このような質問を戴きました。
良くありがちな話なのでこちらにUPいたします。
「ヘッドからオイルが漏れていたので、近くのバイク屋で修理しましたが15キロほど走ったらまた漏れてきました。修理の時に特別なポイントがあるのでしょうか?」
まず、可能性としては
○シーリングワッシャーは新しいものを使ったのか?
○組み立て中、組み立て後に何度
締め付けトルクの確認、または増し締めを行っているか?
前者、シーリングワッシャーは名前の通り「シール」する為のもの
古いものを使いまわすとスタッドボルトを伝ってオイルが漏れる場合があります
また、ヘッド側座面の荒れが酷い場合も同様です。
後者、キャップナットの緩み
ヘッドガスケット、シリンダーガスケットこの2点は
純正品であればさほど変動は無いのですが
社外品の場合モノによっては熱が掛かるとガスケットが沈み、ヘッドを固定しているキャップナットにトルクが掛からなくなり緩んでしまう場合があります。
するとスタッドを伝って、またはヘッドガスケットが浮いてガスケット面から漏れ始めます。
たとえば当店の場合も
精度を高める為にコストは倍以上掛かりますが
純正ガスケットのみに切り替えました。
それでも、O/Hの際には
ヘッドを組んで、一晩置いて締め付けトルク確認
30kmほど走って再度締め付けトルク確認
純正ガスケットではほぼ変動はありませんが
以前社外品を使っていたときはその都度グイグイ締まります。
たとえばヨシムラ製ボアアップキットのガスケットも同様
説明書にもしつこいほど「締め付けトルクの確認、増し締め」と書かれています。
怠るとあっという間にオイルが漏れ始めます。
また、面倒くさいから過大トルクで締めれば良いというわけでもありません
必ず、毎回規定トルクで締めること
横着は別なトラブルの原因になりますね
質問戴いたAさん
ショップさんに聞いてみてください
「ところでヘッドの増し締めってしましたか?どのタイミングで何回やりましたか?」
って
本日も陽気が若干ではありますが良くなった為
大行列
お客様同士で井戸端会議をしていてもらえるので
ある意味助かる部分も....
しかしながら
お願いです。
地域住民を敵に回すとここで仕事できなくなりますから。
「車輌はなるべく道路の端に寄せる」
(豪快に白線寄りに停める方がいますが、自転車で通過する人たちの迷惑そうな視線が痛いです。)
「歩道を塞がない、歩道からの出口を塞がない」
(隣のディスカウントショップさんが地域住民の為に設置してくれた歩道、人が通れるようにしてくださいね、また当店側の歩道から道路へ出る部分塞がないでくださいね)
「人のバイクを見学する際に白線からはみ出さない」
(路線バスも通ります。すれ違えないくらい狭い道路です
交通の邪魔にならないようにしてください
はねられて痛い思いしてもつまらないですよ~)
「不用意に空ぶかしはしない」
(これは何も云わなくても......)
さて、例のレッカーで運ばれてきた車輌
引き取りにみえました。
不具合箇所は山盛りでお見積もりも大変なことになってしまいましたが
ディスカッションの末
緊急に必要な箇所を中心に作業して
「なるべく早く処置することを推奨」箇所は余裕が出来次第ということで
作業完了
オイル漏れが酷いのですが
「常にオイル量をチェックすること」
と厳重警告
それでも、試乗してもらうと
「良くなりました」と大喜び
っていうか
本来の状態に近づいただけですよ~
ただ、気がかりなのはこの状態で
「シオハウスでやってもらった」と云われちゃうと
Tさま、アフターフォローよろしくです。
事情を知らない人が見れば
「なんだ、オイル漏れは酷いし、たいそうなこと言ってる割にはこんな仕事かい」
なんて云われそうですね。