日本が舞台のアメリカ製アニメ新作ーKubo and the Two Strings

　先日、カンフー・パンダの感想の記事で、『バブル期のハリウッドが「カンフー・パンダ」みたいな映画を作ったとしたら、何の映画になっていたかな？』と、書きましたが、古代日本を舞台とした（らしい）ストップモーション・アニメ映画を、「コララインとボタンの魔女」や「パラノーマン」を制作したライカスタジオの「Kubo and the Two Strings」が、アメリカでは8月に公開されるそうです。魔法の三味線の使い手、クボが、おさるとカブトムシをお供に、父の心の真相を探りつつ、悪と戦うというお話だそうです。予告編を見ると、全然「古代」っぽくはないけど、折り紙が動き出したり、侍が出てきたり、主人公のクボ（凹？）はカムイ外伝のカムイに似てる。

アニメのカムイと比較


漫画版だと更に似てる？
　今年のアカデミー賞で、白人俳優ばっかりがノミネートされているのは人種差別だと物議を醸しましたが、実際の授賞式では、アジア人を揶揄したジョークに不快感を感じた人も多かったそうです。LA Timesの記事では、ロサンゼルス郡の住民は実は黒人よりアジア系のほうが多いにも関わらず、アジア人俳優は全くノミネートされていない、というか、そもそもアジア系の俳優の出演枠が狭いことに疑問を呈していました。

　また、アジア人の役を白人が演じることが多いことへの不満も出ています。最近では、「攻殻機動隊」の草薙素子大佐をスカーレット・ヨハンセンが演じることへの批判が、ネット上で祭り状態に。どうせ義体なんだから、外観は思い切って変えちゃっても良かったのでしょうが、髪型を原作漫画・アニメ版に倣ったのが却ってファンの不興を買ったのかも。でもなー、ほんとに日本人がこの役をするとしたら、誰が選ばれるべきなのでしょう？菊地凛子さん？


　ともあれ、私はこの映画の夏の公開を楽しみにしています。タイトルの「Two Strings」は、何を意味しているのかなぁ？三味線は３弦だし、適役が双子姉妹らしいから、そちらかな？ライカ・スタジオの作風はエキゾチックでダークなファンタジーですが、この作品も、その路線みたい。シャーリーズ・セロンやレイフ・ファインズ、マシュー・マコノヒーといった大物が声を当てているし、何より日本が舞台ですから、是非とも日本でも公開して欲しいものです。ライカの前作、「ボックス・トロール」はＤＶＤすら出ていないのですね。面白かったのに～