わにの日々-中西部編

在米30年大阪産の普通のおばさんが、アメリカ中西部の街に暮らす日記

バーナンキがなんか言ったからって一々騒ぐな

2013-06-20 | アメリカのニュース
昨日、連邦銀のバーナンキ議長が量的緩和継続を発表しました。量的緩和とは、「Quantitative Easing」をそのまま訳した言葉で、世間にお金の量(マネーサプライ)を増やして、景気回復やデフレ脱却を図ろうって金融政策。訳ワカメな直訳じゃなくて、ちゃんと、もっと解りやすい日本語の用語を作ればいのにね。例えば「お金バラマキ政策」とか「親方日の丸・太っ腹政策」とか←実際に博士課程でまで近代経済学を学んだ人物が、真面目に考えた用語である…っつても、私のことだが(所詮、その程度www)

 普段なら中央銀行は、金利の上げ下げで物価や景気を安定させようとするんだけど、金利が地に落ちてるアメリカじゃ、金利をちょっと上げたり下げたりしてるだけじゃ、もうどうにもならない。で、お~し、パパ、お金をもっとばら撒いちゃうぞ!って捨て身の技を行使中なのだ。捨て身って割には、何ら目新しいことではなく、アメリカが去年の9月から実施してるのは第三次量的緩和(QE3)で、2008年11月~2010年6月のQE1、2010年11月~2011年6月のQE2に続くもの。要するに、ずっと量的緩和しっぱなしやんか!なんだけど、ウォール街は「あ~れ~!(帯くるくる)」とばかりに派手に反応して、ダウは今年最大の下げ幅を記録しました。どうせ過剰反応か出来レースだろうから、直ぐ落ち着くだろwww

 ところで、先に「捨て身の政策」と書きましたが、今までの巨大な額のドル市場投入でぶっ倒れちゃっうのはアメリカ自身じゃなくて、否応なしに余剰資金が流入しちゃった新興国です。いきなりバブルになったり、インフレになったり、もう大変です。一方、日本では、ドルばら撒き政策のお陰でアメリカ経済と株価が徐々にではあるけど上昇中のところ、バーナンキ議長の現状維持発言を受けてドルが買われる、すなわち円安に繋がる、ってんで、安倍政権的には良いニュースです。円安い=日本製品売れる=企業ウハウハ。私ら米在日本人は、日系スーパーで円安還元セールをやっていて、日本から輸入されたインスタント味噌汁やラーメンが安くなって嬉しい。しかし日本国内じゃ、ガソリンやら輸入製品お値段が上がってトホホ。あっちを立てれば、こっちが立たない。

 そんな他国の事情は(毎度ながら)ほとんど無視して、雇用創出を大きなウリにしているオバマ政権的には、失業率がもっと下がるまでは量的緩和をやめる気はないでしょう。まさにジャイアン。因みに、日銀も今年の4月から、量的・質的緩和をやっております。円も刷っておるので、アメリカがドバドバ通貨を投入しても、ちゃんとペースを合わせていけるんで、いきなりまた円高にはならない。マスゴミはアホのミクスだとか何だって批判ばかりするけど、アメリカが長期の大規模量的緩和で景気を上向きにしてきたんだから、なぜ日本じゃ通用しないと言い切る根拠は何なのか、私には謎。今まで、のび太的ポジションだった日本が、上手くアメリカの尻馬に乗って、スネオに移行しつつある予感がします。マスゴミは、ハイパーインフレとか言ってみたいだけやろ、って気がする。ハイパーインフレなんて、なってみたくても、そう簡単にはなれません。

 でも、世界中にもっとドル(と円)が出まわって困っちゃうのは、中国元やユーロ。こないだのG8でやらないでって頼んだじゃないですかー!と、ドイツが涙目になりそう。EUあたりが、じゃ俺らもユーロ刷っちゃうもんね!と来る可能性もある。さぁさぁ、中国元さん、どうするよ?中国政府は、市場価値よりも不当に元の価格を低めに操作してるけど、元の実質価値が高騰してるのに低く抑えてると絶対破綻する。で、ドル、円、おまけにユーロまで大漁に出まわっちゃたら、その破綻の時期が益々早まる。一般市民の生活は一層苦しくなり、不満が更に高まって、共産党政府の基盤は益々ゆるぐ。もう、日本に国民の反感の目向けてるだけじゃ、もう追っつかなくなる。中国共産党政府が揺るげば、「チャイナの春」が実現して民主化に近づく可能性もある。そうなりゃ、日本的にもトバッチリとか受けることが減って嬉しい。民主化して、健全な市場経済が成立したら、貪欲な13億の消費者が日本を待っておる。がはは!と、いうのが私の考える「良いシナリオ」です。悪い方はあんまり考えたくないけど、日本に迷惑かけなきゃ、それでいい(ヲイ、コラ!)



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