Maintenance SHIOHOUSE

■SHIOブログ■
「店主の独断と偏見でつづる個人的な日誌」

インフォメーション

2024-04-19 15:00:50 | ノンジャンル

親の介護生活を最優先とするため、自分の身体とメンタルを維持するために

当面の間、修理部門を休止させていただきます。(下記を除く)

〇車検リピーターさんの継続車検/修理

〇オイル交換リピーターさんのオイル交換

これまで合間に行っていた単品作業もお受けできなくなります。

(1stギアブッシュ入れ替え、ミッションベアリング交換、セルモーターコンミュテータ修正等)

※最寄りの内燃機屋さんにご依頼ください

ご不便をお掛けしますがよろしくお願いいたします。

営業内容、連絡先等は再開まで表示いたしません

 

 


車検車両 フルメンテナンス CB400F

2024-04-19 01:34:49 | ノンジャンル

さてやっと3月作業の分

 

神戸から自走で車検持ち込みのリピーターさん

朝出て午後には当店到着!!

自分なんかより年上なのに頭が下がります。

これまでは2台所有していて2往復していたが1台になり少しは楽になったでしょうか

 

依頼事項は

「キックだとエンジンが掛かるが、セルだと掛からない」

これは良くありがちな話でバッテリーの状態にもよるがセルを回すと電気を喰われ火が弱くなり(飛ばず)エンジンが掛からない

スターターボタンから指を離した瞬間にエンジンが掛かる場合もある

 

まずバッテリーの端子電圧

メインスイッチOFFで12.79V

 

キルスイッチはOFFでメインスイッチONで12.2V

キルスイッチをONにしてIGコイルに電気を流します

12.0Vどんどん電圧は落ちていきます

さてこの状態でIGコイルの端子電圧は9.46V

配線図を見てもらうと分かるようにバッテリーからIGコイルまでの道のりは非常に長い

セルを回すと更に電圧は落ちて7.54V、さすがにここまで低いと火がかなり弱いか出ていないか

そこでヘッドライト同様にリレーハーネスを接続してバッテリーからIGコイルに直接電気を送り込む

するとメインスイッチONで

セルを回しても10.43V !充分ですね

ちなみにリレーハーネスは外して元気なバッテリーでもテストしたところ9V台だが充分エンジンは掛かる

お客様に聞いてみるとバッテリーが弱っているのは承知しているので自分でバッテリーを交換するので

リレーハーネスは不要とのこと、診断費用だけ頂くかたちです。

 

足回りを分解していきます

キャリパーはフルード漏れでパッド外周はびしょ濡れ状態

パッド面は大丈夫そうなので掃除して使う、ピストンも錆のクレーターなどはなく継続使用

シール交換のみ

 

着手前の試乗でカタカタとやたらうるさかったフロント周り

原因はキャリパーホルダーのガタ

これは酷い

キャリパーホルダーシャフトを新品に交換

 

前後足回りは分解出来ていつものスタイル

 

ドライブスプロケットを外してカウンターシャフトにスレッドコンパウンドを塗り潤滑

駆動力が掛かりドライ状態では金属同士が擦れ合い摩耗してしまう

フィキシングプレートも摩耗してしまう

向きを変えて段差が無い方を外側に向ける

こちらも段が付いたら新品に交換となる

 

フルメンテナンスなのでブレーキペダルシャフトも外して潤滑する

リアブレーキペダルシャフト、錆の痕のディンプルが凄いですね

グリス溜まりだと思えば良いのか

 

同様にリアブレーキパネルも分解洗浄

前回の車検もウチでやってるし、ブレーキシューの向きを判別するためのマーキングが無い?

かならずマジックで線を入れるのだが

これはストッパーアームボルトがちゃんと段差に納まっていなくて乗り上げた状態で締めましたね

ブレーキシューを外したら裏側にマーキングがあった

当店では赤いグリスは使わないのでお客様が自分でメンテナンスしたのか?

ブレーキシューは全部均等に減るわけではないので、裏表向きを変えると当たり面が変わりブレーキが効かなくなる、または甘くなる場合がある

そのためにマーキングしている

パーツクリーナーで洗浄し

乾燥※ブレーキシューは洗浄していません(洗浄してはいけません)

組み立てには専用グリスを使います

はい組みあがりました

 

フロントブレーキ、分解洗浄し乾燥後 シール溝のチェック

居ますね白い堆積物

専用ツールでほじほじします。

きれいになりました。

こんなに積もっていました

壁面はボンスターなどで仕上げます

 

マスターシリンダーもなにやら凄いな

Before

After

 

点検整備も終盤

各サイズのレンチを持って車両を1周し、見えるボルトにレンチを掛けて緩みが無いかチェックする

最後にエキゾーストフランジのナットの緩みを確認するが

なんというナット!

ディープソケットでも届かない

面倒だが片目片口スパナを使って締めます

ここは緩んでいたら締める程度、緩んでいないなら余計に締める必要はない

っていうか何も考えずにグイグイ締めていたらスタッドボルトの折損の原因になりかねない

増し締めとは言うがどちらかというと単にトルクチェックといった感じですね

 

 

 

 

 

 

 


CB400FOUR 生誕50周年記念 コンビニタンブラー

2024-04-15 11:35:17 | トピック

今年はCB400FOURがラインオフして50年目の節目

それを記念して「KeepOn」さんよりコンビニタンブラーが発売されました。

コンビニタンブラーとはコンビニのコーヒーLサイズカップがちょうど収まるタンブラー

保温/断熱性がありHOTなら冷めにくく、Coldなら氷が溶けにくくなる

店の隣のローソンのコーヒーLサイズ

すっぽり収まります。

NetShopのGoodsのカテゴリーで販売中です。

¥1980(税込み)


メールでの問い合わせ「バッテリーの寿命」

2024-04-15 10:56:56 | メンテナンス

当店の車検リピーターさんからメールで質問を頂いた。

「バッテリーを充電しましたが、クランキングできませんでしたので、本日、取り外し作業を行いました。
「30.5.12」の日付が書かれており、6年の寿命は「長生き」なのか「早死に」なのか、判断に迷っています。
いずれにせよ、近いうちにバッテリーをお願いしたいと思っております。
お手すきの際、以下につき、お教えいただければありがたいです。

・ ノーマル、MF、リチウムと、いろいろな種類があるようですが、いずれがよろしいでしょうか。
・ トリクル充電ができるデイトナ製のチャージャーを持っておりますが、いずれのバッテリーにも使えますでしょうか。
・ 他のお客様は、どのような選択をされていらっしゃいますでしょうか。」

 

まず6年であれば充分に長生きと云えましょう

当店ではGSユアサ、台湾ユアサを推奨していますが

個体差、使用環境、保守の有無でライフは変わってきます。

最近立て続けで車検時にバッテリー交換を依頼され、使用年数を見ると

左から5年、5年、3年

大体4~5年位と考えて良いと思います。

中には7年経つが未だ現役という

6年使えたなら大往生と考えて良いのではないだろうか

短命で終わらせる原因は空焚きや長期放置のサルフェーション

内部の極板にダメージを与えること

例えば前回の車検の後数十キロ乗っただけでガレージに仕舞い、充電器を繋ぎっぱなしにして放置

次の車検時には電解液が完全に無くなっていたパターン

令和2年9月に交換しているので交換後3年半

見事にカラカラ

希硫酸を補充して充電してみます。

一応充電されましたがインジケーターは

問題無ければ左右ともグリーンだが、今回のは右側グリーン+イエローのアラート表示

問題ありということ

テスターで電圧測定すると元気なバッテリーなら13Vは超えるのだが12.68V低いですね

バッテリーテスターに掛けてみると

負荷を掛けるとあっという間に放電します。

 

本来は3秒間ボタンを押すがすでにレッドゾーンに入ったので長押ししてみた

その後テスターで電圧を確認

表示は11V以上あるがセルは回せないだろう

 

GSユアサの「バッテリーの充電方法とメンテナンス」というメーカーのサイトがあるので勉強して欲しい

https://gyb.gs-yuasa.com/knowledge/car-maintenance/

 

ノーマル(開放型)、MF(メンテナンスフリー)、リチウムの差ですが

リチウムに関しては最近のもので当店で面倒を診ている車両では使っていないので分かりかねます。

初期の頃は何かの拍子で電気が空っぽになるようなことを聞きましたが何年も経っているので今は大丈夫なのか?

旧車で使っている人が居ればレビューを聞いたほうが良いでしょう。

 

開放型を基準にMFバッテリーのメリット、デメリットとしては

メリット:液の補充が不要、ブリーザーホースが無いため万一希硫酸やミストによる被害が無い

デメリット:電気が無くなると終了する場合が多い(乗る頻度が少ない場合は定期的な補充電は必須)

充電電圧を14Vで制御する必要があり(純正レギュレーターなら調整、社外ICレクチなら14V制御のものを使用)

 

お持ちの充電器の守備範囲ですが、購入時説明書が付属していると思うので確認ください

またはネットでググってデイトナさんの商品ページにアクセスしてみてください

当店では当該品は使ったことが無く、販売したことも無いので分かりかねます

 

当店のお客様ではほとんどが開放型

MFバッテリーはまだ一部で1割にも満たないかと思います。

 

 

 

 


車検整備(フルメンテナンス)CB400F※完結

2024-04-15 02:11:54 | メンテナンス

あれよあれよと4月になってしまった

年度末も過ぎて、また新規の修理を受け無くして多少なりとも余裕が出てきたので

今年の頭からサボっていた修理部門のブログを再開します。

っていうか溜めすぎると収拾付かなくなるし何をやったか忘れてしまう

1月分は「載せないで~」というお客様も居て少なく、今回から2月分からとなります。

今回の車両は平成25年にフルメンテナンスをして、その後は24カ月点検

地元で車検を通したりで実にフルメンテナンスは11年振り

当店のお客様でも数名居るが、当店でフルメンテナンスした次の車検は地元で通すだけ、その次は当店でフルメンテナンスと1回飛びで当店を利用するお客様。

遠方だったり走行距離が少ない場合が多い、これは前もって「次回は地元で通すので4年後お願いします」と申告いただければ権利をキープしておく

しかし、意思表示が無く無断でキャンセルされた場合には次回の権利を失ってしまう。

今回の車両のように車検の時期になり「次も地元で.....」と申告してあれば間が開いたとしても大丈夫

ただ今回は前回のフルメンテナンスから時間が経っておりどんな状態だかドキドキものです。

まず来た時受付時の問診で走り始めてエンジンから異音がするとのこと「排気漏れじゃないの?」と聞くも違うという

エンジンを掛けてみるもチンチンに温まっていてこの状態では出ないというので後で冷間でエンジンを掛けて確認することにする。

別の依頼事項はメインハーネスの取り回しが正規では無いので変更して欲しいというもの

あぁこれはひどい、メインハーネスやスイッチのハーネスがヘッドパイプの横を通っています。

以前に事故修理を他所でやってもらったらこんなことになって帰って来たそうな

っていうかサービスマニュアルにワイヤリング図が載ってるし、マニュアル無ければ分解前に写真を撮っておけば分かりそうなもの

 

排気音量が非常にうるさい!音量を測る必要もないくらいの爆音仕様

バッフルの穴径も大きい

99dBを大幅に超えています。

良くありがちな話ですが、自分的に良い音で音量がオーバーしていると分からないパターン

またバイクに乗らない一般ピープルからしてもうるさい訳でうちみたいな住宅地でうるさいマフラーで来られると苦情の原因となる

予め対応するバッフルに交換してきて欲しい

また、余計なものも外してきて欲しい

作業するうえで邪魔になる

こういう場合は外させていただき、すべての作業が終わり引渡し前に取り付ける

もちろん脱着工賃は別途申し受ける

事前に外して来ることを推奨します。

お客様からは悪いところはすべてやってほしいとのことで「おっ、腕を振るわせてくれるんですね!」

 

お預かりした後、お客様から車検対応というバッフルが届いた

この穴の大きさの違いですよ

早速装着して音量チェック

ありゃ!まだオーバーするな

原因はバッフルが緩くて隙間が出来ていてここを排気ガスが抜けてしまう

この場合はグラスウールで対応

キジマ製のプレスウールタイプが重宝する

バッフルにこれを仕込んで隙間が出来ないようにする

さて音量は....

こんなに静かになりました。

ただし、あのグラスウールにもデメリットがありマフラー内部に水蒸気が発生し水分を含みマフラーのパイプと接している部分が錆びて固着して

バッフルが外れなくなる場合がある

 

 

受付時に言われたエンジン異音

単なる排気漏れでした

 

全部締まります

 

エキゾーストガスケットを交換した場合は熱でなじんで緩くなる場合が多いので定期的にチェックをすること

ツーリング先でナットを落として爆音仕様で恥ずかしい思いをするのも嫌ですよね

 

ブレーキレバーがおかしい

マグラ製のレバーだが角度がおかしい、指の先端しか掛からない

多分違う車種のだと思うが本人に聞くとこれで慣れているので問題ないそうな

 

工場内に入れリフトに乗せてとりあえずタンクを外してメインハーネスの状態を確認

正規の取り回しはこれ

しかも結束バンドの嵐

ワイヤーハーネスホルダーが何もすることが無くうなだれています(笑)

左サイドカバー内

配線の取り回しがムチャクチャ、マグネチックスイッチが「何故そこに!!」

エアクリーナー固定ボルトは不在

これも正規は

北米向け輸出仕様のマニュアルのためシリコンレクチファイヤーの位置が違うが他は一緒

少し前方に目を移すと......

ブローバイホースが潰れている

これ、エンジン内からのブローバイガスが抜けずに内圧が上がってしまう

ホースがブローバイカバー部ですっぽ抜けてくれれば良いが、抜けないで内圧が上がり続ければエンジンのいろんなところからオイルを噴いてしまう

シート下はヒューズBOXとシリコンレクチファイヤー用のハーネスがエアダクト上を通って(本来は下というか後ろというか)

エアクリーナーケース固定部にはエアダクトワッシャーが入っていないし

前方部はメインハーネスのアース線がボルトと共締めされていない

またエアクリーナーは「合掌」状態(日付は撮影後に書くようにしました)

完全に詰まっているでしょう

右サイドカバー内は

ヘッドライトリレーハーネスのリレーが鎮座しているくらいだが

バッテリーが棒グラフ状態

一応こちら側もマニュアルの図を載せておきます

結構いい加減な車両が多かったりします。

 

さて、足回りをバラしていきましょう

フロント周りから、メーターギアがなんかステーで固定されています

だいたい予想は付きますが

案の定、アクスルナットが締まっておらず手で回ります

どんな意図があるんだろう

ホイールベアリングは指で動きを確認

フロントブレーキ、内部はヘドロが沈殿

ピストンも錆が出ています

反対のキャリパーも同様

 

マスターシリンダーにも堆積物

この5/8マスターシリンダー用のインナーキットが廃番で手に入らなくなった

シールだけは流用できるものを探したので一安心

ただしピストンが終わったら困ってしまう、早いところ使えるものを探さなくちゃ

 

洗浄後乾燥させたキャリパー

シール溝の結晶や、パッドスライド面の錆などきれいにしなければ

一通り洗浄~掃除完了

 

リアホイールのベアリングも指で確認

オイルシール部にグリスっ気無し

スプロケットの軸部分もグリスっ気無し

ここは摩耗を防ぎたいのでグリスを塗布したいところ

 

ステムベアリングの確認はフロントホイールを外した時に行う

重いものが無くなれば引っ掛かりの確認がしやすい、なんならフロントフォークを外すと更に分かり易くなる

引っ掛かりがあるためステムベアリングを交換する

なんでも以前に事故をしているとのことでボールレースにダメージがあったのにスルーしているのか?

とりあえずフロント周りを分解しようと速度警告灯を外した時にステムナットが締まっていないことに気が付いた

指で回るよ!

トップブリッジのサイドのボルトもスプリングワッシャーの場所がおかしい

この場合ナット側に入る

また、アルミ製のトップブリッジに傷を入れないように平ワッシャーも入れたいところ

 

このようにフロントフォークが無い状態だとあからさまに引っ掛かる

 

外したステムは事故のダメージだと思われるがブラケット部が押されて後ろ方向にずれている

ブラケット部の輪とステムシャフトの隙間を見れば一目瞭然

外したボールレースやコーンレースにはしっかりと打痕がある

これまではリテーナー付きベアリングが使われていたが

今度は正規のスチールボール仕様

依頼事項であるフロントフォークオイルの交換

左側

右側

トップボルトはスプリングを抜いて「どこから噛むか」マーキングしておくと組むのが楽になる

ボトムケースのフェンダーブレース取り付け部のねじ山が1カ所おかしなことになっている

右ボトムケースの前側、ここだけ長いボルトが使われていた。

本来の長さのボルトが掛かる部分が舐めているため、長いボルトでその奥の生きているねじ山を使っている

無論ヘリサート修正

パイロットタップで真っ直ぐにヘリサート用のねじ山を切る

(先端のガイド部分があるため奥が行き止まりの場合は途中までしかネジが切れない)

次に普通のヘリサートタップで更に先までねじ山を切る

ヘリサートコイルを挿入し

最後にステンレス用のM6x1のタップでさらい仕上げる

施工完了

ボルトは純正品に交換M6x28mm

キャリパーホルダーシャフト下側のナットはナイロンのロックナットが使われていたがナイロン部が傷んでロックがイマイチ

ステンレスリングのロックナットに交換した。

フロントホイールを組む際にはダストシールのリップ部にグリス塗布

アクスルシャフトにはスレッドコンパウンドを塗布

 

リア周り

ブレーキパネルの分解洗浄

ブレーキカムのスプラインが凄いことに

トルクロッドが外れたり、社外トルクロッドの折損などと同時にリアブレーキを掛けるとパネルがぐりん!と回ってしまいこんなことになる

凄い力が掛かるということ

これだけずれるとブレーキアームを組む際にはポンチマークをずらさないといけない

ブレーキカムの軸部分とブレーキシューの摺動面はブレーキグリスを塗布して組み上げた

 

リアハブのダストシールにもグリスを塗布

ドリブンスプロケットの収まる軸部分にはスレッドコンパウンドを塗布、これは摩耗対策

無論ドライブスプロケット側もスプラインにスレッドコンパウンドを塗布

 

エンジンのヘッドカバー面からオイル漏れ

ブリーザーホースが潰れていたため内圧が上がり出てきたものか?

いずれにせよ一度噴いたら収まらないので分解してガスケット交換

いよいよ分解

液状ガスケットが塗布されているがはみ出ていますね

凄いものを発見

またよく見るとカムチェーンホール脇のM6x60mmのボルトが4本不在!?

組み立てる時に余るだろうに

他のボルトは場所が違っているものもある

緩めたときに出ている長さがまちまち

 

ヘッドカバーガスケット部も液状ガスケットだらけ

結構はみ出ていますね

こんなのが落ちてオイルスクリーンに張り付いて目詰まりしたら焼き付きの原因となる

 

オイルパイプ、穴に液状ガスケットが詰まっている

おそらくオイルオリフィス以降のオイル通路に液状ガスケットを落としたのだろう

カムは下にあるプールのオイルでも潤滑出来るので焼き付きは無かったが怖い話だ

 

洗浄して出た液状ガスケット

 

ヘッドカバーを開けたならヘッドのトルクチェックも行いたいもの

 

交換部品、当店では基本的に純正部品を使う

 

洗浄後

もちろんタコメーターオイルシールも交換します。

 

液状ガスケットはきれいに除去できました。

 

ボルトが不在だったkamuche-脇のボルト穴はオイルが満ちています

これは除去しておきます

残っているとボルトを締める際にオイルは圧縮できませんから締めているうちに穴の周りが割れたりします」。

新品ボルト4本用意

エンジンを組み立てた後は電気周り

変なバイパス線を発見

どうやらヘッドパイプのあたりでメインハーネスの緑線が断線している模様

バッテリーのアース端子からヘッドライトケース内の緑線に接続

美しくないので外します。

ヘッドライトのリレーハーネスが組まれており、その緑線を使用して短いバイパス線を作りヘッドライトケース内でメインハーネスの緑線に接続

ホーンのアース線もサブコードで接続

 

ヘッドライトケースに入る配線のギボシは事前にプライヤーで締めておく

ヘッドライトケースに入れてしまうと狭くてやり辛い

ヘッドライトケースにはカラーが入っていなかった

本来ならカラーを通してヘッドライトステーのアースを取る

カラーが無いのでウインカーに直接アース線を繋いでいる

これもいかがかと思うので正規の状態にする

ヘッドライトステーのウインカーがクランプされる部分の塗膜を除去する

ヘッドライトブラケット部の内側の塗装を除去

作業前はフランジナットで固定されていたが

ケースワッシャーを使う、内側にゴムが張られていてヘッドライトが動かないよう固定できる

アース線が繋がれており

メインハーネス(緑線)~ケースワッシャ~ヘッドライトケースカラー~ヘッドライトステー~ウインカー

このようにアースが繋がります。

 

左サイドカバー内、こうでなくちゃ

ヘッドパイプ周りのAfter画像を撮り忘れた(汗)

 

キジマ製フロントカバーグロメットに刺さる部分のカリの形状が悪く

社外グロメットは経年で硬化して外すのに一苦労、純正新品に交換(左)、シリコングリスを塗布して脱着をしやすくした

 

サイドスタンドピボットボルトのロックナットが脱落していた

動く部分だけに緩みやすい

ロックナットを装着します、これなら緩んでも脱落は無い

 

なんやかんやと大変な作業になりましたが

お客様は喜んでお帰りになりました。

ネタをたくさんありがとうございます。