四季の彩り

季節の移ろい。その四季折々の彩りを、
写真とエッセーでつづって参ります。
お立ち寄り頂ければ嬉しいです。

「紫の太陽」に

2020年05月30日 10時09分10秒 | 日々の歩み
新緑に風薫る五月は今日、明日で終わりますが怒涛の一か月でした。



新型コロナウイルスの感染症に伴う緊急事態宣言の全面解除から1週間が過ぎようとしています。
週明けの6月を「新たな日常」のスタートと捉えてきた私たちにとって、感染者が急増する
北九州市の状況は「明日は我が地域も」との不安は日ごとに増しています。

PCR検査の拡大による罹患者の徹底隔離や、治療という根本的な対策もないままに、
「宣言解除」に踏み切った「つけ」は確実に来るとの報道もあります。

来月から私の勤務する法人も通常勤務に戻りますが、東京都はロードマップに沿って
段階的な解除が図られつつあります。
なお、「新しい日常を」と言われても、率直に言ってあまりピーンとはきませんが、
何はともあれ、引き続き「人との接触を8割減らす、10のポイント」等を守りながら、
粛々と日常を送っていかざるを得ないと思っています。



私たちは宣言解除後も相変わらず、外出自粛を基本に近隣の公園や、海岸道路への散歩、
ジョギング等を織り込みながら、体力維持と気分転換を図っています。



最近は散歩の遊歩道周辺に、梅雨の花、紫陽花が鮮やかな紫や、淡紅色、
白色等をまといながら鮮やかに咲き始めていました。雨が少なく花の勢いには
若干欠けますが…、まさに「紫の太陽」にも似た輝きを放っていました。



これらの日々に脈絡なく詠んだ短歌を掲載させていただきます。
 ☆ひたひたとウイルス迫る時を生き 宣言解除も事態変わらず
 ☆ウイルスを生み出したるはその国と 協力拒む大国のエゴ
 ☆ウイルスと共生せねば生きられぬ この現実に敵味方なく
 ☆ウイルスと共生しつつ進化せる人の歴史の逞しさ知る
 ☆コロナ禍の自粛解除に浮き立つも我慢の慣れか からだ動かず
 ☆貯金など夢のまた夢とと言う友の 命も奪うコロナ政策
 ☆新しい日常と言う コロナ禍の克服策を為すことも無く 

 ☆コロナ禍の澄み渡りゆく青空に 白さぎ数羽優雅に舞うも
 ☆久々に孫らと会うもオンライン ズームアプリに感動もあり
 ☆コロナ禍にしばらく会わぬ友あまた皆それぞれにリスク抱えて
 ☆コロナ禍に妻と二人の遊歩道 木洩れ陽に咲くアジサイの花
 ☆パンドラの はこに希(のぞ)みを探すごと コロナ禍のもと妻は種蒔く
 ☆花散ればそれも楽しと言う妻のコロナ禍越える逞しさと知る
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緊急事態宣言解除へ

2020年05月24日 20時45分00秒 | 短歌
政府は、新型コロナウイルス対策の特別措置法に基づく緊急事態宣言が継続している東京など、
首都圏の1都3県と北海道について、感染者数の減少傾向などが続けば25日にも宣言を解除する
方針とのこと。

私たちの住む神奈川県も含まれますが、全面的な解除の際には、社会経済活動の再開に
向けたロードマップ等を示し、各知事と連携しながら経済の回復を急ぎたい考えのようです。

このような方針が明らかになったゆえでしょうか、この週末、特に今日日曜日は、海岸道路や
観音崎等の海辺の公園の人出が多く、いつになく賑わっていました。
久しぶりに三浦半島の西海岸沿いの道路に、細君と買い物を兼ねて出向いてみましたが、
他県ナンバーの車も含めて、いつにない渋滞状況となっていました。

振り返ってみますと、「ステイホーム」等が叫ばれ、外出自粛が始まって既に二か月近くが過ぎ、
経済的なひっ迫もさることながら、皆さんの「巣ごもり」も我慢の限界に達していると感じます。



私たちも相変わらず、近隣の遊歩道や海岸道路への散歩や、軽いジョギング等で、体力維持と
気分転換を続けていますが、最近の人出の多さには危惧すら感じます。



散歩で訪れる遊歩道の周辺には、サツキ、クレマチス、さらに梅雨を先取りし紫陽花が淡い紫色を
まとい咲きはじめています。花たちは人の世の喧騒をよそに、確かな季節の移ろいを感じさせてくれます。



そんな日々に詠んだ短歌を脈絡もないままに掲載したいと思います。

☆海鳴りを琴と聴きたるこの夕べ コロナ籠りは想いを深め
☆紫に煙るがごとく咲く桐を 五月雨たたき 夕暮れてゆく
☆五月雨に遠海鳴りもひびきいる コロナ籠りの深き疲れも
☆わが眼には色なき石も花と見ゆ 岬の果てをつつむ夕闇
☆木洩れ日を浴びて揺れいるクレマチス マスクに曇る目にも艶なす

☆籠る日に いつか祈りへ向かいたる 吾子ら想いてコロナ禍のなか
☆さえずりを窓開けはなち聴きいるも コロナ籠りに なお鬱々と
☆待つことに疲れし日々に今もなお 感染数は下がることなく
☆だんだんと遠く眺める癖がつき コロナ籠りも二か月が過ぎ
☆葉桜となりたる後も世の中は コロナ禍異変で壊されゆくや
☆自らを守る機能は無しという マスクに埋まる街の静寂


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コロナ禍越える

2020年05月19日 11時18分08秒 | 日々の歩み
 政府・与党は昨日、18日、検察庁法改正案について、今国会での成立を断念することを決めました。
検察庁幹部がポストを退く「役職定年」の年齢を過ぎても、政府の判断で検察幹部にとどまれる規定の
新設が、ツイッター上で、俳優や歌手ら著名人をはじめ、国会内外で強く批判されていました。
ただ、政府・与党は次期国会で公務員定年延長と抱き合わせで、同法改正案の成立をめざす
姿勢は依然として崩していません。

 なお、新型コロナウイルス対応の給付金など、世論の批判の広がりを受けて政府が、
方針転換する例が続いています。安倍政権の基盤が揺らいでいるとの見方が与党内からも
出ているようですが、まずま、喫緊の最大の課題でもあります、国民の命と生活を守るコロナ対策を
第一義に取り組んで欲しいものと思います。

相変わらずの外出自粛の日々ですが…、それでも体力維持と気分転換を兼ねて早朝や、夕刻の人出が
集中しない時間帯を選んで、細君と共に近隣の公園や海岸遊歩道への散歩やジョギングを続けています。
先週末の日曜日は、自粛疲れもあるでしょうか、いつもの倍する方が海岸道路に繰り出していました。
三密ではないものの、人出の多さに少なからず危惧を感じました。





それでも、遊歩道の周辺は季節の移ろいを着実に示すように、都忘れが楚々と咲き、薔薇の花も
艶やかに開花し、紫陽花の花芽も膨らみ始めていました。
私たちの法人の業務の再開は6月以降になりそうですが、そんな草花を眺めつつ、季節の移ろいを
感じながら、元気をもらい日々を送っている昨今です。





これらの想いの一端を短歌に詠んでみました。
 ☆木洩れ日を浴びて冴えゆくサツキ木にコロナの鬱を少し癒され
 ☆磊落にお迎えこいと言う友も コロナ禍のもとひそと籠りし
 ☆理もあらぬ検察庁法押しとどめ 民意渦成すSNSは
 ☆深く入り浅くいでよと諭されし師の眼差しを想いいずる日よ
 ☆籠りたる日々に己を見つめるも導きくれし師のありし日も
 ☆奔りしも流るる水のごとくせよ師のつぶやきの深く沁みいる

 ☆挑みつつ己れつらぬく来しかたは湿るたいまつ燃やすごとくに
 ☆幻影か核燃料のリサイクル 解なきままに先送りとし
 ☆情熱を裡に秘めつつ燃えゆかん湿るたいまついだくごとくに
 ☆自粛とう「強粛」せまる為政者よ 補償もなしに見殺しするか
 ☆迫らるる「正義」の空虚さ見つめつつ自ら律するすべを探さん
 ☆移さるるコロナの恐怖に囚わるも 自ら移す恐れはさらに

 ☆葉桜を包みて濡らす五月雨もコロナに籠るうるおいとなす
 ☆花散ればそれも楽しと言う妻のコロナ禍越える逞しさと知る
 ☆鶯の鳴き声ひびく庭隅に 楚々と咲きたる都わすれよ
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39県に「緊急事態宣言」解除

2020年05月15日 19時48分26秒 | 日々の歩み
 昨日、安倍晋三首相が39県に緊急事態宣言を解除しました。
合わせて、新型コロナウイルスの感染拡大をめぐり、政府の専門家会議が14日に提言した
緊急事態宣言の解除基準を伝えました。

基準は、「直近1週間の新規報告数が前の週の報告数を下回る」「直近1週間の新規感染者数が
人口10万人当たり0・5人程度以下」「重症者数が減少傾向で医療提供態勢が逼迫していない」
「PCR検査の件数が一定数以上担保されている」などが盛り込まれていました。
 新規感染者数が10万人あたり0・5人程度以下の提言の算定根拠を「感染拡大が生じる前の
新規染者数の水準に該当」と説明していましたが、この基準は「専門家がシミュレーションに
基づいた結果としてよりも、医療崩壊を起こさないため」であると理解しました。

 私たちの住む県は、依然として「緊急事態宣言」が継続されますが…、周辺に目をやると、
やはり外出自粛の巣ごもり疲れがいずこでも出ており、怨念にも似た声が多く聞こえてきます。

 このような状況の中で、国会 内閣委員会では「検察庁法改正案」が国家公務員法と抱き合わせで、
審議されています。「今回の改正により、三権分立が侵害されることはもちろんないし、恣意的な人事が
行われることはないことは断言したい」と安倍総理は答弁していますが…、モリ、カケ等の経緯を
見る限りにわかに是と出来ない、危うさを感じてしまいます。
なお、先ほど本法案の内閣委員会での採決は、来週にずれ込んだとの報道がありました。

 私たちも、極力外出を自粛し、「10ポイント」を意識しつつ、体力維持と、気分転換を兼ねて周辺の
遊歩道や、海岸道路への散歩を中心に、ストレッチ、頭の体操等々を行いながら日々を送っています。
最近は目覚めと共に、細君と共に早朝の5時頃海岸道路への散歩に出向くことがありますが、
既に多くの方がジョギング等をしている姿に出会います。





 これらの事柄を含めてコロナ禍の中でも、人々の喧騒をよそに自然の営みは着実に移ろいを重ね、
葉桜がそよぎ、薔薇やカキツバタが咲き匂う、凌ぎやすい季節を迎えています。季節の移ろいに
目を向ける心のゆとりや、感性の瑞々しさは失いたくはないものと、改めて感じています。





こんな諸々の想いを短歌に詠んでみました。
 ☆絶望の底にも希(のぞ)み探すごと コロナ禍のもと種蒔きおえる
 ☆怒りをも鎮め沈めて来たる道 コロナ禍さらに淵を深める
 ☆凪の海 朝焼け映すただなかに 小舟一艘沖を目指して
 ☆空と海 溶けゆく果てのいさり火に コロナ禍超える意気も滲むや

 ☆コロナ禍に籠れる日々は人生を見つめる時と改めて知る
 ☆ウイルスの歴史に比して人類は 新参者と慎みて知る
 ☆咲き終えて愕のみ残す浪華茨 先駆け担う矜持秘めもつ


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「緊急事態宣言」の延長

2020年05月09日 10時22分57秒 | 日々の歩み
新型コロナウイルス対策のための緊急事態宣言は、5月4日、安倍晋三首相により5月31日まで延長され
引き続き、8割接触削減などの努力を改めて国民に訴えました。しかし、頼みの綱ともなる宣言解除の
具体的条件や出口戦略について明確な説明はなく、「コロナ時代の新たな日常」「人と人との絆の力」などの
セリフを連発しました。

また、1カ月近く解除を先延ばしする理由について、「現時点では感染者の減少が十分なレベルとは言えない」
「医療現場が過酷な状況に置かれている現実は変わらない」などと強調しました。そして、「5月は収束のための
1カ月で、次なるステップに向けた準備期間だ」として、6月からの宣言解除に決意をにじませました。



直後の世論調査でも国民の7割近くが期限延長を支持しましたが、解除先送り後の具体的な対応を各都道府県知事に
丸投げしたことへの不満も多く、全国知事会は5月5日に解除基準を明示するよう求める提言をまとめました。
いずれにしましても、私たちは「緊急事態宣言の延長」を粛々と受け止め、5月31日まで、現状の「我慢の籠り」を
続けていくしかなさそうです。



私たちの住む街でも、公立の自然公園もすべて閉鎖され、散歩はおろか立ち入る事すらかなわない状況です。
満開の藤の花や、チューリップがすべて刈り取られる報道にも接しましたが、「三密」を避けたいとの行政側の
意図は分かります。
しかし、あの東日本大震災等、どのような状況下に置かれようと、秩序と礼節を保ってきた日本人の美質を今こそ信じ、
自粛の際のひと時のやすらぎの場の提供は必要ではないかと思います。

もちろん、どんな時代にも、一部の不心得の者の存在はありますが、統計的に見ても、せいぜい2~3パーセントです。
それを理由に善意の大多数の方の行動抑制を図ることは、コロナ禍との長い格闘、さらに共生を図る取り組みは
不可能と思います。

人類ホモサピエンスの20万年余の歴史に比べても、何百倍もの長い生命の歴史を持つウイルス。このウイルスとは
格闘しつつも共生せざるを得ない宿命を、私たちは負っていると思います。医薬品の開発、ワクチンの開発、
さらに集団免疫の獲得等々、文字通り賢く怖がり、自らのできる役割を粛々と果たしていくことでしか、
対応できないとも感じます。



多くの著名人のかたや、身近な方の死に接して、この新型コロナウイルス感染症の恐ろしさを改めて知らされました。
検査による罹患者の隔離、治療を早め、感染の終息を図っていくことが何よりも重要と考えます。また、ネットで
垂れ流されるデマ情報に惑わされない、正確な情報に基づく、冷静な価値判断を私たち一人一人がやっていくことが
必要とも感じます。

外出自粛の合間を縫って、細君と共にドライブや散歩に出向いていますが、その折々の景色をデジイチスケッチし
掲載しましたので眺めて頂ければ嬉しいです。







また、つれづれに詠んだ稚拙な短歌も以下に掲載したいと思います。
 ☆人絶えてシャッター通りと化す街に 鳩のみ数羽ついばみており
 ☆緊急の事態宣言延長に もうもたぬとの うめき溢れて
 ☆葉桜の果てに広がる青空に コロナの鬱を放ちやりたき
 ☆絶望の果てにも望み繋ぎたし コロナ禍のもと苗を植えたり
 ☆コロナ禍に籠もる日々にも木の芽雨 萌える新芽に明日を思えり

 ☆ひとひらの花びら舞いて夕まぐれ うす闇淡くひかり放てり
 ☆晴れやかな皐月の空に鬱々と コロナ籠りに ため息がまた 
 ☆風を呑み群れなす空の鯉のぼり 今年は寂し見る人もなく
 ☆越えきたる峠の数もあまたあり 今それぞれがしみじみとして
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人間の「安全保障」 憲法記念日に

2020年05月03日 12時55分52秒 | 短歌
今日は憲法記念日ですが、少し辛口の文章を掲げたいと思います。
日本国憲法は本日3日、1947年の施行から73年を迎えました。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う「緊急事態宣言」が発出される異例の事態の下で、
安倍晋三首相ら自民党内の複数の方から「私権制限」を拡大させる緊急事態条項の創設を
求める声も上がっています。
コロナ禍が猛威を振るう中、多くの識者からは性急な改憲論議に警戒する声が上がり、
改めて平和憲法の意義を見つめ直す取り組みも行われています。



なお、緊急事態条項についての歴史に少しふれますと・・・。
第二次大戦前のドイツに「ワイマール憲法」がありました。
これには、国民主権、男女平等の普通選挙、議会制民主主義体制、大統領制などが盛り込まれたほか、
基本的人権の生存権や教育を受ける権利、労働基本権など「社会権」が初めて規定され、当時は世界で
もっとも民主的な憲法といわれました。
ところが、この憲法に盛り込まれていた「緊急事態条項」を、諸々の転変の後、かのヒットラーに
よって悪用され、独裁政権の誕生に繋がっていきました。その後の歴史の流れは皆様もご存知の通りです。



これらの事柄を踏まえ、憲法記念日に寄せて拙い短歌を詠んでみたいと思います。
☆木洩れ日にツツジ揺らぐもコロナ禍は未だ荒びて街にはびこる
☆コロナ禍に藤の花をも刈り取られ 蟄居をせよと さらに迫られ
☆文明の弱さをよそに花水木 コロナ禍のなか凛と空向く
☆いのちをも奪いて荒ぶコロナ禍を マスク手洗い 籠りて防ぐ



☆命をもむさぼり尽くす文明の 行きつく果てにコロナ禍の闇
☆統御さえできぬコロナの感染に 籠り続けて命繋ぐも
☆いつの世も苦難強いらるる人々に 差し伸べらるる手は少なくて
☆誰一人取り残さずと謳いたる 国連の旗 コロナ禍の中に
☆誰ひとり取り残さずと誓いたる この言の葉の重き現実
☆人間の安全保障を謳いたる 憲法前文コロナ禍の今に



☆ナチ前夜「緊急事態」条項の 招きし歴史改めて知る
☆ワイマール その終焉の二の舞か「緊急事態」に潜むたくらみ
☆流された血と涙の結晶よ 憲法つらぬく人間「安保」
☆超え来る苦難の歴史刻みたる 憲法今も試練の中に


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