「県政オンブズマン静岡(静岡県庁の光と闇)~よりよき未来のために~」管理人のブログ

注)teacupブログから移転の2022年5月以前の投稿には、文字コードの違いから多くの文字化けがあります。

天下り禁止

2009-07-06 20:21:00 | 川勝知事公約寸評
今日からしばらくは新知事誕生を受けて、その公約のいくつかについて寸評していきたい。
最初に触れるのは国レベルでも話題になった天下り禁止問題である。
天下りの弊害についてはこのブログでも紹介してきたようにそのャXト維持のために団体やその団体の維持のための非効率な事務が維持され公金が無駄に投入し続けられるということである。
空港についても、建設前には維持管理は民間の会社に任せて効率的な運営といっていたのが、ふたを開ければ民間とは名ばかりの天下り運営会社が丸々税金で運営され、加えて県自体も空港管理のために空港内に運営会社にお金を払って管理事務所を設置し職員を配置するという屋上屋を重ねるありさま。非効率この上ない現実だ。
このような中、川勝新知事は自身のマニュフェストで
天下りは徹底的に禁止します」との見出しの下、
①「県庁OBによる県内57の外郭団体(県からの出資比率15%以上)へのあっせんによる天下りの現状を洗い出し、県庁からの天下りを禁止します。」
②「すべての外郭団体の役職員募集の際は初年度から公募制を採用するとともにその団体の必要性をゼロベースで見直し、4年間で50%の統廃合を目指します。」
と、公約した。

正確にいえば、外郭団体は29団体あり、残り28団体は「その他の県出資法人」に分類されるが、それらに属しない空港運営会社のような出資金によらないで補助金や委託料による運営会社への天下りもあるので、範囲については疑問がある。
また、現在29の外郭団体に29の常勤役員ャXトがあるが、そのうち26名が天下り役員である。

天下りの禁止については国レベルでも問題になったように抜け道(ザルの目)が問題となる。
世間知らずの素人知事と見れば、役人が考えるのは公募という形式をとった出来レースを仕組むことであろう。
この程度のことは役人にとっては朝飯前だ。
非常勤職員を職安を通して公募するが実際は内定しているといわれるのも、選考が密室で行われるとともに非客観的だからである。

よって、この進捗動向を評価するならば公募の際の職務内容の明確化、選考機関の中立性、選考過程の透明化は不可欠であり、数字としては26/29(89%)がゼロにどれだけ近づくかが焦点である。
この程度のことが翌年度当初で前進できなければ1期4年で公約実現などとてもおぼつかないものだ。
団体数の集約はより簡単だ。集約して役員を圧縮し、部門制を取れば規模は大きくなるが効率的になる。

新知事に期待はしつつも前将軍体制下の公約反故や隠蔽・うその数々の記憶が強烈だっただけに容易には官僚体質への疑念はぬぐえない。
トップが官僚でないからといっても、官僚に操られる麻生のようにならないとも限らない。
今後これについては動向をしっかり監視していきたい。