今から25年前、私がまだ勤め人であった頃、高円寺に数日間通ったことがあった。
ランチは当然、会社周辺の飲食店を利用するのだが、どのお店も安価なのに驚かされた。
居酒屋を含め、飲食店の価格は今でも、中央線沿線では高円寺が最安だと思う。
その中でも特にバカ安だったのが、『ニューバーグ』というハンバーグ専門店。
はっきりとは覚えていないが、「ハンバーグセット400円」などと書かれた店頭の看板に誘われるように入店し、
本当に400円程度(380円だったような記憶も)で、ハンバーグ定食が食べられて、感激したものだった。
それから数年後、高円寺で飲み歩くようになり、シメに何度かニューバーグに立ち寄った。
最初に食べた、あづま通り近くの店舗はなくなっていたが、駅近くの中通り内にある店舗は、今も残っている。
上記画像は、お店のHPから拝借。今さらながら、自分のヘタな写真より、公式の画像を載せた方がマシだと気付いた。
店内はカウンター席のみで、時間帯によっては混雑するが、回転が早いため待たされることは少ない。
25年前、400円くらいだった、もっともスタンダードな「Aセット」は580円。
デミグラスハンバーグ、味噌汁、ライス、目玉焼きにコーン(ミックスベジタブル)が付く。しかも、3月までは530円だった。
下記は店頭に貼られたメニューの写真。ホラ、やっぱりヘタでしょ(泣)。ちなみに「A」は、左段の一番上。
現在、『松屋』のハンバーグ玉子定食(そんな名前ではないが)でさえ720円だし、学食だって、もう少し高いのではないか。
他にも、ハンバーグ2枚の「ダブル」が750円、揚げ物2種とサラダが加わる「日替わり」は、680円とやっぱり安い。
数ヶ月前に久々の入店を果たし、日替わり=サービスセットを食べてきたので、以下で紹介しよう。
まずは、店内の券売機で食券を購入し、カウンターに置く。プラスチックの食券が懐かしいね。
すぐにナイフとフォークとナプキンが用意され、まずはミニサラダが登場。
キャベツのコールスローに、ポテトサラダも添えられる。オレンジ色のドレッシングはお店自家製だ。
しばらくすると、ハンバーグに目玉焼き、揚げ物2種や炒めたスパゲティなどが鉄板に盛られ、熱々の状態でやってくる。
最後に、ライスと味噌汁がやってきて、「日替わりサービスセット」(←正式名)が完成! このときは630円だった。
※サラダは当然、食べかけ
久しぶりに食べたニューバーグのハンバーグは、以前よりウマくなった気がする!
後述するが、昔は「肉以外のナニか」(笑)が印象に残ったのだが、この日のハンバーグは、肉の旨味をしっかり感じた。
若い頃は、目玉焼きとハンバーグ数切れとデミソースだけで、最初のライスをたいらげお替わりをしたものだったが、
もうトシなので無理せず、付け合わせのスパゲティで、残ったオカズを片付けることに。
スパゲティは塩コショウだけのシンプルな味付けで、デミソースと絡めてもおいしい。
揚げ物は日替わりで、この日はチキンカツ。付け合わせのポテトフライはさつまいもであった。
630円では申しわけないオカズの量とボリュームに感激しながら、久々のニューバーグを食べ終えた。
相変わらず客足が絶えず、終始忙しそうだったけれど、シェフは元気そうであった。
現在も地元で人気のニューバーグだが、安価ゆえに悪評を聞くこともある。
実際、高円寺在住の方に「味について語るのは野暮」と告げられたことがあるし、
かくいう私も、「味はともかく、この値段でハンバーグ定食が食べられるのはスゴイ」と、やや失礼な評価をしていた。
そんなニューバーグ関連の伝説(ややオーバー)を、賛否合わせていくつか記してみよう。
1.ハンバーグには肉以外のナニかが入っている
2.かつては、高円寺から吉祥寺までの中央線各駅に支店があった
3.売れる前のとんねるずがよく利用していた
4.バブルガムブラザースのブラザーコーンは、現在もたびたび来店している
5.「これがハンバーグかよ!?」と不満をぶちまけた客に、
シェフが「ウチのはハンバーグじゃねえ、ニューバーグだ!」と言い返した
6.元々は有名洋食屋の支店だった
一番多いのが、1のハンバーグの中身について。私が聞いたことのある噂では、
段ボールや犬・猫など荒唐無稽なモノから、オカラなどの大豆類、魚肉ソーセージ、小麦粉や片栗粉などの澱粉類、
さらに、「カップヌードル」に入っている謎肉など、いろんなモノが入っていることにされていた。
安価すぎるゆえ、「ナニかインチキしてるんだろう」という誤解が生じたのかと思われる。お店には迷惑だろうね。
今年に入り、TVや雑誌でニューバーグが何度か取り上げられ、「散歩の達人」サイトでは、
「豚肉3、牛肉7の合挽き肉を丁寧に練り込んだハンバーグは、肉汁たっぷりふっくらしたおいしさ」と紹介。
豚と牛の3:7は事実だろうが、他にもナニかが入っているのは、食べた人ならわかるはず。
あと、「肉汁たっぷりふっくら」という表現は、絶対にウソである。このライター、実際に食べていないのでは?
つい先日、夕方のニュースでもニューバーグが特集され、仕込み風景を放映していたのだが、
牛豚合い挽き肉の塊に、たっぷりのパン粉を付けて、開店前に多めの油で揚げ焼きしていた。
どうやら、ナニかの正体はパン粉だったようだ。他にも、企業秘密のモノを混ぜているかもしれないが。
余談だが、アニメ「ハクション大魔王」では、大魔王の好物はハンバーグという設定なのだが、
放映初期の見た目は、明らかにコロッケなのである。作中では実際に、油で揚げているシーンもあったらしい。
(C)タツノコプロ
※上記画像はなぜか、「オムロンヘルスケア」のツイッターで発見
どうやら、作画担当はコロッケを描いたのだが、番組のスポンサーがハンバーグでおなじみ『マルシン』だったため、
コロッケの画のまま、ハンバーグに変更したらしい。※大魔王の声優・大平透氏らの証言あり
だが、作品中で描かれたパン粉を付けて揚げるハンバーグは、高円寺に実在していたのである。
偶然だろうが、ハクション大魔王の放映開始は1969(昭和44)年で、ニューバーグの開業も1969年である。
オーダーが入ると、あらかじめ焼き置きしてあるハンバーグをレンジで再加熱し、
その後は鉄板に乗せて、目玉焼きなどと一緒に提供するのは既述した。
この「レンジでチン」に、苦言を呈するバカが、「食べログ」などネットには意外と多いのにあきれる。
ハンバーグをレンジやオーブンで再加熱する店なんて、世の中にいくらでもある。
目の前で行うか否かの違いだけで、ニューバーグは目の前でやるけど、その分価格に反映している。
価格とのバランスも考慮せず、評論家気取りで「2度と行きません」なんて投稿している輩は、
ニューバーグだけでなく、飲食店自体を2度と利用しないでほしい。
ハナシは戻って。噂の2は、私が調べた限り、阿佐ヶ谷の店舗は確認できなかったが、
荻窪、西荻窪、吉祥寺にはかつて、支店が存在したらしい。最大で7店舗あったそうだが、現在は高円寺の1店舗のみ。
なお、ニューバーグは『MASH』という系列店があり、荻窪や高円寺の庚申通りにあった店舗がそうであった。
私は未訪なのだが、ニューバーグとの違いは「MASHの方が少しだけ高い」らしい。
先述した高円寺在住の方に、「要するに、『叙々苑』と『游玄亭』のような関係ですか?」とたずねたら、
「そんな立派なモンじゃねえ」だって。あ、やっぱり(笑)。
3と4については、私は目撃経験はないが、芸能人が多く住んでいる高円寺ならありえそうな噂だ。
ブラザーコーン氏は、名前入りステッカーが券売機に貼ってあるので、近年も利用しているのかもしれない。
5の噂はさすがに、お店の方に聞くワケにもいかず、謎のまま。
実は今回、ニューバーグについて書こうと決めたのは、6の噂「元々は有名洋食屋の支店だった」を知ったから。
すでに長々と雑文を重ね、読者の皆さんも飽きてきたと思うので(反省)、ここで中断し、次回の後編で改めて語りたいと思う。
※次回紹介予定の画像
ニューバーグ NEW-BURG
東京都杉並区高円寺北3-1-14
JR高円寺駅から徒歩約90秒 ※信号次第
営業時間 11時~22時
定休日 年末年始
※お店のツイッターもぜひご覧あれ
ランチは当然、会社周辺の飲食店を利用するのだが、どのお店も安価なのに驚かされた。
居酒屋を含め、飲食店の価格は今でも、中央線沿線では高円寺が最安だと思う。
その中でも特にバカ安だったのが、『ニューバーグ』というハンバーグ専門店。
はっきりとは覚えていないが、「ハンバーグセット400円」などと書かれた店頭の看板に誘われるように入店し、
本当に400円程度(380円だったような記憶も)で、ハンバーグ定食が食べられて、感激したものだった。
それから数年後、高円寺で飲み歩くようになり、シメに何度かニューバーグに立ち寄った。
最初に食べた、あづま通り近くの店舗はなくなっていたが、駅近くの中通り内にある店舗は、今も残っている。
上記画像は、お店のHPから拝借。今さらながら、自分のヘタな写真より、公式の画像を載せた方がマシだと気付いた。
店内はカウンター席のみで、時間帯によっては混雑するが、回転が早いため待たされることは少ない。
25年前、400円くらいだった、もっともスタンダードな「Aセット」は580円。
デミグラスハンバーグ、味噌汁、ライス、目玉焼きにコーン(ミックスベジタブル)が付く。しかも、3月までは530円だった。
下記は店頭に貼られたメニューの写真。ホラ、やっぱりヘタでしょ(泣)。ちなみに「A」は、左段の一番上。
現在、『松屋』のハンバーグ玉子定食(そんな名前ではないが)でさえ720円だし、学食だって、もう少し高いのではないか。
他にも、ハンバーグ2枚の「ダブル」が750円、揚げ物2種とサラダが加わる「日替わり」は、680円とやっぱり安い。
数ヶ月前に久々の入店を果たし、日替わり=サービスセットを食べてきたので、以下で紹介しよう。
まずは、店内の券売機で食券を購入し、カウンターに置く。プラスチックの食券が懐かしいね。
すぐにナイフとフォークとナプキンが用意され、まずはミニサラダが登場。
キャベツのコールスローに、ポテトサラダも添えられる。オレンジ色のドレッシングはお店自家製だ。
しばらくすると、ハンバーグに目玉焼き、揚げ物2種や炒めたスパゲティなどが鉄板に盛られ、熱々の状態でやってくる。
最後に、ライスと味噌汁がやってきて、「日替わりサービスセット」(←正式名)が完成! このときは630円だった。
※サラダは当然、食べかけ
久しぶりに食べたニューバーグのハンバーグは、以前よりウマくなった気がする!
後述するが、昔は「肉以外のナニか」(笑)が印象に残ったのだが、この日のハンバーグは、肉の旨味をしっかり感じた。
若い頃は、目玉焼きとハンバーグ数切れとデミソースだけで、最初のライスをたいらげお替わりをしたものだったが、
もうトシなので無理せず、付け合わせのスパゲティで、残ったオカズを片付けることに。
スパゲティは塩コショウだけのシンプルな味付けで、デミソースと絡めてもおいしい。
揚げ物は日替わりで、この日はチキンカツ。付け合わせのポテトフライはさつまいもであった。
630円では申しわけないオカズの量とボリュームに感激しながら、久々のニューバーグを食べ終えた。
相変わらず客足が絶えず、終始忙しそうだったけれど、シェフは元気そうであった。
現在も地元で人気のニューバーグだが、安価ゆえに悪評を聞くこともある。
実際、高円寺在住の方に「味について語るのは野暮」と告げられたことがあるし、
かくいう私も、「味はともかく、この値段でハンバーグ定食が食べられるのはスゴイ」と、やや失礼な評価をしていた。
そんなニューバーグ関連の伝説(ややオーバー)を、賛否合わせていくつか記してみよう。
1.ハンバーグには肉以外のナニかが入っている
2.かつては、高円寺から吉祥寺までの中央線各駅に支店があった
3.売れる前のとんねるずがよく利用していた
4.バブルガムブラザースのブラザーコーンは、現在もたびたび来店している
5.「これがハンバーグかよ!?」と不満をぶちまけた客に、
シェフが「ウチのはハンバーグじゃねえ、ニューバーグだ!」と言い返した
6.元々は有名洋食屋の支店だった
一番多いのが、1のハンバーグの中身について。私が聞いたことのある噂では、
段ボールや犬・猫など荒唐無稽なモノから、オカラなどの大豆類、魚肉ソーセージ、小麦粉や片栗粉などの澱粉類、
さらに、「カップヌードル」に入っている謎肉など、いろんなモノが入っていることにされていた。
安価すぎるゆえ、「ナニかインチキしてるんだろう」という誤解が生じたのかと思われる。お店には迷惑だろうね。
今年に入り、TVや雑誌でニューバーグが何度か取り上げられ、「散歩の達人」サイトでは、
「豚肉3、牛肉7の合挽き肉を丁寧に練り込んだハンバーグは、肉汁たっぷりふっくらしたおいしさ」と紹介。
豚と牛の3:7は事実だろうが、他にもナニかが入っているのは、食べた人ならわかるはず。
あと、「肉汁たっぷりふっくら」という表現は、絶対にウソである。このライター、実際に食べていないのでは?
つい先日、夕方のニュースでもニューバーグが特集され、仕込み風景を放映していたのだが、
牛豚合い挽き肉の塊に、たっぷりのパン粉を付けて、開店前に多めの油で揚げ焼きしていた。
どうやら、ナニかの正体はパン粉だったようだ。他にも、企業秘密のモノを混ぜているかもしれないが。
余談だが、アニメ「ハクション大魔王」では、大魔王の好物はハンバーグという設定なのだが、
放映初期の見た目は、明らかにコロッケなのである。作中では実際に、油で揚げているシーンもあったらしい。
(C)タツノコプロ
※上記画像はなぜか、「オムロンヘルスケア」のツイッターで発見
どうやら、作画担当はコロッケを描いたのだが、番組のスポンサーがハンバーグでおなじみ『マルシン』だったため、
コロッケの画のまま、ハンバーグに変更したらしい。※大魔王の声優・大平透氏らの証言あり
だが、作品中で描かれたパン粉を付けて揚げるハンバーグは、高円寺に実在していたのである。
偶然だろうが、ハクション大魔王の放映開始は1969(昭和44)年で、ニューバーグの開業も1969年である。
オーダーが入ると、あらかじめ焼き置きしてあるハンバーグをレンジで再加熱し、
その後は鉄板に乗せて、目玉焼きなどと一緒に提供するのは既述した。
この「レンジでチン」に、苦言を呈するバカが、「食べログ」などネットには意外と多いのにあきれる。
ハンバーグをレンジやオーブンで再加熱する店なんて、世の中にいくらでもある。
目の前で行うか否かの違いだけで、ニューバーグは目の前でやるけど、その分価格に反映している。
価格とのバランスも考慮せず、評論家気取りで「2度と行きません」なんて投稿している輩は、
ニューバーグだけでなく、飲食店自体を2度と利用しないでほしい。
ハナシは戻って。噂の2は、私が調べた限り、阿佐ヶ谷の店舗は確認できなかったが、
荻窪、西荻窪、吉祥寺にはかつて、支店が存在したらしい。最大で7店舗あったそうだが、現在は高円寺の1店舗のみ。
なお、ニューバーグは『MASH』という系列店があり、荻窪や高円寺の庚申通りにあった店舗がそうであった。
私は未訪なのだが、ニューバーグとの違いは「MASHの方が少しだけ高い」らしい。
先述した高円寺在住の方に、「要するに、『叙々苑』と『游玄亭』のような関係ですか?」とたずねたら、
「そんな立派なモンじゃねえ」だって。あ、やっぱり(笑)。
3と4については、私は目撃経験はないが、芸能人が多く住んでいる高円寺ならありえそうな噂だ。
ブラザーコーン氏は、名前入りステッカーが券売機に貼ってあるので、近年も利用しているのかもしれない。
5の噂はさすがに、お店の方に聞くワケにもいかず、謎のまま。
実は今回、ニューバーグについて書こうと決めたのは、6の噂「元々は有名洋食屋の支店だった」を知ったから。
すでに長々と雑文を重ね、読者の皆さんも飽きてきたと思うので(反省)、ここで中断し、次回の後編で改めて語りたいと思う。
※次回紹介予定の画像
ニューバーグ NEW-BURG
東京都杉並区高円寺北3-1-14
JR高円寺駅から徒歩約90秒 ※信号次第
営業時間 11時~22時
定休日 年末年始
※お店のツイッターもぜひご覧あれ