四季の彩り

季節の移ろい。その四季折々の彩りを、
写真とエッセーでつづって参ります。
お立ち寄り頂ければ嬉しいです。

お彼岸の帰省

2016年03月23日 20時02分05秒 | 日々の歩み
お彼岸をはさむ連休に長男家族が帰省しました。
長男は前日まで長期の出張で、前日夜に帰宅とのこと。一番忙しい世代で、会社からは踏ん張りが求められながらも
家庭サービスもこなさなければならない彼ら。その体調維持に細君の心配は尽きないようです。

土曜日はあいにくの雨でしたが、こちらに着くころは雨もあがり近くの海釣り公園へ。ペットのわんちゃん
「クッキー」君も200m余のボードウオークを文字通りのドックランでご満悦。横須賀の公園はペットの
同伴できるところも多いのですが、レストラン等は未だ不可のところが多く行動が制約されることが多々あります。

夕食はバイトで鍛えた長男の手料理で、この日はキノコリゾット、塩麹チキンの照り焼き、しらたきチャンプル、
シーフードサラダ等々と盛り沢山。宴会はビールから始まり、焼酎、日本酒、ワインとお酒も豊富で、
途中から参加した次男家族も交えて盛大な酒盛りとなりました。宴会はどうしても深酒となり細君の心配しきりです。

翌日は孫の希望もありイチゴ狩りに三浦の観光農園に行きました。三浦半島の海を眺めてのドライブの後、
到着の時間11時30分。連休の中日でもありイチゴは既に大半が「狩りされた後」の状態でほとんど残っていない状態でした。
孫は不満でしたが「イチゴ狩り」はあきらめ、取り置きのイチゴを購入しその場で頂きました。
さすがに取り立てのイチゴは瑞々しく美味しかったです。

その農園で三浦大根をはじめ漬物等を購入し、「すかなごっそ」というJA直営の「地産地消」施設に向かいました。
長男家族にとっては初めての店でしたが、珍しい新鮮野菜や絞りたての牛乳を使ったソフトクリームに感激していました。

その後昼食は葉山にある「鳥ぎん」へ行き、釜飯を頂きました。ここでも緑と咲き誇る椿の花に囲まれた山荘にも似た環境と、
落ち着いたしつらえと中でゆったりと美味しいプロの味を堪能しました。

わずか二日の帰省でしたが、孫にとっても新鮮なイチゴやソフトクリームを味わい、思い出深い休日になったと勝手に思っています。
孫としっかりハグをして笑顔で送り出した細君も、車が見えなくなるとちょっぴり寂しそうでした。
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悲しみの極みに

2016年03月14日 09時50分11秒 | 鎮魂
弥生の11日。あの東日本大震災の日から5年。死者15,894名、行方不明者2,561名そして、
未だ174,471人の方が避難を余儀なくされている状況にあります。
共にあることを胸に刻みながらも、改めて記憶を新たに状況に真向かいたいと思っています。

この日は、私にとって、とりわけ細君にとって辛い、悲しい日となりました。
細君の兄が二年にわたる闘病の後、身罷りました。
私にとっては会社の先輩であり、入社以来公私にわたり世話になり、
さらに細君を紹介してくれた義兄であり、生涯の恩人とも言える方です。

転勤以来長いこと大阪暮らしが続きましたが、定年後郷里に近い埼玉県鴻巣に
居住を移され自適な日々を送っていました。二年前癌を患っていることが判明し
その時点で、かなり厳しい状況であったとのこと。厳しい状況である旨は
奥様のみに留め、兄弟姉妹にも明確に告げられない状況でした。
従って「危篤」の知らせは、まさに青天の霹靂にも似た状況でした。

細君も病の治療が始まったばかりで、体調はいまいちでしたが、知らせを受けて
勤務終了後に待ち合わせ、埼玉県の行田にある総合病院に駆けつけました。
駆けつける途中の電車の中で「逝去」のメールが入り、覚悟はしていたものの
愕然とした思いに囚われました。

病院のベットに、眠るように安らかな表情で横たわる義兄の姿に触れ、傍らでの
細君の号泣もあり、私も、入社以来の義兄との思い出が走馬灯のようによみがえり、
こらえても涙があふれました。

思えば「義弟」の立場に甘え、人生の節々で世話になりっぱなしで、満足なお礼も
また、感謝の言葉すら明確に伝えてこなかった事が重い悔いとして襲ってきました。
義兄には子供もなく、残された義姉の寂しさは私たちの想像を超えているとの思いが
あります。
今後、葬儀の日程等もあり、ゆっくり悲しんでもいられない日々が続きますが細君が
年齢的にも近いため、義姉とは何かと相談相手になっ行くことと思っています。

短歌に詠むにはあまりに生々しく、思いの整理もできていませんが即興で
義兄への思いを詠ってみました。

 ☆慟哭を呑みてまみえし君が顔 安らかなるも滲む寂しさ
 ☆悲しみの極みにありて甦る「妹頼む」とつぶやく君が
 ☆妻ともに冥福祈る祭壇に君がかんばせ笑むがに揺らぐ
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