「街の心意気」

台風12号が列島を縦断した7月18日。この日から公立小中学校は夏休みに入りましたが、この休暇
初日から三男の家族がシンガポールへ一週間の予定で旅立つことになり、わんちゃんの面倒見の
ため私たち夫婦で東京文京区にある彼の家に行ってきました。

私の勤務もありましたが、通勤にはかなり便利でもあり、この際行きたい場所もあったため
快く引き受けたものの…、折から梅雨明けの猛暑の日々。初日から三日目まではなんとか
元気に過ごせたものの、その後は熱中症気味でぐったり…。

一日目は前から行ってみたいと思っていた「谷中ぎんざ」へ二人で自転車に乗り行ってきました。
「谷中ぎんざ」は三男の家から自転車でも15分ほどの距離にあり、折からの夏休みと土曜日が
重なり観光客も含めてかなりの賑わいを見せていました。
規模的には京都の錦町ほどの大きさはないものの、それぞれのお店が持ち味を発揮しお客を
楽しませる演出をさりげなくしており、それが何とも言えない「ほっこり感」を醸し出している
との印象を受けました。

原宿、青山、銀座等々の店の作り方と対極をなす街のありかた。私たち庶民がありのままの姿で
飾ることもなく、また、気後れすることなく訪れることのできる街。自分の居場所はここにも
あるということを、さりげなく語りかけてくる街。街の風景にす～っと溶け込ませてくれる街。
それは、この地で幾世代にもわたって生業を重ねてきた店主たちが、長年にわたって築いてきた
「街の心意気」故かも知れません。久しぶりに訪れて良かった街に出会えたと感じました。

二日目は三男が用意してくれたスポーツジムのチケットで、比較的空いているプールで
いつもの1,800mもストレスなく泳ぐことが出来、ハッピーでした。
夏休みの最中でもあり、かなりの混雑は覚悟していましたが、それほどでもなくジャグジー
サウナ、風呂等々の施設も完備された会員制クラブの良さを改めて感じました。

三日目は、細君のお姉さんが埼玉から来られ、巣鴨駅で待ち合わせ巣鴨のとげぬき地蔵を
お参りして来ました。
折から月遅れの七夕飾りが街を覆い、いつもより華やかな巣鴨地蔵通商店街を散策し
とげぬき地蔵に到着しました。今までなかなかできなかった、とげぬき地蔵を洗い清め
無病息災を祈りました。

一週間の予定でしたが、この間会社への勤務もこなしたものの、折からの猛暑で細君の
体調が優れず、心残りを残しながらも一日早く帰宅することになりました。
無事帰国した三男からもお礼の電話もあり二人でほっとしているところです。

河口湖へ

勤務予定のなかった、今週月曜日。猛暑日が続く中、プールは休館日のため
ドライブへ出かけようということになり細君と10時ごろ出発しました。
当初は熱海か湯河原へ行こうか、それとも箱根かと、行き当たりばったりに
目的地を決めずに出発しました。

「箱根は観光客が減っているかもね」とのことで、多少でも賑わいに
なればと箱根に向かいました。
箱根路は、折からの噴火で比較的すいていましたが…、早雲山から姥子方面
は立ち入り禁止の標識があり、箱根をあきらめ河口湖へ向いました。

現役の時代、会社の保養所がある河口湖へは年二回程度毎年旅行をしていましたが
細君の手術後は、体調の不調もあり遠出が出来なくなり久しくご無沙汰していた所
です。

御殿場を過ぎ、籠坂峠を経て山中湖には12時過ぎに着きましたので、かなり
順調なドライブでした。久しぶりに晴れた青空を背景に富士山の全容が見え
山中湖も周辺の山脈の緑を湖水に映して静もっていました。

山中湖をスルーしてさらに河口湖へ向かいました。この湖畔にある「不動ほうとう」の
味が忘れられず、折に触れて「たべたいね」と細君と語らっていましたが
やっと念願が叶いました。
味も当時と変わらずに、懐かしさと美味しさに熱さを気にせず一気に食べてしまいました。
値段も当時とほとんど変わらず、ウイークデーでもかなりの賑わいで店のフアンとしては
嬉しい限りでした。

そのあと河口湖畔にあるハーブ園に立ち寄ってハーブティーや、摘み立ての
ブルーベリーを買いました。ブルーベリーはハーブ園で育てて朝摘みした
物とのことでした。店の計らいで洗っていただき、早速食べてみましたが
新鮮なブルーベリーの味が口いっぱいに広がり、ほっこりとした気分になりました。

宿泊の予定はなく日帰りの予定でしたので、いろいろ廻りたいところはパスし
新しくできた道の駅へ立ち寄って帰路につきました。
往復280Kmのドライブでしたが、相模湾のエメラルドグリーンに染まる海と
箱根の緑、山中湖、河口湖等山の湖の静寂が心に残る素敵な一日になり
満足度大のドライブでした。