Maintenance SHIOHOUSE

■SHIOブログ■
「店主の独断と偏見でつづる個人的な日誌」

NetShopでいつも気になること

2011-07-12 22:19:00 | ノンジャンル
当店のNetShopもはや2年目に入り
みなさまのご愛顧に感謝しております。
しかし、未だにCBXはすべてのパーツのUPや画像のUPが完了しておらず
ご迷惑をお掛けしている部分も有ります。

あと、気になること
小さな部品1つコレクト(代引き)で発送.....
たとえば遠方であれば商品代より送料のほうが高いなんてことが
多々有ります。

本日の発送でも....コレクトが2点

ステッカーにいたっては送料のほうが高いですね。
コレクトにはこれに代引き手数料が¥420かかります。
ビジネスパックの場合、銀行振り込み確認後発送ですから
振り込み手数料が¥420かかります。
ステッカーの場合はメール便(¥160)も使えますね
計算するとどれだけ違うか判りますね。


そこで、銀行へ行くのが面倒と言うのは判りますが
ネットバンキング出来る方なら
「ビジネスパック」がお得です。
郵便局のレターパック500と同じ形態のものです。
もちろん専用パッケージ(A4サイズ)に収まることが前提ですが
全国(沖縄も)¥500で送れます。
安心の手渡し、時間指定も可能です。

元払い発送で注文いただいて、サイズ的にビジネスパックOKのものは
こちらの判断で変えさせていただいております。
よ~く考えて注文願います。

またステッカーなどの薄いもの、梱包後の厚みが2cm以内なら
メール便での発送も可能です。こちらは一律¥160で承っています。
こちらは時間が掛かるのと、手渡しではなくポストに届きます。
(ポストに名前が書いていない場合は帰ってきてしまいます。)
また時間指定は出来ません。
ひたすら送料を安くしたい方向けです。
(NetShopの商品説明にメール便不可と書いてある場合、または記載が無くても大きさが対応外の場合があります。ご注意ください)

本来なら、お客様が選択したのですから
そのまま送ればよいのでしょうが
特に当店のお客様はお父さんが多いですから
「少しでも浪費が避けられれば良いのに」と思って
余計なこととは思いつつもつい書いてしまいました。


CBX400FF「オリジナルレストア」車輌

2011-07-12 00:37:00 | CBX400F/550F
170万円で購入したと言う、CBX400FF
「オリジナルレストア」済みということで購入されたようですが
その後、他店でフロントフォークのO/Hしたり、ブレーキがロックしたためにキャリパーのO/Hをしたりと
あまりの不安要素の多さに当店に持ち込まれました。

まず、良くありがちな購入に当たって
どんな作業をしているのか?どんな部品を交換しているのか?それは新品なのか?中古なのか?
購入者が把握していないということ

「レストア」「オーバーホール」という言葉の定義は意外とあやふやで
開けて閉めただけでも「オーバーホール」
腰上だけ開けただけでも「オーバーホール」
「レストア」にしても同様です。
作業する人間の考え方によりさまざまなのです。
詳しくディスカッションをすることが大事なのです。

エンジンに関して今回は診なくて良いとのことですが
スターターカバーのガスケット面からのオイル漏れや
スターターの回り方がおかしいことから
見れる範囲でチェックします。

持ち込んだときにシートを忘れてきたということで
シートが来るまで放置
(乗れる車輌はまず試乗をします。乗って操縦安定性などの不具合箇所のピックアップを行います。
なもんで、格好優先で操縦安定性度外視の変なリアショックを使ったケツ上げ車輌は実際に乗りたくないのです。フワフワして乗り心地超悪!)

依頼事項はフレームの溶接補修、計測~修正
ヘッドパイプ裏のモナカあわせのガゼットに妙な穴が開いている
気になって仕方ないらしい。
ストッパーも修正痕があるため
計測もしておいたほうが安心ですね。
曲がりがあればもちろん修正します。
また他店でO/Hしたと言うフロントフォーク
摺動部が妙に焼けている
こちらも再度チェックして欲しいとの依頼

シートが届いて試乗しようかと思ったら
このマフラー、サイレンサー部のリベットが浮いてカタカタ動いている
またバッフルも適当なものが付いているのか非常にうるさい状態。
バッフルも簡単には抜けないので
申し訳ないがさらっと乗って終わりにする。
当店に来たことある人は判ると思いますが
回りをマンションに囲まれている
住宅街にある当店
苦情でも出れば営業が出来なくなります。
音の基準は人それぞれですが、当店としては車検通る音量
99dbあたりを基準にしています。
これから修理の依頼を考えている方はご注意願います。

乗ってみてすぐに感じたのはステムのゆがみ
まっすぐ走っているのにトップブリッジ(ハンドル)は曲がった状態。

戻ってきて、車体周りをくまなくチェック

ぱっと見きれいなんですけどね~


インナーチューブは点錆も多いですね。
摺動部にも点錆発見!
またワイヤーの取り回しも逆ですね。
驚いたのは

キャブレターがマニホールドにきちんと刺さっていない
もっと奥まで入ります。
スロットルケーブルも締まっていない!?

ブレーキ周りを見てみましょう
引きずって動かなくなったということでキャリパーはどこぞでO/Hしたとのこと
しかしながらマスターシリンダーは

縁にフルードの変質した結晶がこびりついたまま
底の部分にも汚れが見られます。

リアマスターにいたっても

何も言うまい

こんなことになっているならキャリパーも酷かったことが想定できる
シール溝に結晶が堆積しシールを押してピストンが動かなくなって
引きずりを起こす。

せっかくキャリパーやったんならマスターも一緒にO/Hして欲しかったですね。
マスター内部にゴミが残っていたら、万一それがリターンポートを詰まらせたら
これもこれで引きずりまたはロックしっぱなしにつながりますね。

さて、分解し始めます。
オイルフィルターを外すと.....

お約束ですね~スプリングシートが不在です。

フロント周りを分解します。

あれ?妙にビスが奥に入っているな~

あれれ~カラーが不在でビスが締めすぎてケースにもぐりこんでいたいたのですね
それも両側同様です!


ありゃ、クラッチスイッチのコードは外れているし、メーターステーのボルト緩んでいる!?

反対側はこんなに緩んでいる、脱落寸前

結構トルクの掛かっていないボルトも多いです。

7/11更新
さてフロントブレーキ
キャリパーはO/Hされているのですが
パッドが油付け

ディスクももちろん…
鋳鉄ディスクは油分を吸い込んでしまいます。
パッドと同様で染み込んだ油分はパーツクリーナーで洗って落とせるものではありません

パッド裏側の塗装の浮き、ブレーキオイルにさらされていたからですね。


フロントフォーク外してみると

ボトムケースはペイントされぱっと見きれいですね

しかし、インナーチューブの焼けが気になります。

錆びも気になりますね~



分解してみると

O/Hしたてなのが判りますね、オイルがきれいです。

がしかし、残念!
オイルロックピースを外していなかったのですね。

当店では専用SSTを製作して簡単に外せるようにしています。
ボトムケースの底部分にヘドロ状の堆積物が溜まりますから
ロックピースは必ず外して洗浄しないと意味ありませんね

ほら、こんなに積もっている


反対側のボトムケースも同様です。

判りますか?底の部分が真っ黒!


洗浄するとパーツクリーナーがこんなに汚れて出てきます。


「どうせバラすなら徹底洗浄しようぜ!」

底のソケットボルトも純正品は廃盤になっている訳ではないのに
通常のキャップボルトが使われている。


締まってなくてガタガタだったステムベアリング
正規の状態に締めてみると
ステムを動かすとゴリゴリ細かく引っかかる
バラしてみると、ステムのコーンレースがいちばんひどいのですが
ボールの動く部分が全周デコボコ

ゴムのシールも入っていない
ワッシャーまで塗られているところをみると
交換する気がまるっきり無かったということ
「せっかく開けたなら少しでも傷があれば交換しようよ」
ボールレース側はそこまでひどくなさそうですが
やるときはそっくりセットで変えたいですね。

ストッパーはこれまた溶接補修されているが
手直ししないと気持ちが良くないですね。



くれぐれも言っておきますよ
このブログは他のショップさんをどうこう言うものでは無いのです。
このような症例があることを知っていていただいて
自分が車輌購入する際に
「車輌を目の前にして舞い上がってロクにチェックせずに購入してしまう」
なんていう愚かなことのないように
注意を促すためのものです。
偏向なくご覧ください


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