四季の彩り

季節の移ろい。その四季折々の彩りを、
写真とエッセーでつづって参ります。
お立ち寄り頂ければ嬉しいです。

一隅照らすや

2021年01月30日 20時46分11秒 | 日々の歩み
新型コロナウイルスの感染数が大幅に増える中で明けた2021年も、間もなく一か月が
過ぎようとしています。
政府は本日30日、新型コロナウイルス特別措置法に基づいて11都府県に発令中の
緊急事態宣言について、首都圏などは期限を延長する方向で調整に入ったとのこと。
延長幅は3週間から1カ月程度を想定しているようですが、感染数は若干減少しているものの、
感染による死者数は依然増え続けている状況にあります。

私達も仕事と生活用品の買い物以外の外出は極力避け、依然巣ごもりを続けていますが、
今日は、体力維持と気分転換を兼ねて、細君ともども海岸道路の散歩に出てみました。
今年は梅も、河津桜も例年より早めの開花が感じられ、遊歩道周辺にもちらほらと
咲き初めていました。



また、私の住まいから5kmほどのところに東京湾を挟んで富士山の遠景が眺められる
ポイントがあり、今日はそこを目指して歩いてみました。総歩数で13,000歩程でした。
白銀の冠雪を載せた富士山の姿はいつ見ても感動的ですが、今日は紺碧の冬空の下、
群青の海の上に凛とした姿を見せてくれしばらく見惚れてしまいました。
そんな姿をデジイチスケッチをしましたが、結構撮影者が集まってきましたので、
早々に立ち去りました。





ここ、二~三日に詠んだ短歌を掲載したいと思います。相変わらずの即興で
推敲もしておりませんが…。

 ☆紺碧の空と海とを繋ぎいる 富士の白銀 光放てる
 ☆一茶忌に雪降り続くふる里の雀も飛べぬ日々を想いて
 ☆新型のコロナ荒びし水惑星 人のおごりに強き警句か
 ☆新参の人のなしたる狼藉に 先住コロナのせまる反省
 ☆祈ること あまた重なる初春に 日々に増えたるコロナ死の数
 ☆コロナ死の十倍するという自殺者の無念の声を我ら負うべし

 ☆辺野古には遺骨混じりの土砂埋めて 痛み持たずに会食三昧
 ☆はやぶさ2 世紀の技術使いても 事故炉の未来切り開けぬか
 ☆無給にて夜間中学で教鞭を 一隅照らすや前川喜平
 ☆「教育は一人一人が幸せに」なるためという熱き語りも
 ☆ゴーマンの謳いし光われらにも 見つめる勇気今ぞ示さん
 ☆団結が今必要とバイデン氏 魂回復の唯一の道と
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切り裂く勇気

2021年01月23日 12時49分48秒 | 日々の歩み
昨日、2021年1月21日という日は、おそらく「歴史的な日」として語り繋がれることになりますが、
皆さんもいろいろな思いで、この日の出来事を見守ったことと思います。
そう、「再生と決意の日」と、就任演説で語ったバイデン米大統領の就任の日でした。
民主党のジョー・バイデン氏は第46代大統領に就任し、その就任演説で、「これはアメリカの日です。これは民主主義の日、歴史と希望の日です。再生と決意の日です」と述べ、今から国民が団結して「自分たちがなれると分かっている国、そうならなくてはならない国」を目指そうと呼びかけました。

また、就任式ではロサンゼルス出身の作家アマンダ・ゴーマンさん(23)が、この日のために書いた「私たちが登る丘」という詩を披露しました。今月6日の議会襲撃でアメリカの民主主義が奪われそうになったと言及しつつ、新大統領が重視する国民の融和と団結を強調しました。
ゴーマン氏は19歳の時にアメリカ初の青年桂冠詩人に選ばれたとのことですが、「光は常にある。それを見つめるだけの勇気さえあれば。光になるという勇気さえあれば」に人を動かす言霊を感じました。
私は、「見つめるだけの勇気」を「閉ざすものを切り裂く勇気」と読み替えてみました。

なお、カマラ・ハリス氏は、アメリカ初の女性でアフリカ系・アジア系の副大統領になりました。バイデン新大統領はホワイトハウスに入ると早速、執務室に入り、パリ協定復帰や連邦施設でのマスク義務化など、トランプ政権の様々な政策を覆す17の大統領令に署名しました。
私達は、品位を失った政治や、「真実」に背を向けた政治からの回復を期待したいと思います。

また、もう一つの「歴史的な日」に触れたいと思います。
核兵器の開発、保有、使用を禁じる核兵器禁止条約が、22日発効しました。
核兵器禁止条約は、核兵器の使用は非人道的で国際法に反するとして開発、製造、保有、使用を禁じるもので、122の国と地域が賛成して2017年に国連で採択されました。

条約には核保有国や核抑止力に依存する日本などが参加しておらず、この「発効」が核軍縮の機運を高めることにつながるかが焦点です。
松井広島市長が語った、「被爆者をはじめ、広島の心を共有する多くの市民が待ち望んでいた条約が発効した。史上初めて、核兵器が全面的に禁止されるべき対象だと明確にする根本規範が出来上がった。広島市としても被爆の実相を多くの人に知ってもらう活動を続け、条約をより実効性の高いものにしていくため取り組みたい」との言葉に籠められた思いを、私達も自らの思いとして受け止めたいと思います。

一方、東京を含む1都3県に緊急事態宣言が出てから2週間が経過しましたが、この効果は依然見えてきません。東京では10日連続で新規感染者が1000人を超え、全国の死者は過去最多の108人となりました。さらに、沖縄県は、緊急事態宣言の対象地域に指定するよう政府に要請しました。

私も、リモートでこなせない業務ゆえ週二回ほど、通勤を余儀なくされていますが、電車も少し乗客は減ったものの、依然混雑し、街中の人出もそう大幅に減少・改善されているようには見えません。日常の生活では、極力外出は避け三密はもとより、できうる限りの感染症対策を行っていますが、周辺での感染者数は依然高いレベルで推移していると感じます。

こんな日々の中でも、散歩やジョギングの遊歩道の周辺には、熱海桜、菜の花、ヒマラヤ雪ノ下等、春の兆しをまとう花々が咲き、季節の移ろいは着実に進んでいると感じます。
また、散歩の帰り道、海を見つめて動かないアオサギの、哲学者めいた眼差しに惹かれシャッターを切りましたが、表情の描写の難しさを感じました。そんな日々の徒然に詠んだ短歌を掲載したいと思います。





 ☆陽だまりにほのかに香る菜の花は 黄の輝きに浅き春つげ
 ☆年越えて なお残りたる冬もみじ 新型コロナ荒びをよそに
 ☆心字池 映る裸婦像寒々し 枯れ葉舞い降りころもと為せり
 ☆葉を落とす並木のもとをマスクして うつむき急ぐリモート無き社へ
 ☆リモートも ままにならない仕事ゆえ 怖さをあれど通い続ける
 ☆帰省(くる)なよと さらり明るく言いたるも 寂しくさらに悲しみも増す

 ☆新しきウイルスなれど人の世の 隙間、弱点 狙い突き来る
 ☆越え来る山坂あまた あるものの 越すに越されぬ荒ぶウイルス
 ☆ウイルスも鬼滅の刃で切り刻み 滅ぼさるるを 切に願いて
 ☆宣言が虚しく響く交差点 見上げる事なき人々の群れ
 ☆対立を煽り壊れたかの国に 修復誓うバイデンは就く
 ☆常にある 光を閉ざす ものあまた 切り裂く勇気ゴーマン謳う
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おのれに刻む

2021年01月14日 20時34分16秒 | 日々の歩み
2021年が明け、すでに二週間がまもなく過ぎようとしていますが、大寒に向け気温の乱高下が予報されています。
コロナ禍の下、風邪には極力かからないように注意したいのですが、体調管理の難しさを感じます。

さて、新型コロナウイルス感染症は感染爆発にも似た感染拡大が首都圏を中心に依然続いております。
菅義偉首相は、7日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、東京都と神奈川、埼玉、千葉の3県に
緊急事態宣言を発令しましたが、昨日13日、大阪、京都をはじめ7府県を追加しました。
その後の記者会見では「厳しい状況を好転させるために欠かせない措置」として国民への理解を
もとめました。
さらに、本日14日、東京都で確認した新型コロナウイルスの感染者は1502人で、都内の感染者は
8万人を超えました。



私達も、マスク着用や不要不急の外出自粛はすでに実施済みですが、さらに通勤等日々の生活を
見直し、自らできる感染防止策をスモールステップでやっていきたいと思っています。
プールや公園等、周辺の自治体の施設も今週から閉鎖され、体力維持や気分転換の手段は
狭められていますが、密にならない散歩やジョギング、自転車、読書等、諸々工夫しつつ
凌いでいくしかないですね。



こんな日々の中でも、熱海桜は寒風に負けずに三分咲きに開花し、菜の花も陽だまりに
咲きはじめています。
また、海の色も冬の蒼空を映し澄明な輝きを見せています。こんな情景に寄せて即興で
詠んだ短歌を、掲載させて頂きます。



 ☆憂鬱な年は続くや初春も 光に荒ぶコロナ禍さらに
 ☆未だなおコロナ禍荒ぶ初春に 富士の白銀けがれ無きまま
 ☆初春の光も淡き冬木立 硬き冬芽にうすら陽揺るる
 ☆ふる里に感染広がる報に触れ 帰省やめたる選をうべなう
 ☆海、空と語りつくせし岬森 今は静かに深き眠りに 
 ☆冬木立 空と大地を繋げたる コロナ禍なれど光溢るる
 ☆マスクして曇る眼鏡に映りたる夕暮れの街 閑散として

 ☆滑りくる落ち葉を踏むもコロナ禍の 築地うらみち人影もなく
 ☆揺るがざる覚悟なきまま年重ね コロナ禍の中なおも揺らぎて
 ☆マスクして越えたる年を惜しみつつ 悔い重ねるもなお前向く
 ☆色もなく末枯れし森に一人来て 冬芽ひそかに膨らむを見ゆ
 ☆守りたき重き命はあるものの 籠るすべしか持たぬ哀しさ
 ☆コロナ禍に沈む列島ひたひたと おのれに刻む「今日晩年」を
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眼差し向ける

2021年01月07日 20時27分22秒 | 日々の歩み
2021年が明け、すでに松の内も、まもなく過ぎようとしていますが、
昨年末から、感染爆発にも似た感染拡大が首都圏を中心に続いております。

本日、東京都が確認した新型コロナウイルスの新たな感染者が2,447人に
上ったとの報道があり、これまでで最も多かった昨日の1,591人を大幅に
上回り2日連続で過去最多を更新し、医療提供体制の逼迫の度合がかつてなく
増しています。

政府は7日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて対策本部の会合を開き、
新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく「緊急事態宣言」の再発令を決定しました。
東京、神奈川、埼玉、千葉の首都圏1都3県が対象で、期間は8日から2月7日までの1カ月間で、
経済活動を大幅に制限した前回の宣言とは異なり、感染リスクが高いとされる飲食店を
中心に午後8時までの営業時間短縮を要請するなど対象を限定しました。

菅義偉首相は対策本部会合後に記者会見し、新規感染者数の急増について
「大変な危機感を持っている。何としてもこれ以上の感染拡大を食い止め、感染を減少に
転じさせるために今回の宣言を決断した」と語りました。
緊急事態宣言の再発令は遅きに失した感は免れませんが、私たちは自らすべき感染対策を
粛々とやっていきたいと思います。

私達も体力維持と気分転換を図るため、散歩・ジョギングそして、感染対策の徹底された
温水プールでの初泳ぎを兼ね、1,300mほど泳いできました。
今の季節泳げる環境のあることを喜びたいと思いますが、今回の「緊急事態宣言」の再発令で
今後どうなっていくかは不明です。

なお、今週木村拓哉さんが主演する「教場Ⅱ」を興味深く視聴しました。
教官・風間の警察官としてのあるべき姿を求めて、ぶれずに導いていく姿と、その基本
コンセプトともいうキーワード「見て見ぬふりをしない」「人の命を背負う」ことの
「魂の指導」ともいえる姿勢に学ぶものがありました。
もちろん「人の命を背負う」ことの厳しさ、困難さ、そして悲しさは現場に出て彼らは
いやというほど味わうことでしょうが、尊敬する教官の言葉として「入門」の段階で
学ぶ意義は大きいと思います。今、警察のおかれている現状の中で、この教えが必ずしも
徹底されていない事例が目につくことが多いですが…。

なお、この「教場Ⅱ」のシーンの中で、濱田岳さんと、福原遥さんがジョギングしていたのは、
いつも私達が散歩している馬堀海岸遊歩道でした。昨年の10月ごろ海岸道路を細君とドライブ
していると、かなり大がかりな撮影シーンに出会いました。今思えば、この撮影をしていたのだと
理解しました。こんな場面に出会うこともあるんですね。



過日、散歩の帰りに近くの広場に寒風をものともせず、艶やかに咲く熱海桜に出会いました。
例年はもう二、三週間あとに咲くものと思っていましたが、松の内に咲くとは、ここにも
異常気象の兆しが潜んでいるかと思ってしまいます。こんな日々に詠んだ短歌を掲載させて頂きます。

 ☆松明を待たずに咲きし熱海桜 先駆け担う矜持秘めもつ
 ☆白銀の嶺耀かす富士の山 海原の果てすっくと立てる
 ☆年明けて新たな我に会わんとす 重ねる齢も華やぎとして
 ☆四百のマスク捨て去り年越える コロナ禍さらに荒び増すなか
 ☆柿落ち葉 散華のごとく舞い散るも コロナ禍ゆえか ためらいも秘め

 ☆初日の出 波頭を微かに染めたのち 海原一面朱く燃やして
 ☆初日の出 祈る思いもあまたあり 闇を切り裂く刹那なれども
 ☆闇を裂き初日を映す海原は コロナ禍なれど蒼く鎮もる
 ☆文明度測る基準は 弱者への眼差し向ける その深さとも
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新春のお慶びを申し上げます

2021年01月01日 19時21分47秒 | 新年
謹んで新春のお慶びを申し上げます。
2021年丑年の今年が、コロナ禍からも解放され幸せ多き年となりますよう
お祈り申し上げます。
本年も宜しくお願い申し上げます。
 2021年 元旦 



新春に当たり短歌二首を掲載させて頂きます。

 ☆初春の波頭を染める暁光に
     視界の限り 海、海、海よ

 ☆幾たびの滅びのさまを 見つめしか 
     古都の白梅 ほのかに香り
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