わにの日々-中西部編

在米30年大阪産の普通のおばさんが、アメリカ中西部の街に暮らす日記

トランプは人類を破滅に追い込むかもしれない

2019-03-22 | アメリカのニュース
 毎朝、出勤途中にはラジオを聴いています。だいたい7時10分前に家を出るので、6時50分のビジネスニュースの番組、7時からのニュースを聴きながら運転しています。今朝は、トランプがツイッターで、イスラエルが占領しているシリア領のゴラン高原について、イスラエルの主権を認めると発言したというニュースに変な声が出ました。

 1967年にイスラエルがゴラン高原を無理やり占領してから半世紀以上、ラジオの解説者によると、ゴラン高原に住むのはイスラエル人と、シリアでは少数派のドゥルーズ派モスリムがほぼ半々、どこの国にも属していない無国籍者が少しと、実質的に何が変わるかといえば大きな変化はないものの、国際基準を全く無視し、新たな火種となりかねない越権行為だと。

 ちょっと調べてみると、イスラエル議会が事実上、この地域を併合したのは1981年ですが、「国連はこの年、安保理決議第497号でイスラエルのゴラン高原併合は無効で国際的な法的効力を持たない」と定め、未だ占領されたシリア領として扱っています。また、2016年の、国連安保理の懸念表明決議には、オバマ政権は賛成票を投じました。

 このタイミングでのトランプのツイッターは、来る4月9日のイスラエル総選挙での苦戦が報じられている現職、ベンヤミン・ネタニヤフ首相への「プレゼント」ではないかとのことでした。ネタニヤフは、汚職疑惑で選挙に敗れたら起請される可能性が高いのですが、勝手にアメリカ大使館をエルサレムに移したことに続き、この大きな「プレゼント」で、支持を持ち直すかもしれない。ネタニヤフが来米した際には、国賓として迎えず、面談すら拒否したオバマさんとは大きな違い。

 トランプの発言は、ツイッターという個人的なメディアを介していても、法的には拘束力を持つのだそうです。何のフィルターも経ずに好き勝手に発信された「呟き」が、アメリカ国内ばかりではなく、国際社会に直接的に大きな影響を及ぼす今の状況には、危機感しか感じません。この「呟き」が、ここはこの国の領土です、っていう国際社会での合意を覆してしまうのですから。

 また、今朝の解説では、同じような状況にあるクリミア問題についても、同じようにロシアが主権を主張する理由にない得るとも言っていました。そうなれば、中東だけの問題ではなくなります。ネタニヤフが来米した際には、国賓として迎えず、面談すら拒否したオバマ大統領とは大きな違いですが、オバマ政権8年間でイスラエルと距離を置く方向に向かってたのに、現政権は極端なまでに親イスラエル。ユダヤ人投票者へのアピールに加え、娘婿の影響を否定する人はごく少数です。娘を高官にしたり、これネポティズムとどこが違うん?

 そのクシュナーとイヴァンカは、公用メールに私的アカウントを使用していた事実がずっと疑問視されつつも、糾弾されることもなく、未だに外国政府高官とのやり取りすら、私的アカウントを使っているそうです。トランプは、優勢だったクリントン候補を、同じ事で激しく攻撃して当選したにも拘らず、自分たちは特別だとでも言うのでしょうか?

 早く次の政権になってほしい。で、世界的犯罪者トランプ一族を刑務所に放り込んでほしいですよ!


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