Maintenance SHIOHOUSE

■SHIOブログ■
「店主の独断と偏見でつづる個人的な日誌」

インターネットオークション恐るべし

2008-01-30 12:21:50 | ノンジャンル
仲間がCBX400Fを某インターネットオークションに出品していますが
相変わらずひどいですね
違反通告「詐欺の可能性あり」ですって!
(先立っても仲間が出品したヨシムラ機械曲げは「わいせつ物」で違反通告がきたそうな)
出品物全部に違反通告された人の話も聞いたことがあります。
結局、「違反通告」システム自体どうかと思います。
評価が高い人間から低い人間には「違反通告」出来、逆はNG
まぁ知らんぷりしていれば良いのですが気持ちは良くないですよね~
嫌がらせで入れてくる人間の「モラル」というか、子供なんでしょうね~
程度があまりにも稚拙すぎます。
インターネット社会の悪い面が浮き彫りになりますね。

ここのところインターネットオークションで購入した車両のトラブルはよく聞き、また何台か修理しています。
普通に個人が買い取りに出すと安いので出品する場合、個人でも業者には出せない車両、業者が普通に出品する場合、業者が訳があり店頭で売れない車両、業者オークションに出品できない車両など
良いもの~問題のあるものまであるので消費者側の目利きが必要になります。

実例として
○CBX400Fでカウンターシャフトが傷だらけでオイル漏れ
見て購入しているのですが、ほとんどの場合試乗って出来ませんから
エンジン掛けて音を聞いて確認するくらいでは漏れてこないのでわからなかったようです。(センタースタンドが付いていればギア入れて回して確認できます。)
オイルシールを無理に交換しようとしてこじって傷だらけにしたようです。
(確実にマニュアルも見ずに作業しています。)
○CBX400Fで60万かけてエンジンO/Hしたらしいのだが異音が...
これは酷かった、カムスプロケットのボルトが1本づつしか付いてなくあまつさえ緩んでいた。(最近なのでバックナンバー参照07/11初旬かな)
○CBX400Fなのに車体番号がNC17-xxxxxxx?????
これは、まだ話だけで現車を見ては居ませんがありえませんね
完全に打ち換え物で他の車種(CBR400F)の型式なので、車検通りませんね
現車確認しているのに関わらず、現車を目の前にして気持ちが高揚して確認がおろそかになっていたのでしょう
○CB400Fで全体的にコンディションが悪く、O/Hを含め直すと結構掛かる為
当店の中古車(フルO/H車)に乗り換えたパターン

全部がこんなことにはなりませんが、一部こういうパターンもあることを認識して自己責任で購入するようにしましょう
ショップで買うのと違い、基本的に現状販売ノークレームノーリターンとなりますので購入者の目利きが大事になるわけです。

自分で修理が出来る方、メカに詳しい仲間が居る方は現状車でコツコツ直すのも良いことだと思います。
つてがなく、メカに弱い方、忙しくいじれない方は最初からある程度コンディションが良い車両を購入することをお勧めいたします。
不具合が生じた場合、部品代と工賃がその都度発生します。

車両購入を考えているのならその辺をしっかりと考えて、あせらずに良いものを購入するようにしましょう。(安い買い物ではないのですから)

例のCBXも
当店でキャブ調整を行いましたが、圧縮も有り、変な音も出ていませんでした。
また、フレームが曲がった車両が多い中、メインチューブ、ダウンチューブも曲がりがないようです(目視)、ブレーキ周りも本人がO/Hしていたようですし
年数たってそれなりにやれて居ますがコンディションの良い部類でしょう
本来ならうちで欲しいくらいですが、本人も高値で売りたいでしょうし
個人売買を薦めました。


CB400Fのピストン

2008-01-29 21:51:24 | ノンジャンル
BBSで問い合わせがありました件について
このような質問を頂きました。

昨年はお世話になりました。将来的なエンジンオーバーホールを見据えてピストンセットのストックを考えています。ただ、純正スタンダードサイズか社外オーバーサイズかで悩んでおります。そこで質問なのですが、スタンダードとは398cc用ですか?また純正スタンダードピストンでのオーバーホールはかなり少数派なのでしょうか?宜しくお願い致します。

まず、文中の「スタンダードかオーバーサイズか」の部分ですが、どちらかを判断するのはシリンダーのコンディション次第となります。
磨耗してクリアランスがメーカー指定使用限度を超えている場合、また傷などが多い場合はオーバーサイズピストンでボーリングするといった方法が一般的です。
基準値内なのか?使用限度を超えているかは分解して計測しないと分かりません。


どうしてもスタンダードに拘る場合は、スリーブの製作入れ替え、スリーブの表面処理なども可能ですがコストが掛かります。
その辺を踏まえて検討したいところですね。
純正オーバーサイズピストンは自社で作業する分は確保しておりますのでご安心ください(単品販売は行っておりません)

ピストンの違いについて

左から398用、408用、BRC製、ヨシムラ製(54.5mm)

現在ホンダから手に入るのは408用STDサイズのみ
398に統合によりそれを使うしかないのです。

さて、398用と408用の違いはストロークの違いにあります。
398用はストロークが1mm短いのにシリンダー高さが変わらないためピストンのピン上高さでつじつまを合わせています。

外見的な違いはピストンヘッドのスキッシュの形状(左:398、右:408)
↓ピン上の高さ、圧縮高さが違います。

厳密に言うと398に408ピストンを組むと圧縮が多少低くなるということです。
逆の組み合わせはありえませんから(408に398ピストン)
メーカーとしては使えれば良しということで408用に統合してしまったのでしょう
我々も出るだけましと考えなければいけません
(CBX550F、CBR400Fのように一切出ない車種もあるのですから)

ついでに一言
あまりカルトな問い合わせはご容赦願います。
結構電話で問い合わせがありますが
「ヨシムラ初期型手曲げの見分け方?」
「同、ステッカーのバリエーション?」
などなど....
「その辺はマニアな人達の方が知っているのでそういう方々に聞いてください」
とお断りしています。
実際、社外製品はあまり興味がなかったため分からないことがおおいです。
知ったかぶりをするほうが恥ずかしいので正直にお答えしています。

チャンバーなどで有名な城北ムラカミの社長とは古くからの知り合いで
近所なので良く行くのですが
「集合チャンバーのバリエーション(初期とか後期とか)、お客さんのほうが知っているんだよね~こっちは忘れちゃってるよ~」ですって!
確かに昔からレースをやっていることもあり常に新しいもの(性能の良いもの)へ形は変わっていくものです。
コメント (1)

問い合わせの返答

2008-01-29 11:20:19 | ノンジャンル
BBSで問い合わせがあった件ですが

クラブマン誌#72(1992/2)に掲載された自家用車(壱号車)
当時は部品供給になんら問題なかったので男らしく直キャブ仕様(ラムエアーって当時あったのかな~?)今じゃもったいなくて出来ません!
さて、お問い合わせのKONIですが、長さは忘れてしまいました~長めのものを使っていたのは確かです(CB750用かな)

「SPECIAL D」とは
アフターパーツには非常に弱い(マニアな方のほうが良く知っている!)私ですから
うろ覚えなのですが、減衰力調整機能つきのことだったかなと.....
(間違っていたら知ってる人教えてください!)
最後に出てたダイヤル付きの物が出る前は、バンプラバーを外して全屈させロッドを回してダンパーの減衰の調整を行うものでした。

ボディには刻印があります。

リアショックついでに
中古のリアショックの購入時の注意です。
KONIをインターネットオークションなどで買って
オイル漏れを起こしていてオーバーホールでお越しになるパターンが
非常に多いのですが
O/H費用は決して安いものではないことを肝に銘じてください
また、漏れてなくても動きの悪いもの
これは内部のオイルがヘドロ化して穴を詰まらせて動かなくなっている(固い)
KONIだから固いのは当たり前ではなく
スプリングが合っていない、ダンパーが動いていない
こんな症例が多いのも確かです。

事前に聞かれた場合には新品を購入することを薦めています。
中古で購入する場合は、自分で動きを確かめて、または保証のあるものを買う
またはO/H覚悟でギャンブルで購入する
良く考えて選択しましょう

ちなみに純正ショック、モンローなどは「かしめ」てある為O/Hは不可です。

接触不良?

2008-01-29 10:28:04 | ノンジャンル
BBSでこのような質問をいただきました。

本日、ヨンフォアに乗ろうとして昨夜から充電していたバッテリーをつないでキーをONにしたところ、ニュートラ、オイルのランプは通常通り点いて、いざセルを回そうとキーを右に回したら、カチッ(?)とゆう音とともにセルも回らず、ウンともスンといわなくなりました(ニュートラもオイルのランプも点かなくなりました)しばらくしてONにしたら、またランプが点いたのですが、右に回すと同じ状態になりました。4~5時間後にまたONにしたらランプがついたのですが、右に回すと同じ状態になります。どのような原因が考えられますか?

まず、基本的に電気周りのトラブルは症状が出ているうちに、不具合箇所を探求します。
この場合も電源が落ちているのでしょうから、配線図を見ながらテスターを使いどこまで+の電気が来ているかを追いかけます。バッテリーの+端子からどのような流れで電気が流れるかはすぐにわかるはずです。
電気の故障探求とはテスターで追いかける、パーツを換える(ストック品または仲間から借りる)といった方法となります。
一個一個新品部品を投入するのも良いでしょう、直るまで幾ら課からか知れませんし、大金かけて直らなかったらシャレになりません。

今回の症状、マグネットスイッチ(スターターリレー)の不良、メインスイッチのコンタクトベースの接触不良も考えられます。
確認してみてください

マグネットスイッチの不良は
CB400F/CBX400Fともに最近多く出ています。
内部のスイッチが動かない(セルモーターがまわらない)
接触したまま動かない(セルが一定時間回りっぱなし)

電気パーツ全般に言えることですが、不具合が起きて交換するよりも
一定年数が経っているなら(購入後換えたことが無いとか)
交換しておいて、トラブルを未然に防ぐべきだと考えます。
※当店の販売車両(CB400Fのみ)は電気周りは極力新品に交換して販売します。


CB400Fで
左:新車時から付いているのはこのタイプ。
中:途中部品統合でこのようなコンパクトなタイプに変わりました。
右:当店のオリジナル品、純正品と同じメーカー製なので安心です
純正品は意外と高額で一万円近くするのに対し¥6300とリーズナブル!

クロームメッキ時の注意

2008-01-26 10:59:51 | ノンジャンル
これまで何度か書いてきましたが、クロームメッキは膜厚が厚く
精度が必要な部分はマスキングなどでメッキが乗らない様にしないと
シャフトが入らなかったり、カバーが合わなかったり不具合が生じます
硬度もあるのであとから修正は至難の業

今回もセルモーターのO/Hでメッキ済みの部品とともに持ち込まれましたが...


フロントブラケット内側のリングギアが収まる部分、一応マスキングしてはあったのですが不十分でメッキの膜でリングギアが収まらない
旋盤にて加工することに

完了!


ケース側のリングギアが収まる部分、ここはマスキングがされて無く
また一箇所出っ張っている為旋盤での加工は出来ないので手作業にてメッキを剥いでいきます。

下地の銅メッキが露出するまでひたすら削ります。

収まった~♪

同じくケースのリアカバー側、こちらもマスキングされていなかった為
きちんとマスキングされていたリアカバーを乗せても合わない為浮いてしまいます、

こちらは旋盤にてメッキ部分を削ります。

はい、収まりました~


ここまで手間をかけるとO/H技術料に加工費用が上乗せになり非常に高額なO/Hとなってしまいます。

「そんなの関係ね~」などといって合わないものを無理に締めれば
破壊することに

単品では補修部品設定は無いですから、中古品を探し、再度メッキをかけて大変な浪費をすることに
依頼する場合は、その辺を理解しているメッキ屋さんなら良いのですが、基本的には依頼者がきちんと理解していてマスキングして出すことが原則です。

また、アルミニウムのクロームメッキは内部から浮いてきて長持ちしない場合もあるので依頼時にメッキ屋さんによく聞いてください

当店では、基本的にアルミニウムへのメッキはエンジンカバー類に関しては依頼を受けてはおりません(持込でも部位によってはお断りする場合がございます)