わにの日々-中西部編

在米30年大阪産の普通のおばさんが、アメリカ中西部の街に暮らす日記

トランプの人選

2017-01-19 | アメリカのニュース
 トランプ大統領就任を目前に、続々と閣僚が指名されていますが、何なんでしょう、この、国民にけんかを売っているのか、とことんバカにしているとしか思えない選択は??

 エネルギー長官は、かつて地球温暖化を否定して、その正に機関の撤廃を訴えていたテキサス知事、リック・ペリー。住宅都市開発省長官には、公職経験もゼロなら、住宅政策の知識も全く持たない、元脳神経外科医という全くお畑違いのベン・カーソン、教育長官は大富豪でチャーター・スクールの拡大支持者、自身も自分の子供達も公立学校に通ったことが全くないベッツィ・デボス。アメリカでは、公立学校の改善が必要と多くが認める課題だと言うのに!

 財務長官に任命されたゴールドマン・サックス出身のスティーブン・ムニューチンもまた、公務経験は皆無。ウォール街から、この重職に就いたのは彼が初めてではありませんが、金融危機で評判を地に落としたGSの元幹部、そしてトランプと同じく、親父が大富豪のニューヨークのボンボンです。ちなみに、親父もGS社の大幹部で、コネ入社してコネ出世したんでしょうねって感じ。大統領選中に資金収集の責任者であったことからのご褒美人事かと思われます。

 ムニューチンは、2007年に大規模な破綻を起こした住宅金融大手のインディー・マック銀行を、2009年に買収して、巨額を得た経歴があります。このインディー・マック銀行を前身とするワン・ウェスト銀行は、黒人やヒスパニック系住民の住む地域には支店を開設しなかったり、住宅融資を極端に抑制した疑いで、市民団体が住宅都市開発省に調査を求めています。

 住宅危機中に、カリフォルニアで黒人やヒスパニックの、主に高齢者が抵当流れによって、家を失った原因の85%が、この銀行の無慈悲なポリシーによるもので、そんな人物が国全体の経済を先導しようとしています。関連報道は、NPRから試聴できます

 商務長官指名の投資家、ウィルバー・ロスは79才のじっ様で、失礼ながら一体何時まで保つのやら?トランプが、1990年代にカジノ新設で大損こいて借金を背負い込んだ時に助けてくれたのが、この人だそうで、どんだけ個人的な人選なんだ?

 国防長官は、「狂犬」と揶揄される、前政権を解雇された危険人物。中小企業庁長官は、プロレス団体WWEの共同創業者で元最高経営責任者のリンダ・マクマホン。WWEは決して「中小企業」ではありません。

 本当に、よりによって、首を傾げてしまうような人をわざわざ選んだとしか思えない人選… 本人は嘘付きの暴言王でも、回りが良識ある閣僚なら、少しは安心できたでしょうに、これでは、不安が更に募るばかりです…

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