しろくま日記

読んだ本の感想を記録してみたいと思います。
なんだか忘れてしまうので。

映画:男はつらいよ 山田洋次監督

2014-10-25 | 映画
ふっと見てみたくなりDVDをレンタルしました。
できればシリーズ全48作完観したいなぁなどと思っていたりします。
(凝り性です…)

「男はつらいよ」映画版第一作は1969年8月公開。
前年に放映されたTV版の人気を受けて製作されたようです。
私が生まれたのが1970年ですからほぼ同じ頃です。

「男はつらいよ」シリーズは好きで小学生時代親に連れられて映画館に見に行ったり、TVで映画が放映されているものをよく見ていました。
1983年12月公開の竹下景子がマドンナの「口笛を吹く寅次郎」は中学生の私が小遣いで見に行った記憶がうっすらとあったりします。

「男はつらいよ」第一作である本作は、小学生の頃文庫本で出ていた「シナリオ版」を古本屋で買っていて何回となく読んでいましたので内容はなんとなーく覚えていたのですが….。
改めて映像で見るのは初めてかもしれない…。

最初に感じたこと、柴又辺りの江戸川の風景今でも見事に変わっていない…。
私は2002年から市川に住んでいるので自転車などでよく柴又・矢切の渡し辺りに行くのですが雰因気は今でもそのままです、ある意味感動しました。

その他感じたことをつれづれ。

冒頭祭りで纏を降る当時41歳の寅さん=渥美清はすごく元気が良い。
シリーズ後半から終盤のあまり動きのない渥美清のイメージが強かったので喜劇役者として油が乗っていた頃なんだろうなぁという動きに感激しました。

前半妹のさくらのお見合いをぶち壊す辺り前後までの寅さんのあまりに「ひどい男」ぶりには見るのがつらくもなりましたが...。
(シナリオで文字で読む分にはそこまで感じなかった)

でもそれが逆に後半のしっとり感につながるわけで、作品としてはいいのでしょうけれどもねぇ。

今回のマドンナ、御前様の娘 冬子さんの寅さんへの態度はひどい…。
おばちゃんも同様のことを言っていましたが、見事にもて遊んでいますねぇ。
この辺もシリーズ後半はもう少しマイルドになってきている気がします。

さくらとの結婚式に博のお父さん役の特別出演で登場した志村喬、存在感ありますねぇ。

「七人の侍」やら「生きる」やらのシーンが思い浮かびなにやらジーンときました。

画像もフィルムならではのコントラストの低さと柔らかな階調、背景をぼかしたりやらなにやらがとても美しく感じました。
デジタル画像はきれいなんですがこういう味は出ないですね。

今の世の中寅さんのような自由人はさらに生きにくくなっている気がしますが、本作では寅さんの「渡世人」としての自由ぶりはあまり強調されていないのでその辺の古びた感じもなく楽しめました。

とにかく寅さん、とても元気と躍動感がありなんとも新鮮でした。
対象的なさくら=倍賞千恵子の落ち着きぶり….も、なにやら感心したりしました。

楽しかったです。


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