Maintenance SHIOHOUSE

■SHIOブログ■
「店主の独断と偏見でつづる個人的な日誌」

スタッド折れ

2010-10-30 20:16:00 | ノンジャンル
今回のクランケはスタッドボルトが折れたCB400F

作業の前にまず試乗して他に不具合箇所は無いかチェックします。
事前にLカバー下側オイルパン側面にオイル漏れがあるのは気が付いていましたが
試乗して帰ってくるとオイルがボタボタ垂れている。
「よくありがちなチェンジオイルシールが硬化してすっぽ抜けたか!?」


諸悪の根源は…

オイルプレッシャースイッチ、ハーネスを接続しているビスの部分かた出ています。

さて、メインのスタッドボルト折れ箇所

#1、#2で1本ずつ折れている
厄介なのは#2のフレーム側が折れていること
ダウンチューブ両サイドのスタッドボルトが折れた場合
頭が出ていればなんとかなる場合もありますが
奥で折れていた場合はドリルで穴を開ける際にフレームが邪魔になります。
無理に作業して余計ひどいことになっては元も子もありません
逆にエンジンを降ろして作業したほうが的確に早く作業ができます。
折れた部位を診て無理だと思ったら躊躇無くエンジンを降ろします。


ほら、この通りど真ん中に穴が開き、逆タップですんなり除去

ところが#1側は固く逆タップもびくともしない
こちらは丁寧に切削除去、最後にヘリサートを挿入して完了

無事、完成しました。

失敗しない秘訣は
○作業しやすい環境で行うこと(無理な体勢では満足な仕事はできませんね)
○あせらないこと(慌てて作業すると、また横着するとよい結果は得られませんね)

テンショナーセッティングボルト折れも躊躇無く降ろして作業します。
(ドリルや逆タップが折れ込んでいる場合は除く、その場合はエンジン割ってUPケースだけ内燃機屋へ直行です。)

クラッチも問題あり、ジャダーが激しく(クラッチをつなぐ際の振動)、また滑り始めている
とりあえず内部をチェックしましょう。
と、その前に…ビスの長さが合っていません

ビスを全部緩めると…出ている長さが違う
本来、同じ長さで飛び出ていないといけないのです。
締めこんだ際にみな同じねじ山の数ケース側に入ります。
掛かるねじ山が少なければトルクを掛けた際にねじ山があがりやすくなります。
「長さ違っても付けば良いや!」
じゃいけませんね。
さて、内部は

クラッチプレートに錆びた痕があります。
フリクションディスクも寸法的には使用限度以内ですが
診たところ結構古そうです、そっくり交換することを具申いたします。

また、リアブレーキランプが付きっぱなしになったとリアブレーキスイッチのスプリングを外して持ち込んできましたが

リアブレーキペダルのストッパーボルトにロックナットが付いておらず
勝手にどんどん緩んでペダルを押してストップスイッチを引っ張りっぱなしになっていたのでしょう。

10/26更新
オイルプレッシャースイッチ、アメリカ製の凄いのが付いていました。
配線もてっぺんにはんだ付け!
車両は398(CB400-、国内車両です)
以前に修理した際に適当にあるものを付けたのか?

左が純正、ボディの数字に注目
スイッチが作動する油圧の設定が車種ごとに違います
付けば何でも良い訳ではありません
ご注意願います。

クラッチ作業中、チェンジスピンドルが動いたらオイルシールが抜けてきた!

硬化してゆるくなっていることが多いのです。
社外品でそんなに古くないのが付いていますが
はめあいがゆるいのでしょうか?
走行中にすっぽ抜けなくて良かったですね
もちろん純正新品に交換。
カウンターシャフトからオイルが漏れているように見えるのも気になるところです。
カウンターシャフトのオイルシール内には油圧が掛かっていますから
シールの接する面に傷があると漏れる場合があります。


さて、エンジン積むかと思ったら
ヘッドカバーのボルトが一箇所浮いている

前に写した画像でも浮いているのが分かります。

トルクが掛からず舐めている様子

心配なので全部トルクレンチでトルクを掛けてみる
テストなので少な目の10N・Mです。
マスキングテープを貼ったところがトルク掛かりません
ヘリサート修正が必要です。

左サイドのボルトは長いボルトでお茶を濁してある始末!

エンジン降ろして正解でした。

当店ではエンジンを開けた際には怪しいねじ山はヘリサート修正を行います。
エンジンO/Hなどで組んだ後に増し締めを行うのですが
万一その際にネジが上がることがあればもちろん修正、
しかしながら古いエンジン、もろくなっていますから
何度も開け閉めすることも少なくありません
でもお茶を濁して出すことはありえません

エンジンに手をつけていない現状車を購入すると
このようなことも少なくありません
ヘッドカバー回りにオイル漏れが有る車両は
このようにねじ山が上がっていることもあるのです。

10/30更新

さて、問題のヘッド
ヘッドカバーを外して見ると.....

あがっていたネジ山以外もみな怪しい

画像右2つはねじ山が完全終了、1本はトルク掛かっていませんでした。(当たり前)
カムジャーナル左側はねじ山は生きていますが、上部に盛り上がっています!
これは危険信号です。
エンジンを開けた際にこうなっていたらヘリサート修正しておいた方が安心です。
このまま組むと締めては舐め、修正して締めては別なとこが舐めてとエンドレス状態必至ですね。

「せっかく開けたのだからやれるところはやっておかなきゃ損だゼィ!」

また、ボルトが浮いていたところは....

すでにヘリサート修正してヘリサートコイルもいますが
タップ掛けを失敗し緩くてコイルごと緩む始末
これはもう話しになりません(怒)

一度大きく切削してしまったものは元に戻せませんから
大惨事となってしまいます。

当店ではそれでも2重、3重に対応策を持っていますから
処置は可能です。

何をしたかって?
ふふふ....企業秘密ということで♪

結果、すべてにヘリサートを打つことに

切削片がエンジン内に入らぬよう鉄壁のマスキングが必要です。

こんな作業車体に載ったままでは余計に時間が掛かります。
このような手間仕事は掛かった時間で工賃請求となりますので
結果降ろして作業してよかったわけです
作業する側も精神的にもかなり楽です。

カムチェーンが交換されていたところを見るとエンジン全バラしたのは確実ですが
ヘッドもしかり、あのクラッチはいかがなものかと思います。
「エンジンO/H済み」ということで購入しているそうですから
「O/H」の定義がいかに広いかが分かりますね。
「どこまで作業したのか?」
「どこまで部品交換したのか?」
「新品部品はどれだけ使われているのか?」
きちんと聞くことも大事なことです。
特にインターネットオークションで多いのは都合の悪い質問には答えないパターン
買う側が入札前に事前確認するなり、質問欄で納得いくまで質問することは大事なことですね。

完成し車体に載せて調整中


マフラーがうるさくてとの話でしたが

診たら「フタだけ」うるさいのは当たり前ですね。
普通の市販のバッフルに替えればだいぶ静かになりますよ~

まだまだ問題山積み車両
機能面を中心にじっくりと良い状態に仕上げて行きましょう



新製品情報

そんなヘリサート修正を失敗しないで行いたい多少メカに強い方向けに
「ヘリサート修正セットM6 」を発売いたします。


リコイルのパイロットタップキットを中心にヘリサートタップ(#2、#3)、ステンレス用通常タップM6、タップハンドル、ヘリサートコイル1.5Dx20、2Dx10
とヘッドのねじ山の修正がすぐにでも出来るキット校正です。

特にこのパイロットタップが優れもの

先端の通常タップがガイドとなりねじ山にまっすぐに進んで行き
途中から太くなったヘリサートタップ部がヘリサート用の太いねじ山を形成して行きます。
もちろんこんな形状ですから突き当りのねじ山は全部切れませんが
途中まで切れれば、別のヘリサートタップで必要な部位まで掘り下げればOK!
ヘリサート挿入も専用冶具で簡単挿入
挿入後の仕上げ用のタップも同梱しています。
もちろん当店お家芸の詳しいマニュアルも付属します。

しかしながら完全なビギナーにはいかがかなと思いますので
有る程度スキル(技術)が必要です。
自信のない方はプロに任せた方が賢明でしょう。
最初は失敗しても替えの利く部分からトライすると良いでしょう。

週明けにでもフルセットとパイロットタップを専用工具にUPいたします。

CBX、ブレーキパッドの注意

2010-10-29 19:58:00 | CBX400F/550F
以前にエンジンがとんでもないことになっているCBX400Fを購入し
当店でエンジンフルO/Hしたお客様
予算の都合もありエンジンのみの作業だった為
今回は車体回りを重点的に総合点検でお預かりしました。


車両があふれてしまいこんな時期外れの台風のおかげで
雨の日は車両が出せない為仕事が出来ない始末

まずはブレーキ回りを分解します。
フロント側

あれ~、550用のパッドが使われている......
400用と550用でフロントパッドが違うことが意外と皆さん知らなかったりします。
パッドの面積、厚みが違います。
400のパッドはバックプレートの縁までライニングが来ますが
550のフロント用は縁まで来てなくて面積が狭い

違うパッドをつけているとどんな影響があるのか?
例えば現車のFディスク
パッドにあわせて磨耗しています。

これを知らないで400用の面積が広いパッドを組むと
磨耗していない部分に乗り上げてしばらくはパッドが斜めに当たる状態
ピストンも斜めに力が掛かり、オイルが漏れたり、当たりがキツイ部分にカジリが発生します。
目一杯面取りして平らに当たるようにしたいですね。

こちらはリア

パッドが縁まで来ているのでOK,しかし妙に薄い!?
もともと薄かったか減って薄くなったか?

ディスクはこんな感じ
せっかくなので前後で比較してみましょう
左がリア、右がフロント

当たり幅がわずかに違います。

パッドの比較です
左が「MA6」400前後、550リア、右が「MA7」550フロント専用



こんな少しの差でもトラブルの原因になります。

根本的にアフターパーツメーカーさんも無頓着ですから

ラインナップを変に増やすなら、すべてに共用で使える形で販売すればよいと550タイプが多いのです。
特に海外には550の方が出ていますからなおさらですね。
海外から入ってくるパッドは550タイプが多いです。

現在当店にあるパッドで検証してみましょう


右側が400タイプ、左が550タイプ

厚みを見るとこれまたバラバラ
550のフロントは純正でも厚みが400用より薄いのです
あのスペースでダブルにしていますから制限があるのでしょう
間違えて純正400用をダブルで入れようとすると....入りません。

純正「MA6」、400前後、550リア用


純正「MA7」、550フロント用


当店オリジナル品 550フロント用


FERODO  


EBC


RK UA7 

適応車種を見るとCBX400F前後、550Fリアとなっており550フロントに使えないと書かれている。

値段との兼ね合いもあるかと思いますが安くても薄けりゃ一緒かなと

また、組むときにもパッドが全面でディスクに接するのかチェックが必要です。



ワンパク工作室:マグネットスイッチ短絡

2010-10-25 23:12:00 | CBX400F/550F
古くからの常連さんよりHELPコール
「スターターモーターが焼きついてしまい困っています」と
走行中、エンストしセルを回したらそのうち焼けるにおいがしてセルが回らなくなったとのこと
止まった場所がドリーム店のそばでそのまま持っていったら
「完全に固着してます。セルモーターは廃盤なので手の施しようがない」と言われ
わらをもつかむ思いで電話を掛けてきたようです。

聞けば今週末のミーティングに行きたいので何とかしたいとのこと
セルモーター単体で今日持ち込んでいただければ間に合いますよ~
とすぐに持ってきてもらいました。

分解してみるとアーマチュアがケースにへばりついている
何とか外して全バラしてみました。
異様な焼けた臭気が蔓延します。

ぷ~~ん!

アーマチュアの樹脂が熱で溶けて流れ出しこの通り


コイルも見事に断線しています。


他の中古品(下側)との比較
白い樹脂が溶けて無くなっているのが分かります。


樹脂のカスだらけ!
妙に油っぽい!


お約束のオイルの混入も起こっていたようですね

何故このようなことが起きたのか!

諸悪の根源はマグネットスイッチ

(※画像は新品です。)

マグネットスイッチの内部のソレノイドが作動不良を起こし
短絡し(繋がった状態になること)固着
セルモーターに電気が流れっぱなしになり
セルモーターはひたすら回り続け発熱し焼きついたわけですね。

分かりやすいようにこんなものを作りました。
○普通の状態

スターターボタンを押していないときはマグネットスイッチのソレノイドも作動していない為
バッテリーの電気は遮断されセルモーターには行かない。

○スターターボタンを押したとき

スターターボタンを押すとマグネットスイッチのコイルに電流が流れソレノイドが作動します。
バッテリーの電気がセルモーターに流れます。
エンジンが掛かり
スターターボタンを離すとソレノイドも元に戻り、電気は遮断されます。

○今回の場合

マグネットスイッチのソレノイドの作動不良によりスターターボタンを離しても
ソレノイドが戻らず電気が流れ続ける
バッテリーの+または-端子を外さないと回り続けます。
結果、セルモーター内部が発熱し焼きついてしまうのです。

たとえば、エンジンの掛かりが悪いからとひたすらスターターボタンを押しっぱなしでも焼きつきは起こってしまいます。
少し回したら休みを繰り返すことです。っていうか掛かりが悪いなら修理しましょう

もちろん今回の件でもドリーム店でマグネットスイッチ交換は言われているようです。

古くなるとこのようなトラブルの可能性は高くなります。
ソレノイドが作動していない状態での固着ならセルが回らないだけですが
短絡する場合は走行中などでは対処のしようがありません

間違いなく壊れてからでは遅いパーツなのです。

交換したことがなく、古いものが付いている場合は新品に交換しておいたほうが良いでしょう
先日もお預かりしたCBXのエンジンを掛けようとして発症
スタッフは慌ててバッテリーのケーブルを外しました。
この時のものはオーナーさん曰く交換して間もないものとのこと
みると限りなく外見が純正そっくりの社外品
粗悪品だったということです。

純正品は結構高額
CB400F/350Fは¥11130
CBX400FC/550Fは¥6563(1型)
CBX400FFは廃盤(2型)

当店のオリジナル品は純正品と同じメーカー製
CB400F/350F ¥6300
CBX400FC、550F ¥6300
CBX400FF ¥6825

転ばぬ先のなんとやら
早めの交換を具申いたします。

10/26 更新
さて、組み立てです


へばりついた樹脂を剥がし洗浄し、
アーマチュアは時間が有れば巻きなおしで処置したのですが
時間が無い為、中古良品を投入(コンミュは修正します、単品販売はしていません


時間に余裕があれば巻きなおし、コンミュが減りすぎているものは新品交換も出来ます。

これは巻きなおしとコンミュ交換両方行ったもの
今回下取ったアーマチュアも巻きなおししておき
いざというときに使えるようにしておきます。
そうすれば、急ぎのときにどんな対応でも出来ます。


ベアリング、これはそれこそ指で押して入るくらいのはめあいです

メッキを掛けた物で固くて叩いて入れないといけないものはシャフトを入れると動かなくなります。安易なメッキにご注意!

シャフトを入れる際も
叩いて入れるなんてことはしないで欲しい

必ずセオリーどおり油圧プレスで挿入するか


バイスを使って挿入する


またベアリング全般に
外側を圧入する場合は外輪に
内側に圧入する場合は内輪に

力を入力します。
でないと新品のベアリングに傷を入れることになります。
このように冶具を使っての作業になるので
当店のセルモーターO/Hキットは本来プロ向けであり
商品説明で説明していますが、きちんと作業されているか心配な部分です。

分解時の画像と比較するときれいになったでしょう♪

はい!完成です。

何とか間に合いました。

セルモーターのO/Hはよっぽどでなければ1週間程度のお預かりで対応しています。
出来れば車検ごとに内部を確認してオイルの混入を発見したら早めの対応を具申します。

追伸
マグネットスイッチの故障の件ですが、
メールで問い合わせが何件かああリ
セルモーターが回りっぱなしになった場合
メインスイッチを切ろうが止まりません
バッテリーのコード(+でも-でも)を外さない限り止りませんから
安易に考えぬよう具申いたします。
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エアクリーナー放置プレイしていないですか?

2010-10-23 00:20:00 | CB400F/350F
当店のCB400Fにお乗りのお客様で
「最近、アクセルのレスポンスが悪くなった。
開け始めがワンテンポ遅れるようになった。」
との訴え

キャブレターをフルO/Hして走行やく2000km
エアクリーナーを診るといい塩梅に汚れています。
新品と比較すると一目瞭然

使用環境により汚れるスピードは違います。
2000km弱でこれは早い方ですね

エアクリーナーは意外と皆さん無頓着
汚れると真っ黒くなると思っているのか
軽いグレー色でも感性の敏感な人には不調を感じられてしまいます。

当店にお越しになって私が拝見させていただくときに
必ずエアクリーナーを覗くのを気が付かれていますでしょうか?
濃いグレー色してたり、ブローバイのオイルまみれだったりすることが少なくないからです。

出来ることなら新品を1つストックしておいて
定期的に比較する。またはコピー用紙でも良いですね
新品は純白なのです。
(純正品の話です。社外品は一切取り扱いがございません)

当店店頭にある臨床見本

お店に来たらせっかくなので見て行ってくださいね

また、今自分の車両についているエアクリーナーと新品(同様)との比較も体験していただけます。
(※車両を診させていただいてエアクリーナーで違いが確認できそうな車両に限定させていただきます。
他の部位もよっぽど酷くてそれどころで無い車両はご遠慮いただきます。)

エアクリーナー交換時必ず行って欲しいのがデータの記入

どれくらいの走行でどんなに汚れたかが把握できます。
また、ノートを用意して
行った整備作業、購入した部品などを都度記入するのも良いでしょう
普段からのアナウンスの成果もあり、実行されている方も増えています。
ウエアとかも含めて領収書、レシートを保管することも忘れずに
万一事故を起こした場合に着ていたウエア類も請求可能なのです。
これもノートに貼っておくと良いでしょう。

新製品情報!!!!!!!!!!!!

相変わらず、キャブレターのO/Hを日常茶飯事的に行っているのですが

今回、お預かりしたキャブレターは一度お客様が御自分でO/Hされたキャブ
調子が出なく、あれこれ調整しながら不調のまま乗っていたが
いい加減煮詰まって限界に来たということで単体でO/Hを依頼されたものです。
確かに事前テストで当店自家用車に付け走ると開け始めにもたつく
明らかにジェットニードル/ニードルジェットの磨耗の症状
開けてみるとジェットニードル、スロージェットは元の純正のままで
他のものは社外リペアキットのものが使われている
ニードルジェットが確かに磨耗していたのだが
それ以前に

外して掃除していない!!!!
これが結構多いのです。
外さないから穴が偏磨耗しているのも気が付かない
(真円でないのがあからさまにわかる)

せっかくバラすんだからきちっとバラして洗浄しなけりゃ損だゼィ!

こんなにきれいになりましたぁ♪

もちろん完成後も自家用車につけてテストしてからの発送となります。

さて前置きが長くなりましたが

フロートチャンバーにOリングを納めるのにどうするか?


当店のオリジナルキャブレターO/Hキットに付属しているマニュアルには書いていますが
(どうやら噂ではコピーして売ってる輩が居るらしい、困ったものだ、不許複製と書かねば(爆))
通常のゴムのりではなく二トリル系のゴムのりを推奨しています。
液体パッキンを使われる方も居ますが内側にはみ出た分がゼラチン状に膨張して悪さするものもあるので吟味が必要です。

そこでコニシ㈱のG103を推奨していたのですが、いかんせん170mlと量が多い
フロートチャンバー4個では使うのはわずか
放置しておけば無駄になるのは目に見えていますね
そこで使いきりサイズの10mlチューブをラインナップに加えます。
それも純正品です。
NetShopの「ケミカル」の「スプレー、グリス」の項目にUPしておきますね

ハンドルグリップにも使用可能です。

大改良!!劇的ビフォーアフター !

2010-10-18 12:37:00 | CB400F/350F
先日、紹介したCB400F
完成して納まったので
せっかくなので
ビフォー&アフター形式で結果を紹介します。

まず外見
Befor

After

ぱっと見なんにも変わっていないように見えますが.........

リアブレーキ回りは
Befor

After

いままでロッドが斜めで動かなかったリアマスターシリンダーも適正な角度で動くようになり
機能していなかったリアブレーキスイッチも油圧タイプにしました。
しかしながらこのマフラーはどうにもなりませんな
これ以上ペダルを下げるとマフラーの上に当たります。
(ノーマルステップでも同様、遊びを常に調整しないとマフラー直撃)

また、タンデムステップも
Befor

After

おきて破りの前向きから、左右入れ替えて上向きに変更
ブレーキホースも内側を通すようにしました。
リアマスターシリンダーもセンターが出ていなかったので修正し
リアキャリパーは分解清掃、パッド交換で
普通に効くようになりました。

いい加減な取り付けで「ハ」の字になっていたリアショック
Befor

After

スイングアームのブラケットの位置にあわせて左右違う長さでカラーを製作し、
スイングアーム側もカラーが無くてゴムブッシュだけで締めすぎて曲がっていたサスペンションの受けも修正しカラーを作成し適正状態にしました。

左右のカラーの長さに注目

製作したパーツ類

元はカラーが無くゴムだけ!?

ゴムブッシュを入れカラーを挿入、やっと普通の姿に


ドライブチェーン回りも完全終了
Befor

グリスUPしていないため錆びたチェーン、磨耗したスプロケット
ちなみに520サイズです

外れたチェーンのOリングが散乱するLカバー内、スプロケットの歯数が15Tと標準より2丁少ない!ウイリー用か!?(アホな!)

After

ロングライフ化を狙い標準の530(50)に変更、スプロケットの歯数も17/38と標準にしリアスプロケットはスチール製にしました。

リアフェンダー
異常に長いスイングアーム(ぜファー)が付いている為、ホイールと干渉しないようにか?
サイドのみで固定、結果は......
Befor

分かりやすい動画を見てくださいな
<script language="JavaScript" src="http://www.magicalmaker.com/js/mm.js.php?upwh=1812528-1287403382m-320-320"></script>

After

やれやれ.....

それ以外にも

社外フローティング化されたヤマハ系Fディスクのピンのガタが大きくハンドル切り動かすとバキバキうるさかったディスクを同車種のSTDディスクにし

動きがおかしくレバーも曲がっていたFマスターを交換(中古)

とんでもなく狂っていたキャブレターのセッティングをとりあえず走れる程度にジェット交換

配線の繋ぎ方がおかしくライトがついていなかったものを修正

異常に手間が掛かってしまいました。
オーナーさんにも膨大な金額の請求書というしっぺがえしが.......

当店では引き取り時に確認の意味も込めて
会計前にとりあえず試乗していただいています。
(これまでに帰ってこなかった人は居ない(笑))

今回も帰ってきて
「まったく違うものになりました。」と
この一言が明日への活力源となります。

ありがとうございました。

「キャブセッティング覚えましょうね!」
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