Maintenance SHIOHOUSE

■SHIOブログ■
「店主の独断と偏見でつづる個人的な日誌」

10月3週目~5週目車検車両

2021-10-29 23:18:00 | ノンジャンル
先日「お願い」という記事を書いたのですが
かなり厳しい意見のコメントを頂きました。
そのままUPしたのですが
来店したお客様から気遣いのお言葉を頂いたり
そのコメントに対してのカウンターコメントがきたりして
そのコメントをUPすると読者同士で炎上しそうな気がするので
当該記事は削除させていただきます。
また、記事を見て気分を害した読者様にはお詫び申し上げます
申し訳ございませんでした。





10月3週目の車検車両

見たことのないエンジンガードが付いていますね


左の下側のマウント部を確認
ボルトがクランクケースに当たっている

外して確認...わずかだが当たっていた部分が光っている

ケース側にも痕跡

見て分かるように当たっている部分はオイルポンプからオイルフィルターケースへのオイルラインの壁
長いボルトで無理に締めればクラックが入り大惨事になる
プレインワッシャーを1枚追加


ワッシャー分隙間が出来ました。

あと注意したいのが
エンジンガードを外してボルトをそのまま使ってしまうこと
エンジンガードのステーの厚み分ボルトが長いのでケースを押してしまう
エンジンガードを交換するでも隙間があるか確認すること

オイル交換、お客様の指定は「NUTEC」ZZ-03

紙パックに入っていてお酒みたいですよね
なもんでしっかりと書いてあります。

子供が間違えて飲まないようにひらがな表記
オイルはもし指定があれば取り寄せ可能です。

依頼事項は油温/電圧計の装着

接続はライトケース内で行います。
(黒と緑のギボシの空きを確認)
オリジナルは黒=アース、赤=電源

お客様が自分でメンテする際に分からなくならないように
熱収縮チューブで純正色にモディファイ

アース=緑、電源=黒

もう一つはリアサスペンションをIKONに交換




4週目車検車両
前回フルメンテナンスしているのですんなりいくかと思ったら...

まず灯火類の点検...右リアウインカーが点かない
クランプ部にクラックが入っていてゆるゆる

交換ですね

テールランプレンズが割れている

これも交換

依頼事項はオイル漏れ、漏れ箇所を確認する
フレームからサイドスタンドを伝って地面にシミが出来るとのことで
探してみると....クランクケースのUBSボルトから出ている

ケース合わせ目ボルト穴に流れ込んでいるのだろう
しかし真下がフレームのためボルトが外せない

エンジン降ろすしかないか

ざっくり見積もり出して作業指示を頂いて作業開始

キャブレターを外そうとしたら、#2マニホールドが分離

先端の黒い部分、ほんの1mm程度の皮1枚で繋がっていた感じ


今回エンジン降ろしで気が付いたから良いものの
そのまま乗っていて二次エアーでも吸ったら大変
混合気は濃ければかぶるだけだが、薄ければエンジンが壊れます

エンジンが降りて

外そうとレンチを掛けたら..緩い!
しかもケース側のねじ山も付いてきた....最悪

ねじ山があがっていました
ヘリサート修正はケースを割らないとできない
とりあえずノギスで穴の奥行きを計測し

可能な範囲で長いボルトで対応しよう
しかし使えるのは+5mm程度のボルト

右からオリジナル、+5mm、+10mm
本来なら10mmくらい掛かると良いのだが入らないものは仕方がない
ボルトの頭周辺には液状ガスケットを塗り、ネジ部には緩み止めを塗って舐めない程度のトルクで締めておいた。


今までフレームに隠れて分からなかったが
フィルターケースが付く左右のM8x60mmボルトが付くところ
両側ともぱっくり割れている


何が起きたかというと
ネジ穴にオイルが入っているのを知らずに思いっきりビューンと締めたのだろう
液体は圧縮できませんから「パン!」と割れてしまっらのでしょう
手で締めればボルト先端がオイルに当たれば重くなるので「おかしいな?」と分かるもの
おかしいと思わずにぐいぐい締めたか?エアツールでも使ったか?
酷いもんです

マニホールドも交換して
エンジンを車体に積んで

足回り、フロントフォークブーツにクラック

どうせ車検整備でホイールは外しますから交換しましょう

セパレートハンドルが付いているのでがタンクに当たります。


前回は検査官にチェックされず通りましたが
今回の検査官が確認しないとも限らない
「前回大丈夫だった」は通用しない

不安要素は無くしておきましょう
タンクとシートを後ろへずらします
タンクのフロントクッションに接する部分はゴムのブロックを貼り付け
リアクッションは加工して5mm程度後ろに移動


シートヒンジの穴も工作機械で楕円に加工


左はクリアできた


それでも右のハンドルのクランプボルの頭が当たるので
穴にヘリサートを打ってナットは使わずに締められるようにした


ボルトの頭が無くなった分楽勝です


セパハンのためクラッチケーブルの取り回しが悪く

ワイヤー給油しても重い
そこでアゲイン製のマジックレバー

ワイヤーのタイコが引っ掛かる部分の位置を変えてレバー比が変わるためにすごく軽くなる
ただしCB400Fの場合冷間時と温まってからではクラッチの遊びが変わる
クラッチワイヤーの調整が非常にシビアになる
また、ハンドルレバー側のアジャスターは定位置で固定となるため
遊びの調整はクラッチカバー側で行う必要がある
楽をするには手間が掛かるということ
また、BRCさんのエンジン側のレバーとの併用はできないのでご注意されたい

さぁ完成しました

腰が1か月以上調子悪いのだがこのポジションは拷問でした。


5周目車両
はい、いつものように

リアブレーキはインジケーターのマークを越えたので交換

上が現車のもの、下が新品

まだ残っているように見えますが
ドラム側も減りますから無理して使っているとブレーキ踏んだら戻らなくなる場合もある
交換前、ポンチマークらスプラインを2山ずらしていた

ブレークカムの角度が付いて引っ掛かってしまう
交換後はポンチマークを合わせると

ブレーキロッドのアジャストナットが結構奥まで入るので
1山ずらしでちょうど良かった(ドラムが幾分減っているということ)










9月最終週~10月2週目車検車両

2021-10-23 21:12:00 | ノンジャンル
9月最終週 車検車両

バッテリーが棒グラフ...最近多い!?





10月2週目車検車両
点検整備の際に必ずケーブル類の給油を行う
(スロットルケーブル、クラッチケーブル、スピードメーターケーブル、タコメーターケーブル)
キャブレターからケーブルを外し垂らした状態で右スイッチを開けて潤滑剤を注入
クラッチケーブルは車体から外してケーブルインジェクターを使い潤滑剤を通す
メーターケーブルはインナーケーブルを抜いてグリスを手塗りしている

この車両の場合はいたるところでコード類が結束バンドで共締めされているのでスロットルケーブルは外すのを断念


そんな場合はアウターの出口にティッシュを当てて潤滑剤を吸わせる

メンテナンスする側からするとケーブルには何も留めないで欲しいところ

10/10は安全運転講習会

ソーシャルディスタンスを保ち間隔を空けて整列
この日は今年最後とあってかなりの台数が参加

この日のお題は「ブレーキング」「一本橋」
早めに課題を終わらせ後半はコースを決めてスラローム


白バイと一緒に走れるのも楽しみの一つです


お知らせ
明日は店主不在です。

9月4週目車検車両

2021-10-21 00:15:00 | ノンジャンル
9月4週目の車検車両
このお客様もブレーキ周り、ケーブル類をノーマルに戻したいとの依頼

ブレーキマスターシリンダーはNISSINの別体マスター+ビレットカップが付いている
これは以前の車検時に漏れがあり内部シリンダーの状態が悪いために交換したもの

交換した純正マスターを持っていたのでシリンダー再生という方法があるが高額なのと時間が掛かる。
社外のマスターシリンダーもあるが店主的には名の通ったブレーキパーツメーカーが作ったもの以外は使いたくない
今回はお客様が自身で手配した社外品の取り付けだけ行った。

ケーブル類も社外のメッシュで表面が変色している


元のハンドルが高いものが付いていたのだろう、ケーブル類は長すぎて変な取り回し
取り回し次第で動きが重くなるのでご注意いただきたい


ブレーキホースはステンレスメッシュでマスターからキャリパーまで1本もの

これも持ち込まれたスリーウエイジョイントを使い純正タイプのゴムホース+ブレーキパイプで仕上げる

次の依頼事項がヘッドカバーとブリーザーカバーの交換
以前交換したこのヘッドカバーはタコメーターギア部の皿ねじのネジ穴が普段5mmのところ6mmに拡大されていた、6mmのビスそのままでは使えないためビスを加工して対処していた

それがどうしても気になるのか新たにバフ研磨済みのヘッドカバーとブリーザーカバーのセットが持ち込まれた

あとはドライブチェーンとスプロケットの交換と

オイル漏れ
オイルパンに流れた痕が有り


ミッションのオイルシール外周からわずかに出ている形跡あり

これはコーキングで対応

きれいに洗浄脱脂して

液状ガスケットでコーキングする
しかし、所詮お茶濁しですから経年で漏れてくる為、定期的にやり直します。

リアタイヤにも結構飛んでいるのでチェーンオイルの可能性もある


さて、ヘッドカバーを交換してブリーザーカバーを組んでふと気が付いた
なんでこんなにガスケットが見えるの?



もとに付いていたカバーと重ねてみると結構小さい

裏返しで比較する、左が付いていたもの右が持ち込まれたもの

ずいぶん細くなっていますね
バフ研磨の際に削りすぎということ

以前もあったけどヘッドカバーでタペットキャップの座面が過剰に研磨しすぎてOリングが見えてしまっていたもの
その辺の加減が分かる加工所に持ち込まないと痛い目に合う

元のカバー(左)はもうくすんでいますが普段見える側面部分をを軽く磨いて使いました。



はい組みあがり、ケーブル類も長さがぴったりで良い感じです

キジマのフィン付きタペットキャップはクラッチケーブルの被覆に傷を入れがちなのでゴムのカバーを被せました。

さて作業完了し車検場へ

しかし灯火類のチェックで引っ掛かった
ブレーキランプの光量が足りない
LED球が付いているのだがテールランプとの明るさの差が少なすぎる(5倍必要)
テールランプ

ブレーキランプ

画像では違いが分かりませんね
付いていたのはこの球

現場ではバルブ類は一式持ち歩いていたので交換して事なきを得ました
交換すると...
テールランプ

ブレーキランプ

車検対応していないバルブも存在するのでご注意くださいね

引き渡ししてからお客様から電話が入り「ヘッドカバー横のボルトからオイル漏れしてるよ」と
あちゃー締め忘れた
お客様に締めていただくように伝えた

ヘッドカバー単品の時には締めづらいので仮締めしておいて
組んだ後で4カ所をきちんと締めるのだが
今回はヘッドカバーの件で予定外のバタバタがありすっかりと忘れてしまったようです
大変申し訳ありませんでした。

点検整備の場合、最後に各サイズのレンチを握り車両をぐるっと1周し見えるボルトにレンチを掛けて緩み、締め忘れの確認をしている


グイっと締めるのではなくレンチを当てて力を掛けて動いたら緩んでいるということ
普段シーリングボルトにまではチェックしないので見落としてしまった。

最近はこのように途中で違うことをしちゃうと何か忘れたりということが多くなった
作業中に電話で呼ばれても、お客様が来て指名されても
お待たせしてキリが良いところまで作業させていただいているのはどこまでやったか忘れるのを防ぐため
どうにも手が空かない場合は掛けなおしてもらうこともある
どんどんポンコツになるのが自覚できるのが悲しい
そういえばイチョウの葉のエキスのサプリメント買っておいて飲むのすら忘れている
参った


整備資料の重要性

2021-10-19 08:26:00 | ノンジャンル
▼SHIO HOUSE Net Shopへの≪ショップ≫お問い合わせ
【 お名前 】 xxxxxx
【 MAIL 】 xxxxxxxxxxxxxxxxxx
【 タイトル 】 CB 350fourシリンダーヘッドについて

【 内容 】
いつもお世話になっております。
教えて頂きたくメールしました。
ショップにてプラグホールヘリサートを失敗され、今回cb350fourの替えのヘッドを手に入れた品は、
バルブガイドのEX側は先端が細くなっていてステムシールが付かない物でした。
これはcb350fourの後期?400F用?の2種類があるのでしょうか?
またバルブはEX側は400F用の物に交換必要でしょうか?
色々ご面倒おかけしますがご返答宜しくお願い致します。


これはパーツリストを見れば分かります

シリンダーヘッドのページを開き
バルブステムシールを見ます

分かり辛いのですが数量:4で適応号機がCB350FE-1068970からとなっています
その下に/1068969(8)とあり
CB350FE-1068969までは8個使用ということです
そのことから、お乗りの車両は後期の車両で手に入れた部品は初期のものとなります。
バルブに関しても

適応号機の記載がないですから
全てCB350F用のバルブを使うということ

ホンダの古いバイクは設計変更が頻繁に行われていました
パーツリストがあればいろんなことが分かります。
ただし数字の大きな最終版であること(CB350Fの場合は「3」ですかね)
例えばCBX400Fの場合はFCとFFで使っている部品が分かります
メッキの色の違いでも部品番号が変わります
また、CB350FとCB400Fでどの部品が共通かなんかも部品番号比較で分かります。
情報源として重要なアイテムですね


9月2週目車検車両

2021-10-16 13:01:00 | ノンジャンル
9月2週目の車検車両
アゲインさんのブレンボキャリパーのキットが組まれていたが
純正に戻したいということでキャリパーとキャリパーホルダーはデッドストックの新品が持ち込まれた

この赤マークってご存じですか?

定期交換部品のマークです
キャリパー、マスターシリンダーの場合はインナーパーツが定期交換部品ということ
他にはこんなものがあります。

交換時期はメーカー指定はこちら

自分的にはブレーキ周りは4年ごと、ホースは内部の汚れや表面のクラックで判断しています。


当時モノなのでバリバリアスベストパッド
見た目油分が染みていそうなので現行ブレーキパッドに交換します。

そのまま組むことはしません、内部を確認

ラバーグリスが固まっています、通路を詰まらせては大変
ピストンはきれいです。

ピストンシールも古いものなので新品に交換します。

キャリパーは2個持ち込まれていて
こちらは状態が悪いので却下したもの



全て新品


新品は良いですねホルダーとシャフトのガタが無い

ディスクも新品を持ち込み


タイヤにはオゾンクラック

交換します。

ホイールにはパッド粉末がびっちり、出来る範囲で掃除します。


リアホイールも外していつもの状態


バッテリーはいろいろ付いてるとチェックがし辛いか

このありさま

空焚きはライフを縮めるのでご注意ください
液を補充し充電してテスター掛けてなんとかグリーンレベルなのでこのまま使っていただきましょう

依頼事項でドライブレコーダーの取り付け
デイトナさんのドライブレコーダーをご指定
毎回悩むのが取り付けステー
デイトナさんからオプションでステーが出ていますが所詮汎用なのでイマイチだったりする

左からフロントカメラステー(ミラーと共締め)
センターがリアカメラステー(ナンバーと共締め)
右下はスイッチステー(左ミラーと共締め)
右上はリアカメラステー(ナンバーのビスと共締め)
このほかにクラッチレバーホルダーに共締めするステーがある

まずはスイッチのステーから


何処に付けよう

スマホケースがあるから左は無理
クラッチレバーホルダー用ステーはマスターシリンダーホルダー部に付くが形状が逆転してイマイチ
そこで専用ステーを製作

スイッチ下側にマイクがあり風切り音を拾わないように大きめに製作


リアカメラはデイトナのステーが使えた
ただしテールレンズに当たるので穴加工して外に振って使用

純正タイプのバックプレートが付いていると高さがあるので使えない

フロントステーもミラー共締めも格好悪いので専用ステーを製作


目立たなくて良いでしょう

ご本尊はコンパクトなのでここに設置


ドライブレコーダー取り付けには毎回思案で時間が掛かってしまう
やっぱりなんとかスッキリ取り付けたいですからね


ブログがずいぶんすっきりとしてしまいましたが
リニューアルを含めていろいろ考えていて
しばらくはこのままにします。