

4月22日の朝、ERCP(内視鏡を使った胆管や膵管の検査と治療)からようやっと立ち直って小康を得た私は会津中央病院消化器科の病室のベットの上でしみじみと自分の運命の暗い思いにしずんでいました。
実はお城の桜の写真をブログに投稿した翌日の4月20日の夜、風邪の症状などまったくないのに突然38度3分の高熱を発症してしまい、次の21日の朝息子の嫁につき添われて会津中央病院の消化器科の外来を訪れ診察を受けました。ここでもインフルエンザを疑われて内科に回されてインフルエンザの検査を受けましたが(-)でした。
消化器科では血液検査とエコー検査で「胆管の流れが悪く膿が溜まっている可能性がある。すぐに入院して明日の午後内視鏡を胆管に入れ検査と治療をします」と告げられてたくさんの点滴のボトルのをつけられました。
いまの病院の病室は広い部屋を厚いカーテンで四つに仕切ってひとつひとつが個室のようになっていて、べット・戸棚や引き出しのいくつも着いた収納棚・テレビや冷蔵庫や鍵の着いた貴重品入れや食器入れなどの引き出しの着いた家具などが備えつけれていて快適に過ごせるようになっていました。
入院したその夜はまだ高熱が下がらずベットの上で苦しんでおりましたけど深夜になって点滴の抗生物質が効いてきたのか少し楽になって眠ることが出来ました。朝目覚めた時持参の体温計で熱を測って見ると37度2分に下がっており気分が楽になっていました。
4月22日、午後3時頃CT検査、4時頃ERCPをうけました。ERCPは全身麻酔で行う手術です、私はなんどもそれをしてもらっていますけどいつも不安と恐怖を感じてしまいます。手術台の上にうつぶせに寝かされて看護師さんに口にマウスピースをはめられ、激しい臭いと強い刺激のある食道の麻酔薬を飲まされると同時に点滴の管から麻酔薬が注入され一瞬に意識を失いなんにも分からなくなってしまいます。
どのくらい時間がたつたか分かりませんけど麻酔が少し覚めてかすかに意識が戻ると私は自分のベット寝ていて両手がしっかりとベットに縛りつけられておりました。それは麻酔の覚めきらないで朦朧としている私にとってはとても怖く恐ろしいことでした。
でもそれはとても重要なことで、ERCPの手術後には細いくだが鼻から胆管に通されていてその管を麻酔の覚めきらない患者がひき抜かないようにするための大事な処置なんです。私も事前にそれを充分に承知しており男の看護師さんに「すごい恐がり屋の私です麻酔が覚めたとき驚きと恐怖で私は腕の緊縛をほどいてしまう可能性があります。どうかしっかりと縛っておいてください」と頼んでいたのです。
うっすらと麻酔が覚めて朦朧とした意識で目を開けて見ると一人の看護師さんと二人の息子の心配そうな姿が目に入りました。朦朧とした意識の私には両手がきつく縛られていることの意味が理解することができず、ただ強い恐怖だけがありました。私は必死に手をほどいてくれるよう頼みました。当然の如く誰も解いてはくれません。幸いに私はまた眠りこんでしまい鼻からの管は無事でした。よかったです。あとで隣のベット方も同じ処置をされたので「麻酔が覚めた時手がベットに縛り付けれているのは怖いですよね」といううと「いいえ管を抜かないための大事な処置ですからなんでもありません」とおっしゃいました。どうやら大騒ぎした「だめ患者」は私だけだったようです。
次の日の23日の朝の回診で先生は笑顔で「胆管に石があって胆汁の流れを悪くしていました。胆石は綺麗に取りましたもう大丈夫です」とおっしゃいました。嬉しかったです。鼻から出ている細い管の先にはプラスチックのボトルが着いていてどす黒い胆汁がいっぱい溜まっていました。この胆汁の色が澄んで綺麗になれば病気は完治するんだなと私は思いました。
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