東北電力の高圧送電線鉄塔の道を歩って来ました

緑の中の山の道を一歩一歩登っていくと心の中の憂さがひとつひとつ消えていくんです。

山の道には心喜ばすいろんなものがあるんです。
静かにすだく虫の音が聞こえてくるススキ野が嬉しいです。

こんな山の上なのに昔の人は畑を拓いていたんですね。その名残りでしょうかきれいなコスモスが咲いていました。

まだそんなに高くはないのに会津の平野がきれいに見えました。やっぱり山はいいですね心が澄んできます。

私は思わず心の中で「しめーっ!」っと叫びました。大きなアケビを道脇のヤブの中に見つけたのです。


数十年ぶりに見る山のアケビです。
私が小学校1年生から5年生まで暮らしていた山はざの小さな聚落の子どもたちはガキ大将を中心にして仲間で山や河原や野原を散策してアケビやノブドウやコクワ(さるなし)や桑の実やグミなどを採って食べていました。それはそれは美味しいものばかりでした。
たとえば山をみんなであるっているとき誰かが美味しいアケビを見つけると指さして「しめーっ!」っと叫ぶんです。するとそのアケビはその子のものになるんです。それが蔓になっているたくさんのヤマブドウだったりした時はその子の「よし」という許可があって初めてみんなで採ってたべるんです。このルールはどんな力の強い乱暴者でも、がき大将でも犯すことの出来ない憲法でした。
大きなアケビを見つけた89歳の爺いが8歳の子どもに返って「しめーっ!」と叫んでしまったんです。
尾根道の頂きに高圧送電線の鉄塔が見えています。間もなく10月です。かすかに紅葉した木が見えていました。あと3週間もすればこの道は全山美しい紅葉になります。楽しみです

