「県政オンブズマン静岡(静岡県庁の光と闇)~よりよき未来のために~」管理人のブログ

注)teacupブログから移転の2022年5月以前の投稿には、文字コードの違いから多くの文字化けがあります。

結局、覚書は有効、勝者はJALと訴訟代理人弁護士、敗者は県と県民

2011-09-13 21:30:00 | 静岡空港
「和解勧告からこちらの主張が読み取れる」などとどこにも書いてもないことを都合良く解釈し今日も強気の川勝だが、結局和解金と訴訟費用を合わせた額はJALの請求額よりも数十万円多くなる(NHK報道による)ということで、明らかに県は敗者である。もちろん税金で支払うわけであり、その意味では県民も敗者である。

では勝者はといえば、請求した保証金の98%を手に入れ、保証期間の後半では「8千万円に及ぶJALだけ支援」の批判を受けながらも県が税金を大量投入したおかげで搭乗者が増え実質年度後半も保証してもらったに等しい成果をも手に入れたJALはもちろん、県から報酬をしっかりいただく県の弁護士もまた勝者であろう。
県は和解の内容をJAL一方的撤退を認めての減額と解釈しているが、どこにもそんなことは書いてない。
JALも和解内容について「一方的撤退ではない」との主張が認められたと解釈し受け入れるようだが、和解というのは双方がそれぞれ自分に都合のよい解釈に終わるという点で正義の審判が不在の金銭だのみの決着そのものである。

そもそも、撤退表明後の保証額分の請求額からの控除という事実だけからは、むしろJALの撤退表明と県の一方的撤退との認識をもってその時点での契約の解除と解釈できる、という内心的合意解除論を採用したというのが素直な読み方であろう。実際撤退までの契約を満額有効としたのであるから。
もし県の主張するように一方的撤退で信義則違反というなら保証後半に保証額を圧縮した県の支援策金(約八千万円)をも控除されてしかるべきだが、そうはなっていない。
まして信義則違反で契約自体が無効(一銭も支払わなくていいい)というのは完全に破綻している。

昨夜開示請求した公文書では単純な訴訟費用だけでなく「訴訟打ち合わせや傍聴に要した県職員等旅費日当など当該訴訟が無かったなら鰍ゥらなかった一切の経費」をも請求したが、それらを加えるまでもなく請求保証額以上の県出費という現実。
にもかかわらず、空港建設同様、誰も責任を取らない、という無責任体質の現実。
何も変わっていないし、変わらない、変えられない、それが静岡県庁である。