3県を対象に、緊急事態宣言が2週間延長され既に1週間が経過しましたが、
感染状況が改善する気配は見えていません。
ちなみに、本日14日、東京都は都内で新たに239人が新型コロナウイルスに感染して
いることを確認したと発表しました。237人だった1週間前の日曜日より2人増えており、
前の週との比較では109.8%と増加しています。

私達も、依然として巣ごもりを前提に、勤務、日常の生活物資の買い出し以外は
極力外出自粛を続けています。ただ、体力維持と気分転換のため、散歩、ジョギング、
温水プールでの水泳等を十分な感染対策を行ったうえで無理のない範囲で継続しています。



また、自然界では、既に河津桜も散り、杏子、ミモザ、椿等々の「春の花・第一楽章」とも
言える花々が咲き競っています。また、初音の遅いウグイスも微かな鳴き声を届けてくれます。
このような日々、徒然に即興で詠んだ短歌を、拙いながら掲載させて頂きます。



 ☆麦踏の凍てつく大地思い出す 枯野に萌える麦の青葉に
 ☆蒼空に白木蓮は花開き 白さひときわ耀きを増し
 ☆森深くウグイスようやく鳴きいるも コロナ禍さけて我ら踏みいる
 ☆白梅の後に控えし椿をも 覆い尽くさんミモザ木蓮

 ☆復興を掲げ招きしオリンピック いつしか幕をコロナに替えて
 ☆三・一一未だ十年 我らみな重き十字架背負い歩まん
 ☆言葉なくアクリル板で隔てられ 下向き食すコロナ禍マナー
 ☆コロナ禍の未だ荒びし銀座にも 柳青みて春風誘う
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未だ戻れぬ

2021年03月08日 20時05分51秒 | 日々の歩み
東日本大震災から間もなく10年となります。あるべき日常を根底から揺さぶり、
多くの命と「場」を奪った未曽有の災禍に、時というベールが覆いつつあります。
あの日を境に「想定外」の事実に翻弄されてきた私たち。
それでも、その事実に立ち向かい葛藤をかかえ、悲しみに打ちひしがれながらも、
前を向いて闘ってきた多くの人々。



「共にある」ことを身に刻み、「復興支援」をそれぞれの持ち場で、身の丈を超えて
行ってきた多くの人々。その片隅に自らは身を置けたのかと、反省を迫られる
日々でもあったと思っています。

それでもボランティアの後、再開初日に訪れた、常磐ハワイアンセンターで
「ここを訪れてくれるだけでも、復興に向けて私たちはどれだけ勇気づけられるか…」と
言葉少なく語ってくれた老婦人の言葉を、温く思い出します。
福島第一原発の廃炉に向けた現状、その端緒にすら立てていない状況を見るにつけ、
「アンダーコントロール」の虚しい響きと、それにほど遠い「今」を認識せざるを得ません。

新型コロナウイルス緊急事態宣言の再延長が、東京、神奈川、埼玉、千葉の首都圏
1都3県を対象として、本日8日から始まりました。
菅首相はコロナ対応への「後手」批判を意識し、自らの決断を前面に押し出しましたが、
「1カ月後に必ず改善させる」と断言した当初の発令時から、既に2カ月が経過しております。
今回は、解除の基準や、なぜ2週間延長なのかの明確な説明がなされていない状況にあります。



私の住む街も再延長対象となりましたが、引き続き巣ごもりを前提に生活を継続していくしか
なさそうです。散歩、ジョギング等で体力維持を図っていくつもりですが、嬉しいことに
本日から公営の温水プールが、再開されました。緊急事態宣言に合わせて、
しばらく閉鎖されていましたが、市民からの強い要望もあり、何とか再開されたようです。

今日はウイークデーでしたが、勤務のない日でもありましたので、さっそく細君共々
一時間ほど泳いできました。感染対策も徹底された施設で、日ごろの運動不足が
少し解消できそうです。



こんな日々に、即興で詠んだ短歌を推敲無しで、統一感無きまま掲載させていただきます。
 ☆一二輪咲き継ぐ梅に東風吹くも  未だ枯野に萌える芽もなく
 ☆蕗のとう 末枯れし庭に顔を出し 慎ましやかな春の使いと
 ☆白梅は光の花となりたるも 地に描(か)く影は濃い紫に
 ☆濃き深き香り放ちて沈丁花 浅き春呼ぶ つましき花よ
 ☆巣ごもりの日々に飽いたか友来たる 不要ならざるミッションも無く
 ☆ハグをするあの手ごたえも遥かなる 孫らは既に我が背を超えて
 
 ☆さざ波の海の水面にそろい踏み ウミウ鴎にサギも紛れて
 ☆吹き荒れる弥生の風に白梅は 花びら飛ばし 蕊は残れり
 ☆凡庸を一つの道と諾うも なお成すべきを 粛々と為す
 ☆議員たる特権さえも行使せず 逝きし羽田氏の清し生きざま
 ☆十年を未だ戻れぬ人あまた それぞれの惨 それぞれの悲よ
 ☆宣言を再び延ばす国なれど 見据える先に 民ありたるや
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命二つを持つものは無し

2021年03月01日 21時11分40秒 | 日々の歩み
二月は逃げるといいますが、瞬く間に去り、本日は早や弥生。名実ともに
春の季節に入りました。

本日から新型コロナウイルスの感染拡大に伴う国の緊急事態宣言が、首都圏を
除き福岡、大阪など6府県で解除されました。
一方で東京の1日の新規陽性者は121人でしたが、150人を下回るのは約4カ月ぶりです。
首都圏などでの「宣言解除」の期限は1週間後に迫っていますが、
宣言の解除で懸念されるのがリバウンド、感染の再拡大です。

本日1日、ワクチンを乗せた航空機の第3便がベルギーから成田空港に到着しました。
届いたのは450箱、約52万回分です。今月は合わせて約266万回分のワクチンが届く
予定とのことです。

なお、新型コロナウイルスのワクチン接種に向け、当初予定の供給量がかなり限られることで
自治体が接種計画の練り直しを迫られており、接種順序をどうするかなど新たな課題も
浮上しているようです。私達のワクチン接種も、大分遅れそうな状況になってきました。

私達の住む地域も「宣言解除」の期限が迫っていますが、新型コロナウイルスに対する
感染対策を、今まで通り粛々とやっていくしかなさそうです。
しかし、最近の街中の人出の多さや、公共交通機関の混雑状況には、危機感を
感じざるを得ません。
このような状況下、相変わらず私達は、勤務、日常の買い物、体力維持の散歩以外は
極力外出を避けて、巣籠りの生活を続けております。

それでも、季節の移ろいは世の中の喧騒をよそに、着実な歩みを見せています。
散歩で行く遊歩道の周辺では白木蓮、ミモザ、ボケの花、さらに紅梅が今を盛りと
咲き競い、馥郁とした香りを漂わせています。





また、先駆けて咲いた河津桜も散り時を迎え、早や葉桜の様相を見せつつあります。
そんな情景を即興で短歌に詠んでみました。

 ☆紅梅は放つ香りと薄紅の 色ほのかにて 春を呼びいる
 ☆澄みわたる空を遮り木蓮は 白き花弁をためらい開く

 ☆今日の日を無事勤め終え空眺む きさらぎ尽日 望月は冴え
 ☆やがて咲く花の手入れと妻の言う 末枯れし野にも萌える芽はある

 ☆コロナ禍は冬つかさどる神でさえ 退散できぬ手ごわきものを
 ☆蒼き空 海は映して凪いるも コロナ荒びは 今なお続く
 ☆ワクチンは命を守る一里塚 道具と使う 奢りは無きや
 ☆なにゆえに宣言解除を早めるか 命二つを持つものは無し
 ☆先ず守る命ありけり この国のオリンピックはコロナの後に
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