これも昨年来のSF読み直しの気運にのり読んでみました。
アシモフは自身の自伝的文章を載せたアシモフ初期短編集でもその他でも殆どブラッドベリには触れていません。
ただ活動開始時期も重なっていますし、アシモフには書けない(だろう)作風ですので本当はかなり意識していたのではないでしょうか(単なる推測です)
ネットでブラッドベリ関係いろいろ調べていましたが、アシモフと違い記事が少ない。
60年代以降作品が少なくなっていたこともあるのでしようが...。
でも昨年(2012年)まで存命だったんですね、知らなかった。
晩年(2007年)にはSF作家としては初めてピューリッツァー賞を受賞している。
こと小説について「器用」で才能豊かなアシモフが得られなかったものをいろいろ得ている作家ですね。
ただし、少なくとも日本では生き残っている作品はアシモフより多そうだし、萩尾望都の影響もあり名も売れているでしょうね。
(アシモはありますが、ホンダはアシモフとの関連を否定している....)
そう考えるとなんだか作家の評価って時代の波に洗われるので難しいですね
そんなこんなで少しアシモフ的SFに飽きてきたため毛色の違うものをということで手に取りました。

本書は小学5、6年か中学生の頃購入。
奥付見ると昭和54年12月15日九刷、私が9歳の時。
そんなころ買ったつもりはないので古本屋で購入したものだと思います。
今回引っ越しするのに伴い久々にみつけました。
さすがに古びている!
「火星年代記」は昔から、SFオールタイムベスト的なものがあると必ず上位に出てくる作品で、がきんちょの頃いっぱしのSFファンを気取っていたため「読まねば」と購入したのですが、「がきんち」ょには面白みがわからず今まで30年程度未読で来ました。
「SFファン」と人前で言う時には「火星年代記」くらいは「読んでいるよ」という顔をしていましたが、これで胸を張れます(笑)。
内容(裏表紙記載)
火星へ、はじめは探検隊がついた。火星人は探検隊員を、彼らなりのもてなし方でもてなした。だから第一次探検隊も、そのつぎもまたそのつぎも、隊員は一人も還らなかった・・・・・。それでも人類は火星へ火星へと寄せ波のように押しよせた。やがて、火星に地球人の村ができ町ができた。が、徐々に廃墟と化していく村や町から、しだいに、火星人たちは姿を消していった・・・・・・。
精神を欠いた物質文明の発達に厳しい批判の目をむける、ポエジイとモラルの作家が、26篇のオムニバス短篇で謳いあげたSF文学史上に輝く永遠の記念塔!
さすが「名作」「がきんちょ」の頃と違いおもしろく読了できました。
ブラッドベリの詩情たっぷりな展開、堪能しました。
まぁアシモフには無理な作品群ですね。
アシモフなら火星人の成り立ちについて考証せざるを得ないでしょうし、そうするとこの「ふわっ」とした印象の火星人の描写は無理でしょうね。
ロボットが人殺ししていたりもするし....。
ただし、もっと期待して読んだのですが私には「不朽の名作」とは思えませんでした。
1950年の作品ですからねぇ...時代の波に洗われている感じ。
ブラッドベリが「火星年代記」を書いた頃にはこのような作品はブラッドベリしか書きえなかったんでしょうが、いろんな人がブラッドベリに刺激を受けて同様の作品を書いているような気がします。
そんなこんな色々読んでいるので刺激が薄く感じるのかもしれません。
ラストも昔は刺激的だったのかもしれませんが、今読むとありがちといえばありがち...。
時代は残酷ですね。
それでも残る作品は「着想」とか「筋立て」以外の何かがあるような気がするので何かが足りないような気がします。
たとえばこの作品にも出てくる「ポー」などは色々な人が模倣していると思いますがオリジナルの味わい深さは残っている。(語るほど読んでいませんが)
「1984」などもそうですね。
私的にはこの作品はSFの名作として過大評価されている気がします。
(情緒的感じでいい小説だとは思いますが。)
もう2~30年したら消えてしまうかもしれません。
あとは私の読んだ年齢もあるかと思います、20代で読めば結構感動したかもしれません。
すれっからしの40親父でなので素直に感動できませんでした...。
wikipediaで見たら1997年に本作にブラッドベリが手を入れて新版が出ている模様。
年代を1999年スタート→2030年へ(以降31年づつ繰り下げ)
作品の一部入れ替え。
新版もハヤカワから出ているようですが....どうかなぁ。
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アシモフは自身の自伝的文章を載せたアシモフ初期短編集でもその他でも殆どブラッドベリには触れていません。
ただ活動開始時期も重なっていますし、アシモフには書けない(だろう)作風ですので本当はかなり意識していたのではないでしょうか(単なる推測です)
ネットでブラッドベリ関係いろいろ調べていましたが、アシモフと違い記事が少ない。
60年代以降作品が少なくなっていたこともあるのでしようが...。
でも昨年(2012年)まで存命だったんですね、知らなかった。
晩年(2007年)にはSF作家としては初めてピューリッツァー賞を受賞している。
こと小説について「器用」で才能豊かなアシモフが得られなかったものをいろいろ得ている作家ですね。
ただし、少なくとも日本では生き残っている作品はアシモフより多そうだし、萩尾望都の影響もあり名も売れているでしょうね。
(アシモはありますが、ホンダはアシモフとの関連を否定している....)
そう考えるとなんだか作家の評価って時代の波に洗われるので難しいですね
そんなこんなで少しアシモフ的SFに飽きてきたため毛色の違うものをということで手に取りました。

本書は小学5、6年か中学生の頃購入。
奥付見ると昭和54年12月15日九刷、私が9歳の時。
そんなころ買ったつもりはないので古本屋で購入したものだと思います。
今回引っ越しするのに伴い久々にみつけました。
さすがに古びている!
「火星年代記」は昔から、SFオールタイムベスト的なものがあると必ず上位に出てくる作品で、がきんちょの頃いっぱしのSFファンを気取っていたため「読まねば」と購入したのですが、「がきんち」ょには面白みがわからず今まで30年程度未読で来ました。
「SFファン」と人前で言う時には「火星年代記」くらいは「読んでいるよ」という顔をしていましたが、これで胸を張れます(笑)。
内容(裏表紙記載)
火星へ、はじめは探検隊がついた。火星人は探検隊員を、彼らなりのもてなし方でもてなした。だから第一次探検隊も、そのつぎもまたそのつぎも、隊員は一人も還らなかった・・・・・。それでも人類は火星へ火星へと寄せ波のように押しよせた。やがて、火星に地球人の村ができ町ができた。が、徐々に廃墟と化していく村や町から、しだいに、火星人たちは姿を消していった・・・・・・。
精神を欠いた物質文明の発達に厳しい批判の目をむける、ポエジイとモラルの作家が、26篇のオムニバス短篇で謳いあげたSF文学史上に輝く永遠の記念塔!
さすが「名作」「がきんちょ」の頃と違いおもしろく読了できました。
ブラッドベリの詩情たっぷりな展開、堪能しました。
まぁアシモフには無理な作品群ですね。
アシモフなら火星人の成り立ちについて考証せざるを得ないでしょうし、そうするとこの「ふわっ」とした印象の火星人の描写は無理でしょうね。
ロボットが人殺ししていたりもするし....。
ただし、もっと期待して読んだのですが私には「不朽の名作」とは思えませんでした。
1950年の作品ですからねぇ...時代の波に洗われている感じ。
ブラッドベリが「火星年代記」を書いた頃にはこのような作品はブラッドベリしか書きえなかったんでしょうが、いろんな人がブラッドベリに刺激を受けて同様の作品を書いているような気がします。
そんなこんな色々読んでいるので刺激が薄く感じるのかもしれません。
ラストも昔は刺激的だったのかもしれませんが、今読むとありがちといえばありがち...。
時代は残酷ですね。
それでも残る作品は「着想」とか「筋立て」以外の何かがあるような気がするので何かが足りないような気がします。
たとえばこの作品にも出てくる「ポー」などは色々な人が模倣していると思いますがオリジナルの味わい深さは残っている。(語るほど読んでいませんが)
「1984」などもそうですね。
私的にはこの作品はSFの名作として過大評価されている気がします。
(情緒的感じでいい小説だとは思いますが。)
もう2~30年したら消えてしまうかもしれません。
あとは私の読んだ年齢もあるかと思います、20代で読めば結構感動したかもしれません。
すれっからしの40親父でなので素直に感動できませんでした...。
wikipediaで見たら1997年に本作にブラッドベリが手を入れて新版が出ている模様。
年代を1999年スタート→2030年へ(以降31年づつ繰り下げ)
作品の一部入れ替え。
新版もハヤカワから出ているようですが....どうかなぁ。

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