今週の車検車両のCB400F
ツッコミどころ満載の車両だがカメラをどこかに置き忘れ途中までの画像が全くない
この置忘れも最近では頻発しており
普段置く場所に置かずにふっと変なところに置いてしまう、結果探すのに膨大な時間が掛かってしまうことになる
下手すれば半日探し物なんてことも
さて、車検車両は今回フルメンテナンスの回だが
2年で300km程度、4年で700km程度と走行が非常に少ない
自分的には
「摩耗させない、減らさない」という観点から
潤滑に重点を置いている
ワイヤーオイルのように柔らかい油脂の場合は時間で落ちてしまう
普通の粘度の高いグリスなら低走行ならグリス切れは起こしていない
場所により、使用するケミカルにより、次回までの予想走行距離より潤滑頻度は調整している
普段から走行が少ないということで通常の車検整備(4カ月点検)+フロントブレーキ全バラ洗浄とした
また、依頼事項でホイールをハヤシキャストに交換(8カ月待ち!)
ウオタニSP-Ⅱフルパワーキットの組み付けが含まれる
予定週は予定が多く時間がカツカツなので
日曜日から作業開始(コロナで店頭営業休止して土日の作業も常態化していて、店頭営業再開後もお客様が集うことも無く作業を継続)
ホイール交換から始めた
スポークホイールからキャストホイールに交換する際はタイヤも合わせて交換してもらう
自分的にはエアー漏れが心配のため
スポークホイールのリムにはタイヤの回り止めがあり、外したタイヤにも跡がくっきりと残っている
これでエア漏れでも起こされて重大事故でも起こされたら困ります。
実際リムの腐食箇所からエア漏れしたのを見ているというものある
がお客様の希望によりタイヤは使いまわすとのことなので、タイヤ使いまわしに起因する事故トラブルに対しては自己責任という一筆を頂いた。
口約束だと当人は納得していても、万一亡くなった場合に家族は納得しないでしょうからね
次にフロントブレーキ、マスターシリンダーはAP製
なにやら奥に堆積物がみられます
ブレーキスイッチ、BRCさんのカニ印のもの
スイッチ本体のねじ山はM7、スリーウエイジョイントのねじ山はM12
変換用のアダプターが付いているのだが分解時にこのように分離してしまうことがある
分解洗浄をするため外さざるを得ない
また、このように本体のネジ径はM7と細いので締め付けトルクを考えて締めること
ダブルディスクなのでキャリパーは2つ
ともに堆積物があります
指で触るとじゃりじゃり
右側のピストンは表面に膜みたいに汚れが付着
中性洗剤を使い洗浄し、乾燥後に結晶のチェック
それなりに付着しています
専用の工具を駆使して除去、シール溝の裏側はデンタルミラーを使いながら丹念に除去します。
ブリーダーバルブの穴もタップを通してねじ山の清掃を行います。
妙に長かった上側のブレーキホース
ちょうど良い長さのホースに交換
アルミのフィッティングは経年で割れることもあるのであまり好きではない
ステンレス製のものを主に使用する
ドライブチェーンとスプロケ前後の交換も済ませホイールを組んで足回りはほぼ完了
お次はウオタニSPⅡフルパワーキットの取り付け
しかしまぁ配線の処理がイマイチ美しくない
IGコイルの後ろ側にはヘッドライトリレーハーネスのリレーとアースコードが共締め
前方にはアーシングケーブルとホーンのアース線が共締め
ウオタニSPⅡコイルに交換した場合IGコイルへのアーシングは不要と考える、共締めのアース線のアース取り用でしょうか
ただし、ウオタニSPⅡコイルで同じように共締めしてもダメな場合がある
アルマイトが掛かっているアルミ製品は電気を通さない
ちなみにアルマイトが掛かっていない生地のアルミは通電する
コイルの鉄芯も黒くペイントされているのでアースは取れないだろう
そこで前後のボルト間のアーシングケーブルを作成しましょう
ヘッドライトリレーハーネスのリレーの固定部は樹脂製なのでコイル固定ボルトとの共締めは避けたい
ステー側が長穴なので下側にロックナットを使用してする
アンプを置きたい左側内部はブレードタイプのヒューズBOXが鎮座している
何故コネクターが前方を向いている??
ん?右側のレクチファイヤーのコネクターの配線も前から
この2つのコネクターが付くメインハーネスの枝線の取り回しは国内向けサービスマニュアルには載っていない
海外向けにはしっかりと載っている
ストップ&テールライト、ウインカーの枝線と一緒にエアクリーナーケースの左側を通して
リアインナーフェンダーとエアクリーナーケースの隙間に入れるのが正解
もちろん正規の取り回しに変更する
またエンジンのてっぺんから出ているブリーザーホースがここで切れている
オーナーさんが以前サーキット走行した際にレギュレーションに合わせブリーザーホースの端をキャブレター吸入口に向けていたのだろうか
(間にキャッチタンクが必要だが......)
これも周辺がオイルミストでベタベタになるだろうから長いものに交換する
リアフェンダー上の配線も美しくない
正規の取り回しに変更する
スッキリ~♪
アース線をM6のボルトと共締めにしてあったがボルトの座面のフレーム側の塗膜が剥がれているのがアースが取れる条件
塗膜がしっかりしているとアースが取れない
メインハーネスのアース線(緑線)に繋ぐのが間違いない
本来カバーですっぽり隠すのだが左ウインカーの配線が短くこれが精いっぱい
左右スイッチのハーネスも正規の取り回しに変更しネック周りもすっきり
キャブ上の配線類もまとめてすっきり
白く太いコードが前後のボルトを繋ぐアーシングコード
片方のボルトにバッテリーマイナス端子からのアーシングコードが伸びているので
どちらにもアース線が繋げます
ウオタニのアンプも専用ステーですっきり
このステーはNetShopではSOLD OUT中
当店での作業用に確保しているものを使用
レーザー加工物は加工業者入れ替えのため今しばらくお待ちください
完成しました