わにの日々-中西部編

在米30年大阪産の普通のおばさんが、アメリカ中西部の街に暮らす日記

人種・肌の色

2019-02-08 | アメリカのニュース
 先日は、アニメになった大坂なおみ選手の肌の色が白すぎると日本で問題になりましたが、アメリカでは、ヴァージニア州知事が、1984年の医科大学の卒業アルバムの中で、顔を黒塗りにした男とKKK衣装のツーショットのうちの一人であると指摘されて一旦は謝罪したものの、ごめん、間違えた。顔を靴墨で黒く塗って、マイケル・ジャクソンの扮装でダンス・コンテストに出たんだったわ、と、後から訂正したものの、問題はそこじゃないだろ!と、激しく突っ込まれている最中。35年前のアメリカの状況は分からないけど、マイケル・ジャクソンの「スリラー」は世界的に大流行で、地球上のアチコとで赤と黒のジャケットを着て、ムーンウォークを真似る人は沢山居たはず。

 そこへ今度は、高級ブランドのグッチの新作セーターが、黒人差別であると非難されて、販売中止になったとのニュースが。どんなセーターだろうと思って、ネットで調べてみたら、左の画像のセーターだって。悪趣味なデザインだとは思うけど、鼻が凍傷になりそうな冬を過ごしている身としては、このアイデアは有りかも?なんて思ってしまうのですが、これは「ブラックフェイス」を連想させるからダメなんだそう。

 ブラックフェイスとは、顔を黒く塗り、口の周りを大きく白く抜いた黒人を揶揄した、お笑いの登場人物で、19世紀末から前世紀半ばまでは定番でした。トロくてお馬鹿な発言を突っ込まれるという、黒人蔑視の最たる例の一つとして、現在では忌み嫌われています。でも、このセーターを、ブラックフェイスだとイチャモンつけるのは、過剰な反応じゃないかな、と、思うのは、私が人種問題に疎い日本人だからなのかもしれません。昔、一時、女子校生の一部がやってた、ガン黒とかヤマンバメイクとか、今なら、エラいこっちゃ!になってたろうなぁ…

 アメリカで、このグッチセーターが許容されなかったのは、丁度、上記のヴァージニア州知事の件で揉めてる真っ最中だったのもあるかと思うのですが、トランプになってから、人々が人種に関して一層、ピリピリしているような気がします。10年前の映画、「トロピック・サンダー/史上最低の作戦」でロバート・ダウニーJr.の演じた、役にのめり込むあまり、黒人化してしまった俳優は、現在では許されないかもしれません。なんだか「アカ狩り」ならぬ「クロ狩り」のようだ、とすら、思ってしまいます。 

 黒人だけではなく、アジア人に関しても、チャイナドレスでプロムに出席しようとした白人の女の子が、ネットで非難されたことがありましたし、白人モデルが、芸者さんをモチーフにした衣装を着たグラビアが掲載中止になったことも。当の日本人は、その写真見て「かわいい」とか「綺麗」って感想が多かったようですが、私も見たけど、ステキって思ったよ。ちなみに私は、むか~し台湾で赤いチャイナドレスを作ってもらい、パーティーなんかに着て行ったのですが、今じゃ許されないのかな?それとも同じアジア人だから許されるのかな?もっとも、今じゃ子供生む前のドレスなんか入らないけど。

 目尻を引っ張って、細目にするのもご法度です。すると、目が一本線のポケモン登場人物、タケシ君なんか、肌の色も濃いし、凄くヤバいんじゃ…?!逆に日本人が、上がり目、下がり目、グルっと回ってにゃんこの目、ってのも、黒人の丸くて大きな目を揶揄してるって問題になるかも?なんとも、難しい時代になったものです…


タケシさん家は全員、線一本目

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