平塚市平塚に江戸時代300年を通じて平塚宿菩提寺として平塚の中心的存在であった東寺真言宗寺院「福生山能満寺」(宝善院)は鎮座している。創建は建久年間(1190年〜1199年)。本尊は不動明王。徳川家康公が江戸城入府直後の慶長6年、東海道五十三次の宿駅制度制定の際、平塚宿の目印として三河以来の譜代の家来「加藤・成瀬」の両家を平塚宿の本陣家とし、当寺を「本陣菩提寺」、平塚宿の寺院方差配寺と定め、広大な寺領を拝領したことで江戸時代に最も隆盛を極めた。平塚駅より西方へ15分ほどの通りに「なまこ塀」で囲われた寺域の正面に構えられた空海筆山号額の「山門」を抜けると境内正面にコンクリート造りの天井画が美しい「本堂」、その右に「庫裏」がある。当寺の目玉は本堂地下入り口から墓地南通路下を通って歴代住職墓地に至る「四国八十八ヶ所地下霊場」である。墓地周りは築地塀で囲われ境内には天王社、稲荷社、天神社が祀られ、さらに虚空蔵堂、永代供養墓、万霊塔、ふたたび大使像、ぼた餅地蔵、宮本武蔵ゆかりの瓦、日本最初の「鉄道レール」が保存されている。(2307)
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