2006年2月に県の御用審議で答申された南伊豆地区合併構想は住民の反対の声で破綻した。
今日、対象の6市町(下田市、東伊豆町、河津町、南伊豆町、松崎町、西伊豆町)の内、東伊豆町と西伊豆町が、いずれも町民の声を背景に、構想からの離脱を表明したからだ。
振り返ればこれまでの県の姿勢は疑問符だらけだ。
地元の実情など考えず、ましてよりよき未来の姿を示し希望を与えることなく、合併しなければどうのこうのという恫喝と、もはや誰も信用しない県の示す目的のための数字(財政シュミレーション)によって、強引にただ「既にそう決まった」というだけで合併の方向に誘導しようと役人が空港張りに必死に成果を求めただけだ。
耐震偽装の設計書で強引に建設・販売させようとしていたに等しい。
知事はこの破綻の動きをけん制するかのように先週の会見で地域の中核となる医療機関支援の問題を「合併のテコになるかもしれないと見ていました」と、合併と医療を絡めている事実を認め、「先々困るのではないかと県が思っていても、地域のリーダー、人々がこのままでよいと言えば、それはそれで地方自治なのです。」と一見住民意思を尊重するかのように言いながら「本当に困ったと追い込まれないと動きが出てこないのはやむを得ない現象です。」とすぐに続け、何やら不穏当な兵糧攻めでも考えているかのような揺さぶりを見せた。
しかし、その結果はくだんのとおりである。
この件についてはこれまでに町民の何人かとも意見を交換したが、構想に反対の住民は何も単独でよいといっている人はほとんどない、「この枠組みならこういう理由で将来の展望がある」という希望のある合併を求めているだけだ。県がそれを示せないこと、住民のことを考えていない自己都合の構想であることがあまりにあけすけなのだ。
県はトップダウンの意思決定に慣れすぎて民主主義の本質を忘れてしまっている。確かにトップダウンは何も考えないで言われたとおりにやるだけという役人向きの手法であるが、このような自分達だけでなくその子々孫々の将来を決めるような問題はたとえ遠回りで煩雑であろうと、その主体である住民の声をボトムアップして構想を組み立てるべきだ。
そういう意味でも、強引な手法と虚偽の数字で突っ走ったあげく、失敗の見えてきた空港問題の与えた影響は大きい。
県が説得力ある言葉を持つためには、まず信頼の回復に向けた「責任」ある行動を示すべきである。
<参考>
「鈴与の厚顔、県の傲慢」
http://navy.ap.teacup.com/hikaritoyami/79.html#readmore
「上と合併?下と合併? 西伊豆町、東伊豆町」
http://navy.ap.teacup.com/hikaritoyami/75.html#readmore
「南伊豆地区6市町合併は衰退への序曲」
http://navy.ap.teacup.com/hikaritoyami/42.html#readmore
「合併しなければ・・・と県の脅し」
http://navy.ap.teacup.com/hikaritoyami/47.html#readmore
今日、対象の6市町(下田市、東伊豆町、河津町、南伊豆町、松崎町、西伊豆町)の内、東伊豆町と西伊豆町が、いずれも町民の声を背景に、構想からの離脱を表明したからだ。
振り返ればこれまでの県の姿勢は疑問符だらけだ。
地元の実情など考えず、ましてよりよき未来の姿を示し希望を与えることなく、合併しなければどうのこうのという恫喝と、もはや誰も信用しない県の示す目的のための数字(財政シュミレーション)によって、強引にただ「既にそう決まった」というだけで合併の方向に誘導しようと役人が空港張りに必死に成果を求めただけだ。
耐震偽装の設計書で強引に建設・販売させようとしていたに等しい。
知事はこの破綻の動きをけん制するかのように先週の会見で地域の中核となる医療機関支援の問題を「合併のテコになるかもしれないと見ていました」と、合併と医療を絡めている事実を認め、「先々困るのではないかと県が思っていても、地域のリーダー、人々がこのままでよいと言えば、それはそれで地方自治なのです。」と一見住民意思を尊重するかのように言いながら「本当に困ったと追い込まれないと動きが出てこないのはやむを得ない現象です。」とすぐに続け、何やら不穏当な兵糧攻めでも考えているかのような揺さぶりを見せた。
しかし、その結果はくだんのとおりである。
この件についてはこれまでに町民の何人かとも意見を交換したが、構想に反対の住民は何も単独でよいといっている人はほとんどない、「この枠組みならこういう理由で将来の展望がある」という希望のある合併を求めているだけだ。県がそれを示せないこと、住民のことを考えていない自己都合の構想であることがあまりにあけすけなのだ。
県はトップダウンの意思決定に慣れすぎて民主主義の本質を忘れてしまっている。確かにトップダウンは何も考えないで言われたとおりにやるだけという役人向きの手法であるが、このような自分達だけでなくその子々孫々の将来を決めるような問題はたとえ遠回りで煩雑であろうと、その主体である住民の声をボトムアップして構想を組み立てるべきだ。
そういう意味でも、強引な手法と虚偽の数字で突っ走ったあげく、失敗の見えてきた空港問題の与えた影響は大きい。
県が説得力ある言葉を持つためには、まず信頼の回復に向けた「責任」ある行動を示すべきである。
<参考>
「鈴与の厚顔、県の傲慢」
http://navy.ap.teacup.com/hikaritoyami/79.html#readmore
「上と合併?下と合併? 西伊豆町、東伊豆町」
http://navy.ap.teacup.com/hikaritoyami/75.html#readmore
「南伊豆地区6市町合併は衰退への序曲」
http://navy.ap.teacup.com/hikaritoyami/42.html#readmore
「合併しなければ・・・と県の脅し」
http://navy.ap.teacup.com/hikaritoyami/47.html#readmore