「県政オンブズマン静岡(静岡県庁の光と闇)~よりよき未来のために~」管理人のブログ

注)teacupブログから移転の2022年5月以前の投稿には、文字コードの違いから多くの文字化けがあります。

繰り返される過ちと怠惰な役人、危険な性善説

2013-12-04 22:01:00 | 近況活動報告
先日公文書開示請求した文書の開示決定文書が届いた。
この通知の記述を見て、進歩のない役人、学習しない役人の姿が見て取れたので紹介し、問題を考えてみたい。


写真の文書は今回送付された複数の開示決定文書の中の一部であるが、見てのとおり担当課等の欄に「経済産業部賀茂農林事務所企画経営課との記載がある。
しかし、このような名称の組織は存在しないのである。
この点については以下のリンク先に記述のとおり5年以上も前に県に対して指摘して改善を求めた事項である。
<出先機関名称誤用問題リンク>
2007/6/1
2007/6/28
2007/7/1
2007/7/7

残念であるが、直っていない。
むしろ過ちが蔓延している状況だ。
というのも、今回開示の東部、中遠、志太榛原の各農林事務所も同様に経済産業部と冠していただけでなく、11月26日に県が「県職員(知事部局)の懲戒処分」として農林事務所の職員2名の処分を公表した際の記者提供資料中にも「経済産業部の出先」との誤った記述があり、さらには事件を受けての経済産業部長からの綱紀粛正文書においても「経済産業部の職員2名が」などとまるで農林事務所の職員が自分の部下であるかのような勘違い文書が来ていたからだ。
組織全体が組織の法体系を理解しておらず、さきの監査請求でも明らかなとおり法令は無視され、違反しても何らの呵責もない有様だなのである。

5年前に併せて指摘した以下の事務事業についての情報公開についても同様だ。
<事務事業非公開問題リンク>
2007/6/17

県ホームページを見ると今回誤った組織表示をした東部農林事務所などは2010年を最後に更新していない。
こういった組織は職員も法令遵守意識が希薄になるのだろう、盗撮事件を起こした。

人というものは元来怠惰な性向をもつものだが、特に、税金という不労収入で維持される組織である役所においては、役人は監視の目が希薄になれば容易に堕落するものだ。
役人の堕落は組織の堕落につながり、ひいては国益を損なうに至る。

役人に性善説をもってはいけない。
権力の監視と是正行動の保障は立憲主義憲法の基礎たる自由主義的民主主義の一丁目一番地である。

残念なことに国においては特定秘密法案が強行採決されそうである。
成立しても直ちに国民の目に見える害悪を出さないだろう。
しかし、これで終わりとしてはいけない。
悪法は忘れた頃に認識可能な猛威を振るうものだからだ。
過ちを改められるのも国民が選出する議員で構成する国会である。
役人の手から国民に主権を取り戻すために、是非にも次の選挙に改正を公約する政党が出てほしいものだ。