Maintenance SHIOHOUSE

■SHIOブログ■
「店主の独断と偏見でつづる個人的な日誌」

今週の定休日/車検車両続き

2016-03-31 22:25:00 | CB400F/350F
定休日と言えど悠長に休めないのが個人商店のあるある
独身者で「仕事が大好き365日働けますよ!」なんて人なら問題ないが
妻帯者であればなかなかそうもいかない
「亭主元気で留守が良い」なんて奥様なら問題無いが
普通の家族なら家庭崩壊の原因となってしまいます。

こちらでも忙しいのは山々ですがたまに家族サービス、親の面倒など
そつなくこなさないといけないのが現実

久々に舎人公園にお散歩に

肝心な桜は場所により咲き具合がバラバラ
ぱらぱら咲いていたり

満開状態だったり

場所や種類でさまざまですね

わんこも一緒に

平日とはいえ人が一杯です。

至る所でお花見をしています。

雪柳もちょうど真っ盛り


この舎人公園至る所にノビルが生えています。

好きな人には堪らんでしょうね
店主はちと苦手です。

この公園も今週末は千本桜祭りが開催され
出店もたくさん出ます。


公園内の売店ではビールもありますから
手ぶらで花見もOKですね。



帰って来て午後はお仕事
車検車両は私の見立てで足回りを全バラした時点で不具合箇所は些細なものまでピックアップして概算見積もりを書き上げます。
(作業を進めないと判らない部分は除く)
今回は特に削ることなくフル作業

更に進めてステムまで分解
フェンダーを外します、おやぁ!

やけに短いボルトで留まっていますね
キャリパーステーで応力が掛かる部分なので短いボルトはいかがかと思います。

ヘッドライトを外すと…

ありゃ、カラーが入っていません(両方)

グリスっ気も少ないかな~

レースの状態は
くっきり跡が残っていますね


力が掛かるほうにより跡がくっきり残ります。

オイル交換、フィルターエレメントの交換も追加で頂きましたので
早速、フィルターの確認
スプリングシートは入っていましたが
「ここじゃな~~い!」

肝心なところにはもちろん居ません

意味無し
こんなことが頻発しているので
当店で販売するオイルフィルターには
組み付け順序のステッカーを貼っています。


作業中に不具合が露呈して、追加項目が増えることが当たり前のように有ります。
そのため概算見積り時に「予備費用」として1~2万円程度状態により上乗せします。
作業後に「増えてしまいました。」と言われるより
安く済んだほうが安心ですよね。

仕事はちょいと早めに切り上げて
嫁と外食
(基本水曜日は嫁をキッチンに立たせない日と決めています。)
今回行ったのは庶民の味方
「餃子の王将」

なにやら新聞、トピックスを賑わせていますが
安くて、おいしければOK!!
今週も何かと忙しいので鋭気を養いました。


仕事以外でも忙しい

2016-03-30 09:02:00 | ノンジャンル
昨日は埼玉県で当店と同じスタンスでチャンバー製作をメインにしたカスタムショップを営む
VMX系の盟友が所用で近くまで来るとのことで鯨食堂へ
人数が多いほうがフルコンプ頼んでシェアできますので仲間の金属加工業者にもお声掛け
早くお見えになったので全員揃うまで
お台場に持ち込んだヴィンテージモトクロッサーを披露したり
手持ちのファクトリーレーサーのチタンチャンバーを目の保養にお見せしたり時間つぶし


チャンバー製作を行ってる方ですから、「こんな風に作っているんですよ」とか「このパッチにも意味があるんですよ」とか専門職からの話が聞けてこちらも知識が増えます。

全員揃って鯨食堂へ行っても
今度は3人でタンクのワンオフ製作の話題で盛り上がる
物造り系の人たちとの会話は楽しいですね
また、人それぞれアプローチが違いますから
意外なアイディアを得ることもあります。

戻ってきてからは
金属加工業者との打ち合わせ

その後、預かり車両の見積り、ブログの書き込みを行い

夕刻からは
ケミカルメーカーとのディスカッション
エンジン添加剤のプロモーションでお越しになりました。

これまでにさまざまな添加剤と出会っています。
古くは「モリ○○○○」なる二硫化モリブデンの添加剤、ホンダのエンジンはモリブデンとの相性は良いのですが入れすぎるとクラッチすべりなどを引き起こし
また、比重が重くエンジンの底に堆積も見られました。
その後「UCオイル」なる有機モリブデンの添加剤がホンダから出て、当時新発売したCBX400Fの不調には必須アイテムでした。
その後添加された「ウルトラGPオイル」が発売され、現在の「S9 10W-40」に進化したわけです。

巷では「マイクロ○○」なんかが有名でしたね。

最近ではさまざまな添加剤が市場に出ていて
「Z○○L」「G○○」「チタ○○ク」「XA○○」
しかし、ほとんどのものがメリットとなることしか謳っていない

そんななか「チタ○○ク」さんはメリット、デメリットが書かれている

良心的ですね。

今回持ち込まれたのがこれ

四輪用ですでに販売されているようですが
二輪用にモディファイしたもの

話を聞く限りではデメリットは一切無いとのこと
(皆さんそうおっしゃいます。)

当店のポリシーとして実使用したものしか販売はしたくない
使ったことが無いものをお客様に薦めるのもいかがかと感じます。
(お客様指定であれば別、オイル交換時に持込や銘柄指定はお受けしています。)

と言うわけで差し当たりサンプルを置いていってもらったので
テストして…と言いたいところですが
自家用車のCB400Fはオイルのテストがたて続け予定に有り
いつになるかわからないので

もてぎを走る予定のRS400Rに入れてみましょう
劣化エンジンの性能向上が効能らしいので
数回走行してその後開けていないので
今回そのまま開けずに使用してみましょう
ただし、内部の改質の為、即効性は無く数百Km走って効果が現れるとのことですから
走行前、走行後で圧縮圧力がどれだけ改善されるか?
走行フィーリングはどうか?その程度になるかな?

そんななか先日オイル交換したお客様から電話が掛かってきた
「オイルが噴出しているのですが」と
「なんですと!!」

もちろん作業には自信を持っていますし
作業後、オイルレベルを確認するのにエンジンも掛けて確認している

しかし、私も人間ですから「ポカ」をやらかす可能性も否定できません

何処からですか?と聞くと
「合わせ目から」「マフラーが4本集まったところ」
「エンジンを掛けてアクセルに同調して多くなる」とのこと
「むむむ、オイルフィルターケースOリングか?」
そこなら油圧が掛かっていて、エンジン回転に合わせ油圧も上がります。

「乗っていって診てもらえますか?」との問いに
オイルに乗って転倒なんてシャレになりません
「こちらから出向きますから」と
用事をすべて片付けて考えられる部品、工具を積み
お客様の車両置き場に向かった。

さて、まずは手を付けた場所の再チェック
オイル交換、フィルターエレメント交換でしたから
フィルターケース合わせ目、ドレンボルトを確認
Lカバー内部からの漏れが有りますが
車両の下にはオイル染みがあるわけではない

エンジンを掛けさせてもらうと
エキパイとマフラーのジョイント部から
思いっきり水が噴出している
「これですか?」と聞くと
まさにそれでした。
バンド内側にアルミテープが巻かれ怪しい状態
また、下部の水抜き穴から出ていないので詰まっている様子

これまでは無かったらしいので
ジョイントガスケットの隙間からちょうど出始まったのでしょう

エンジン始動時暖まるまでは水蒸気がマフラー内部に溜まり水抜きから出てきます。
これは水抜きが詰まっているので行き場所が無いところ
たまたま、このタイミングでジョイントガスケットに隙間が貫通したのでしょう

説明するもどうも納得いかないような雰囲気なので
オイルレベルゲージを外し
出て来た水とオイルを交互に触ってもらい
水に間違いないことを体感いただきました。

当店で作業後のタイミングで起きたことなので
怪しいと思われても仕方ないでしょう
ビギナーさんで詳しくない方がいきなり噴出せばビックリするのもうなずけます。

ポカミスやらかしていたらどうしようと
ドキドキモノでした。
違っていて良かったです。

参考画像
これは他の車両ですが
整備工場のリフトの鉄板の上で少しエンジンを掛けただけで水抜き穴から出て来た水

いきなり出始めて路面に大きな染みが出来たらビックリするでしょうね



やはりてんこ盛り

2016-03-29 22:14:00 | CB400F/350F
こんな状態になりました


まず、ブレーキを全バラ
総合点検では足回り全バラは基本メニュー



パッドは左右で残量が違う

画像右が右キャリパー(ダブルディスクです。)
ほぼ残1mm程度要交換ですね
左側は残量あるが難あり
パッドAがどうみてもオイル漬け

左右共に新品に交換したいですね
左キャリパーB、以前にライニング面通り過ぎて鉄板まで行った形跡あり

残量の把握は大事なことです。

入っていたのはステンレスピストン

純正のクロームメッキピストンに比べると柔らかいので使っているうちに縦傷が入る場合がある
錆びるのを嫌ってのことでしょうが、きちんと定期メンテナンスすれば
そうそう錆びるわけでは有りません
どちらを優先するかですね

キャリパーAは前回の車検でO/H済とのことで

内部はきれいなほうです。

オイルボルトは堆積物あり

掃除して使いましょう

スイングアーム、カラーを抜くと真っ赤っか

グリスをぬぐうと


錆で荒れていますね、穴が開いているのはCB350F用のセンターカラー)

キャップは丸ごとペイントされていて

ゴムのリップはカチカチ、割れています
だからなおさら水分が浸入しますね
要交換

これも良くある風景
スプリングワッシャー不在で左右に動きます。

本来10mmスプリングワッシャー~8mmプレインワッシャー~8mmナット~割りピンですが、
8mmフランジナット~ロックピンで終わり。

ステムベアリング、ホイールを外してハンドルをゆっくり動かすと顕著に出ます。

ステムの引っ掛かりの確認をさせるとほとんどの方がグイグイハンドルを振ります。
それじゃぁ判らないでしょ、そ~~っとゆぅ~~っくり動かすと「カックン!」と引っ掛かります。
テーパーローラーベアリングのため下から覗くとシール不在ですからベアリングが見えます。


オイル漏れもみられます
Lカバー内

お約束のミッションオイルシールからのオイル漏れ

しっとりしています。コーキングで応急処置

ACGハーネスのギボシも焼けてカチカチ


オイルポンプも怪しいですね


ダイナモカバー内オイルパスプラグ周辺も濡れています。


パスキャップBもこんな有様

まぁやるときはOリングフル交換になることが多いです。

ドライブチェーンもメンテナンス不足で固着部分も有り本来なら
スプロケット前後とそっくり交換したいところ


ひとしきり粗探s…いえピックアップ完了し
見積もりを書きますが
予想通り凄い金額になります。

後はオーナーさんに見てもらい
やる箇所、スルーする箇所指示を戴きます。



408コックのガソリン漏れ

2016-03-28 12:59:00 | CB400F/350F
今回のお預かり車両も
普段、キャブにガソリンを残さないように
乗った後にコックをOFFにしてしばらくエンジンを掛けて保管していたそうな
しかし、実際に現車のタンクを確かめると

出ていますね。

私も普段から提言していた
「一度コックをOFFにして出掛けてガス欠で止まったポイントを覚えておき、以後は帰りがけにそこでコックをOFFにすれば家に着いたときには空っぽとは云わないが最低限の量に減っている。」
この方法は408コックだけには適用しないということ

フロートレベルより上は空気にふれていますから揮発します、長期間ガソリンが供給され続け揮発しない劣化ガソリン成分が増え続け
先の記事のように内部が酷いことになるのでしょう。

現在、負圧コックのテストを行っていますが、
コストが掛かること、配管がオリジナルと異なってしまうことから
万人向けではないかもしれませんね
(強烈にオリジナルに拘る方が結構居ます。)

ここしばらくコックONでもまったくお漏らし無し

キジマさんのフューエルラインジョイントを使い乗らないときはホースを分離しておくとか
¥4200+TAX




商品ページ
http://shiohouse-net.shop-pro.jp/?pid=100546769

手軽な方法はこのような感じでしょうか
ホースの抜き差しが出来れば簡単です

チューブプラグを2個用意して、不要なチューブで栓するか

コック側にキャップをします。


と言うわけでこんな物を発売します。

フューエルラインプラグ ¥500+TAX
商品ページ
http://shiohouse-net.shop-pro.jp/?pid=100546609

乗車時外しているときはこのようにしてツールトレイに入れておけば良いでしょう。


今週の車検車両

2016-03-27 19:43:00 | CB400F/350F
今週の車検+総合点検車両


当店での車検もフルメンテも初めての車両
去年のヨンフォアミーティングにてエンジン不調で現地でIGコイルを購入して頂いたお客様、私も居合わせましたがちょっと見ただけでは判らず
そのまま不調のまま今日まで至ったようです。

実際に試乗するとアクセルを開けるとばらついて1発火が入っていないんじゃ?状態
高回転でも顕著に出るとのことでしたが
とても回す気にならないくらいの調子悪さ

早速店に戻り
マフラーを触る、#1が若干温度が低いかな
パーツクリーナーを掛けてみます
#2~#4は掛けると瞬時に揮発しますが


#1は液が滴り~揮発


#1にトラブル濃厚

プラグを外してみる
差し当たり外しやすい両側を外す

#1にはカーボンの付着がみられない

何が考えられるか?

燃焼していないということ

燃焼に必要なのは

良い火花
良いガソリン(混合気)
良い圧縮


プラグキャップにプラグを付け火花の確認=OK
圧縮=OK

キャブレター、
まずフロートチャンバーにガソリンが落ちているか確認
ガソリンは充分に入っていた
しかしドレンボルトが怪しいことに


フロートチャンバーを外します。

うわぁ、なんだこれは!!!!!!

メインジェット詰まってますがな


お客様に電話して事情聴取
「このエンジン不調はいつからか?
また、長期乗らなかったことは無かったか?」

前回の車検の後で仕事が忙しく長期間乗れなかったことがあったらしい
どうやら不調はその後の様子

#1キャブの状態を説明し
キャブを外してフロートチャンバー内の洗浄の許可を得た
(というか強制ですね)

はたして外したキャブの中身は

#1詳細



#1、#2

#3、#4


次は足回りの分解ですが
ドライブチェーンを診ると終わっている…


ステムベアリングは非常に重い…

嵐の予感

続く